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【山にまつわる怖い話】『サカブ』『山の集落』など 全5話|洒落怖名作まとめ – 山編【35】

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【山にまつわる怖い話】『サカブ』『山の集落』など 全5話|【35】洒落怖名作 - 短編まとめ 山系
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山にまつわる怖い話【35】全5話

 

 

サカブ

秋田のマタギたちの間に伝わる話に「サカブ」というのがある。
サカブとは要するに“叫ぶ”の方言であるが、マタギたちがいう「サカブ」とは
山の神の呼び声を指すという

山の神は時たま、その神力を持ってマタギたちに「サカブ」ことがあるという
秋田県は北秋田市に住む山田岩蔵という老マタギの表現によると、山の神の声は
「細く堅い声で、遠い遠い処で響く鉦の音に」似るという。岩蔵マタギは人生で二回、
この山の神の声を聞いたそうで、頭を強打して気が遠くなった時のような、耳鳴りのような、
どちらかといえば振動、あるいはテレパシーのようなものであったそうである

山の神の「サカブ」はだいたい吉祥であり、しかも集団で狩りをしていても全員には聞こえず、
その狩猟組の頭領(スカリ)か、もしくは一、二を争って腕の立つ者にしか聞こえない
東方より聞こえる「サカブ」が最も良く、その方向に進むと必ず獲物を授かったという

あるとき、大平山奥地のイグス森という場所で、あるマタギがこの「サカブ」を聞いたという
それから「サカブ」の示した方角に二里余り進むと、果たしてそこには今までに見たことがないような巨熊が居り、
捕らえてみると七尺五寸を超える、ツキノワグマとしては規格外の大物であったという

また不思議なことに、この「サカブ」はマタギだけでなく、留守を待つ村の者たちにも時折聞こえる
そんなときは必ず猟の成果があった時であるので、そんなときはいち早くマタギ衆を迎える準備をするという

 

山の集落

N県S村に牛ヶ首という場所があります。私の祖母がその近郷出身です。
小学生の頃に、その祖母から聞いた、牛ヶ首近辺であった昔々の話です。
祖母の曽祖母の弟にあたる人が、金貸しをやっていました。(江戸時代らしいです)
私にとっては、ご先祖さまなんですが、残念ながら名前はわかりませんので、仮に太郎さんとします。太郎さんは、高利貸しであったらしく、あまり、評判は良くなかったようです。
ある夏の日、太郎さんは小僧さん一人をお供につれ、貸した金を取り立てるため、山中の集落に出向きました。
集落の人たちに貸していたお金の取り立てがどのように行われたかは、はっきりとは伝わっていません。ただ、山の集落の人たちは酒席を用意しかなりお酒を勧めたそうです。
そして、太郎さんは、酔っ払ってお供の小僧さんと一緒に夜の山道を帰ったということです。
で結局、太郎さんと小僧さん、二人とも家にもどることはありませんでした。そのまま行方知れずとなりました。山の集落の人たちに尋ねても、お金を返し酒を飲んで別れた後のことはわからないと、皆が答えたそうです。
残された家族は、山の集落の人たちではなく、ふもとの村人たちにお願いして、
山の中を捜してもらいました。そして帰り道とは逆方向の崖の下で太郎さんの遺体をようやく見つけることができたそうです。遺体はすさまじい形相をしていました。

最終的には、夜の山道で酔っ払って落ちたんだろうとされましたが、帰るべき家とは逆方向にある崖から落ちたなんて妙な話だと、噂になったそうです。
さらに、取り立てた(山の集落の人々が払ったといってる)お金は、結局どこからもでてきませんでした。また、お供の小僧さんがずっと見つからないのは、神隠しだとか、主人を殺して金を奪い逐電したんだとかいろいろと、噂になったそうです。

