心霊や不思議な実体験【短編33話】怖い話・不思議な話ショートショート

心霊や不思議な実体験【短編33話】怖い話・不思議な話ショートショート 不思議体験

 

心霊や不思議な実体験【短編33話】

ネットで書き込みのあった不思議な体験や怖い体験を読みやすくまとめました。ここでは、ある人物が自身の奇妙な体験談を淡々と語っています。

 

□ 1 □

 

猫の怨みの顔を見た事がある。
何度か見たが、一番強烈なのは猫が車道を渡っていて、車を止められる距離だったのにも関わらず、前を運転する車がそのまま轢いた時だ。
般若の面よりも物凄く激しい、強烈と言えば良いのかそんな顔をして中途半端に轢かれ、のたうち回っていた。
轢いた車は悪びれた様子もない。動物だったからだろうか。
その意志が伝わった故の猫の表情だったのかはわからない。
あの猫はきっと轢いた人間を怨み、呪っているかもしれない。
猫の怨みと呪いは凄まじいと、何処かで読んだ。
あの猫を轢いた人間達が今頃どうなってるか、想像するだけで悲しくなる。

 

□ 2 □

 

子どもの頃、笑い声が聞いた。
大きな笑い声だ。
声のする方向を辿り、その場所に着いて、ノックをすると静かになった。
ドアを思いきって開けると、そこには誰もいなかった。
古い家屋だからその記憶なのか、それとも、見えない何かがそこに居たのか、僕は未だに知らない。

 

□ 3 □

 

早朝、ほとんど人通りのいない横断歩道で信号待ちをしていたら、顔が身体に対して大きくて首が長く、身体はガリガリの腰簑だけ巻いた50cmか60cmくらいの小人(?)が青信号になった途端に目でほとんど追えない速度で隣を横断歩道を走っていったが、物音はしなかった。
横断歩道を渡ってから、その小人(?)の行った方を探したがどこにもいなかった。

 

□ 4 □

 

空から人が落下してきたと思ったら、ものすごい笑顔だった。
そして落下してきたにしては速度が物凄いゆっくりで、落下していくまま、地面に吸い込まれていった。
そこで幽霊かと気付いて、そのままその場を後にした。
こういうのは何回かある。

 

□ 5 □

 

夏の日、夕飯を食べていると、虹色のピラピラが大量に波打ちながら数分間に渡り、壁に海があるように通りすぎていった。
探偵ナ○トスクープの放送禁止になった映像のピラピラに似ているなぁと思いながら、現れて消えるまでご飯を食べながら見ていた。
虹色だから綺麗に感じると思ったけど、何も感じず、首を傾げる。

 

□ 6 □

 

とあるトンネルで、下半身がなく、内蔵が出ている霊を見る。
その霊は、軍服を着ており、あたまには軍人の被っているヘルメットを被っていて、そして、彼は匍匐前進をしていた。
きっとまだ自身が死んでいるのに気付いていないのだろう。
おそらく、ずっとそのトンネルの中で匍匐前進を続けるに違いない。
そう思うと空しくなった。

 

□ 7 □

 

人の恨みとは怖いもので、無意識に呪ってくるらしい。
座っていた椅子が何もしていないのに少し上に持ち上がり、ガタッと音を立てて呪いがきたのだなぁ、何もこっちはしてないと思うのに。
そう思って向こうに変えるようにおもえば、案外簡単に返るもので、こっちはとてもピンピンしている。
呪ってきた相手がどうなったかは知らない。

 

□ 8 □

 

幽霊が服を裏返して着るのは本当らしい。
バイト先に出た、どこかに電話しながら歩いて消えた全身白い服のTシャツ、ジーパンの兄ちゃんが服を裏返して着てた。
ジーパンまではじっくり見ていないが、Tシャツは確かに裏返しで着ていた。
ただ、違う幽霊は普通に着てたので幽霊のなんらかの段階によるんだろうか。
あと、兄ちゃんはどこに電話をかけていたのか。

 

□ 9 □

 

UFOを何度か見た。
人といるときに見る事が多かったのに、何故か他の人が見えない情況の時に見ていた。
一人の時は一度か二度と少ない。
不思議な話だが、自分達は見ていないからって見たことを信じない人もいた。
仕方ない。

 

□ 10 □

 

大きな顔があった。
男の顔だ。
あまりにも大きいので邪魔だなぁと思って、観察しているとフッと消えた。
霊も観察されると気分を害すようだ。

 

□ 11 □

 

