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【動物怪異譚】『小狐』『門の奥の猫』など 短編 全5話【4】|洒落怖名作まとめ – 動物編

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【動物怪異譚】『小狐』『門の奥の猫』など 全5話【4】- 怖い話・不思議な話 - 短編まとめ 動物系
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動物にまつわる怖い話【4】全5話

 

助けてくれたヘビ

私が子供のころ住んでいた村の山の頂には、朽ちた山寺と釣り鐘堂がありました。山寺は
不気味で子供は誰も近寄らなかったのですが、釣り鐘堂の前の空き地は格好の遊び場でした。
釣り鐘堂には銅製の大きな鐘がぶら下がっていて、管理する人もないので子供達は好き勝手に突いて音を鳴らしては喜んでいました。

ある日、私は村の田んぼ道で、友達数人が小さな黒いヘビに石を投げつけているのに出くわしました。私は「かわいそうなことをするな」と言って皆に投石を止めさせ、ヘビを逃がしてやりました。

そんなことはすっかり忘れた半年ほど後、私はいつものように裏山の釣り鐘堂へ遊びに
行こうと、弟と山道を登っていました。すると、山頂に通じる道の真ん中で、大きな黒い
ヘビがとぐろを巻いて行く手を遮っています。近づくと舌をチロチロ出して、今にも飛び
掛ってきそうな様子です。私達は結局釣り鐘堂へ行くのを諦め、家へ引き返しました。

次の日に行ってみるとヘビはいなくなっていました。やれやれとばかりに釣り鐘堂へ
上ってゆくと、堂には鐘が無く、空き地の前で大人達がなにやら話し合っています。
なんでも先日、腐食した綱がちぎれて釣り鐘が堂の天井から落ちてしまったそうです。
鐘は修理のためトラックですでに運ばれた後でした。

「堂の中に人がいなくて幸いだった、誰かいれば大人でも鐘に押しつぶされていた
だろうからね。」そんな大人たちの声を耳にして私はひそかに昨日のヘビに感謝しました。
私を助けてくれたのはいつか逃がしてやったのと同じヘビに違いないと、今でも信じています。

 

狐の嫁入り

祖父から聞いた話。
45年程昔の出来事です。

私の祖父は当時、鍛冶屋を営んでおりました。
釣りが好きだった祖父は、近所の遊び仲間と共にやり貯めた仕事の合間しばしば釣りに出かけたそうです。
釣りは朝早く、車に大人4人が乗り込み仕事も忘れ、休日を満喫しに釣りへ出掛けます。
山を二つ越えた所の渓流に目当ての魚が泳いでいたそうです。到着まで1時間。
当時の(現在もあまり変わらないでしょうけども)田舎の夜明け前、山の中ですから車のライトがあれど相当に暗いです。轍も定かでない道を進んでいきます。

渓流にはもう何度となく祖父たちは通っていたそうで、迷うはずはありませんでした。
一時間、10分、20分、、30分、、、、
目的の場所に辿り着けません。
眠い目をこすりながら、4人は確認し合います。
「あんれぇ?迷ったんか?」「何時になってもつかねぇからおかしいと思ってたんだぁ?」
一息ついてまた走り出しました。
ですが、いつになっても目的地に着きません。
さすがに事態を重く見た4人はその日の早朝釣りを諦めて明るくなるまで少しの間仮眠を取る事にしたそうです。
夜明けが近づくに連れ、だんだんと辺りの様子が少しだけ見えてきます。

後部座席に座ってた祖父が一番最初に目を覚ましたそうです。
「おい、ぼちぼちいってみんべか?」他の者も目を覚まし言います。「んだな。いってみんべ」
エンジンを掛けなおし、発進しようとした瞬間運転手が言いました。
「おめぇら黙って伏せろ!!」
何事かと祖父が小さな声で尋ねます。「どしたんだぃ?」
運転手は言います。「そーっと、そーっとだぞ!そーっと窓の外見てみろ。目を合わすなよ!」
4人はそーっと伏せていた身を起こし、窓の外をゆっくりと見ました。