わたしは、この話を初めて聞いた小学生の時から、きっと小僧さんも
×のXXの人たち
に殺されたんだと思っています。

山の集落は、過疎のため昭和40年代中ごろに廃村となっています。

良きもの

町の中にある山に登ったときの話なんだけど。
僕が登ったのは大して高くもない小さい山。幽霊なんて出そうにないほど。
でもその山の頂上には日本でも有数の大きい神社があって、
そこにいく途中の登山道には神々しい雰囲気が漂っていた。
たいていの人はケーブルカーとかで登ってしまうので、
登山道を使う人なんて本当に少なく、僕一人でずっと登り続けていた。
すると突然、前方でがさがさという音。
奇妙なほど静かな中でその音は明らかに異質だった。
「ああ、きたな」とはっきり感じた。
その音はだんだん近づいてきて登山道に出て、やがて僕の目の前を横切った。
足音は確かに目の前を横切ったのに、姿は見えなかった。
この山には神様と関係したものが住んでいるのかもと思った。
その道を歩いていることに恐縮し、感謝しながら歩いた。

 

遭難者が帰る日

いつも行く呑み屋で、常連で山好きのおっさん(ハゲ)が不意に言い出した。
「あんたも山好きだったな?」
「ええ、俺は日帰りばっかりですけど」
「じゃあ雪解けの時期はあんまり入らないか」
「そうですね、雪山に遊びには行きますけど、雪解けの時期は行かないっすね」
「ほうかぁ・・・」

おっさんがまだ若い頃、仲間と雪解けの山に小屋泊まりの予定で入ったそうだ。
雪が残るその時期には服装を選ぶのが重要になる。
日が昇れば暑いが、天気が悪くなって風が吹けば寒くなるし、
どうかすると名残雪が吹雪いたりする場合もある。
その日は運良く上天気で、おっさんらは機嫌良く山を登っていたらしい。
「あ、こんにちは」
降りてくる一組のパーティーに会釈する。5人。
気がついてなかったが知らない間に近くまで寄っていたらしい。
相手はこちらに気がつかぬげに登山道をはずれて、道の脇を歩いていく。
よく見ると厳冬期のような格好もいれば、Tシャツ・短パンのような、夏の軽装もいる。
まあ、体感温度はそれぞれだから・・・と無理に納得して小屋へ急ぐ。

「で、小屋へ着いたら今日は登山客は俺ら以外にはいないって言うんだよ」
「登った客も降りた客もいないってことですか?!」
「そう。で、小屋の主人が言うことにはね・・・」

主人いわく、雪解けの時期は遭難者が帰る日なんだとか。
去年の遭難者は厳冬期やハイキングの事故もあわせて5人。

「歩いて帰るってのも山好きだからかねw」
「麓に降りたらとりあえず、ビールでもやってるんですかねw」
山には不思議ななにかがいつもある。

 

ストーカーを尾行した結果

これは俺が調査員として事務所に所属していたころの話。
山とはちょっと違うかもしれないけど山の中でのお話だったので。

その当時はストーカー関係の依頼が激増していたころで
自分が先輩たちと担当したその案件もストーカーをやめさせてほしいという
中年男性から依頼だった。ストーカーはその依頼者に身体的な危害を
加えたりするわけではないらしい。
ただずっと後をついてきたり家の周りに出没して監視しているだけだそうだが、
奥さんがその話を依頼者から聞き非常におびえているとのことで
なにか被害がでるまえに食い止めたいとのことだった。

さっそく調査に入り、依頼者を追尾しながらストーカーが現れるのを待った。
しかし1週間たっても2週間たってもまったくストーカーは姿を現さない。
とりあえずそこまでの経緯をストーカーらしき女性が姿をまだ見せていないことを
中間報告すると、「え?ずっとついてきてたじゃないですか!」と言う。
しかし追尾中に撮影した映像にもそれらしき人物はまったく映っていない。

それらしき人物が見えないことに疑問をもちながらも
「とりあえず調査は継続しますか?」との問いにしてほしいとのこと
だったので調査を継続。
すると追尾を継続しはじめて2日目に依頼者をずっと尾行する
それらしき人物が現れた。
すぐに写真とビデオで撮影してその夜に依頼者に
報告すると同時に先輩にその女性をそのまま尾行してもらったが
途中で失尾し身元はわからず。
報告を受けて写真と映像を見た依頼者は
「その女性です」と青ざめた顔でうなずいた。

そして次の日もその女性は現れた。
車を依頼者の家の近くにとめたまま依頼者の家を監視していたので、
車のナンバーから陸運局に問い合わせるもそのナンバーで
登録されている車両はないとのこと。
そして今度は俺と先輩で尾行開始。
車は県境にあるとある山に入っていった

