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【山にまつわる怖い話】『幽霊の登山』など 全5話|洒落怖名作まとめ – 山編【54】

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【山にまつわる怖い話】『幽霊の登山』など 全5話|【54】洒落怖名作 - 短編まとめ 山系
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山にまつわる怖い話【54】全5話

 

 

近づく人影

ある山中にダム湖があって、そこまで舗装道路が続いている。
その先にも県境になっている山を越える道路はあったが、路面状態がよくなく、交通は少ない。
僕は友人と二人、バイクで峠を越えるつもりであったが、その日は通行止めになっていたため、ダム湖のほとりで野宿をすることに決めた。
それは何時くらいのことかよく覚えていないが、8時か9時でもかなり夜更けのように感じるものだから、まだ結構早い時間だったかもしれない。
5,60mほど向こうに、貸しボート屋の看板を掛けた三階立ての民宿があった。その前に軽トラックが停めてあるのだが、
その横に手をつないだ小さな子供と母親らしき人影が見えた。
騒いだつもりはないが、山中なので話し声が少しうるさかったかな?
と思い、友人に「近くに家があるから、少し声を抑えよう。」と言った。

友人は、無人に見える電灯の灯らない民宿を見ながら
「人いますかね?」と答えた。
僕は、ほら、と言うように顎先を親子の人影に向けて目線を送った。
親子の人影はさっきよりも少しこちらに近づいているように見えた。
「何かいますか?」
友人には見えていない様子だった。
人影は、まさに、「影」という感じで、全体に輪郭もぼんやりしたものだし、濃淡のないものだった。
あ、これは違うな・・・
そう思って「いや、何でもない」といった。
人影は、また少し、こちらに近づいていた。

「ひょっとして、怖い話しをしようとしてませんか?」
「そういう訳じゃないが、もしかして苦手な方か?」
「嫌いじゃないですが、あまり得意じゃないです。ここ、ちょっと怖い感じがしますよね。もしなにか出そうなときは言って下さいね。」
友人は恐がりな質らしく、些細なきっかけで怯え始めた。
僕は、いつもなら驚かせて楽しむ事が多いのだが、「引き返しましょう」と言われるのが面倒だったので人影についてはふれないでおいた。
そして、人影はまた少しこちらに近づいていた。

少しずつ近づいてくる親子連れの人影を、さすがに僕も気にしていた。
面倒くさがらずに移動した方がいいかもしれない。
沸かしたばかりのお湯で作った紅茶をすすりながらちらちらと影を気にしていた。
不思議と恐怖はあまり感じなかった。何かの見間違いかもしれないとも思った。
だから、その時点では撤収は本当に面倒くさかった。
しかし、友人は一点を凝視し始めた。
「どうした?」
「いえ、○○さん(僕)がさっきから気にしてるのは、もしかしてあれかなと思いまして・・・」

「何か見えるの?」
「いや、気のせいかもしれないですが、何となく・・・」
「幽霊とか、見える方?」

子供の方はどうしたのかわからない。
最後にみたのは女性の肩から上だった。

そこで何があったのか、何がしたくて僕たちに近づいたのかはわからないが
たまたまそこにいた、というよりは
こちらの存在を意識しているかのようなあらわれかたで
しばらくは祟りでもありかねないと思いびくびくした。

「じゃあ、今なにが見えてるんだ?」
「そうですね・・・何となく、親子連れのような・・・」
「そうか、じゃあ、きっと見えてる。俺もあまり見える方じゃないが、今同じものが見えているよ。」
「じゃあ、あれ、お化けですか?」
「本物の親子連れなら二人で見えてもおかしくないだろ?」
「いえ、たぶん違うと思います。」
「やっぱりそう思う?あれね、じつは最初に見えたときより、こっちに近づいてるんだ。」

「え~!こっちに来てるんですか?帰りましょう!どこか明るいところに移動しましょう!」
友人はやはり騒ぎはじめた。
「そうするか。」
コッヘルのお湯を捨ててストーブを片づけ、広げていた寝袋を丸めた。
ふと目を向けると、親子連れの人影はもういなくなっている。
「おい、まだ見えるか?」
「いえ、もういませんね・・・消えてくれたのかな?」
そう答えた友人の方を振り返ると、
友人の真後ろに人影がいた。
僕は思わずギョッとして彼の背後を見てしまった。
友人は僕を見て、思わず背後を振り向いた。

人影にははじめて表情があった。
女性であったが、身長が180近い友人を見下ろすような顔の高さだった。
目を大きく見開き、口を堅く閉じていた。
「ぐわ~~!!」
と叫びながら手に持っていたものをすべておとして
尻餅をついたというか、跳ね飛んだというか、
怪我をしかねないような転び方をした。
僕は、グッと息が詰まり、動けなかったが、
友人が僕の足下に転び込んできたので、とっさに手を出して支えようとした。
そのわずかな隙に、女性の顔は消えていた。

