泣ける話『友達』『家族を守ってください』など【短編】全5話 |切ない話・泣ける話まとめ

泣ける話『友達』『家族を守ってください』など【短編】全5話 |切ない話・泣ける話まとめ 泣ける話

 

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泣ける話 短編 全5話

 

友達

友達(以下A)は大学二年のときに母親を亡くした
一緒にデパート行って買い物して、
Aはそのデパート内にある店でバイトがあったからAの母親だけ先に帰った
そんとき初めてAが自分で働いて稼いだお金で本を買ってあげた
めっちゃ喜んで、
Aの母親がAの父親に「本買ってもらった!」ってメール送って、その帰りに事故にあった

働いてるときに店の電話がなって事故にあったのを知った
一緒に入ってた人から「いいから行け」って言ってもらえてAは病院に行った
けどAがついたときにはもう息を引き取っていて、
俯いている父親の背中が震えていたのが印象的だったらしい

自分がなんていうか、本当に文字通り駄目人間でいい年こいて親にも反発してたとき、Aが話してくれた
同じ大学だったけど、母親が亡くなった素振りなんて全然見せなかったから驚いた
そのときの言葉は一生忘れないと思う

「人ってのは簡単に死ぬんだよ。当たり前のように生きてるけど、
親だって帰ったら「おかえり」って言ってくれるけどいつかは自分より先に死ぬんだよ
そのとき情けないままの姿しか見せてないんだったら、お前はそのことを一生後悔するよ」

その日から自分は頑張って行かなかった大学行き始めて卒業して頑張って就職した
両親は、自分が就職したときすごく喜んでくれた
Aに会って、あの言葉がなかったらあのまま腐ってたかもしれない、有り難うと伝えたら、
Aは「実際行動したのはお前じゃん。
お前自身このままじゃ駄目だってどっかで思ってたんだろ。
自分が言ってそれが切っ掛けになっただけでお前だったらあのままでもそのうち行動してたと思うよ」
と言ってくれた。それでも感謝している

そんなAは今度父親に、母親にはしてあげられなかった温泉旅行をプレゼントするらしい

 

サンタクロース

幼稚園の頃の話。

俺の家族は借金を背負い、田舎の農家の畑を売り払い
一家4人安定した収入のある街へと出てきた。

当時の生活は苦しく、毎日その日食べるので精一杯な状況。
両親は借金の返済のため、そして何とか俺と弟には栄養のある
ものを食べさせるため、朝から夜まで仕事をする毎日だった。

クリスマスの夜、弟と紙に欲しいオモチャを書いてサンタクロース
が来てくれるのを心待ちにしていたが、その夜は来なかった。
次の日、隣のアパートの友達が新しいオモチャを手にした光景を
弟と羨ましそうに見ていた。
俺たち兄弟は、その日も紙を枕元に置いて眠ったが、結局サンタ
クロースは来なかった。

次の日の夜、俺はアパートのベランダに出て空を見あげて
サンタクロースに問いかけた。
「サンタクロースのおじいちゃん。どうして僕のところへは
プレゼントを持ってきてくれないの?僕は何も悪いことを
していないのにどうしてなの?隣の○○クンは悪いことしてた
のに、なんできてくれないの?」
そう問いかけた。
そのとき、隣の部屋でシクシクと泣き声が聞こえた。
そっと隣の部屋をのぞくと、父と母が涙を流して抱き合っていた。
あの時はなぜ泣いているかがわからなかったが、
今思うと非常に申し訳ない気持ちでいっぱいだ。

 

家族を守ってください

今日、半年ぶりに家に帰ってきました。
私は末期ガンで手遅れで、もう何週間も保たないでしょうと
宣告されました。だったら家でと帰ってきました。

私は32歳。妻は28歳。
子供は二人いて3歳の男の子と0歳の女の子です。

妻の肩を借りて家に入ると、上の子が私の手を取り、
「とうちゃんおかえり!とうちゃんちいさくなったね」って笑顔で言われました。
「○○が大きくなったんだよ」って言うと、「じゃあたくさんたべて、とうちゃんもおおきくなって、なつにうみにいこうね!」って。

