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【山にまつわる怖い話】『下りてきた二人』『遭難碑』など 全5話|洒落怖名作 短編まとめ – 山編【10】

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【山にまつわる怖い話】『下りてきた二人』『遭難碑』など 全5話|洒落怖名作 短編まとめ - 山編【10】 山系
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山にまつわる怖い話【10】全5話

 

黒イノシシ

以前このスレで、地元九州の山にいる動物たちの話を書き込ませてもらった者です。
狸モドキといたずら猿、あと野良犬さんの話を見て下さった人はいるだろうか?

今回は、前に話すのを割愛した『黒イノシシ』と『大ミミズ』の話を書き込ませてもらいたい。
上2つの動物たちは、昔は地元の山にいたと伝えられているが、
今はその姿を見た人はおらず、知人からの遭遇報告も聞いたことがなかった。
自分がこれから書く話も、大人たちから山の怪談として教えてもらったものだ。

 

黒イノシシ

こいつの話は結構古いもので、時代的には明治か大正頃とほとんど昔話になる。
当時、件の山を含む周辺の山々を縄張りにする、熊と見間違うほど真っ黒な毛色をした雄猪がいたらしい。
この黒イノシシは両の牙が折れていて、『牙折れ』や『牙無しの黒』とも呼ばれていたそうな。
これだけならただの黒いイノシシなんだが、昔の人たちはこいつと遭遇するのを酷く恐れた。
というのも、黒イノシシは随分と不吉な存在だったからだとか。
黒イノシシは人間と遭遇しても、突進してくることはまずない。
代わりに歯ぎしり(牙ぎしり?)をして威嚇し、ギシ、ギシ、と大きな音を鳴らす。
面と向かってこの音を聞いた人は、後で災難に見舞われたんだそうだ。

どのような災難かというと、山を下りてから病気になり高熱にうなされる、道端で休んでる時にマムシに噛まれる等々。
なぜそのような不運に見舞われるのか、当時の拝み屋が言うには、
見えない牙で、人の見えない急所(運気とか厄とか)に噛みつかれるから良くないことが起きるのだそうだ。
そんなんだから黒イノシシは荒神の類いとして扱われて、山の一角に小さい祠を建てられ祀られた。
その祠の中に納められた御神体は、牙に似た形の石だったそうな。
なぜそんな石が御神体になったかというと、
黒イノシシは目に見えない牙で、本来なら触れられない人の運気や厄に触れて悪さをする。
だから形のある牙をお供えすることで、これ以上運気や厄に触れないようにし、祟りを起こさないで貰おうって理由らしい。
現在、黒イノシシが姿を消してからは祀り事は風化し、祠もほとんど放置状態とか。個人的には少し残念に思っている。

大ミミズ

その②、大ミミズ
大ミミズといっても、青っぽいヤマミミズのことではない。
こいつに遭遇したという話の中で最も新しいものは、
村で商店を営んでいる近所のおじさんの体験で、彼が子供の頃の話になる。
ある日、おじさんが彼の叔父と所要で山に入り、小雨の降る山道を歩いていた時のこと。
道端の藪がワサワサと揺れており、「何だろう?」と思ってそちらに目をやると、
青大将ほどもある巨大なミミズが這っていた。
おじさんもそんなに大きなミミズは見たことがなく、衝動的に捕まえに行こうとしたそうだ。

しかし、「止めい」と叔父に服を掴まれ、止められる。
その間に大ミミズは藪の中に隠れてしまった。。
「あんな大きいミミズ、捕って帰ればみんな驚くのに」と愚痴ると、
「あれは、まだ子供じゃけん」「大人がおれば、お前ぐらいなら飲まれるかも知れん。藪に入ったらいかん」
と彼の叔父は言う。
おじさんも流石にその話を聞いて怖くなり、ミミズを追うのを諦めたらしい。
おじさんが彼の叔父から聞いた話によると、
大ミミズは雨の日ほど山道の近く、つまり人の近くに現れやすく、
雨の日は山道を外れて藪の中に入ってはいけないのだそうだ。

俺が聞いたことのある黒イノシシと大ミミズの話は以上で終わり。
で、前回書き込まなかったこれらの話をなんで今頃になって書いたかというと、
俺の甥っ子が大ミミズの方に遭遇していたことが分かったかので、それを機に書き込ませてもらった。
正月に久しく帰郷した際、同じく顔を出していた甥っ子と話をして発覚したんだが、去年の夏に遭遇したんだとか。
話を聞くに、甥っ子は自由研究の昆虫採集で山に入っている時にヘビぐらい大きなミミズを見つけ、
おじさんのように捕まえようとしたらしい。
しかし、途中から夕立が降ってくるわ、山の野良犬さんと遭遇し後をつけられるわで危ないと感じ、断念したそうな。
俺は大ミミズのような妖怪じみた奴は、流石にもう山にもいないだろうと思っていたんだが、
そういったものもまだまだ山にはいるのかもしれない。