静かな夜に戻ったけども、僕と友人は寝ずに家路についた。
落ちはないけども、本当に怖い体験だった。

親子連れの人影は、その様に見えていたときはただ黒い影のように見えており
全体的な印象は、小学校修学前、おそらく4、5才の子供とその母親のような佇まいであった。
友人の背後にあらわれた時に、女性であることがわかった。
長身というよりは、浮いているような感じであると思う。
また、友人が僕にたいして敬語を使う理由だが
正確に言えば、彼は当時職場の部下であった。
バイクという共通の趣味があったことで公私を通じて交流があったため、不要な説明を省く意味合いから、友人と表記した。
尻餅をついたのは友人の方であり
僕は女性の顔を見た瞬間に硬直し、動けなかった。
僕の目線を追って振り向いた彼は
顔が近かったこともあってか、おそらく本能的に距離をとろうとして僕の方に飛び転げてきた。
尚、常態による端切調の文体が、諸兄に対していかにも生意気であるが、快適とは言い難い入力環境のためエネルギーの節約を意図したもので他意はなく、ご容赦頂きたい。
蛇足であるが、僕は若いころからアウトドア志向であり、野山に出向くことが多く、それなりの体験をしたり聞いたりすることも多かった。

 

樹海で3日間

高校の時、樹海で3日間迷って出れなくなった時
夜中にテントから少し離れた辺りから
キャンプファイアーで宴会をしてるような大勢の声が聞こえたよ~
あと、夜中に4方向から自分達のテントに向かって、ザワザワザワ~
って何かが接近してくる音が一定の間隔で連続して聞こえたよ~
テントの近くで音は消えるんだよね~
テントの中ではパニック状態になってたんだけど
直接的には被害を受けてないので、現状維持で外は見ない方ががイイ!
って判断になったんだけど、今考えればちょっと見ておけば良かったかな?

 

動く景色

北海道のO沼で彼女とボートに乗っていた
ふと気がつくと 周りの山が動いている
まるで走っている列車の窓から見える景色のような動きだった
でも そのときボートは止まっていたんだ
回っていたわけでもない
なぜって 他のボートとの位置関係は普通に見えたから
気のせいかと思ったのだが 彼女もその異変に気付いていた
沼の周りに植えられていた並木や その向こうに見える林の位置は
そのままに 山だけが移動している
雲も走って けっこう風の強い午後だった
見ているうちに気分が悪くなってきた
目が回ったときの感覚に似ている
結局 予定時間を繰り上げてボートを下りた
地面に足をつけたときには 正直ホッとした
見上げると 山は もう動いていなかった

あれは何だったのか いまでもわからない
無理に理屈をつければ
そのとき 風が吹いていて 水面に小さな波が立っていた
風で 沼全体が 水面に浮かんだボートごとターンテーブルのように
回転してそのように見えたのかとも思うのだが
それでは 沼の周りの木々が動かなかった説明に窮する

 

化生の物

むかし、むかしのことじゃ。
わしのじいさまのじいさまが山の夜道を、
馬を引きながらタバコをぷかぷか葺きながら歩いておった。
じいさまは町へ定期的に野菜やらを売りにいっておってな、その帰り道じゃったんじゃ。
その晩、月は綺麗に見えるのに空気は何だか生ぬるかったそうな。

「すっかり遅くなっちしもうた…はよ帰りてぇのぅ」

それでなくともこの山には、いつの頃からか化生の物(化け物)が出るとの噂がある。
無理せず、町で一泊していけば良かった…とじいさまが考えていた矢先。

「これ、どうしたんじゃ」

急に馬が動かなくなってしもうたそうじゃ。
叩いても押しても引いてもダメで、まるでその先から一歩も進みたくないように
がんとして動かんかったそうな。
すると、急に肌寒い風が吹いて……気が付くと、目の前に見たこともない美人が立っておった。

「(たまげた…こんな夜更けに、若いおなごがどうしたんじゃろうか…)」

立派な着物や綺麗な簪も目立つが、何よりそのおなごの目ん玉に驚いた。
まるで金物の様にギラギラと光輝いておったんじゃ…。

「(こ、この娘はまさか、山に住む…!?)」

化生の物かもしれん。今にとって食われてしまう…と思っておったじいさまじゃが、
娘はじいさまが口に加えておったタバコを見るや、しげみの中に逃げてそれっきりじゃった。

「(た、助かったわい…ありゃあ、きっと蛇の化生じゃあ。
蛇は火が嫌いじゃけんのぅ…タバコの火が消える前に、はよ山を降りな!)」

こうしてじいさまは一命をとりとめた。
あとで峠の茶屋の婆様に聞いたところ、あれはじいさまの考え通り、山の主の大蛇だったんと。
あれに会って助かったもんは滅多におらん、お前さんは運がいい…とのことじゃあ。
お前も、夜道で美人におうた時は気を付けるんじゃで。タバコに火ぃつけてやり過ごすことじゃ…。

 

幽霊の登山

ずっと以前、奥穂高岳山頂に向けて3人で歩いていた。
私は先頭を歩いていたが、後ろがバテ始めている様子なので
ペースを作りながらどこで休憩をとるか考えていると、
前方からクライマーが駆け下りてくるのが見えた。
背中には何も背負わず、腰にガチャ物だけをぶる下げて
ガチャガチャと音を立てながら、軽快に駆け下りてくる。
普通は登りが優先なのだが、当時そういうマナーを尊重しないクライマーは
結構多かったので、私はバテていたのも手伝って、思わず道をあけた。
すると、「こんにちはー!」と明るい声で挨拶が飛んできた。
はっきり言ってクライマーのこの手の挨拶は期待していなかったので、
私は半分びっくりしながら、「こ、こんにちは!」と挨拶を返した。
その直後、私が歩を止めたので立ち止まった後ろの仲間が
「お前、誰に挨拶してるんだ?」と・・・。
えっ?っと思って振り返るが、そこには誰もいなかった。
幻覚におそわれるほどは消耗していなかったので、あれはきっと生きている人ではなかったのだと思う。

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