『娘は俺の子じゃなかった』本当にやった復讐 – 修羅場【長編】

『娘は俺の子じゃなかった』本当にやった復讐 - 修羅場【長編】- 実際に行動した体験談

 

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娘は俺の子じゃなかった

 

一年前だが、娘が実は俺の子じゃないことが発覚して離婚した。

思い出しながらだから間違ってたりおかしかったりするだろうけど。

当時俺38歳。

看護師でブサオタ。

腹黒鬼畜だけど自分より弱い者には優しいかと思う。

患者アンケートで看護師人気No.1に良く選ばれるくらいには外面はいいはず。

料理好き。

元嫁37歳。

美人で我の強いタイプ。

家事が苦手で、昔娘が言った

「ママのご飯よりパパのご飯が好き」

により食事を作らなくなったりと、家事放棄気味。

娘15歳。

嫁に似て可愛い、嫁に似ず性格もよく勉強も運動も出来る、それなんてエ□ゲヒロイン?って感じ。

家事も良く手伝う自慢の娘だった。

元嫁の浮気相手42歳。

とある企業の大幹部。

渋い感じの抱かれてもいいくらいのイケメン。

元嫁と結婚前から付き合いがあったらしい。

娘の実の父親。

元嫁と大幹部は元々付き合っていたが、大幹部の父親の大首領が二人の結婚を許さず無理やり別れさせ、大幹部は政略結婚、失意の元嫁が俺と出会って付き合い出して結婚。

別れさせられて俺と付き合い出してからも元嫁は影で大幹部と会ってた。

で、その時出来たのが娘。

大幹部も娘が自分の子と知っていたらしい。

時は流れて大幹部の嫁が浮気して離婚。

大幹部はずっと好きだった元嫁と再婚して、実の娘と親子になる事を夢見始める。

とんだロマンチストだよ。

元嫁も大幹部と結婚したいと俺と離婚を決意。

夜に俺が自分の親ばかりを大事にして、元嫁を省みないとかいろいろ理由つけて離婚を迫る元嫁。

その時は聞き流してたが、後日弁護士が来て元嫁がマジで離婚したいと知る。

俺、元嫁、弁護士の三者で話し合い。
弁護士「俺さんは自分の母親と旅行に行って家庭を省みなかったそうですが」

俺「いやいや、旅行は元嫁は自分は行かないといつも拒否して、結局うちの母と義父母と娘と5人で行ってましたよ。確認してもらえればわかると思いますけど」

弁護士「家事について」

俺「ほとんど俺と娘がしてましたけど。娘に聞けばわかります」

弁護士は聞いてないよ、と言った表情。

夢見る乙女化した元嫁はとにかく離婚したいのか、ここで娘は俺の子じゃないと暴露。

俺呆然。

弁護士は爆弾投下にすぐさますみませんが、今回の話し合いはお開きでと 。

娘に内緒でDNA鑑定行い、俺と血縁のないことと、大幹部が実の父親であることを証明。

元嫁は実家に帰り、向こうの両親から元嫁は頭に血が上っておかしくなってる。

どうか見捨てないでやってくれと電話がくるが、俺はそれどころじゃない。

ややファザコン気味で高校生になっても、お父さん以上の人じゃないと付き合う気にもならないと言ってた娘が実は他人とかショックでどうしようもない。

余談だが、普段ゴッドハンドと呼ばれる点滴の腕を持つ俺はこの時も職場でいかんなくその腕を発揮していた。

身に付いた技術はどんなにショックでも損なわれないんだな。

とりあえず離婚して女手一つで三人の子を育てた母親に相談。

母親「知るか、お前の好きにしろ。つか、あの子に選ばせてやれ。まああの子はお前に似てるよ」

と言った趣旨の実に暖かい言葉をくださりやがりました。

ついでに母に離婚された親父にも相談。

父親「お父さんみたいに離婚されるのも長い人生一度はあるさ。お父さんが言えるのは血は繋がってなくとも、自分たちが離婚した時みたいにどっちにつくかは子どもに決めさせてやれってことくらいだな」

両親の意見を聞いて元嫁に親権は子どもの意志で決めることを提案し、元嫁も娘が俺と血の繋がってないことを娘に伝えた上でならと了承。

そして娘(嫁の実家に行くの拒否して家にいる)に、自分と娘の間には血縁はなく、元嫁がずっと愛して離婚後、再婚する予定の男が実の父親であること、どっちにつくかは娘が決めていいことを伝える。