山道で深夜なので通る車もほとんどなく、
走ってる車はそのストーカーと俺たちの車のみ。
すると途中で舗装されていない山道にストーカーの車が入っていった。
距離は開けていたもののそんな状況だったから気づかれたか?と
思い山道の入り口から少し離れたところで車を停車したが
ストーカーの車は出てくる気配はない。
「車で入っていくと気づかれるから徒歩で
道が通じてるのか確認してきてくれ」と言われ、
正直、嫌だったが少し藪の中を歩きつつその道沿いを
歩いていくとストーカーの車が止められた一軒の家がそこにはあった。
家は風雨にさらされぼろぼろ。ほとんど廃墟だ。
「こんなところに住んでるのか・・・」

家に電気はついていない。
だが車は停止しているしここから先に道はない。
この家にいるんだろうか・・・?
しばらく(20分くらい)藪に隠れて家の様子を伺っていると突然、家の中から

「あぃぃぃぃぃ~~~~~~~~~~~~~~っ」

とすさまじい絶叫のような声が聞こえてきた
動揺していると再び
「ひぎぎぎっ・・・・げごっ・・・るぅぅぅ~~~~。えげっ」
すさまじい絶叫でした。
俺はなにがおきてるのかわからずただ怖くてそのまま逃げて車に戻った。
そして車までたどり着いたらそこに先輩の姿はなかった。
車内で待機してたはずなのにどこへ?と思い
「先輩!どこにいるんですか!」と声をあげた瞬間、
「ピリリリリリリ・・・」と無機質な携帯の着信音が
道路わきの茂みの中から聞こえてきたんです。
ん?と思い茂みを見るとそこに携帯が落ちていました。
それは先輩の携帯でした。
拾って出てみると
「・・・・だ・・だ・・・じゅ・・・け・・・・けくっ」と
声がしたと思ったら切れてしまった。
かけなおそうとすると圏外になっていました。

車内にいるはずの先輩がいない、携帯が茂みに落ちていた。
今の携帯での通話。そしてさっきの家での絶叫。
まさか・・ストーカーに連れていかれて殺されたのか・・・?
最悪の事態が俺の頭をよぎり恐怖でたまりませんでした。
本当に怖かったんです。あの絶叫。そ
して圏外であるにも関わらずなぜか鳴った先輩の携帯。
どこからかかってきたかもわからない電話。
そこから聞こえてきた先輩らしき声。なにかが起きた。
もうパニックで逃げようと思いながらも
先輩を見捨てることもできずに車の中でドアにロックをして
ずっと泣きながら震えていました。

そして朝になっても先輩は戻ってこなかった。
そのころにはある程度開き直りのような気持ちもでてきていて
何があったのか確かめたくてあの家へ向かいました。
家に向かうとあのストーカーの車はまだ停車したままでした。
まだいるのかもしれない・・そう思いながら家に入ると
そこはなにもありませんでした。
というよりは人が入ったような形跡すらまったくなかったんです。
確かにあの絶叫が聞こえたのは家の中からでした。
不思議に思いながら家中を見て回ってもただの廃墟。
そしてストーカーの車を見てみるとその車自体も
もう何年も運転したような形跡がなく車内は荒れはてていました。
そんなバカな!と思ってみてもなにもでてこず、事務所へそのまま帰還。
報告して先輩がなんらかの事件に巻き込まれた可能性も
あるとのことで後日再びほかの先輩と現場に向かいましたが
やはりなにもありませんでした。

先輩の家族から失踪届けが出されたものの何も進展はなく、
警察に通報もしましたが事件性なしとのことで捜査もありませんでした。
先輩の同僚の間で探そうという声もでましたが、探すことはありませんでした。
なぜなら手がかりがまったくなかったんです。
あのストーカーを撮影した写真、ビデオ。
すべてのモノからあのストーカーだけそこから
抜け出てしまったように消えていたんです。
確かに写っていたことはたくさんの仲間が確認したはずなのに。。。
そして依頼者の前にもそのストーカーが姿を現すことは二度とありませんでした。
一体あのストーカーは霊だったのか・・
そして先輩はどこへ行ってしまったのか今でもわかりません。

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