山にまつわる怖い話【64】全5話
魂の光
一応、場所が山と言うことで!!
友人がスキー場のパトロールをしている。
そのスキー場は土曜日の夜オールナイトで営業していて
土曜日の夜から朝にかけてバイトをしている。
又、そのスキー場は山の頂上に広がり麓からの道は無い。
要するに4人乗りのゴンドラで麓から上がるスキー場である。
と言えば関西の人は分かると思うが。
大阪、京都から近いこともあり土曜の夜、一杯引っかけてから
スキー場に上がっていく人間が多い。
オールナイトと言うこともあり、ケガ以外に病人が出ることが有るそうで
特に、レストハウスで熱燗飲んで外に出て急な温度差で頭の血管が
切れるなんて事もあるそうだ。
その場合、狭いゴンドラではおろせないので物資運搬用にもう一本
通してある荷物用のゴンドラで病人を降ろすそうである。
その時の出来事。
その日も、脳内出血の病人が出たそうで意識もなく急いで下に降ろすことに
荷物用のゴンドラに病人をのせ付き添いでパトロールが乗るそうなのだが
真っ黒けのゴンドラの中、病人がフッと光ることが有るそうだ
下に着き救急車に乗せる頃には心配停止状態
ふっと光った時、天国に召されるのかなって友人が言っていた。
足跡
田舎の友達からこんな話を聞きました。
その人は中学2年のとき先輩と山にキャンプへといった。
暗くなると雨が降り始めたのでテントの中で夕食をとった。
夜中までさわいでいると突然テントの外から女の笑い声が聞こえてきた。
もちろん、女は同行していないしこの辺には民家も無い。
しかも声は四方八方から聞こえるので気味が悪い。
彼が外に出ようとすると、先輩が厳しい表情で止めた。
30分ほど声は続いていたが、やがて聞こえなくなった。
結局その日は眠れず、明け方に先輩がテントから出て行った。
彼も一緒に外へ出た。
テントのまわりに誰のものかわからない足跡がびっしりと刻まれていた。
幽霊と会話した結果
恩義のあるバイト先なので具体的な地名やバイトの職種は書けないが、山の観光地で日によって宿泊地を転々とするバイトをしていた頃、一日の仕事を終えて、登山口の建物にあった俺たちの寝室に入ったところ、一足先に到着していた先輩が顔面蒼白になって、「お前、誰かとすれ違わなかったか?」と俺に尋ねた。
先輩が言うには、その部屋の窓の外を通りかかった女性の下山者と目と目が合って「こんにちは!」と声を掛けられ、「こんにちは!」と返事をしたものの、その部屋は3階だから窓の外に下山者の顔が見えるはずもなく、あわてて窓を開けて周囲を見渡したけれども、彼女の姿は見あたらずに俺がやって来たとのことだった。
彼女がその方向に向かったなら、一本道だから必ず俺とすれ違うはずだが、俺はそんな下山者とはすれ違っていない。俺は「窓の下の坂道でなく、坂道の上のほうにいた人が目の錯覚で近くに見えたんじゃないですか?」と言ったが、先輩は「ちょうど窓の真横を通った。夜で真っ暗なのに目と目が合ったことがわかるほどはっきりと顔が見えた。」と言って顔面蒼白のままだった。
その部屋の真下には山岳救助隊の部屋があり、遭難死した人があったときには、そこに遺体を安置して一晩中蝋燭が灯されていたこともあった。その晩にはそんな気配はなかったので、「かつて女性登山者の遭難死が相次いだこともある山の登山口だから、その頃の遭難者の幽霊かも知れない」とのことだったが、このときの会話が、この先輩とかわした最後の会話になった。
ほどなく、その年のバイトが終わり、翌年にも行ったところ、この先輩はその春に就職したのでバイトには来ないと聞いたが、この先輩がその頃に結婚して数日後に急病死したと後になって聞いて愕然とした。もしも先輩が見たのが独身女性遭難者の幽霊だったなら、目と目が合って挨拶をかわしたことによって幽霊に見込まれて、結婚に嫉妬した幽霊が先輩を幽界に連れ去ったのかも知れない。
三角形の鳥居
以前近くの山の上に鳥居があるということで親と二人で見に行くということになり、車で舗装された山道を登っていったんですが、途中で舗装工事が終了していて車では通れない砂利道になり、そこから歩るいて一時間以上かかりましたが目的の鳥居につきました。
その場所は一面整備されて平らになっていて車もいくつか止まれるスペースもある場所です。
そして鳥居なんですが柱が三つあり三角形の形になっており周りには備えてあるのか水の入っているペットボトルがあり以前にも人が来ていました。
ただ鳥居の周辺は草が生い茂っていてまったく手入れがされていません。
僕は鳥居なんだしくぐってみようと鳥居をうろちょろしていると三角形の鳥居の中心にやけにまん丸の白っぽい石がありました。
思わず興味本位で手にとって見るとその裏には変な文字が書いてあり気持ち悪くてすぐに元に戻しました。
体験はそれだけなんですけど、そのことが印象に強くてたまに思い出すのですが
よく考えると車でも直接は行けなくて、歩いて一時間以上かかる場所になぜ鳥居を作るのかと疑問に思ってしまって、誰か分かる方いたら教えてください。
谷川岳の救難無線
大学のワンゲル時代の話 谷川岳の救難無線
部室で無線機をチェック中にどうしてもそそSOSとしか聞こえない
電波がFMに入るんだけどどお?と部員が聞いてきた、その場に行くと確かに長点・短点を連続3回クリックする音が聞こえる。「間違い無いな!」
とアンテナを振りその方向は上越国境、信号強度は高い、即座に顧問に連絡し車をだしてもらう、警察には確信も無いのでとりあえず報告は後にする。
電波の位置を特定する事をFXといい、われわれは車3台で渋川・沼田へ入り方向を確認。3時間ほどかけてほぼ特定できたのが谷川岳方向だった、天神平駐車場へ車をいれると平日の夕方ということもあり止まっている車は少なかった。
小型の無線機をポケットにいれて再度方向確認、もうアンテナが無くても信号強度は強く3方向に分けて移動すると先輩のbさんの無線機が飽和状態でハウリングを起こした、通常こんなことは無いので一同で驚く、bさんに続いて登山道を入りほんの20m位でザックを発見した、さらに見回したところ男性の死体を見つけた。
すぐに自分は取って返して警察に連絡した。「こんなこともあるのかと」一同興奮しながらも警察がくるのを待った、その時は誰も気がつかなかったがもう無線機は音声を出していなかった、当然登山者が持っているものと誰もが疑がわなかった。
でもどうして?死体が電波を出すんだ?、警察も当然その事情を聞き無線機を探したが登山者はもっていなかった、そしてその方は死後2日はたっているといわれた、
こんな駐車場のすぐ近くで誰にも見つからずいたのかと思うとふしぎだった。
さらに捜索すると沢の水の中からそれは出てきた。
もちろん水没して使い物にならない、ではいったい誰が電波を出したのだろうか?
もしやと思い人数を動員して付近を捜索したかが誰もいなかった。
駐車場に残った車もなくなった本人のものと確認され登山カードも他にはなかった
いったいだれが無線機で俺たちをよんだのだろうと同窓会の度に話題になる秋の日の思いでです。
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