恐怖のナポリタン
ある日、私は森に迷ってしまった。
夜になりお腹も減ってきた。
そんな中、一軒のお店を見つけた。
「ここはとあるレストラン」
変な名前の店だ。
私は人気メニューの「ナポリタン」を注文する。
数分後、ナポリタンがくる。私は食べる。
……なんか変だ。しょっぱい。変にしょっぱい。頭が痛い。
私は苦情を言った。
店長:「すいません作り直します。御代も結構です。」
数分後、ナポリタンがくる。私は食べる。今度は平気みたいだ。
私は店をでる。
しばらくして、私は気づいてしまった……
ここはとあるレストラン……
人気メニューは……ナポリタン……
解説
結論としては答えが無いのが答えでもそんなんじゃ納得できないって人のために納得できるような答えを一つ提示
ある日、私は森に迷ってしまった。
→まず「森に迷っている」という時点で恐怖感を演出
夜になりお腹も減ってきた。
そんな中、一軒のお店を見つけた。
→迷ってる最中見つけた、ということは初めてくる店である
→一度来たことある店ならもうその時点で迷ってはいない
「ここはとあるレストラン」
変な名前の店だ。
→意味のよくわからない名前にすることによって恐怖感を演出
→変な名前の店だ、ということはこの店の存在を知らなかった
私は人気メニューの「ナポリタン」を注文する。
→ここがポイント
→なぜ初めてくる店の人気メニューを知っているのか?
→どこかに人気メニューとでも書いてあった、という記述はこの文章からは見当たらない
数分後、ナポリタンがくる。私は食べる。
・・・なんか変だ。しょっぱい。変にしょっぱい。頭が痛い。
→不気味なものを出されたのではないかという恐怖感を演出
私は苦情を言った。
店長:「すいません作り直します。御代も結構です。」
数分後、ナポリタンがくる。私は食べる。今度は平気みたいだ。
私は店をでる。
しばらくして、私は気づいてしまった・・・
→気づいてしまった、いったい何に?
ここはとあるレストラン・・・
人気メニューは・・・ナポリタン・・・
→「とあるレストラン」の人気メニューが「ナポリタン」ということを、自分が知っていた事
つまり過去に来たことがある、そしてその記憶が消えているという
逃れられない螺旋の恐怖を無意識のうちに読者に想像させるタイプの文章
浮気がばれた
昨日彼女に浮気がばれた。
夕方仕事から帰ると郵便受けに
彼女からの手紙が入っていた。
まじいをこ
っにくこん
てはかろや
て家らしき
ねで9にみ
なんだこの手紙はビンゴのように等間隔に書かれている。
晩飯を食べながら考えているとインターホンが鳴った。
もう9時なのに・・・こんな時間に誰だろう。
解説
右から縦読み。
パソコン
姉にはもうすぐ5歳になる子供が居る。
先日、姉の家に寄ったとき、その子にPCメールの使い方を教えた。
後日、その子からのメールが届いた。本文に「6j5えおうえんww7.とd,」とだけ書かれていた。
なんとなく可愛らしく思え、「ありがとう」と返信した。
あとで気づき鳥肌が立った。
解説
パソコンのローマ字入力をかな入力にして、「6j5えおうえんww7.とd,」を打ち直してみる。
「おまえいらないみててやるしね」
妹
・12/15
さて、何を書くものか。
誰かに見せるわけでもないが、何となく最初は自己紹介。
両親を墜落事故で亡くした俺は去年から妹と二人暮らし…だったのだが、
その妹は今年の春から留学中。
帰ってくるのは3月だ。
というわけで今年の冬は一人で生活。
暇だから日記でも書いてみる。
ちなみにこれは妹が去年のクリスマスにくれたノート。
ツリーの絵が描いてある。
ん…意外と書くこと無いな。
今日はもう寝ることにする。
妹、おやすみ。
・12/16
ペンは持ってみたものの書くことが無い。
妹との思い出を書こうとしても、なかなか手が動かない。
本当に俺って妹がいないと何もできないんだな。
妹に会いたい。
・12/17
今日は友達に合コンに誘われた。
なんでもクリスマスに合コンをやるらしい。
妹に言ったら怒るだろうか?
