【閲覧注意】短いのに怖い! 怖い話の短編集!
トラウマ確実の「怖い話」まとめ 全20話
洒落にならない兄
交通事故で突然の不幸だった渡辺君は17歳でした。彼の通夜・葬式にクラスメイト ・友人があつまった。
彼は母子家庭で3歳上の兄がいて、泣きじゃくる私たちに笑顔で
「皆が泣いてたらアイツ天国行けないじゃないか~アハハ」なんて気丈な兄だろうと
感心してたら、この兄貴どうも行動が妙だ。
渡辺君の事故死を載せている新聞を山のように買ってきて「ほらほらすげェ!名前でてるじゃんか」と嬉しそう・・・
さらには渡辺君の親友の彼女(超美少女)になんと通夜の席で、自分の弟の棺の前で、
皆が泣きじゃくって、母親も慟哭しているまえでこの女の子に
「ねぇ。。。俺と思い出を作らない。。。。?」ナンパを始め出した・・・
相手にされないと悟ると、私や周りの女の子に「携帯教えて♪」だと。。
洒落にならなさすぎる・・・
南京錠
私の家の廊下の突き当りが袋小路になっていたのを定年になったばかりでヒマ
を持て余している父が「スペースがもったいないので物置にする。」と言い出して
一人で工事しはじめました。
何かに取りつかれたように父は作業をしわずか一日で上下二段で扉つきの物入れが出来ました。
翌日家に帰るといるはずの父が見当たらなく、また物入れの作業中かと思い
廊下へ出てみると物入れの扉には新たに南京錠が取りつけてありました。
結局その日父は帰ってこず翌日の晩になりました。不安になった母に物入れ
のカギを壊して中を見てくれとせがまれ私も父がカギをつけてまでしまいこんだ物
が気になり丁寧に南京錠の掛っている金具ごと取りはずしました。
中には薄ら笑いでうつろな目をしている父が体育座りでこちらを向いてました。
なぜ外から鍵が掛っていたのかなぜ父が中にいたのか?残念ながらその日以来
ボケてしまった父から答を聞くことが出来てません。
今日も父は物入れの下段に入りこんで楽しそうに宙を見ながら笑っています
なくした携帯電話
先月加入したばかりの携帯電話を紛失しました。仕事上困るので、さっそく翌日に
金銭的安い新規登録で新しい電話に替わりました。
加入手続きをしてだいたい2時間くらいしたときでしょうか新規の電話が鳴りだしま
した。新しい番号は誰にもまだ連絡しておりません。しかし不思議なことにその番号
には見覚えがあったのです。
先日紛失したはずの私の電話番号でした。
私はぞっとして出ることが出来ませんでした。
なぜかと言うと電話をなくした場所は夜景を見に行った山頂公園のがけの下で昔、
レイプ死体遺棄事件があったところだったからです。
無くした場所がわかりながら探さなかったのもそういう理由からでした。
翌晩、友人達の電話番号を聞き直すため親友のワンルームを訪ねました。そこで
友人から奇妙なことを聞きました。
昨晩、私の前の電話番号に掛けたら女性が出
たそうです。 友人はてっきり私の彼女と思ってました。なぜかと言うと「あしたのよる2人で家行くよ。」と言ったらしいので。
ガチャガチャ!
