恥ずかしくて死ぬかと思った体験 短編10話【73】
1
うわああ今やっちまった…
隣の家の屋上ベランダから丸見えな俺の部屋。
レースのカーテンだけ引いて部屋でバランスボールに腰掛けながらうりうり動いてたらベランダに人が出てきた。
目が合ったような気がしたのでバランスボールでのけぞりつつマトリックスのように死角へ移動したorz
このカーテン外から見えにくい素材だったよなだったよな…と確かめたらガン見えだったああ
2
幼稚園ぐらいの頃にアイドルに憧れた事があって、
自分で作詞作曲した歌を、自作の振り付けでよく踊っていた。
何度かやるうちにギャラリーが欲しくなった。
でもやっぱり恥ずかしくて悩んでいたら、ちょうど居間で座ったままカーカー寝ている母親発見。
これだ！と思い、寝ている母親の前へ行き、数十分間必死で歌い、踊った。
疲れたけど達成感いっぱいで満足して初ライブは無事終了。
後日、寝ていたはずの母親が親戚の前でライブの事を腹抱えて爆笑しながら話していた。
泣いた。
3
幼稚園ぐらいの頃、自分新聞とか家族新聞とか作るのが好きで、ヘアカアログ制作に初チャレンジした時の事。
写真を使わずオールイラスト。２０点ほど描き、各ヘアスタイルにはキャッチコピーと文章付きの渾身の自信作。
ある日母親が遊びに来ていた自分の妹とそのカタログを見てなぜか爆笑。
「これイラストはどう見てもショートカットなのに、サラサラのロングヘアで女の子らしく☆って書いてあるwwwww他のも全部違うwww」
泣いた。
でもその時初めて短い髪をショートカットと呼ぶ事を知った。
4
電車で、カーディガンに黒いロングスカートはいた、おとなしそうな女の人がいたんだけど、
スカートの横がパッカリ開いてて、中の白いシャツが見えてた。
おとなしそうだし、注意したら可哀相か？いや知らない方が可哀相だろう、と意を決して
「あの、スカートの横、開いてますよ」と小声で教えたら、キョトンとされたあと
「あ、これ袴なんで」と笑いながら見せてくれた。
確かにカーディガンのしたは、白い胴着？みたいなやつだった。
よく見りゃ、薙刀だか弓だかの包みも持ってた。
恥ずかしくて、次で下車した。
もう絶対注意しない。
5
彼女の家に顔合わせに行ったときに話。
野球が得意、甲子園には出れなかったが、下位ながらドラフトにもかかったと猛烈に自己アピールをした。
彼女の父が、えらく食いついてくるから、かなりオーバーに話した後になって彼女の父が有名なプロ野球選手だったと知った。
名前は聞いたことあるけど、さすがに顔まで知らないし、彼女も教えてくれていないし。
未だに彼女の実家に行くとそのことを言われる。
6
電車を待っていると駅員さんが近付いて来て「あそこの女性のチャックが開いているので、僕よりも同じ女性から言われた方が良いと思うから教えてあげて欲しい」と頼まれた。
マヌケだなと思いつつ、教えられた女性にチャックが開いている事を伝えると女性は慌ててチャックをチェックするがあいていない。
何この人みたいな目で見られ恥ずかしかった。
その上、チャック開いていたのは私だったのだ。
駅員が頼む人と注意する人を間違ったのだ。
私はチャック全開で「チャックあいてますよ」変人と思われたに違いない。
7
出金伝票に「セブンイレブン」と書くはずが「セブンイレズン」と書いていた。あとから指摘されて気付いた。
なんでかそれから職場では「セブンイレズン」が流行り、定着した。
もう一昨年の話なんだけど、新入社員までが元ネタを知らずに使うようになって、聞くたびに悶える。
8
友達とバーゲンへ行った時の事。
わらわらと商品に群がる人達の中に飛び込み、欲しかった商品をゲット。
暫くすると疲れてきたので人だかりから外れ、人だかりを眺めつつ休憩することにした。
隣に友達がやって来たので、友達の肩に自分の片腕を乗っけながら、
「いやぁ～いいねぇ～バーゲンは！燃えるねぇ！」とオヤジ口調で言った。
でもなんだか友達のノリが悪いので、？と思い隣を見ると、
見知らぬ女の子がおびえた表情でこちらを見て固まっていた。
9
バイト中、イケメンの同僚がいるのだが、バイト終了時、みんなで少休憩する。その時、他の同僚がイケメンに「どう？笑える？」
イケメン「やばい」
と会話していた。意味は分からなかったが妙に引っ掛かっていた。そして帰宅して私はその意味を知った。
鼻毛が出ていたのだった。
10
駅でベンチに座って電車を待っていたら突然知らない人から「食べる？」とガムを差し出された。
戸惑いつつも田舎ではこれがデフォなのかと納得し「どうもすみません。いただきます」と言って取ろうとしたら引っ込められた。
よく見るとその人は一緒にいた友人に言っていたのだった。
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