恋愛の泣ける話『私でいいの?』- 実話 体験談まとめ

恋愛の泣ける話『私でいいの?』- 実話 体験談まとめ 恋愛の泣ける話

 

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私でいいの?

 

高校2年の終わりに図書館で受験勉強してた時に、偶然横に座ったショートカットの女の子に一目惚れして声掛けたよね。
君は、凄く笑顔が可愛くて本当に自分にはもったいない気がした。
学校が終わったら、すぐ図書館に行って会いたいって思ってた。
でも、君には彼氏がいて付き合う事は出来なかったけれど傍にいるだけで良かったんだ。

そうやって迎えた春休み俺みたいな奴の為に特別に弁当作ってくれたよね、あれ本当に美味かった。今でも忘れられない。
その時君の異変に気が付いたんだよね。
会った時よりやつれた感じがして聞いたら食欲が無いって。

 

でも、笑って受験勉強のせいだよって君は言った。
そうかってお互いにその時は納得したけど、図書館で会ってる時に急にめまいがしたりし始めて病院に行ったんだよね。
そこで、大きな病院を紹介されて検査入院する事になって、俺はビックリしたけど大した事無いって思ってた。

そうやって会えない日が2,3ヶ月くらい続いたっけ?
久しぶりに図書館に来た君は普段帽子なんてかぶらないのに、おかしいと思った俺は聞いちゃいけない質問を君に投げかけたよね。
でも、その時に君の病気を知らなかったんだ。
その時言いにくそうに「私、急性骨髄性白血病なんだって」
俺は冗談だと思ったけど、君の髪の毛がないの見てやっと理解できたよ。

 

抗がん剤の投与受けながらの受験勉強に正直俺は頭が下がったよ。
そして、受験する学部こそ違え同じ大学受ける決心を俺はしたよ。健常者の俺が頑張れないなんて君を見てたら考えられなかった。
そして、受験の結果君は受かって俺は落ちた。
君は自分の結果を喜ぶよりも俺を励ましてくれた。

だけど、君は大学に受かったけど病気が悪化して入退院繰り返す毎日だった。
ある時、図書館で勉強してた俺に嬉しそうな君の顔が見えた。
「ドナーの人が見つかったんだ」って本当に嬉しくてたまらないって表情してた。
だけど、1ヶ月後そのドナーの人の都合で骨髄移植できなくなった君を見舞いに行った時、俺は君に声さえ掛けれなかった。
今でも思うよ、どうしてあの時何か優しい言葉くらい掛けられなかったんだろうって。


その日、君は俺に言ったよね。「彼氏にも逃げられて、ドナーにも逃げられて」って言ったよね。
俺が1週間後君に告白した時「私でいいの?」って聞いてくれた。

俺は「勿論だよ」って言ったんだよね。
その時、君の手を初めて握った。骨と皮だけになってたけど凄く温かった。
それから毎日はお見舞いに行けなかったけど、病室に行く度に受験の心配してくれたよね。

俺の誕生日に一緒にケーキも少しだけど食べたよね。
それから丁度1週間後、君は俺に手紙だけ残して旅立ったよね。
「あなたと付き合えた1ヶ月とても楽しかった」って凄く苦労して書いただろう字がそこにあった。

お通夜もお葬式も行ったけど、悲しすぎて外で泣く事しかできなかった。
お葬式終わった後、おばさんに言われたよ。「俺と大学に行きたい」って言ってた事。本当に願いをかなえてあげられなくて、ごめん。
君がいなくなって8年が経ちます。君と同じ大学に受かり卒業して3年、来月君と同じ境遇の人に俺の骨髄を提供することになりました。
これが、君への罪滅ぼしだと思っています。

 

最後に、本当にお願いをかなえてあげられなくて、ごめんね。

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