『友達だと思っていたのに』スカッとする話【長編- 名作まとめ】

【長編- 名作】スカッとする話

 

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【長編- 名作】スカッとする話

 

友達だと思っていたのに

ちょっとしたイタズラ程度だけど。

当方女。仕事の都合で飛行機の距離に単身引っ越した。
ものすごく人恋しくなり同性の友達を探すため出会い掲示板に投稿した。
そこで返事をくれたのが隣の県に住む5歳年上のハンドルネーム「すずちゃん」。
メールのやり取りで意気投合し、わざわざ私の住む県まで来て遊んでくれた。

すずちゃんはお洒落でグラビアアイドルの野呂ちゃんに似ていて、
私は優しいお姉ちゃんみたいな友達が出来て物凄く嬉しかった。

 

ただ、すずちゃんは掲示板で同性の友達だけじゃなく彼氏も探していたようで、
しょっちゅう男性との対面?につき合わされていた。

私の前だと煙草プカプカで男らしいが、男性の前だと180度態度が変わるすずちゃん。
目の前でいちゃこらする2人と完全なお邪魔虫の私という構図だったが、
田舎から出てきたばかりの私は「さすが都会の女性は違うなあ」と憧れさえ抱いてそれを見ていた。

 

ある日、また掲示板で知り合った男性宅で飲み会があるからといつものように連れてかれた。
今まではカラオケなど外で会うことはあったが男性の自宅で飲むというのに不安を覚えた。
が、その男性(以下T)をすずちゃんが物凄く気に入っていて付き合いたい。
だからこの誘いはどうしても行きたいと押し切られた。

T宅に着くと男性3人がいた。その中のリーダーっぽい男がすずちゃんのお目当てらしかった。
私はお酒に強くないので付き合い程度に飲んでいたが、すずちゃんはTに勧められるまま飲みまくって潰れた。

 

そして、すずちゃんはTにしなだれかかりながら「もう歩けないし今日は私ここに泊まるわ。私ちゃんも○○君(他メンバー)の家に泊まらせてもらいなよ」と言った。

深夜3時1人で帰ろうにもこの場所がどこかも分からず(隣の県というのは分かった)、
駅探索などそこまで携帯が進歩する前のお話。

ここでやっと、すずちゃんが最初からなし崩し的に男性と繋がろうと狙っていたこと。
私は「みんなで宅飲み」の材料のひとつだったことを理解した。

結局○○君に連れてかれて一晩過ごした。そして朝一番に最寄りの駅まで送ってもらい1人で帰った。

別にそれが初めてでもなかったし恥らう年でもないが、
電車を待つ間このまま飛び込んでしまおうかと考えたくらいすずちゃんに裏切られた気持ちでいっぱいだった。

数日後、何事もなかったかのようにすずちゃんから連絡が来た。
あの時は酔っていて1人にしてごめんね(笑)と謝られ、
それを無感情に聞いていたがその後の発言が信じられないものだった。

「Tってばヤルことヤッたのに付き合ってくれないとか信じられない。復讐したい。
で、相談なんだけど、Tをたぶらかしてヤッた後Tをふってくれない?こんなの友達である私ちゃんにしか頼めなぁい」

私は完全に付き合いをやめようと思った。Tの件は断ったけど、最後にこの女に何かやり返したかった。→

しばらく付かず離れずメールだけの付き合いが続いたが、チャンスはすぐに来た。
また新しい男(以下M)をネットで見つけたらしく、今度はTより外見も良く本気で好き()らしい。
Mとは何回か遊んでいて良い感じらしく、今度Mの友達と合コンするから行こうと誘ってきた。

私はこのMの前で恥をかかしてやろう、そしてすずちゃんとの関係を切ろうと決意した。
合コンで女性の人数が足りないというので、職場で仲良くなったAちゃん(年下の超美人)を誘った。


Aちゃんには今までのことを全て話して協力してもらうように頼むと快く引き受けてくれた。

 

合コンメンバー。
私♀=並みの下。25歳。
Aちゃん♀=美人。23歳。
すずちゃん♀=ビッチ。もうすぐ30歳。
すず友達♀=20代後半?あんまり記憶にないw
M君♂=背も高く男前。27歳。
B君♂=Mの同級生。明るい。
C君♂、D君♂=Mの同級生。

 

お座敷の細長いテーブルの奥からM君、Aちゃん、私の順で座り、
向かいのM君の前にすずちゃんが座った。他は適当。

そこからAちゃんのM君に対するアピールが凄かった
(並み下の私では無理なので頼んだ)。

お料理を取り分けたり、M君に食べさせてあげたり、
共通の話題で盛り上がったりでM君もまんざらではなさそう。

それを目の前でやられたすずちゃんの顔を見ながら、
さらに追撃すべくさり気なく観ていたアニメから年齢の話に持っていく。
「○○観てた?え、じゃあ年近いかも!何年生まれ?」と端から聞いていき、
最後にすずちゃんにまわるように仕向けた。

「まだ29歳だもん!(ほっぺプクー)」と可愛くすねていたが、
M君はAちゃんと盛り上がっていて見ていなかった。
二次会のクラブ(男性陣のいきつけ)でC君とD君は他の女の子をナンパしに行き、
すず友ちゃんは苦手らしく店の外で時間つぶし。

前の鬱憤が溜まっていたすずちゃんは爆音と人ごみにまぎれてB君とトイレに消えていった。

Aちゃんとささやかながら仕返しができたとクラブの隅で乾杯しているとM君がすずちゃんを探しに来たので、
最後のとどめに「すずちゃんならB君と腕組んでトイレに行った」と伝えた。

それを聞いてM君はトイレに走っていったが、その後は初めてのクラブをAちゃんと
楽しんだのでどんなやり取りしていたのかは分からない。
が、はしゃぐのに飽きて外のすず友ちゃんとおしゃべりしている間ずっと路地の影で
M君とすずちゃんが言い合いして揉めていて、そのままお開きとなった。

その後すずちゃんからの「友達だと思っていたのに」という内容の抗議メールを見届けてから着信と受信を拒否にした。

昔のプリクラを見ながら今はアラフォーになっているだろうすずちゃんを思い出したので。

 

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