・12/18
ふと俺を叱る妹の顔が頭に浮かんだ。
「もう、お兄ちゃんったら!しっかりしてよね!」
ってまた言って欲しい。
絶対に言ってくれないけど。
・12/20
妹に去年のクリスマスにあげたプレゼント。今は俺が大事に使ってます。
そういえば今年は妹にプレゼント買わないからお金が結構あまってるな。
はぁ…妹に会いたい。
・12/21
妹に会いたい。正月には帰って来ないらしいから会うのは3ヶ月以上先か。
お金たまったしアメリカ行きてぇなぁ。
・12/22
妹に会いたい。
妹に会いたい。
妹に会いたい。
妹に会いたい。
妹に会いたい。
・12/23
妹から電話が来た!!! 送り主不明の人からクリスマスプレゼントが届いたって驚いてた(笑)
サプライズとかお兄ちゃんさすが。
・12/24
決めた!おにいちゃん妹のところに行きます!俺、妹がいないと無理だ。ということでこれが最後の日記です。それでは!
・12/25
メリークリスマス!妹から電話が来た。クリスマスパーティをやったんだそうだ。そして妹は急遽、日本に帰宅するらしい。
あやうく俺がアメリカに行くところだった。
妹はお年玉がそんなに欲しいのか?(笑)それとも俺に会いたくなったか?
かわいいやつだ。お年玉たくさん用意して待ってるからな。
・12/27
…信じられないことがおきた。日本に向かう飛行機が墜落したそうだ。
死体が握り締めていた俺からのプレゼントの財布の中身で身元が判明したらしい。
二日おきに書いてきた日記も今日で最後にする。
ページはまだ残っているから悲しみから立ち直ることができたら、来年の12月に妹との想い出でもつづろうと思います。
解説
1日おきに書いてきた日記も今日で最後にする。
奇数日が去年、偶数日が今年として読む。
奇数の日付の日記は妹が死ぬ前のもの
↓
12/27に妹が死ぬ
↓
偶数の日付の日記は翌年のもの
↓
12/24自殺
能力
誰にでも「あの野郎、死ねばいいのに」と思うことはあると思う。だけど、それが現実になってしまったら・・・。
幼稚園の時、喧嘩した男の子が翌日死んでしまったことはあったけど、ただの偶然だと思っていた。小学校の時、理不尽は体罰をする先生がいて、僕も酷く殴られた。「あんな先生死ねばいいのに」と思った翌日、先生は死んだ。
確信したのは、中学の時、僕をイジめていたグループのやつらが全員死んだ時だ。僕には、死ねと思った相手を殺す能力がある。自分が怖かった。誰にも言えなかった。心安らかに、誰にも腹を立てないように生きていかなければいけないと思った。それでも、高校に入ってしばらくして、僕の周りで何人かの人が死んだ。不良グループの奴や、感じの悪い女子。強く願わなくても死んでしまうと知って、僕はショックを受けた。
悩んだあげく、泣きながら母に打ち明けた。母は驚いて、最初は信じなかった。けれど、偶然にしては僕の周りで人が死に過ぎるとは感じていたようだ。父が会社から帰宅し、父も交えて話をした。
両親とも「どんなに辛かっただろう。子の罪は親の罪だ。お前は何も悪くない」と言ってくれた。思い切って打ち明けてよかった。父と母に感謝した。その夜、僕は心から安堵して眠ることができた。
翌朝―父と母は死んでいた。
解説
主人公が死ねと思った人が死ぬのではなく、「主人公のことを死ねと思った人が死ぬ」。
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