金色の龍を数回見た。
金色の龍はなんの意味があるのか。
空へ昇る龍は綺麗だった。

 

□ 12 □

 

小学生の頃、公園でモンペを履いた下半身のみの霊が、こちらが跳んだと同時に一緒に跳んだ。
子どもの頃はあまり見慣れていなかった為に大変驚いた。

 

□ 13 □

 

自然に置いて目視できなければ意味がないことだが、自然の霊、例えば川の霊、山の霊など、人間や動物などの霊ではない者達を、車で跳ねたり、轢いたりすると何が起こるかわからない。
彼らはこちらの言い分などわからないだろう。
僕は轢いたりしないが、というかなかなかそんな類いの霊を轢く人も珍しいのだが、轢いてしまう人や、轢きかける人は存在する。
だから、遭遇するとどうしようもないよくわからない気持ちでそれを見守るしかない。
これが畏れだと言うならば、この感情を理解は出来ないだろう。

遭遇する奴は物凄くついていない奴か、何かに呼ばれた奴だろう。
人間の形によく似ているから、間違ってしまうかもしれない。
自然へ向かう時は車で何かするしない、ではなく、あの霊達にいかに遭遇しないかを考えた方が良い。
まだ人間の霊が可愛らしいくらいだ。

 

□ 14 □

 

悪霊と呼ばれる類いはやはり、悪意を持っている事が多い。
よく女性で描かれるが、僕が遭遇した悪霊の多くは子どもだった。
悪霊と古い霊は見分けるのが難しいが、悪意があるかないかで判断している。
悪霊は笑う事が多い。それに、何かがおかしい、気持ち悪いと感じれば多くは悪霊だ。
人が居れば混ざりやすいのかは知らないが、人肌を求めるのかわからないが、子どもの悪霊は女性の近くにいる事が多い。
救いがあれば良いのだが、あんなに黒ずむと救いようがないだろう。

バイトで悪霊には遭遇する事があった。
その時も子どもの悪霊で、人間と区別がつかない程だ。しかし、黒い。異様に。
その悪霊と客の女性が遊んでいるようにモニターから見えた。
上司に知らせたが見えず、同僚にも見えなかった為、何もできなかった。
あの触られてた、子どもが見えていたらしい女性二人は今、どうなっているだろうか。

 

□ 15 □

 

自然霊ってどんな見た目なの?
たまに変なもの見るけど、この間見たのは白くてフワフワした不定形の飛ぶものだった。

 

□ 16 □

 

昔、自転車を速めの速度で漕いでいると、耳元で低い男の声で「殺すぞ」と言われる。
自転車を停めて、周りを見るも一人も近場に居なかった。
なるほど、幽霊かと納得し再び自転車を漕ぎ始める。

あの声の主にはあれだが、お迎えはまだきていない。

 

□ 17 □

 

死神の話をここに書いて良いか迷ったが、死神には何度か遭遇した。
何故死神だとわかったかは自分でも謎だ。感じでわかった。
目撃した死神は皆喪服を着ていた。
ただ、此方から死神には話しかけたら駄目だ。
人間と見分けがつかずに一度話しかけた事があるが、変な死神だったのかしばらく後をニヤニヤしながら付いて来られたことがある。
死神はほとんどの人間には視認できないようだが、何か感じとるのかその場に居たら無意識に皆避けて居た。

あと、変な死神じゃないけど、フォ●クスワーゲンのバンのタイプ2(調べた)のピンクのラメの車体に乗った死神二人が通り過ぎていくのも目撃した。
死神って車乗るんだ…と思った瞬間だった。

 

□ 18 □

 

疑問なんだけど、今まで生きてきた場所が同じなのに所々急に変化する事はよくある事じゃないのかな。
僕も経験したけど。
ただ、長い間今に馴染むと前の部分がどうだったか忘れてしまう事はある。
戻ってきた所もあるけど。
きちんと未だに覚えてて、直りもしないのは車のウィンカーの方向指示かな…。
だから、たまに車に乗ってると混乱する。

 

□ 19 □

 

昔、金縛りにあい、首を絞められかけたが、気合いで起きると誰も居なかった。
首には感触が残っていたが、跡はなくて安心した。

 

□ 20 □

 

とある場所でバイトしていた頃、自分が立っているカウンターから見える部屋の奥の部屋で首から上だけの角刈りの男が怒った顔のまま、ぐるぐる回転灯のようにずっと回っていてシュールだった。
いつ見てもほとんど同じ顔で、たまに回ってないかと思えば部屋の中を蝶々みたいに動いて飛んでいるように錯覚する動きをしていた。それもまたシュールな光景だった。
気に食わない客が入った後にこのような動きをするようで、普段はほぼ怒った顔のままある一定の場所で定まっていた。
全てにおいてシュールな様だなと思った。