そのとき玄関のドアノブを回す音が聞こえて来ました。
金縛り
Aさんは毎晩のように金縛りにあって困っていました。そのことを
同じサークルの先輩に相談すると「寝るときに枕元になんでもいいから
刃物を置いて寝るといいよ」と教えてくれました。
その晩、彼女は教えられたとおりにはさみを枕元に置いて寝たそうです。
明け方眠りから覚める直前(眠りと目覚めのちょうど中間くらい)、彼女は
昨夜は金縛りにあわなかったことに気がつき、「先輩の言ってた事は
本当だったんだ」と感謝しつつ目を開けました。
彼女の枕元に、昨夜彼女が置いた鋏が突き立てられていたそうです
車とおなじ速さで
ある夏の日の出来事。
実家に帰省していた大学生Aは、お盆が明けたので自分の家に戻る途中だった。
帰省ラッシュを避けようと、夜中に山道を車で走っていた。
途中で尿意をもよおしたため、車を脇に止め、茂みの中へ入ってった。
用を足し終え、ふと顔を見上げると白い着物の老婆が浮いていた。
老婆は動かず目を見開きAをジッと見ていた。
Aはびっくりした。良く見るとそれは首吊り死体だったのだ。
腰が抜けそうになりながらも自分の車に辿り着いた。
「ここは山の中で他の車は一台も通らない。とにかく警察に通報しなければ。
今来た道を戻るより、このまま進んで街に出たほうが早い。」
Aは車を走らせた。
山道は暗い。Aの車のライト以外明かりなんてなかった。
Aはさっきの恐怖がまとわりついて、街に出る事だけを一心に考えていた。
そして、前方に微かな明かりが。それはトンネルだった。
「ここを抜ければもうすぐ街に出る。」
トンネルに入りAは少し安心した。
ふとバックミラーを見ると、なんと自分の車の真後ろをさっきの老婆がすごい形相で
車と同じ速さで走って追っかけてくるのだ!
Aは「わああっ!!」と叫び、またバックミラーを見ると何もない。
Aはこれは一種の強迫観念だと思った。汗がふきだしていた。
しかし、サイドミラーを見ると車の真横に老婆が‥!!
老婆の目はAを凝視していた。
Aの車はそのままトンネルを抜けたところカーブを曲がりきれず崖下に落ちてしまった。
運送屋
ちょっと息抜きに・・・
ある日の夕方、運送屋が荷物を届けにきました。
その運送屋のトラックは見たこともない真っ白なトラックで、会社名さえも書いてありませんでした。
真っ白な作業服を着た男から荷物を受け取り、ハンコを押したところで、
その名も知らない運送屋を不審に思い、思いきって聞いてみました。
「・・・あなた、ホントに運送屋?」
男は言いました。
「うん、そうや。」
怖かったけど、気持ちのよい夕暮れでした。
花嫁人形
小学生の頃、雑誌で読んだのですが、いまだに怖くて覚えている話です。
日本のどこかの地方の話。
そこでは、男性が結婚せずに若くして死んでしまった時、棺の中に
名前をつけた花嫁人形を一緒に入れて、あの世で幸せな結婚生活を
送れるようにと一緒に燃やすらしいのですね。
で、ある男性が女性にふられて自殺してしまった。
その両親は花嫁人形にその男性をふった女の名前を付けて、その女の
写真と共に棺に入れて燃やした。そして、仏壇には遺影の横にその花嫁
人形の写真が一緒にあって、写真の裏にはそのふった女の名前が書いて
あると言う話。
あ、もしかしたら、棺に入れずに人形を遺影と一緒に置いてあるん
だったかな。その辺、書いている内に記憶があやふやな事に気づいて
しまったよ……。とにかく、普通は架空の女の名前をつけるのだけど
その家族はまだ生きてる女の名前を付けて、その写真まで付けたのね。
雑誌では子を思う悲しい親の話として紹介してあったのだけど
なんか、物凄く怖かった記憶があります……。
下男
ええと。今まで聞いたうちで一番怖かった話ですが。
もう出てたらごめんなさいよ。
5,6年前、大学入学で地方都市にいった友人から聞いた話ですけど。
その町でほんとにあったこと、ということですが、1人暮らしの女の子がいて、ワンルームマンションに住んでいたんですが、ある日友達が二人遊びに来て泊まって行くことになったそうです。
夜になり、そろそろ寝よう、というときになって、友達二人は床に寝ることになり、その家の子はいつものようにベッドで眠ることになったのですが、しばらくしてベッドの横の床に寝ころんだ友達が、「牛乳が飲みたい」と言いだしたそうです。
結局牛乳は買い置きがなかったので、「ジュースでいいでしょ」となったのですがその友達はどうしても「牛乳が飲みたい」と言って聞きません。