妻はそれを聞いて、「今日は大きくなるご飯にしようね」って笑顔で答えていました。

ごめんな。ごめんな。ごめんな。ごめんな。ごめんな。ごめんな。

最後まで守ってあげられなくてごめんな。

いつも明るい長男へ。
一緒にW杯も行けなくてごめんな。ドイツに連れていけなくてごめんな。これから毎日サッカー教えてあげるから。

妻であり最愛の人へ。
新婚旅行に連れていけなくてごめんな。笑顔で子供と接してくれてありがとう。落ち着いたら、新しい出会いを探して幸せになってほしい。

生まれたばかりの長女へ。
パパって呼んでもらえなくて残念だけど、ママに似て美人で優しい娘に育ってください。純粋な笑顔のままで。ママと仲良くしてください。

父、母へ。
あの世に行ったら、酒呑みましょう。それだけが楽しみなのです。

死にたくない。
やり残したこといっぱいです。

助けてください。

お願いです。
家族を守ってください。

 

俺の近所に住んでた爺さんの話

俺の近所に住んでた爺さんの話。
一人暮らしだった爺さんは子供好きで、
ちっちゃい頃の俺もよく遊んでもらってた。
ある時、爺さんの家で見た暴れん坊将軍(だったと思う)の1シーンで
老中と主役が「じい」「若」と呼び合うのを二人で真似して
俺「じい!今日も遊びに来たぞ。」
爺「若、よくぞいらっしゃいました。」
なんて呼び合って遊んでいた。そんな関係は俺が他県の大学に進学するまで延々と続いていた。
卒業後に実家に戻ってきたらなんと「じい」が脳卒中やって
入院中だという。
さっそく見舞いに行ってみたら「じい」は
たくさんの管に繋がれてベッドに横たわっていた。
看護士の話では外界からの刺激にはなんの反応も示さない状態だと言う。
俺は「じい」に呼びかけてみた。
「じい、俺だぞ。覚えてるか?」
ダメもとのつもりだった。

・・・が、次の瞬間、閉じられていた「じい」の目がカッと見開き
そして今まで昏睡してたとは思えないようなハッキリとした声で喋った。
「若、ご立派になられましたな。」
もう意識が戻ることはないと聞かされていた俺、
そしてソレを言った当の本人である看護士。
二人して悲鳴をあげるほどビックリした。
付き添いで来ていたオカンなどは腰を抜かしたほどである。
直ちに医師が呼ばれ「じい」の意識回復の検査が行われたが、
その頃には再び「じい」の目は閉じられていた。
そして結局、それっきり目覚めることのないまま半月後、
「じい」は永遠の眠りについてしまったのだった。
後に医師から聞かされた話なのだが、「じい」が脳に負った障害は重く、
そこから意識が回復した例は聞いたことがない、
というかまずあり得ないということであった。
だがあの場にいた俺は、オカンは、看護士は、
確かにその《あり得ない事態》を見た。そして聞いたのだ。
「アンタに会うために目を覚ましたんだろうね。」
とは腰を抜かしてたオカンの談である。
そして「じい」の残してくれた言葉に恥じぬようになろうと心に誓った。

 

黒ネコ

車にはねられたのか知らんが、死にそうな黒ネコ見かけたからせめてと思って家で手当てしてやった事がある。
2日くらいして起き上がってこれるようになったけど、触ろうとするとフーッって威嚇して唸る。可愛げの無い野良だった。
次の日いなくなった。どっかから出て行ったのか?
その次の日、そいつが庭先で死んでた。口元には死んだカエルが転がってた。
お礼のつもりだったのか?それとも借りは返すって事なのか?
怪我した体じゃ、カエル狩るのが精一杯だったんだろう。無茶しやがって。
最後まで誇り高い奴だった。
さすがに泣いた…

 

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