 

□ 21 □

 

幽霊が見えると怖いとか、楽しいとか以前に、車を運転していると困る事がある。
幽霊は生きている時みたいに道路を横断する。
だから、人間を轢くと思いブレーキをかけたり停車するしたりすると、見えない人間からは不審な目を向けられる。
運転している時だけじゃなく、人の車に同乗していても見えるものは見えるので、見えない人間がそのまま突っ込んでいく様に思わず声を出すと、幽霊だった、なんてよくある。

最近は少し見分けがつくので、流石に停車はしないが、不意打ちをくらうとブレーキや速度を緩めたりしてしまう。
昔、運転免許を無理矢理採らされた時は冷や汗が出た。その時は横断する幽霊と人間の見分けがつかなかったからだ。
事故を起こしたらと思うと怖かったからだ。

 

□ 22 □

 

何もないのに窓が揺れたり、雨粒の音がしたのに晴れているという現象、別段怖くなかったし、気にも留めてなかったけれど、怪現象とかの類いだったようだ。
昔、窓を叩かれてカーテンを開けても誰もいなかった事がある。
その時は幽霊かな?と思ってた。
泥棒だったらそっちの方が怖いなぁと思っていたけれど。

 

□ 23 □

 

ぶっちゃけると、ここに書いてるのは読んだ人に滅多な事では害がないだろう内容。
だから、そこまで怖くない。
書いている本人が怖くないと思っているから、そこまで内容が怖いと思えないかもしれない。
この間、こんな事があったよと伝えると怖いから止めてと言われた。
普段は見えない人は怖いのかもしれないな。

言われた感想書くついでに。
前に横断歩道で青信号を待っていると横から物凄いスピードで自転車がきたので、避けると横を通り過ぎた瞬間、消えた。
そして、後から来た人に不審な目で見られた。
霊も自転車に乗る。車にもバイクにも乗るようだから当たり前か。

 

□ 24 □

 

声がした。男のような、女のような、老人のような、大人のような、子供のような声が窓を通して、外から地獄の底から声を発するように。
それは長い間続くも自分以外は聞こえず、ああ、これは自分以外は聞こえないのだとわかった。
そこは以前は民家の庭だったのに、今は埋め立てられ、違う建物になっている。
声は止むと思ったが、時々未だに聞こえてくる。

 

□ 25 □

 

昔、夏の暑い日、自室でクーラーを点けて涼もうとドアを開けたら、生まれる前に死んだ祖父が。無言のまま、照明を点けると消えた。
次の日、また自室のドアを開くと落武者の霊が。
すっと、半分瞼を下ろして無言のまま照明を点けると、また消えた。
彼らは交互に現れた。

県外に当時暮らしていた兄の部屋が隣で、兄が帰ってくると現れなくなった。
兄を待つ間、僕の部屋を待合室代わりにしていたようだ。
兄の部屋で待てば良いのにと、げんなりした。

 

□ 26 □

 

僕がまだ小学生の頃、今よりも霊の類いを見る、声をたまに聞く頻度は少なく、見えだしたのも小学生の頃からだった。
その時はまだ僕も怖がりで、ただ怖がりな癖にお化けの類いを紙面で読むのが好きな子どもだった(映像は見れず、母親などに布団に潜っていたのを引き剥がされて無理矢理見せられたぐらいだ)

ある時から、中学一年か二年の真ん中辺りまで学年でこっくりさんが流行っていた。ただ、キューピッドさんは女子の方でしか流行っていなかった。
それで、僕はこっくりさんに小学生の頃に一度しか参加した事がないが、何故か降ろす前に近くを通ったり、何かしていたりしたら呼ばれ、傍で居ろと言われた。お前が居ると居るだけで降りてきそうだと。
実際に何回もやって降りてこなかったのに、僕が傍で見てるだけでほぼ必ず降りてきてたので、友人がこっくりさんをする際にはだいたい呼ばれた。
ほとんどが神だと名乗る者は狸の霊などが多かったが、中学に入った頃狸と名乗りながら一度神が降りてきた事がある。
それを指摘すれば友人達は喜んだが、僕は帰ってもらえるのかが心配だった。
案の定、なかなか帰ってくれず、業を煮やした友人達が僕に帰ってほしいと言えと言ってきたけど、僕が言っても帰る訳がないと言っても聞かなかったので、仕方なく言ってみたところ、すぐに帰ってくれた。
友人達が「ほらな!」とか言っていたが、ただタイミングが良かっただけか、飽きただけだろうと思った。
それから、神は降りてくる事はなく、下級霊ばかりしか出なくなったので仲間内のこっくりさんは自然消滅していった。
人間、ゲームで言えば最高ランクに近いものを一度引くとそれを求めるようになるが、出なくなった途端に飽きるようだ。