仕方がないので、3人でコンビニに行くことになり、外に出たのですが、その牛乳が飲みたいといった子は外に出た途端警察に電話をかけ始めました。
事の真相は、その子が寝ようとベッドの横に寝ころんだとき、ベッドの下に両手に草刈り鎌を持った男が入り込んで横たわっているのを見つけたらしい。
男はその子の方を見たけど、見られた子は気がついたのがばれるとヤバイ、と思って気づかないふりをして、なんとかみんなを外に連れ出そうとしたんだそうな。
結局警察がその男を捕まえ、事情を聞いたところ、男は「女どもが寝静まったら全員殺してやるつもりだった」という電波さんでした。
この話、5,6年前に聞いたんですけど、その時は実話だと聞きました。
それから最近少し細部が異なったいろいろなバージョンを聞くことがありますが、これがオリジナルかと思います。
金沢での事らしいです。
虫
前にここのスレかなんかで、インドに旅行した人が帰国して
しばらくした後、頭の皮膚から成長した虫が出てきた
ってヤツあったけど、あれって実話らしいよ。
私が聞いたのは、「ブラジル」にいる虫の話。
ブラジルには、人の肉に寄生して成長した頃になると飛び出してくる
「バルベーロ虫」という虫がいる。
これは実際にブラジルの空を飛びまわってる虫である。
この虫は、日本で言う蚊と同じように、人の腕に止まって、針を出して、血を吸う。
ただ、蚊と違うのは、同時に卵を産み付けるというところだ。
普通、蚊に刺されたことに気付かないように、この虫に卵を生みつけられてしまった
ことに気付かない人は多い。
そのまま放置しておくと、そのうち腕がむくむく膨らみ、色づいてくる。
その状態になるともう手におえない。
膨らんできたら、数日で虫が飛び出してくるのだ。
そして、その虫が飛び出してきた時、その腕の持ち主は一生消えない傷を負うことになる。
バルベーロ虫はもちろんその腕の肉を食って成長したのだから、丸まるとしたえぐり傷ができるのだ。
深いえぐり傷と、その傷の周りの青紫の変色を持った腕・・・。悲惨だ。
この虫が日本にいなくて良かった・・・。
(注)人に聞いた話なので、ホントにホントなのかはさだかでない。
今度は
ある若いカップルに子供ができてしまい、
おろそうかどうしようか悩んだあげく、産むことにした。
しかし、まだ若い二人は育てることも出来ず、相談した結果その子を殺すことにした・・・。
二人は夜中に湖に行き、おいてあるボートに乗って真ん中あたりまで漕いで行った。
彼女は何度も「ごめんね、ごめんね。」
と言いながら赤ん坊を湖にポチャンっと落とした。
それから何年かして、そのカップルはようやく結婚することになった。
そして二人の間に女の子が産まれ、幸せに暮らしていた。
その女の子が4歳くらいになったある日、その子が突然湖に行きたいと言い出した。
父親は気が進まなかったが、あまりにしつこく言うので仕方なく親子3人で出かけることに。
湖につくと今度は「パパ、あれ乗りたい。」
とボートの方を指さして言う。
しつこくねだられ、しぶしぶボートを借りて湖の真ん中あたりに来たところで、女の子が
「パパ、おしっこしたい。」と言い出したので、
仕方がないと思い、周りに誰もいないのを確認して湖にさせようと娘をだっこした。
ちょうど両足を持って、二人が同じ方向を向いていると
娘がくるっと振りかえり、「今度は落とさないでね。」
と言った・・・・・。
この部屋で寝るな
何年か前、大晦日に友達と遊んでから朝帰りして、
自分の部屋で寝てました。
そしたら、夢とわかってる夢をみたんです。どのようなものかというと
家に帰る途中に、電信柱や壁やらのあちらこちらに
「いのちをたいせつにしよう」や「後悔さきにたたず」
など半紙に筆書したものがペタペタはってある・・・というものなんですけれど
まわりには誰一人歩いておらず、道のあちらこちらに血のようなものがとびちって
いて、不気味な夢だな~と思いながら歩いてました。
そして家に近づいたときに母親に起こされて目が覚めたんですけれど、
母親はすっごく怖い顔で「この部屋で寝るな」って言うんです。
「なんで?」って聞いたら、
「今ここの上の部屋(集合住宅に住んでました)に仏様がいるから」と
言うので、なんか気持ち悪い夢見たのはそのせい?と思いました。
そのあとおせちを食べていたら、父親が
「飛び降り自殺だったからなー。」
とボヤいてました。
そのときは本気でゾッとしました。
あの人は飛び降りてから後悔したのでしょうか?