娘はショックだったのかしばらく悩んでいたように見えた。

とりあえず離婚は確定になり、大幹部とも一度話をした。

元嫁をいかに愛しているか、俺に対してはすまなく思ってる。

こんなことしか自分は出来ないが慰謝料はちゃんと払うから、なんだったら再婚の世話もちゃんとするからと。

娘には実の父親として俺の分までがんばるからとロマンチストぶりを発揮。

お金持ちのお坊ちゃんってやっぱ箱入りなんだなぁとかどうでもいいことを思ったり。

正直、娘がどちらを選ぶのか、自分を選んだとして他人の子を愛せるのかという葛藤とかいろいろあって離婚することよりそっちばっかり考えてた。

娘がどっちにつくか決める運命の日、俺、娘、元嫁、大幹部、弁護士が集まり娘の決定を聞くことになった。

娘「私はやっぱりお父さんと一緒に暮らすのが自然だと思う」

俺と大幹部が顔を見合せてどっちの意味なんだよとやきもき。

元嫁「実のお父さんと暮らすのね」
娘「そのようなことがあるわけないでしょう?私が今私として存在する上で必要なものはお父さんから受け継いだものばかり、私を私にしてくれたお父さんと一緒にいたいと思うことがあっても、あなたと一緒に暮らしたいと思うことはありえません」

娘の言葉を聞いて、ああ、この怒り方は間違いなく俺の子だわと引き取ることを決意。

娘「私がお父さんやお爺ちゃんおばあちゃんと旅行にいく時もあなたは来ませんでした。家事だってお父さんと私がほとんどしてきました」

元嫁「それはあなたが私の作ったご飯は美味しくないって」

娘「母親なら美味しくなるように努力すべきではないでしょうか?私はお父さんのように作れるように努力しましたよ」

と本来修羅場るはずなのは俺と元嫁か俺と大幹部なのに娘と元嫁による修羅場。

大幹部は呆然、俺はさすが俺の子、的確に相手を責め立てるなぁと感心。

娘「あなたのような身勝手な人間の血が半分流れていることは唾棄すべき事実ですが、生んでくれたことには感謝しています。ありがとうございました」

弁護士ドン引き、元嫁絶句、大幹部おろおろ、俺だけさすが俺の子、敵と定めたら容赦ねぇなと。

とりあえず娘と自宅に帰りまずは娘を正座させてお説教。

母親に向かってあの態度は何事かとどんなクズでも母親は母親だと。

娘はニヤニヤしながらお説教を聞いて、お説教終わったら二人で一緒に飯作って食べて、久しぶりに親子で一緒に寝た。

娘「お父さんは私を引き取ることになって後悔してない?」

と自分が俺についたことで負担になってはいないかと心配してた。

とりあえず頭を撫でて

俺「今日のお前はお父さんそっくりだった。お前をそんな子に育てた責任はとらないとな」

と自分の責任で決めたことだから気にするなと。

そして内心俺ブサイクだけど超イケメンとか思ったり。

養育費については娘が絶対に貰いたくないと拒否。

大幹部にはせめて娘の成人式の振り袖か、ウェディングドレスにしてくれと泣きつかれそれなりの額を渡された。

さすがに突き返せなかったから娘が二十歳になったらどうするか、決めてもらうことにした。

慰謝料も結構もらった。

元嫁と大幹部は再婚できない期間が過ぎてから結婚。

上手く行ってるみたいだ。

話は遡り、離婚成立し娘が元嫁に電話してるのを聞いた。

娘「お母さんに産んでくれたこと以外でもう一つ感謝したいの。お父さん以外の人を父親にしてくれてありがとう」

元嫁からちょっとどういうことなのと電話。

違うからそんな関係一切ないから、と冷や汗垂らして弁解。

とりあえず娘は正座させて一度親子になったら例え、血が繋がってなくても結婚は出来ない。

お前はもっと周りの男に目を向けるべきだとお説教。

娘「お父さん昔言ってたよね。社会のルールも大事だけどそれ以上に自分が正しいと思うことをしなさいって」

いやいや、そういう意味じゃないから。

という風に一年経ってうちは娘のファザコンが進行してヤバいくらいになってきた。

看護師なんて出会いないから、下手するとそのうち大幹部に再婚の世話をお願いしなきゃならん 。

吐きそうなこととか、死にたくなることもあったけど、結果だけ見れば自分も親として成長出来たと思う。

いろいろ見てると愛していたけど、血縁がなかったから引き取れないってあるけど俺の好きなMGSであったように人間はただ遺伝子を残せばいいって訳じゃないと思う。

いろんな人から教わったことや、得たものを受け継いでくれる人を残すことが大事じゃないかってこの件で強く思った。

厨二全開だけどな。

まあ他人に無理して引き取れとは言わんよ。

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