『姉の夜遊び』本当にやった復讐 – 修羅場【長編】

『姉の夜遊び』本当にやった復讐 - 修羅場【長編】- 実際に行動した体験談

 

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姉の夜遊び

 

かなり昔の個人的修羅場。

うちは両親と姉妹の4人暮らし。

姉…大学生。美人でモデル体型。性格は天然甘えたがりで超モテる。女友達も多い。

私…高校生。当時はデブ、顔も地味な内向的オタク。当然喪女。勉強はそこそこ。

こんな感じで正反対だが仲は良かった。

姉は友達が多いだけあって、あちこち遊びに行ったりはしていたが、朝帰りなんかは滅多にしなかった。

その朝帰りも、親もよく知ってる友人の家に泊まりに行ったりとかで、ちゃんと家に連絡したうえでだった。

しかしある頃から、急に姉が夜遊びするようになった。

毎晩のように朝帰り。

夜中に電話で呼び出されて出掛けたりもした。

悪い男に騙されたのかと思いきや、相手は女の子。

しかも何と中学生だった。

姉はどんな時でも、その子に呼び出されると車で迎えに行き、夜中じゅう一緒に遊んでいるらしい。

当然両親は激昂して「そんな子と付き合うな!」と言ったのだが、姉は「うるさい!」の一点張り。

夜中の3時に車で出かけようとする姉。

行かせまいと車の前に飛び出す母。

姉を思い切り引っ叩く父。

こんな感じのことが何度もあったのがまず修羅場だった。

しかしそれでも姉の目は覚めず、部屋に籠って不貞腐れ、隙を見ては出掛けてしまっていた。

そんなある時、姉が

「(私)ちゃん、A子ちゃん(例の女子中学生)に会ってみてよ!良い子だからきっと仲良くなれるよ!」
とか言い出した。

私の中では既に印象最悪だったし、人見知りなので嫌だったが、姉は会え会えと強引に勧めてくる。

仕方なく、会うのは夜中ではなく昼間、帰りも夜8時までには帰るという前提でOKした。

正直に言えば、どんな子か気になっていたのもある。

そしてA子に会ったのだが、第一印象はハッキリ言ってブス。

体型は太め、服装は学校のジャージ、髪はボサボサ。

私も人のことは言えないデブスなんだけど、姉が夢中になるくらいなんだから、ものすごい美少女だろうと勝手に想像してたんだ。

A子は迎えに来てくれてありがとうの一言もなく、「やっほー」って軽く挨拶して姉の車の助手席へ乗り込んできた。(私は後部座席)

姉が私を紹介したので、「はじめまして」とこちらが会釈すると「よろしく」と一言。

A子はそれきり私に話しかけることなく、ずーっと姉と学校の愚痴みたいなことを話していた。

姉はうんうんとひたすら聞いている。

そんな空気でコミュ障の私が話しかけられるわけもなく、車は目的地のカラオケに到着した。

部屋に入ると、当然のように姉とA子は隣合って座ってしまった。

仕方なく机を挟んで向かい側に座ったわけだが、ここからが修羅場だった。

座った途端、A子が姉にしなだれかかった。

密着して片腕を取り、肩に寄りかかる。

ベタベタとしか言えない、恋人同士かホステスのねーちゃんかという動作を見て、思わず固まる私。

姉はニコニコ笑っている。

そのまま二人で顔を寄せ合ってメニューを見る。

姉がこちらに「どれがいい?」と聞いたので、別のメニューを見ながら小声で頼む私。

その後も、回し飲みはもちろん、料理が来れば二人で食べさせあう。

耳元でひそひそ囁き合うように話す。

密着したままデュエット。
A子が「あれやってー」とか「あれ歌おうよ」とか言って、姉が「もう、しょうがないな~」って感じ。

完全に二人の世界だった。

A子のスキンシップはエスカレートし、抱きついたり頬ずりしたりして、最後には姉に膝枕をさせながら二人で歌っていた。

書き出してみると気持ち悪いけど、当時はそれよりも疎外感がすごくて、姉が遠くて知らない人みたいでショックだった。

色んな意味で居た堪れなくなり、ひたすら俯いて食べる私。

早く時間になれと一心に願っていた。

終わりのコールが来た時には、電話に飛びついて「延長しません!」と叫んだ。

姉にも「もう時間だから早く帰ろう」と必死で訴えた。

A子は帰りの車中でもひたすら姉に喋っていた。

A子が降りた後、姉がA子の家庭の事情を説明してくれたけど、私はひたすら無言だった。

言葉が出て来なかった。

家に帰って両親の顔を見たら、高校生なのに情けないけど、涙が勝手にボロボロ溢れてきてしまった。

普段あまり泣かないせいか、ギョッとする両親と姉。

泣きじゃくりながら説明する私。

そういや姉が最近朝帰りばっかりで、顔を合わせることすら少なかったな…とか考えてまた泣けてきた。

一通り事情を聞くと、両親は

「お前はA子の姉じゃない、(私)の姉なんだぞ」
と姉を叱った。

でもコミュ障ぼっちの自覚がある私は、むしろ二人の中に入れなかった私が悪いのかもしれないと不安だった。

姉はA子が大好きだから、私を捨ててA子の姉になってしまうかもしれない、くらいのことまで思っていた。
そして更に泣いた。

でも姉は両親に反論することなく、素直に私に謝った。

そしてそれ以来、姉はA子と一切連絡を取らなくなった。

夜中に出掛けることも激減し、憑きモノでも落ちたかのように元通りになった。

今にして思うと、恋人も友達も両親も充実してた姉は、あと「かわいい妹」が欲しかったのかもしれない。

私は甘えるのが苦手で、むしろ姉を甘やかす方だった。

姉にお願いされたり、姉の話を聞いたりで、自分から甘えることはなかった。

姉は頭はあんまり良い方じゃなかったので、そういう意味でもコンプレックスで、自分よりお馬鹿で甘えてくれる可愛い妹が欲しかったのかも。

A子の消息はその後全くわからない。

久しぶりに姉の大学時代の話が出た時に、

姉「なんであんなに夢中だったのかわからない」

母「あの頃の姉はおかしかった」

みたいな話になって思い出したので厄落としカキコ。

ちなみに、最初に車の中で会って挨拶した後から、A子は一度もこちらを見なかった。

カラオケでは向かい側だから、普通は絶対こっちを見ちゃうと思うんだけど、見事に一度も目が合わなかった。

ある意味すごいと思う。

支援ありがとうございました。
–後日投稿–

姉は今では立派な子有り主婦なので、間違いなくレ○ではない。

A子はわからないけど。

あと思い出したので、ついでにA子の家庭の事情。

母子家庭で、母親は夜勤で殆んど家にいない。ご飯はお金だけ渡されて放置。

それで暇だし寂しいので、夜中も出歩けるような歳上の友達を誘って毎晩遊び歩いてるらしい。

気の毒だよね、とか姉が言ってた気がするけど、あんまり聞きたくなかったので覚えてない。

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