夢と違う
テレビでアイドル?が体験談として話していました。もう何年も前ですが。
彼女は、ストーカーのような男に追い回される夢を見ました。
走って叫んで、助けを求めようとしましたが、間もなく捕まってメッタ刺しに!
自分のモノスゴイ悲鳴で目が醒めました。
ある日彼女は、近所の公園の側を歩いていました。
すると、なんと夢で見た男にソックリな男が向こうからやって来るでは
ありませんか!
恐怖のあまり彼女は電話ボックスに駆け込み、友人に電話をかけました。
男は通り過ぎました。
安堵の胸を撫で下ろし、再び歩き始めた彼女。
するとまた向こうからあの男がやって来たのです!
心臓は割れ鐘のように乱れ打ち、腋も手の平も冷や汗でじっとり濡れています。
しかし今度は逃げ込む場所がありません。
彼女は、男の、横を、通り抜けました。
男は そのまま 通り過ぎながら 呟きました「夢と話がチガウじゃねえかよ」
良い霊
有名な話だけどひとつ。
カップルが山道をドライブしていた。
ふと気がつくと前方に子どもがいる。
男はあわててブレーキを踏んで表に出たが子どもの姿はない。
前方を見るとそこは断崖絶壁でブレーキを踏んでいなければ車ごと落ちていたところだった。
女は「きっとあの子どもは私達を助けてくれた良い霊だったのよ」と言った。
その直後背後から「落ちちゃえば良かったのに・・・」と声がした・・・
マイナスドライバー
そんなに怖くないのですがきいてください。
私がまだ4~5歳の頃の話です。
当時家には風呂が無く、よく母親と銭湯に行っていました。
まだ小さかったので、母と女湯に入っていました。
或る日のこと、身体を洗った後飽きてしまった私は、湯船の中でプールよろしく遊んでいました。
今迄気付かなかったのですが、
湯船の横から階段状になり、ドアが付いているんですね。(何処もそうなのかも知れません)
私はふとそのドアが気になって、段々を昇りドアの前まで行った。
ドアノブの直下に、大きな鍵穴があるのです。
ワクワクして覗きました。
……向こう側は何かに覆われて見えない。
なんだ、ツマらない。いったん顔をあげました。
何を思ったか、もう一度鍵穴を覗き込んだのです。
ぼんやりとした明かりの中、ボイラーとおぼしき器械が見えました。
おわースゴい。夢中になって覗いていました。
ドアの向こうの気配、それとも何かが知らせてくれたのか、突然、私は目を離し身を引いたのです。
そして次の瞬間、鍵穴からは、マイナスドライバーの先端が狂ったように乱舞していました……。
私は息を呑み、そこを離れ、コワくて母親にさえ話すことが出来ませんでした。
受話器
ある人が道端で見かけた光景。
頭を大怪我した男の人が、(脳みそみえちゃうくらい。交通事故か?)
