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『待つ女』|洒落怖名作まとめ【天狗男シリーズ】

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『待つ女』|洒落怖名作まとめ【天狗男シリーズ】 天狗シリーズ
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待つ女

304 本当にあった怖い名無し sage 2010/02/27(土) 15:27:06 ID:BgqnUARj0

 

あれは俺が前のマンションに住んでた頃だから2年くらい前の話だ。
今日はそのマンションで起きた恐怖体験を書いてみる。

今回も都会編だ。
マンションは6階建てで俺は最上階に住んでいた。
見晴らしも良く最寄駅も近い。
その日、俺はいつものように仕事から帰り、1階からエレベータに乗った。
ちょうど3階を過ぎようとした時、目の前の部屋の前に女性が背中を向けて立っているのが見えた(エレベータのドアはガラスで内外から見える)。
あの部屋の住人の知り合いかな?俺はたいして気にも留めず自分の部屋へと帰った。
翌日、また仕事から帰りエレベータに乗り込んだ。
そして3階を過ぎようとした時、今日もあの女性があの部屋の前で立っているのに気がついた。
何だ?今日も来てるのか?なんでずっと外で待ってるんだ?時計を見ると深夜0時近かった。
不審に思ったが自分の部屋の帰るとすぐに忘れた。

そしてその翌日。
金曜なので飲んで帰りマンションに着いたのが、午前1時過ぎだった。
いつもにように1階からエレベータに乗り6階を押そうとした。
と、この時酔っていたので間違えて5階を押してしまった。
アチャ~と思ったが、まぁ酔い覚ましに5階から階段を歩くかと思い6階ボタンは押さなかった。
上機嫌で鼻歌を歌いながら3階に差し掛かった時、その酔いは一気にさめた。
いたのだ、あの女が。
今日もあの部屋の前に立っている。

そして通り過ぎようとした瞬間、その女がゆっくりと振り返った。
ギリギリ顔は見えなかったが俺が乗っているのが向こうからも見えてしまった。
なぜか本能的に危険を感じた俺は、5階でエレベータが停まると、すぐに、足音を立てず6階へと非常階段を上って息を潜めた。
エレベータは下がっていったかと思うと3階で停まり、再び上階へ上がってくる音がした。
心臓がバクバク鳴り始めた。
エレベータは5階で停まり、誰かがウロウロする足音がしている。
俺は音を立てずに自分の部屋に入ると、ゆっくりと鍵を締めた。

ストーカーか?異常者か?どうして俺についてエレベータを昇ってきたんだ?見られちゃまずいことでもあるのか?しばらく考えたが結論が出ないので、しばらく様子を見ることにした。
場合によっては不動産屋に報告しなければならない。
女は朝はいない。
夜の何時~何時までいるのか不明だが、もし今度見かけたら警察に電話しようかなどと真剣に考えていた。
ここで一旦整理する。
女が立っているのは3階の302号室だ。
1フロアーに部屋は3つ。
なので302は中央かつエレベータの正面に位置している。
そして非常階段はエレベータの横。
なので女に気づかれず階段から3階を突破して6階に上がるのは非常に困難だ。
しかしよく考えたら、なんで俺がコソコソと悩まなくてはならないんだ?と思い、だんだんと腹が立ってきた。
よし、今度見つけたら文句を言ってやろうと心に決めた。
女は土日には現れなかった。
なんだ、つまんねぇ、折角文句言おうと思ったのに。

月曜日。
俺は女のことなどすっかり忘れて終電近くまで仕事をして帰宅した。
頭の中にはもう、あの女のことなど微塵もなかった。
エレベータが3階を通り過ぎたが、そこには誰もいなかった。
その時点でやっと女のことを思い出し、あ~あのスト-カー女やっと諦めたか!と、ご機嫌になった。
俺が甘かった・・・エレベータが5階に差し掛かった時、我が目を疑った。
いたのだ、あの女が。
502の前に立っているではないか。
俺は硬直した。
ヤバイ!女はこっちを振り返った。
またもやギリギリ顔は見えなかったが、俺が6階に住んでることがバレてしまった。
俺はパニクって6階に着くと同時にすぐに1階のボタンと閉じるボタンを連打した。
間違いなく高橋名人の16SHOTを凌駕したかと思うほどの速さだった。
そしてそのまま1階に向かった。

