箱根細工みたいな木箱
12 名前: 名無しさん 投稿日: 2006/03/25(土) 12:22:39
1年ほど前に祖父が亡くなったんだが、その1ヶ月前位に「アレは自分が持って行く」って何度も言ってたんだよ。
祖母も「うんうん」って涙流しながら頷いててさ。
「アレって何?」と俺が祖父に聞いても「アレは爺ちゃんが持ってってやるからな。お前は心配せんでええ」って何も教えてくれなかったんだよ。
で、亡くなって通夜も告別式も終わり納骨する時になって本家の爺さんが何か持ってきてさ。
仰々しい包み開いて中から取り出したものを骨壷と一緒に墓に入れたんだよ。
問題は取り出した「もの」。
箱根細工みたいな木箱で蓋?みたいな所に多角形が描いて(彫って?)あって札と組紐で縛られてるの。
まさかとは思うけど・・・
あと、墓参り行った時に気になったのは祖父の墓だけ別になってた事位かな?
情報求む_| ̄|○<気になってしょうがない;;
ばあちゃんは何か知ってるんじゃないの?
事が終わったなら教えてくれるかもよ。
M氏の言葉「ああいうところには、ああいったものがあるもんなんよ」
・・・日本全国に似たようなものがあるという意味では?
東北にあってもおかしくないし、「ああいうところ」は地域によっては被差別とも限らないかも。
東北だと、飢饉なんかで大変なことになってたエリアもあるよね。
悲しいお話をよく聞くよ。
そのからみの可能性なんかないの?
後日
取り合えず進展?ってか分った事がありましたので報告します。
書き込みした後なんですが祖父の回忌があったんで母と共に行って来ました。
で、改めて祖母に聞いてみたんですが案の定「知らんほうがええ」
次の日は何か男連中のみで祖父の墓に行きました(普通行くなら親族揃ってですよね?
寺に着いたら本家の家長にあたる人(以後Aさんとしますね)が坊さんと暫く話した後に一番年齢の低い俺に一言。
「これでありったけの駄菓子買ってきてくれんか?」
(行きがけに買っておきゃ良いんじゃなかったのかよ・・・)とか思いながら渡された5千円で取り合えず1通りの駄菓子を買いました。
異様だったのはココから。
祖父の墓前に開けた駄菓子を山積みにして男連中全員で墓を囲むようにしてブツブツ言ってるんですよ。
良く聞いてみると「御許し下さい」だとか「お眠り下さい」だとか言ってました。
ボーっとしている俺に気がついてAさんが「分らんだろうけど、心のソコから謝って静まって欲しいと願いなさい」と言ってきました。
10分位かな?そうやった後にAさんが広げた駄菓子を皆に分け始めました。
「この後~に行って酒を飲むから其の時に必ず平らげてくれ」「良いか?家には持ち帰るなよ?」と念を押して俺にも渡してきました・・・
なんかもぅ察するからに怖すぎなもんを渡さないでくれと思いつつ「はぁ・・・分りました」と返事をして受け取る俺はヘタレです_| ̄|○<ブッチャケ持っていたくない
向かった先は親戚のやってる小さいレストラン。
まぁ夜はバーみたいに酒も出すような所なんですがね。
そこで各自渡された駄菓子をツマミにしつつ飲んでるんですよ。
変なのは周りのテンション。
明らかにオカシイだろ!とツッコミたくなるようなハイテンションなんですよねぇ・・・
昼過ぎに飲み始めて夕方になる頃かな?
