子供の泣ける話 – 感動エピソード【1】全5話

子供の泣ける話 - 感動エピソード【1】全5話 泣ける話

 

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子供の泣ける話 – 感動エピソード【1】

 

 

お見舞い

冬に病院にお見舞いに行った帰り、
駐車場に行く道すがら、前を歩いていた母子の会話。
子供は小学校低学年くらいの男の子、母親は30代前半くらい。

子「お母さん、オリオン座って知ってる?」
母「知ってるよ。あそこにある星でしょ?〇〇はよく知ってるね。」(空を指差して)
子「△△ちゃんがおしえてくれた。
あの星って、僕とお母さんとお父さんみたいじゃない?」
母「星が三個並んでるから?」
子「そう。星はいつも三個一緒だからさ~、
僕達も三人で一緒だよね。
お父さんもまた元気になって三人で暮らせるよね。」
母「…うん」
子「この星を見るたびにさ、これは僕達だって思うんだ。」
母「…」

母親は歩きながら泣いているようだった。
後ろで聞いてる自分もジーンときた。
父親が元気になっていればいいなと思う。

 

「母さん」って言葉

今日、息子が俺を「とおしゃん」と呼んだ。

成長が遅れ気味かもしれないと言われていて、言葉も遅かったから、不覚にも息が出来なくなるくらい泣いた。

嫁か息子か選べと言われた時、最後まで諦めずに運に賭けてみようと言った時、実は内心楽観的だった。

医学は発達してるし。

嫁の病気での致死率は何千人に一人だし。

「育たないかも」と言われた息子は、臨月まで何の問題もなく育った。

それでも息子の誕生日は嫁の命日になった。

嫁を選んでいればと考えない日はなかった。

正直に言うと今でも時々考える。

でも、こう言う日は息子を選んだこともまた幸せなんだと、心の底から思う。

さあ、今度は、「母さん」って言葉を教えてやろう。

 

やりきれない

当時、金融屋をやっていたんだけど<裏金>その年の夏。

いつものように追い込みかけに行ったら、親はとっくに消えていたんだけど

子供が2人置いてかれてた。

5歳と3歳。上は男の子、下は女の子

俺はまだペーペーで、周りの兄さんらと違って顔も怖くなかったらしく

家に行ったときすぐに下の子になつかれた。

ボロボロの服で風呂にも入ってなくて、「いつから親はいないんだ?」って

聞いても答えない。

「何食ってたんだ?」って聞いたら、上の子は下をむいて泣いた。

下の子が「こっち」って手を引いて裏庭に俺をつれていった。

破れた金網を通ってでたところは、小学校の裏庭だった。

「あのね、みーちゃんこれ食べたの」って池を指す。

嫌な予感がした。

だってさ、その池って金魚がウヨウヨ泳いでるんだよ・・・。

2人を抱きかかえて家に戻ると、テーブルに小さいボウルと茶碗。

「お前ら・・・金魚食ってたのか・・・」って聞いたら

「・・・うん」

すっげーやるせなくて涙がでて、俺もその場にいた兄さんらも泣いた。

すぐに兄さんがたくさん食べ物と洋服を買ってきた。

近くの銭湯で体を洗ってやった。

その後、俺らじゃどうしようもないから施設に連絡をいれた。

連れていかれる時に「お兄ちゃんありがとう」っていってた。

・・・全然ありがとうじゃねーよ・・・俺たちがお前らの親を追いつめたのに。

俺を含めて何人かは、この後仕事を抜けた。

 

手話

うちの娘、3才は難聴。

ほとんど聞こえない。

その事実を知らされたときは、嫁と泣いた。

何度も泣いた。

難聴と知らされた日から、娘が今までとは違う生き物に見えた。

嫁は自分を責めて、俺も自分を責めて、まわりの健康な赤ん坊を産むことができた友人を妬んだ。

ドン底だった。

バカみたいにプライドが高かった俺は、まわりの奴等に娘が難聴って知られるのが嫌だった。

何もかもが嫌になった。

『嫁と娘と三人で死のう』と、毎晩考えていた。

ある晩、嫁が俺に向かってやたらと手を動かしてみせた。

頭おかしくなったんかと思ってたら、喋りながらゆっくり手を動かし始めた。

「大好き、愛してる、だから一緒にがんばろう」

手話だった。

そのときの嫁の手、この世のものじゃないかと思うくらい綺麗だった。

それで目が覚めた。

何日も、まともに娘の顔を見てないことにもやっと気付いた。

娘は眠ってたが、俺が声をかけるとニタッと笑った。

あれから三年。

娘の小さな可愛い手は、上手に動いてる。

喋ってる。

 

お母さんへのお小遣い

あるところに、少年と母親だけで暮らしている家族がありました。

少年と母親は助け合い、貧しいながらも楽しく暮らしていました。

でも、少年が小学5年生のトキにクラスでこんな話がでました。

「お小遣いいくらもらってる?」

少年は貰っているはずもなく、黙って話を聞いていると、ある子供が言いました。

「僕ね、お手伝いをしたらお小遣いがもらえるんだ。この間もプラモデル買っちゃった!」

少年は思いました。

「そうか!僕も毎日お手伝いしてるから、お小遣いをもらおう!!」

少年は家に帰り母親に

【請求書:お風呂掃除:300円 洗濯:300円 部屋の掃除:300円 合計900円】

と書いた紙を渡しました。

母親は暫く黙って

「何に使うの?」

と訪ねました。

少年は

「みんなが貰ってるから欲しくなったの」

と答えました。

母親は悲しい目をしながら

「ゴメンね。うちには、お小遣いをあげる余裕はないんだよ」

と返しました。

少年は

「なんで?僕はちゃんとお手伝いしてあげてるじゃない!!」

母親は

「してあげてるって気持ちで今まで手伝ってくれてたのかい?お母さんとあんたは支えあって来たんじゃなかったのかい?」

と、また悲しそうな目で言いました。

少年は家を飛び出しました。

少年は納得できません。

「僕は働いたのになんで…」

辺りも暗くなってきて、少年は心細くなり、家に帰ることにしました。

少年が罰が悪そうに家に戻ると母親がいつも通り「おかえり」と言って夕飯の準備をしていました。

少年は黙って家に入りました。

夕食のトキも会話はありません。

少年は「ごちそうさま」と一言だけ言って、自分の部屋に行きました。

すると、机の上に何か載っています。

900円です。

そして隣には紙が。

【請求書:夕食:0円 熱が出たときの看病:0円 忘れ物を届ける:0円 合計0円】

と書いてありました。

お母さんが今まで自分にしてきてくれた事が一気に頭中に溢れてきました。

そして紙の最後に【これだけしかあげれなくてゴメンね。】と書いてありました。

少年は初めて支えあうことの意味を知りました。

次の日母親が起きると食卓の上に少年からの手紙が。

【お母さんへのお小遣い】

その手紙と一緒に、昨日の900円も入っていました。

 

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