自分達が間違ったところにいる

私が住んでいる地域は、東向き方向には繁華街もあり
バスも地下鉄も私電も通っていて、結構にぎやかだけど
西方向には山の向こうに小さな町があるだけで交通手段
も何度も倒産しかけて再生手続きばかりやってる民営バス
しかない。

でもって、先日その小さな町に夕方から用事があって駅前
から町行きのそのバスに乗ることに・・・乗ってる時間は1時
間半程度だけど、流石に夕方からそっち方向に乗る乗客は
私一人で、誰もいないバスの真ん中ぐらいに座って、窓の外
を見ていました。

いくらも走らないうちに窓の外は細い山道に入り、対向車との
すれ違いすらままならない程・・外は暗くなってくるし、山道は
真っ暗だしで『気持ち悪いなぁ』と、思っていたら後の方で
『ボソ・・ボソ・・』という喋り声と誰かが身動きする衣擦れの音
がして、何となくああ、誰か別の乗客がいるんだな・・と思って
いたけど、ふと今は自分以外には乗ってないはず!と思い当
たって慌てて後を振り返ると案の定誰もいない。

気のせいかと、思って前を向いていると間違いなく誰かの
喋り声、それも一人じゃなく何人ものつぶやき声が後の座席
からする!しかも私が座っている座席の直ぐ後の席からも
誰かが身じろぎする座席が軋む音がして、もう怖くて仕方なく
思わず運転手さんのすぐ後ろの席に移動した。移動する時に
もう一度、後部座席を見たがやはり私以外は無人でした。

でもバスから降りようにもそこは山道の中のバス停しかなく
当然そんな時間にはバス停に誰もいるわけなく、周りには人家
らしきものも殆どないので、降りたら降りたでもっと怖いだろうし
・・というより、降りたときに万一その訳の判らない気配も一緒に
降りてきたら?と思うとそれも出来ないので、早く終点に着いて
欲しい!と願っていたけど、その変な気配はどんどん賑やか?に
なってきて、呟き声もちょっとザワザワと感じるぐらになってきて
しかも足音が後から前に、前から後に何回もし始めた。

でも真横を足音が通っても、相変わらず何も見えない、気配が
するだけで、運転手さんは何も聞こえないのか?感じないのか?
と不思議に感じるぐらいで、もう我慢できなくて変に思われても
いいから運転手さんに話そう!と決心した時に、いきなりその
運転手さんが、少し山道の少し広くなった部分でバスを停めて
『ちょっとすみませんねー』と言いながら、席を離れて窓の
カーテン(窓に備え付けになってる上から引っ張って下ろして
眩しい時などに遮光するタイプ)を大きな音をさせて一度下まで
降ろして、そのまま今度は上まで跳ね上げる・・とバタン!バタン!と
いくつかやりながら、バス通路をドタドタとあの足音の様に行ったり
着たりした後、座席に戻ったらあの変な気配が全く無くなっていました。

後は、終点に着くまで何も無かったけど、運転手さんの話では
この経路ではたまにあることで、運転手間では有名でなったときの
対処法wwも申し送られてるとか・・『別に悪さをする訳じゃなくて、
自分達が間違ったところにいると知らないんじゃないかな?ああ
やって大きな音で脅かせば、慌てたみたいにいなくなりますから』と、
事もなげに言っていた・・て、それかなり変な事じゃないかと?運転手
さんに小一時間言いたい!| ̄|○

帰りは深夜だったし怖いのでタクシーで帰ったけど、山の中って
絶対何かいるよーー!