白い顔をして、赤い紅を引く小さな動く人のようなもの。
ほっかむりのようなものを頭に乗せて、ゆっくりゆっくりとすり足で車の横を通り過ぎていきます。
和風の結婚式のような感じです。隣には黒の着物を着た小さな人のようなものが同じように歩いていきます。
灯篭を手に持ち、ゆっくりと片足をあげてゆっくりゆっくりと前へその足をつき、進んでいく者も居ます。
その列が後ろから前へ車の両側をズラーーーーーーーっと並んでいます。
ぼんぼりのような物が定期的な位置にに置かれていたそうです。
白い和服の後ろから出ていたものは、茶色と白の尾です。
全員が後ろから尾が出ていたそうです。
そうです、狐の嫁入りです。全てが通り過ぎるまで20分程度掛かったそうです。
終始4人は息を呑み、黙りつくしていました。

気味が悪くなった祖父たちは一目散に家に帰り、その後その山にはあまり近づかなくなったそうです。
4人全員がひとまず私の母親の実家、つまり家に到着し、お茶をブルブルした手で飲みながら家族全員に今見てきた事を伝えたようですが、尋常じゃない形相だったと私の母親は言っていました。
こんな事実際にあるわけないとは思いつつ、こんな儀式が行われている所を一生に一度は見てみたいとも思いました。

 

小狐

数日前の話
仕事仲間と共に山の中にあるリンゴ園に遊びに行くことになり、
ドライブがてらに目的地に車を走らせてた。
途中、道で一匹の子狐が轢かれて死んでいた。
仲間と「ああ、かわいそうに」と思いながらも
車は止めずにリンゴ園に向かう
でもどうしてもたどり着けない
それまでに2度遊びにいってる場所で、
しかも仲間の内の2人も場所を知っているので道を間違うことはないはず

どうしてもたどり着けず、リンゴ園周辺の道をぐるぐる回っていた
迷っている最中、何度か子狐の亡骸の前も通過した
そして、ある時突然リンゴ園に到着できた
道を忘れていたわけでもなく、同じ道を通ったはずなのに何故か到着
正午前後に到着予定のはずが、ようやくたどり着いた時には15時過ぎ
仲間全員で首をかしげた
リンゴ園を出る時にも子狐の場所を通ったが、
その時には亡骸は片付けられていた
不幸な子狐を疑うのは失礼かもしれないが、何か関係があったのだろうか?

 

門の奥の猫

小学生の頃の思い出話。

家から歩いて10分ぐらいのところに、小さな山があった。
今思うと「山」なんて呼ぶには小さすぎたが、小さいなりに草木が生い茂り、小学生の探検ごっこにはもってこいだった。

ある夏の日、一人でそこに虫取りに行ったときのこと。
いつも通る小道を登っている途中、ふと脇の方にのびている細い獣道のような道が目に入った。
「あれ?こんな分かれ道、前来た時あったかな?」と思ったが、どこにつながっているのか興味が湧き、そちらに進路を取った。

5分ぐらい歩いただろうか。その道は古い石作りの門の前で終わっていた。
苔むした門には扉はなく、向こう側には手前の獣道とは明らかに違う石畳の道がのびている。その先は一際深い茂みで、中に何があるのか全く見えない。

「こんなところに家とかあるのかな?」と門に近づいたその時、茂みの中から雪のように真っ白な猫がするりと現れて、石畳の右端に座ると私の顔を見て「ニャー」と鳴いた。
すると今度は白黒のぶち猫がやってきて、同じように石畳の左端に座り、私に向かって「ニャー」と鳴く。

なんだなんだと思っていると、次には三毛猫が出てきて、最初の白い猫の奥に並んで「ニャー」。続いて真っ黒い猫が出てきて、ぶち猫の奥に並んで「ニャー」。
そこまで見た時点でなんだか怖くなり、振り向かずに一目散に逃げ帰った。

その後、友人達と何度もその山を訪れたが、あの門に続く獣道はどうしても見つからなかった。
あの猫たちは私を門の奥に招き入れようとしていたように思えるのだが、あの門の向こう側には一体何があったのだろう。
猫たちはみんなふっくらとして毛艶もよく、野良には見えなかった。

 

のっぺらぼう

そう言えば、ウチの祖父は山でのっぺらぼうと遭遇したそうな。

まだ午前中、山道で蓑をまとった人と擦れ違った。しかしよくよく見ると眉毛以外の顔のパーツが無い。
「こりゃ狸か狐か」と思い、道端に置いて行こうと荷物から御握りを一つ取り出そうとすると、泥だらけの
掌を見せて「まあ待て」という仕草をし、溜息のような音を立てながらそのまま歩み去ってしまった。

遠慮深い狸か狐か、あるいは山の神様か、いずれにせよ失礼な事をしてしまったのかもなぁ、と
祖父は申しておりました。その出来事の前後、特に不幸も異変も無かったとか。

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