【長編- 名作】スカッとする話
私と愛犬におきた話
私は結婚と同時に長年住んでいた県を離れ、捨犬猫殺処分 日本ナンバーワンのところに引っ越した。
結婚式もハネムーンも終わったし、犬でも飼おうか!なんて話をしていた。
旦那はペットショップ業界が大嫌い(ペット業界の闇で調べてみてください)
犬を飼う条件で「捨て犬から飼おう」というものを提示された。
私としては大賛成!って感じで里親募集サイトを色々見回った。
殺処分ナンバーワンなだけあって出るわ出るわ里親募集の犬ねこ。
そこで一匹の犬に目がとまる。聞いたことも見たこともない犬種だった。
柄は虎柄。ハウンド系だが見た目はハイエナ。ハイエナがトラの毛皮をかぶったような感じ?
そして大型犬。飼えないなぁごめんね…なんて思っていたが
寝ても覚めてもその子のことが忘れられん!
別に雑種が嫌とか珍しから欲しい!とかそんなのなかった。なぜかその子が頭から離れなかった。
旦那と相談の上、会ってみよう!ということに。
掲載者に連絡をするとすぐに連絡がきた
「この子は今保健所にいる。後3日で殺処分になってしまうのでどうか救ってほしい」と。
見た目が怖いから雑種より貰い手が少なくて、殺処分にされる確率が高い犬らしい。
大変だ~!ってすぐに会いに行った。その子は虐待されていたらしくびくびくおどおど。
びっくりするぐらいガリガリだった。
でも旦那と私にビビりながらもすりすりキュンキュン言ってくれて「うちの子になってください!」と即決。
我が家に来てからは元気になり人も怖がらなくなった。
祖父の遺品を壊されたり悪戯されたりで色々泣かされたが、
その後はやっていいこと悪いことを徐々に理解し、無駄吠えもなく犬にも人にも社交的
みんなから褒めてもらえるとってもいい子に育ってくれた。
親ばかだけどうちの子天才!!って本当に思う。
そして一部のファンができた。
そんなある日の散歩中、珍しいぶち柄?のシェルティを連れたこじゃれた奥様に出会った。
うちの子はこんにちはー∪・ω・∪って感じでそのシェルティに近寄って行った。
私も飼い主に挨拶して「きれいなシェルティちゃんですね^^」なんて言って少し会話した
そのシェルママがうちの子を見て「珍しい犬ね。お宅もこだわってブリーダーさんから買ったのね。
私もこだわって探してやっとこんなに美しい犬を手に入れたのよオホホ」なんて言っていた。
私は「あー…実はこの子捨て犬だったんです」って言った瞬間
シェルママ「ちょっと!!汚い!!うちのシェルティちゃんに病気うつさないでよね!!近寄るんじゃないわよ!!!ふじこふじこ!!!」と怒鳴られた。
急に怒鳴られてポカーンな私とわが子。何言っているのかわからないけどずーっと怒鳴られてた。
うちの子は長生きしてほしいから病院にも何度も行って検査してもらったし
虫下しも飲んだし病気なんて一つもない!と言い返そうとしたけどそんな隙を与えてはくれなかった。
あんまりにも大きな声だったので近くにいたおじさんが気づき「どうしたの?!」と声を掛けてくれた。
その声を掛けてくれた人はうちの子のファンだった。
うちの子に会いたくてこの時間散歩しているかなぁあえるかなぁなんて思いながら歩いていたらしい。
私「あっ…なんだか…よくわからなくて(ちょっと泣きそう」
ファン「おい、あんた。さっきから聞いてたけ…」とおじさんが話している最中、
おじさんをみたシェルママは目玉が飛び出しそうな顔をしていたw
シェルママ「なななな…えええっと・・・・べべべつにいいい」とめちゃめちゃどもりながら風のごとく去って行った
私「…よくわからないけど、助けてくださって本当にありがとうございます!!」
ファン「いいのいいの。二人とも無事でよかったな。」と言ってうちの子をナデナデしてくれた
うちの子ナデナデされて∪*?ω?*∪って顔してた。
後で知った事なんだけどそのおじさんと上記に書いた一部のファンって実はや○ザさん達。
地元に住んでいる人だったらあの人は~~っていうのがわかるらしいが、新参者の私には全然分からなくて
優しい近所のおじさんくらいにしか思っていなかった。
うちの子の柄や見た目がかっこいいらしく気に入ってくれていたらしい。
書いてたらみたらそんなにスカッとするような話ではないけど、
私としては変な人を存在だけで追っ払ってくれたそのおじさんにとっても感謝しています。
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