 

下りてきた二人

これは1987年の2月末から3月にかけての山行での話です。

中央線沿線の山に登る人にはポピュラーな23:50(うろ憶えです)新宿発の各停に乗り塩山で下車、少しの距離をタクシーに乗りある山の登山口に着きました。
明るくなると同時に山に入り、30分くらいしか歩いていない地点でのことでした。

まだ薄暗いなか、2名の下りて来た人を見て私たち3人は凍りつきます。
堅牢な登山靴・ツーイードらしいニッカ・その下から覗く赤いソックス・チェックのネルシャツという真冬にしては少し軽装備ではありましたが、彼等の服装は山中で違和感のないものでした。
しかし彼等2人は自分の首(と思われる・あるべき場所に首はなし)を小脇に抱えて歩いているのです。
何秒か後には私たちに見向きもせず(もっとも見向く顔がありませんが)、私たちの横をしっかりとした足どりで通り過ぎて行きました。

リーダーの「振り向くな!」の声を無視して彼らの後姿を見てみると、彼等は少し前に流行ったフレーム付きのザックを背負っていまいた。
脇の下から覗く首には(胴体と繋がっていたであろう部分の意味での首・顔の部分は多分下向きに抱えていました)出血はありませんでした。

私は、彼等が木々の間に隠れて見えなくなるまで、何の感情も無く見送っていたのを憶えています。

雪(風花かも)が少しだけ舞っていました。

 

遭難碑

駒ヶ根の別荘地に念願の別荘をローンで買った親友に誘われ、
今年のお盆休みに3泊した。
1泊目の観光案内も早々寝て、翌日、朝早くから駒ケ岳周辺登山をした。
ロープウェイ乗り場から千畳敷カール、中岳、駒ケ岳、もどって
宝剣岳、極楽平、ロープウェイ乗り場と時間をかけて山を堪能した。
その夜は別荘で多いに盛り上がり、親友と違って酒好きの私は、
ワインやビールをしこたま飲んでコテント熟睡してしまって、
翌日の朝を迎えた。親友は青ざめた顔をしてもう起きていた。
「もう1回今日も登ろう。」「昨日登ったやないか。」
「いやどうしても登らなあかんねん。」親友が事情を話し出した。
「昨日 宝剣岳から極楽平へ行く途中に遭難の碑があったやろ。」
「あそこで ケルンが積んであったのを躓いて崩して そのままにしておりたんや。」
「あの近くで しょんべんもしたしな。」
「昨日の夜 おまえ はすぐに寝てしまったけど遅くまでTV見てて、
さあ寝よかと思って電気消してからしばらくして、別荘の周りを複数で話し声や歩く音がしたんや」
「そのうち庭側に廻ったように思えたからカーテンの隙間から覗いたら、
青白い顔をしたちょっと古い登山姿の3人がこっち見てて立っていた。」
「足元は透けてて、口々に ここだよ とつぶやいていた。」
「こわくなって布団にもぐって なむあみだぶ なむあみだぶと唱えて朝を迎えたんや。」
「おまえは いい気なもので グーグーいびきかいて寝てたな。」
事情が判ったので、その日、再び、ロープウェイから極楽平経由で遭難の碑へ行った。
ケルンを直し、塩と、水をそなえ、線香をあげ、
般若心経を二人であげて十分な供養をした。
幽霊を見たことのない私は待ち構えたが、その日の夜はなんの怪現象もおきなかった。
般若心経のお経のコピーをいつもカバンに入れているが、
これほどありがたいお経はないと思う。何か怖いことがあったとき、
このお経は本当に効果があるように思う。
その後も親友の別荘は何事もなく平穏のようだ。

 

本当に走っていたのか?

去年の、冬ももう間近なある夜に起こった話です。

この話は、今まで誰にもしていません。
自分なりに裏付けを取ろうと思って、地元の怪談話や伝承なんかも調べてみたんですが
特にこれといった話はありませんでした。

私は大学三年生で、いわゆる走り屋をやってます。
その日は11月にしては暖かかったと記憶しています。
そろそろ凍結も怖いし、今年の走り収めにするかといつもの某峠に走りにいきました。

私は勉強の気分転換に走りに行くことが多いため、走るのは夜中から明け方にかけて
の時間帯で、他の走り屋連中に遭うことは滅多にありません。
その日ももうみんなとっくに上がってしまったようで、山は静まり返っていました。

最初の一本目は、路面と車の状態を確かめるためにゆっくりと流します。
夜になってもそれほど冷え込まなかったため、路面に凍結は無く、霧も出ていません。
なかなかコンディションがよかったので、一本目の往復を終えると、結構なペースで
走り始めました。
三本走ってちょっと休憩を入れて、もう二本走りました。
勿論走っている間にすれ違う車は無く、休憩している間も、車の音や光はおろか、木々の
音すらもしないほどの闇と静けさが広がっています。

