ハザマの世界
1年ちょっと前の話だ。
ベッドに横になって独特の呼吸法を伴う瞑想を行っていた。
自分は魔術系の修行もしてた(今もしてる)んで
瞑想自体はそう特別なことではない。
で、急に妙な感じがして、目を開けてみると
ログハウスのような建物の中に立っていることに気付いた。
不思議なことに自分の体は見えない。
普通に動かせば動いてる感覚もあり、手で自分の体や顔を触ると感覚はちゃんとある。
ヘンだけど、意識は明確にあるんで、これは夢なんだろうな、と意識はしてた。
けど、周りにあまりに人や動植物の気配がないんで、
感覚を伸ばして(気配を探る、の強化版?術者の技の1つ)
周りの様子を探ってると、急に声をかけられた。
いつの間にか、おねーさんが目の前に立ってて
「どうやってここに来たの?」
と僅かに咎めるような口調でいう。
さっきまで誰も居ない室内に急に現れたことと、
辺りを探ってるときに人の接近を見落とすはずがないのに
声をかけられるまで気付かなかったことを不審に思いながらも、
これは夢なんだから、そういうこともあるんだろうと納得して
「瞑想中に気付いたらここにいたんです。ここは何処ですか?来ちゃダメな場所ですか?」
そう応えると、ジロジロとこっちの姿を眺めるようにして
「そう。ここは来てはいけない世界。
あんたは帰り方判るようだから、帰りなさい。」
と、有無を言わさぬ調子で言うんで
軸を出すようにシッカリと立ち(センタリングともいう。基本姿勢の1つ)、
4拍呼吸法を行いながら瞑想に入る。
空気が変わる感じがして目を開けると、自分の部屋で立っていた。
時間経過は2時間くらいだったね。
帰る為の瞑想中におねーさんが、
「落っこちてきたり、隙間に挟まってきたりする人は時々いるけど、
わざわざやってくる人は珍しい」というようなことを呟いていたと思う。
ので、ココはハザマの世界なんだな、と漠然とそう思った。
そもそも瞑想自体がなんか変な状態になるんだよね。
寝てるんだか寝てないんだか分からない、気付いたら数十分経ってるような
自分としたら、寝付いてるんだろうと思ってて
朝だと思ったら2時間しか経ってなかった点と、
寝相は悪くない、寝ぼけもないのに立っていた点が不思議だった。
あと言葉には出来ないが、普通の明晰夢とも
普通の夢、瞑想中のヴィジョンのどれとも雰囲気が違ってて
その分、印象が強く、記憶に残ってた。
明晰夢のときは自分の体は見えてるもんだし、
幽体離脱(的な夢)のときは、自分の体は見えてない
(触れないことも多い)んだし…
まあ、低い確率で上の2つが同時に発現しただけなのかもねw
魔術においては、本人が完全に理解してないことへの取り組みは
かなり厳しく制限されてるんで、練習はする気にならんw
なまじ、それなりに瞑想やヴィジョンをコントロール出来ちゃうので
行こうと思って行ける確率は普通の人よりは高いだろうが、
戻ってこれる保障が全く無いwww
おっさん、おねーさんにコンタクトとる方法がありゃいいんだが、
私が出遭ったおねーさんは魔術系ではないのは確かなので、
こっちから呼びかける、助けを求めることは不可能。
自分で見えてない体(鏡にも映ってなかった)なのに
見えてたり、術者であることを見通したりしたんで
全くタダのニンゲンというんではなさそうだったが、
魔術師でないのは確実だったよ。
(魔術系同士は見りゃ判るように出来てる)
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