公衆電話の前に立ち、受話器をもって、電話にむかってガンガン叩きつけていたらしい。
きっと、『事故だから救急車を呼ばなくちゃ!』って思っているんだけれど、
なにぶん脳に損傷があるので、電話のところまでは来れたのだがよくわかんなくなっちゃって、
そんなことをしていたのだろう・・・という話。
みてたヤツは、ちゃんと電話してあげたのだろうか?
占い師
友人の親戚には姓名判断で結構名の知られた占い師がいるそうで
彼の兄夫婦に子供が生まれたとき、名前について相談したんだそうです。
そしていくつかの名前を考えてもらったのですが
結局、子供には兄夫婦が自分たちで考えた名前を付けることにしました。
しかし数年後、その子は病気で亡くなってしまいました。
お通夜の席で悲しみにくれる兄夫婦に占い師は寄り添い
「辛いよねぇ。でもあの子のためにも元気を出さなきゃね。」
と優しく励ましの言葉をかけてくれていたのですが
占い師が兄夫婦のそばから立ち去る間際、
優しいそのままの表情で残念そうにこう言ったそうです。
「あの名前じゃ長生きはできないもんねぇ。」
亡くなってしまった患者の日記
私の先輩が看護師として勤めている病院であったこと
先輩のチームの受け持ち患者だった末期がんの初老の女性が急変し,亡くなった。社交的で明るく,ナースや同室の患者とも仲良くやっている,感じのいい人だった
身よりのない人で,先輩が私物の整理をしていると,一冊のメモ帳が出てきた。
なんの気なしにパラパラめくると,日々の日記や,病院食の献立,見たいテレビ番組のメモ等,他愛のないものだった。
「きょうは看護師の××(先輩の名前)さんと散歩に出かけた。
相変わらずやさしい人。私の話もよく聞いてくれて,心が晴れた。噴水もきれいだった。」
等と言う記述があり,先輩は少しほろりと来たとか。
しかし,亡くなる前日の内容を見て,先輩は戦慄した。.
それまで黒のボールペン一色だったメモ帳が,そのページだけ赤や青などの色が使われている。
字体は汚く,字の大きさにまるで一貫性が無い。
「××(先輩のフルネーム)は以前から私の事をきらっていたようだが,最近は露骨になってきた。注射はわざと痛くするし,体を拭くのも雑で乱暴だ。
もう我慢できない。薬の中身も先生にばれないようにこっそり変えている。
私にはわかる。いつも薄笑いで馬鹿にしている。許さない
殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す
想像の中で何度も練習した。きっと成功する。
明日やる。血を取りにきたとき,首を刺してそのまま横に裂く。
これを書いているだけで心が晴れる。今夜は眠れそうにない。」
先輩は同室にいる同僚や患者に動揺を隠すのが精いっぱいでその後どう動いたかはおぼえていないとか。メモはすぐにゴミ箱に捨てた。
しかし、ベッド交換を行った同僚がベッドと壁の隙間の死角からハサミを見つけた。
特に誰も気にはとめなかった。先輩以外は。
先輩は本気で退職を考えたが,思い留まった。
少なくともこの部屋には二度と立ち入りたくない,と体調不良を理由に転科を申出て,病棟業務から外れた。
先輩は当たり前だが,邪険に接したことなどないし,むしろ自分には心を開いてくれているように思っていた。恨まれる心当たりはまるでない。
今でも思い出すと全身の毛が逆立つようだ,と言っていた。
夏の旅館
去年の話。
丁度今の季節に、ウチは親友と二人でとあるバンドの夏ライブツアー全ヵ所制覇にやっきになってたんよ。
二人して半年かけて貯めた金をこのツアーに全てつぎ込み、燃える夏を過ごしてた。
で、実はこの親友がかなり見える人で、ウチもだいぶお世話になったりしてたんだけども、