二本目を走り切った時点で一旦は帰ろうかと思ったのですが、最後にもう一本走って
終わりにしようと思い、車をターンさせ、往路を走りました。

車は快調で、ペースは限界に近いところまで上がっていたと思います。
往路の終点に近づいたので速度を落とし、車の向きを変えました。

唐突ですが私の車には、エンジンのコンディションを知るために、後付で色々な計器を
取り付けています。
それらの計器はただ数値を表示するだけでなく、最大三分間に亘って数値の推移を
記録できるようになっており、後からアクセルの踏み具合などを確認できます。
車を停止させ記録スイッチを押した後、私はアクセルを吹かし、ホイールスピンさせながら
復路を走り始めました。

3速に入れるまでは息つく暇もありません。
迫るコーナーに備えてアクセルを抜き、いつもの癖でバックミラーを確認した時でした。

ルームミラーに後続車のライトが映っています。

へぇ、追いついてくる奴がいたんだ。ちょっと意外に思ったのを覚えています。
頼むから追突だけは勘弁してくれよ、と思いつつハードにブレーキングをしてコーナーに
突っ込んでいきます。
後ろのライトは、差を詰めるでもなく遠ざかるでもなく、私の車について来ます。
車種は分かりません。
二、三個コーナーを抜けても位置関係はそのままです。

この時点で、私はちょっと冷静さを失ったのかもしれません。
私の車は、トップスピードは出ない代わりに加減速の性能に優れており、ランエボや
インプレッサといった高性能車にも峠では引けをとらないよう改造もしてあります。
しかし後ろのライトは遠ざからない…

この時点でちょっと相手に興味を覚えた私は、次の二・三のコーナーでミラーに
注意を向けつつ走りました。
やはりつかず離れず、一定の距離は変わりません。

遊ばれている?いや、でもこのスピードで?

ミラーに注意を向けた挙句ちょっと考え込んでしまったせいでしょう、いつもなら速度を
落として通過するバンプに、殆ど減速しないで突っ込んでしまいました。
しまったと思いつつ必死でステアリングを押さえ込み、ミラーに目をやります。
下手に下回りでも打って、相手が自走不能にでもなったら気分が悪いですから。

ミラーの中には、何事も無かったように二つのライトが映り続けていました。

この瞬間、背中に冷水をぶっ掛けられたような恐怖感というか、衝撃が私を襲いました。
大きいバンプに突っ込んで、私の車は激しく揺すられました。
私の車のライトも大きく上下し、木々や地面を照らしました。
なのに、私の後にバンプを通過したはずの後ろの車のライトは、なぜ、微動だにせず
私のミラーに映り続けたのか…

考えてみれば、コーナーが連続する峠道で、なぜあのライトはミラーに映り続けたのだろう?
私がミラーから視線を外している間も、ずっと映っていたのか?

そういえば、開けてある窓からは自分の車の排気音しか聞こえない?
このペースで走る車が、ノーマルのマフラーを?

そこからはもうよく覚えていません。
とにかくもう後ろは振り返らずにがむしゃらに飛ばしました。
タイヤが鳴こうがロックしようがお構いなし。タイムを計ったらさぞ速かったことでしょう。
気がついたら山は下りており、アパートの近くまで戻ってきていました。

明るくなってから車を見てみました。
昨夜の走りが夢ではなかったとでもいうように、タイヤには溶けたカスがついており、
サイドウォールまで接地した跡が残っていました。
あれだけこじって走れば当然でしょうか。

さて、この後の私には、別段変わったことはありません。
知り合い経由で同じところを走っている連中に聞いてみても、誰も遭遇したことは
無いようですし、走り屋の霊が出たなんて噂もないようです。

ただ、ひとつだけ、理解できないことがあるんです。
最後に復路を走る前にセットした走行データのことです。

さすがにしばらくは怖かったので再生する気にならなかったんですが、春休みに
一月ばかり旅行に出るためバッテリーを外しておこうと思い、リセットされる前に
見てみることにしたんです。

再生をスタートすると、タコメーターの針が跳ね上がりました。車を発進させた時でしょう。
レブカウンターがレッドゾーンを示して点滅し、針が下がる。
これを何回か繰り返した後のことでした。

突然、全てのメーターの針が、フッと下がったんです。
まるで、アイドリング状態で停止しているかのように。
そして、データは最後までその状態でした。

経過時間と道順、そしてあの日の行動と照らし合わせて考えるに、データがアイドリング
状態を示し始めたのは、どうやら私がミラーの光に気づいたあたりのようです。

私は、本当にあの時、走っていたのでしょうか?
それとも、何かに導かれて、別の場所を走ったのでしょうか…

峠はもうすっかりシーズンインし、走り屋連中も毎晩のように出没しているようです。

でも、私はしばらくは走れそうにありません。
今度帰ってこられる保障はどこにもありませんから。

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