エレベータが5階を過ぎた時、すでに女はなかった。
予想通りというか、きっと階段から6階に上がるだろうと思ったのが的中したようだった。
1階に着いた俺は壁に沿って外へ出て、非常階段が見える位置まで移動した。
女が6階の踊り場をうろうろしてる姿が見えた。
やはりバレていたか。
どうしよう。
あの手の異常な女には近づかないに限る。
どうする、友達を呼ぶか、警察を呼ぶか・・・しばらく思案していると女の姿が消えた。
おかしいな?どこかに隠れているのか、帰ったのか・・・しかし帰るなら玄関から出るしかないので、必ずここから見えるはず。
結局30分ほどそこで待ってたが動きがないので、思い切って自分の部屋へ向かった。
非常階段で足音を立てずに上ろうと思った。
ドキドキしながら進んだが、結局6階まで女の姿は発見できなかった。
なんだ、やっぱりどこからか帰ったのか。
よかった。

俺は自分の部屋に入ると、蛍光灯のヒモを引っ張り、電気をつけようとした。
その瞬間、ベランダから何かの気配がして固まった。
・・・何かが・・・いる・・・俺は蛍光灯のヒモをゆっくり離すと、聞き耳を立てた。
よく見るとカーテン越しに人の影が見える。
たぶんあの女だ。
俺は考えた。
どうやって入った・・・?そして俺は思い出した。
隣の部屋が空き部屋だということを。
何度か引っ越しをしたことがある人なら知ってるかもだが、物件が専任ではない場合、鍵が開けっぱなしになっていたり給湯器や水道メーターの戸の中に鍵が隠してある場合が多い。
おそらくそれで中に入り、ベランダからうちのベランダへと侵入してきたのだ。
さすがにここまできては警察に電話するしかない。

俺は外に聞こえないよう注意し、警察に電話をした。
俺はそのまま音を立てずに部屋から出て、6階の踊り場でパトカーを待った。
万が一、女が出てきた場合は完全な不法侵入なので俺がとっ捕まえればいい。
それだけの筋力はある。
ほどなく無音でパトカーが到着、お巡りさんが2人、エレベータで昇ってきた。
俺は事情を説明し、1人のお巡りさんが空き部屋から、もう一人が俺の部屋から入り、ベランダで女確保、という作戦でいくことになった。
俺はこの時ほど、お巡りさんが頼もしく思えたことはなかった。
そして作戦決行。
ベランダに突入した。
・・・誰もいなかった。
そう、ベランダには誰もいなかったのである。
そんな馬鹿な! と、俺は自分の部屋(601)と空き部屋(602)も探したが女の姿はどこにもなかった。
一応、その隣の部屋(603)も事情を説明してお巡りさんが入って行ったが、女の気配はなかった。
おかしい。

どう考えても消えるわけがない。
俺は狐につままれたような気がしたが、ふと302号室がどうなっているのか気になり、お巡りさんに一緒に行ってもらった。
事情が事情だけに不動産屋にも来てもらった。
302号室には確かに人が入居しているという。
不動産屋さんが鍵を開けようとしたら、すでに鍵が空いていた。
中からは異臭がした。
ここから先はあまり書きたくないが・・・死後1ヵ月ほど経過していたらしい。
俺は怖くて中に入らなかった。
たくさんの警官がきた。

俺は警察へ呼ばれて事情聴取をされた。
しかし完全に自殺という状況だったので、俺が疑われることはなかった・・・しかし・・・自殺していたのは男性だった。
では、あの女性はいったい。
そういえば俺はあの女性の顔を1度も見ていない・・・結局、それがきっかけで俺は引っ越した。
なので、それ以来あの女を見ることもなくなった。
しかし今でもあの女が誰だったのか・・・謎のままだ。
今でもエレベータに乗ると思い出す。
おかげで目標階に着くまで目を閉じる癖がついてしまった。

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