絵本泥ママ
カキコ慣れしてないんで読みにくかったらすみません
姪(幼稚園児)は本が大好き。
私も子どもの頃から本好きで、実家に絵本から文庫本から山のようにある。
その中でも一番大事にしてたのは、父から譲り受けた童話シリーズの絵本。
古い本なので紙はちょっと黄ばんでるけど、他は傷みも無いし何より挿絵が綺麗。
姉が「あの絵本娘にもらっていい?」
というので袋に入れて持っていった。
割とマイナーな童話の本もたくさんあって、姪は
「お姫様の本がいっぱい!」
と喜んでくれた。
これがお正月頃の話。
一週間前に姉が電話してきて、持って行った童話の目録が無いか、という姪が一番気に入ってた絵本が無く、どうも数が足りないのだそうだ。
目録は無いけどたまたま行く用があったので確認することに。
一つ一つ目を通すと、確かに足りない。
覚えのある本、それも主人公がお姫様系のばかりが無い。
姉に置き忘れとか、それか他に心当たりは無いかと聞くと、姪が無くなったのに気付く前日に近所でも有名な泥ママが来ていたそうだ。
泥ママは回覧板で姉の家の前の順番で、その日回覧板を貰って立ち話をしている最中電話が来たので数分だけ姉は引っ込んだらしい。
(泥ママがいいよいいよ、行っておいでよと言ったんだそうだ)
その泥ママというのがクセモノで、その泥ママが取ったとしか思えないのに、証拠不十分で逃げてたんだそうだ。
姉も警戒してたけど、玄関のものが無くなってたから油断した…と悔やんでいた。
いきなり疑うのはアレなので、先人の知恵をお借りして
「無くなったものがある、空き巣かも知れないから警察に行く」
とご近所さんとママ友に根回し
大半は「最近物騒だね、何かあったら協力するよ」
なのに泥ママだけ
「置き忘れじゃないの?間違いだったら警察の人に迷惑だよ」
とマジで引っ掛かる人いるんだな~とちょっと呆れつつ(まあこの時は確定してなかったんだけど)、とりあえずどこかで落としてるのを見かけなかったか、と近所に聞いて回るのに同行した。
泥ママ、姉の顔を見るなり何か嫌そうな顔。
それでも一応ドアは開けてくれた。
私が本を取り出して、こういう本なんです、私も思い入れがあるのでどこかで見かけていたらお知らせ下さい、と頼むと知らぬ存ぜぬ。
…が、泥ママの後ろで「○○の本と一緒ー!」という女の子の声が。
焦る泥ママ、後ろのドアから顔を出してる女の子に
「黙ってなさい!」
と一括、でも私が声をかける
「本当?おばちゃんにちょっと見せて」
と言うと、素直に持ってきてくれた。
間違いなく同じシリーズの、しかも無くなった本。
「これはどこで?」
と聞いたら旦那さんの実家から貰ったんだと主張。
ぺらぺらページめくって確認する私に、
「これから名前書くんです、返してください」
というので
「あー、もう名前ありますから」
と言うとそんなはずないでしょ!名前なんてないわよ!!とファビョられた。
うん、名前書いてないように見えるよね、でも名前書いてあるんだよね。
実は最後の方の、訳者とか出版社の名前が書いてあるとこ、そこに紛れるように私の名前の判子が押してあるんだよね。
いい具合に色褪せて他の文字と馴染んでたから、泥ママも気付かなかったようだ。
アンタも私を泥棒扱いするのねキー!と暴れて騒いだけど、姉が
「今晩夫ともう一度来させて頂きます」
というので一緒に退場。
ここまでが私も実際見た所。
ここから先は姉に教えてもらった話。
夜になって姉と義兄が行ったら、泥ママ泥旦那さんには言ってなかったらしく、すごくビックリされたらしい。
上がらせてもらって、本が無くなったこと、泥ママ子が無くなった本を持っていたこと、証拠は私の名前の判子であることを説明。
泥旦那さんが私じゃない私じゃない大騒ぎしていた泥ママにビンタ一発、その場で土下座したそうだ。
今まで何度も泥ママが何か盗んだという話は出てたけど、ハッキリした証拠も無かったし自分の配偶者のことを信じたかった。
でもこれだけはっきり証拠があるなら仕方ない、警察なり何なりご自由に…だって。
泥棒疑惑がある奥さんを野放しにするのはどうかなと思ってたけど、お子さんいるしやっぱり信じたいものなのかな。
とりあえずその場は本を返してもらって(全部あった)、他のお宅とも話してみますと姉夫婦退場。
ゾッとしたのは盗みの手口。
姉がほんの数分電話に出た隙に玄関脇の子ども部屋に侵入。
(姪は幼稚園だった)、古くてぱっと見華やかな絵本をズボンのお腹と背中に入れてそそくさと戻ったらしい。
掌大の薄くて小さい本だから盗みやすかったんだと思う。
変な噂のある人がいるのに目を離したのが悪かった、と姉は反省してるけど、普通家主のいる家で泥棒しない…
そもそも泥棒すらしないんじゃないかと…
姉家と泥ママ家の間では念書を交わして、これからは旦那さんが被害疑惑のあるお宅を回って確認するんだって。
泥ママは一切謝らなくて、
「あんな古い本の一冊二冊ブツブツ」
と終始文句ばっかり言ってたそうだ。
もちろん姉は許してない。
今後の動向次第で、他の被害宅と結託して警察に行くんだそうだ。
電話でその話を聞いて、
「旦那さん離婚しないのかな~」
って行ってみたら
「”子どももいるし、今野放しにすると何するか分からないから”って言ってたよ」
と姉。
何か近くの空き家に泥ママ姑が越してくるらしいので、被害が無くなれば、いっそペナルティ喰らわないかなと思ってる。
長くてすみません、ヌルイ!と言われるかもしれないけど、これで一応解決の形になってます。
亡き父にちゃんと返ってきたからね、と報告してきます。
もし破られてたりしたら私が凸しに行ってたかもしれない。
小さい頃姉と一緒に父の膝で読み聞かせてもらった本当に大事な絵本だし。
ちなみに私の名前の判子が押してあるのは、スポーツ好きな姉より私の方がよく読んでたから。
何か泥ママ夫婦離婚の危機らしい。
泥旦那さんが聞いて回ってる被害が結構多いそうだ。
金品貴金属はないけど、子どもの小さい玩具とかタオル類とか調味料とか、小さいものばっかなんだけど数が相当…
旦那さん一週間足らずで五歳くらい老け込んでるって話です。
離婚はする、でも責任をきちんととってから、だって何でこんなちゃんとした旦那さんに泥ママがくっついたのか…
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