その日、地方のライブでなんとか見つけた旅館に泊まれることになって安心してたのね。
ライブが終わってその旅館に行って、受付済ませて、中居さんに案内してもらった部屋に入った瞬間、
親友が「げ」って言ったんよ。
もちろん中居さんにも聞こえてて、ウチがどうしたん?て言う前に中居さんが「どうかなさましたか?」って
尋ねたのね。
したら親友が「あの…まぁ…なんて言うか、他に部屋ってないんですよね?」って遠慮がちに言い出して
それ聞いた時、ウチは悟ってしまって。
当然、夏の娯楽シーズンに宿が取れただけでもマシな状況で中居さんは
「申し訳ありません。本日は満室になっております」って言うわな。
「あぁ…じゃあ…うん。…いいです」ってあきらめて親友が言ったんだけど、どっちかって言うなら
ウチの方が凹んでて。
仕方ないから荷物置いて、買ってきたペットボトルのお茶飲みながら、今日のライブについて話して
盛り上がってたんよ。
ほどなくして、部屋に備え付けのシャワーを交替で浴びて、仲居さんが用意した布団に入っても、しばらく話を
続けてたんね。
けど、さすがにその日で5公演目だったし、運が悪かった日はネカフェに泊まったりもあったから、割と疲れてて
1時前には眠りについてたんかな?
ウチは完全なる爆睡状態だったんだけど、いきなり
「てめぇウゼェんだよ!!ボケがぁ!!!!」
って言う、親友の叫びげで目が覚めたん。
びっくりして、飛び起きたら親友は普通に寝てて、「何?」って話しかけたんだけど「めんどくせぇ。朝起きたら言う」
って言われて、しぶしぶ寝た。
朝になって、先に起きたウチは、まだ出るまで時間があったから、今後のツアーの日程と泊まるところの検索を
持参のパソコンでしてたんよ。
親友は寝起き最悪だから、自分から起きるまでほっといた(起こすと切れられる)
1時間半くらい経って親友が起きたんで、昨日(夜中)の件について聞いてみた。
したらまず、中居さんに案内されて部屋に入った時に襖の前に女が立ってたと。
結局代わる部屋もないし、たぶん大丈夫だろうとその部屋で過ごしてたら、女はひたすらウチに
抱きついてきていたらしい。
ウチが極度の怖がりなのを知っていたので、言ったらまずいと思いだまってたと。
それから、寝るときになって女はウチでは気づいてもらえないと諦めたのか、今度は親友の布団にもぐり込ん
できたらしい。
しばらくは放置してた親友も、腰やら足やらサワサワされて寝付けずブチ切れて、その女の顔面に蹴りを入れた
のが夜中、叫んだ瞬間のこと。
その後はその女もおとなしく布団の前に正座してたらしい。ちょっと可哀相だなw
旅館を出るとき、受付で親友が女将さんを呼んでくれと何やら話していて、部屋であったことを要点だけ伝えてた。
その時、親友が「風呂場の排水溝に大量の髪の毛がうんぬん」て言ったのを聞いて、ウチはサーっと血の気が引いた。
風呂は親友が先だったので、その髪の毛はてっきり親友のだと思っていた。
だから手に取って「あいつ抜け毛激しくね?」と思いながら捨てた。
考えてみれば、親友の髪は今焦げ茶だから黒じゃない。
ウチも相当、抜けてるなと思った。
最終的に、女将さんから謝罪と宿泊費の2/3を返してもらえることになったのだけは、ちょっとラッキーだった。
オークションで落札した留袖
長々とつまらない話にお付き合い頂きありがとうございました。
少し前の出来事で、誰にも言ってないんだけどここの住人になら話せるかと思ったので書きます。
親族の結婚式に出席することになって、一応既婚者なので留袖を着ないといけない。
着物は好きなほうだけど、留袖なんてそう何度も着るものでもないし着道楽でもないし、
あんまりお金かけたくなくて、レンタルとどっちが安いかなくらいの感覚でオクをのぞいてみた。