そこまで時間が経つと酔いつぶれてる人やら、トイレとお友達になってる人も出てきます。
で、コレなら聞けるかなと思いAさんに突撃。
イキナリ聞いてもまた、はぐらかされるかと思いココのコトリバコを絡めて聞いてみました。
以下がソノやり取り(うろ覚えですので細かいとこは違うかも知れません_| ̄|○
俺「すんません、俺良く分かってないんですけど・・・」
Aさん「あぁ?取り合えず騒げwww日頃嫌な事とかあんだろ?忘れる位に騒いで飲みぃ!」
俺「いや、今の状態もそうなんですけど・・・あのハコっt」
Aさん「言うな!!!!」
俺「ちょ・・・でも俺の祖父が持ってるんですよ?しかもちょっと気になる事も見たんで」
Aさん「はぁー・・・・知らん事のが良いもんだぞ?」
俺「何となくは・・・違うかも知れませんが思い当たるモノもあります。コトリバコっていうんですけどね」
Aさん「・・・」
俺「中に頭髪とか爪とか指先が入ってる恨みの塊みたいなやつらしいんすけど・・・まぁその話自体が創作かもしれんのですが」
Aさん「当たらずとも遠からず・・・だなぁ・・・」
俺「遠からず?」
Aさん「恨みの塊って事な」
Aさんはソレまでのテンションとは打って変わって静かに話してくれました。
まるで酔って無いかのごとく静かにです。
曰く、祖父の家系は名字こそ変えているものの嘗ては迫害を受け、別の土地から移ってきた一族なんだそうです。
土地を移したドサクサに名字を変えたが元の土地への恨みは深く、かと言って移って来た土地の方々に矛先を向けるのは違う。
そこで遠く離れた土地を呪う為、移る際に共に持ってきた遺骨や遺品の一部をハコに詰めたそうです(何故其の方法に至ったかは残って無いとの事
当時の家長は子供や親族が死ねば「あの土地の所為だ!滅びれば良い!!」と、亡くなった子供、親族の遺品を壊してその極一部を髪や遺骨と共にハコへ詰めていきました。
※体力の関係か子供の方が多かったようです
コトリバコと違うのは遺品さえも入れている事。
例えば子供が遊んでたお手玉の布の一部ですとか、竹とんぼを壊して欠片を入れたりしてたみたいです。
開け方は家長しか分らないように組木になっており、当時の家長が死んだ時には「私の遺体から血を抜いてソノ中にハコを浸してくれ」と言い残し亡くなったそうです。
昔は家長の権力は絶大で家の者は恐ろしく思いながらも実行してしまいました。
しかし家長ほど恨みの深くなかった遺族は次第にそのハコが怖くなり、蔵の奥に厳重に封をして[無かったモノ]としました。
やがてハコが有る事も極一部の親族を除き知る者も居なくなった時、子供が一人亡くなりました。
その様相は筆舌にしがたく誰もが目を背けたそうですが、伝わっているのは「まるで老人の様な顔だった」「息を引き取る際に○○と知るはずの無いアノ土地名を呟いた」という事だけです。
子供が亡くなった後、ハコを知る親族が蔵を開けて見たところハコは蔵の真ん中に転げていたそうです。
背に腹は変えられぬと親族はツテを伝い、詳しい人物に対処方を聞いたところ提示されたのは以下だったそうです
・一族それぞれの蔵に石室を作る。
・周期毎に持ち回りでハコを安置する。
・最後の年に、亡くなる者が出たら墓を別に作り一緒に安置する。
・墓に入れた後は回忌毎に親族で集まり祈る事。この時絶対に成人した男のみで行う事。
・亡くなる者が居なかった場合、次の周期に持ち越してそれまで蔵に安置する。
Aさん「あんま・・・口に出しても駄目なんだけどなぁ・・・お前の祖父が防人になったんやし・・・無関係じゃないもんなぁ」
俺「・・・・」
Aさん「んで、この騒ぎはな?持ってきた駄菓子あるだろ?それに移ったモンを世の中捨てたもんじゃない!っつー陽気で少しでも薄れさせようっつーもんなんだわ」
俺「防人って言うのは・・・・」
Aさん「言い方は悪いけどな、祖父はアノ中でハコと一緒に眠ってるんだわ。外に出ないようにな」
Aさん「薄れたといっても怖いもんだしな。・・・もしかしたら中の子供と遊んでるかも知れんがw」
Aさん「さ!陰気なんはココまで!ほら、お前も騒げ!騒いで明るさで満たすんだよ!」
俺「・・・はい」
Aさん「あとな、コレは他の親族にゃ言うなよ?知らん奴も多いしな」
俺「知りたくなった切欠があったとこには報告・・・しても良いですか?」
Aさん「まぁ・・・伝え聞いたとして移るもんじゃなし、良いとは思う・・・けどあんま詳しく書くなよ?」
俺「わかりました」
其の後、騒ぎが終わった(皆が酔いつぶれたとも言う)のは深夜の1時過ぎでした。
不思議だったのは其の時見た夢です。
祖父が畳部屋の真ん中で子供と一緒にお手玉やオハジキで遊んでる夢でした。
あんな話を聞いた後だったので其の所為かとは思います。
でも祖父の後ろに居る大人の数人は凄い形相で祖父を睨み付けていました。
夢の中で祖父は俺の方を見たかと思うと笑いながらソッポを向き、手だけコッチに向けて「来んな」とでも言うように頻りに手を払っていました。
以上が分った事です。
土地名なども聞きましたが省きました。
名字なども明かせませんが、経緯が詳しく分りましたのでそれでご容赦を。
何て言うか、怖いと言うより悲しい話だと感じました。
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