中学の頃もまだ少し怖がりだったが、この辺りから少しずつ馴れ始めて今のあまり怖がらない感覚に至るようになった。

 

□ 27 □

 

とある冬の早朝に横断歩道を渡ろうと思ったら赤だった。
青になるまで待っているとスッと離れた場所に立つ気配が。
何気なく横目で見ると、タンクトップで、パンツが確実に見えそうな丈のミニスカートを履いた角刈りの筋肉隆々の男性が立っていた。
この時の感情をなんと表したら良いかわからないが、心の中で大変驚いた。
しばらくすると信号が青に変わり、男性は横断歩道を小走りに走っていった。
僕も歩きながら渡ったんだけど、早朝だから人が少なかったが、男性を見た犬を連れた女性やその犬、ちらほら居た人達に驚かれてた。
幽霊かと思ったら、ただの不審者だった。
この不審者、あと数回会っているが、知り合いで彼に出会った人間は誰もいない。

 

□ 28 □

 

三途の川に行った事がある。
とても透き通った川で、深そうなのに川底の石の群れまで見えた。
川の向こうは木々が生えていた。
対面する川岸に誰かいるかと思ったが誰もいなかった。
それ以外を認識する前にこの世に戻ってきた。
しかし、死にかけている事には変わりなく、肺に空気が入らなかった。
生きてやる、というより葬式代が勿体ないという意識で上に乗っていた兄弟を無理矢理退けた。
肺に空気が一気に入り、噎せると周りの景色が滲んだ。

 

□ 29 □

 

昔住んでいた下宿先には狭いベランダがあって、お情け程度に洗濯物が干せるスペースと物干し竿がかかった物があった。
住み始めてしばらく外に洗濯物を干していたが、ある日の夜を境にきっかけはないが髪の乱れた白髪混じりの灰色のような髪で、目が異様に充血した老婆の霊が窓に貼り付いてしまった。
所謂悪霊か地縛霊なのだと感づいたが、何も出来なかった。それからは外に洗濯物を干してない。
数年間窓に貼り付き続けた老婆の霊。
引っ越す数日前に嘘のように僕の部屋から元の場所へと移動していった。
最初から移動してくるなと思った。

戻るまで部屋の窓も、カーテンも開けてない。
目が合うと気まずいし、部屋での行動がしにくいから。

 

□ 30 □

 

今日、ご飯を食べ終わって携帯をいじっていると、部屋の中をスッと白い透けた物が通っていった。
感想は、カーテンの幽霊っているのかな、だった。
たぶん、カーテンではなく、スカートか何かだったんだろうが、僕にはカーテンにしか見えなかった。

 

□ 31 □

 

川の上をなんの道具も無く、人が歩いていた。
歩く度に水滴が落ちるように波紋が広がっていた。
ぽつぽつと歩いていたが、ふと目を離した数秒間にいつの間にか影は消えていた。

 

□ 32 □

 

青いじいさんを見た事がある。
学生時代の頃だ。
噂で聞いてはいたが、実際にはっきりと見たのはその一度だけだ。
本当に青くて、頭が少し剥げていた。身体は、胸から下が見えず、天井近くの柱の前で浮いていた。
しかし、その青いじいさんが教室の外に出ることはないらしいのに、僕は見た。
じいさんは友人一人にしか興味がないらしく、僕や他の友人を一度も見なかった。
目を開き、その友人を一心に見ていたのには、僕も流石に異様さを感じた。
しばらくすると消えた。

今、その友人との連絡はとっていないが、元気にしているだろうか。

 

□ 33 □

 

昔、心霊番組を見ていて、透けた女性が屋上のドアを開けるのを見た。
兄にも同意を求めたが、そんな女は居ないと言う。
同じ映像を、繰り返して流してもう一度確認してもらったが、見えないと言う。
友人にもメールで聞いたが見えてなかったらしい。
あんなに見えていたのに誰も見えなかったのか、と思うと同時に、今の心霊番組でもたまに本物流すんだと少しだけ驚いた。

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