まあモニター越しにわかるいい品とかはそれなりにいい値段ついてるんだけど、
リサイクルはレンタル品借りるのとそんなに変わらないようなのもある。
で、柄がそこそこ趣味に合って家紋がうちと同じ留袖をみつけたので入札。
競合者もいなかったので、そのまま落札できました。
で、まあ一通り連絡とか入金とか経て留袖が送られてきました。
リサイクル品なんだけど、まあ着る機会が少ないっていうのもあるのか、
気になる傷みもないし状態はすごく良かったです。
何気なく留袖を羽織って姿見に映してたら、後ろからギュッと右袖をひっぱられる感覚がして、
「えっ」ととっさに鏡の方をみたら、しらない男の子が袖を引っ張ってた。
振り返ったけど誰もいなくて、もう一度鏡を見たけどその子はもう映ってなかった。
怖くなって脱ぎ捨てるように着物を体からひきはなしたら、耳元で
「おかあさんは?」
って聞かれた。
うちにはまだ子供いません。
どんな格好だったか覚えてないけど洋服だったと思います。
4、5歳くらいで、顔を見上げるようにこっちにあごをあげてたんだけど目を閉じてた。
口があーんと開いてて、そして片手でつまむように着物の袖を引っ張ってた。
気のせいかと思いたかったんだけど、その夜には寝ている私の胸の上に
ものすごい形相の女の人が正座して何かぶつぶつ言っていたので、
もうその言葉がはっきり何言ってるかわかったらヤバイと本能的に思って・・・
結婚式は洋装で出ることにしました。
申し訳ないけどその留袖は別IDで出品しました。買った人ごめんなさい。
元の出品者には良い評価つけてあります。
呉服屋とか貸衣装屋じゃなくて、リサイクルショップからの出品でした。
「遺品整理、わけあり品買い取ります。秘密厳守」とか、よく書いてあるでしょう。
こういうのかあ、と思いました。
おわりです。
霊が通る道
家賃ムリして、建ったばっかの新築マンションの一室で一人暮らし始めたばっかの頃、
夜ふかしして午前2時ちょい前に布団はいって半分ねこけたあたりで、
玄関先からガチャガチャバキッて音がした。
“隣?夢か?”
て起きもせずに夢うつつで寝てたら、廊下でパタパタ軽い音がする。
寝ぼけたまま薄目を開けたら、廊下を子供が何人も歩いてた。
大きめのやよちよちしたのや、着物だったりヒラヒラドレスだったりボロ布巻いてたり、
歳も服装も色々のがペチャクチャやりながら、玄関からベランダに向かって歩いてく。
やっぱ夢だ、と思いつつ寝返りうって眠り込んで、次の日。
玄関見たら、閉めたはずの鍵が開いてた。
その上に、しっかり掛けた記憶のあるドアチェーンが、千切れて壊れてた。
さすがに薄気味悪くて、知り合いのつてをたどって霊感がある人に
来て貰った。
「あ~だめだねこれは。引っ越した方がいいでしょー」
詳しく聞いたら、霊が通る道があるんだと。
「君、子供に好かれないでしょ?その子達、どんな風だった?」
言われて思い出したんだが、前日チラっと俺をみた洋服の消防くらいの女の子が
2人顔をしかめて「キモーイ」と言った記憶があった。
それを言ったら、「良かったね」だと。
何がまずいって、俺の部屋を通ってる道は子供専用らしかった。
しかも、大半が死んだなんて全く思ってない子供らばっかり通る道。
見たときは全然ヤな印象じゃない光景だったが、本気で危ない霊らしい。
「懐かれたら、まず命無いよ。悪気も何もなく、
『気に入ったから一緒に行こ♪連れてっちゃえ♪』で寄ってたかって
もってかれる。行き先は賽の河原かな、ハハハ」
ハハハじゃねーよコンチクショウ、と心の底から思った。
もちろんマンションは速攻で出た。
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