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『蒼白の女』など 全5話|洒落にならない怖い話【短編・オカルト】

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『蒼白の女』など 全5話|洒落にならない怖い話【短編・オカルト】 厳選
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短編 洒落にならない怖い話 全5話

 

蒼白の女

弟と先週、実家で会ったときに聞いた話。
私の弟は今年春まで、勤務先から電車で20分くらいの場所にあるアパートに住んでいたが、
契約が切れるのを機会に引っ越すことにした。

元のアパートの家賃は場所の割に大変安く、なかなか同じ条件の物件はなかった。
弟が、不動産屋へ向かうため駅の反対側にある商店街へ向かって、ぶらついていると
「空室あり」の張り紙があるアパートを見つけた。

駅から徒歩6~7分。3階建ての2階。張り紙を読むと元のアパートより1部屋多く、
綺麗なのだが、家賃はほぼ一緒である。
正直言ってその広さ、築年数でその家賃は場所的に破格であった。

 

連絡先には不動産屋の名前ではなく、個人名と連絡先が書いてあった。
電話を架けると自分が大家であるというので、早速会いに行ったという。

大家の家はアパートから歩いて10分程のところにあった。
大家はかなり高齢の女性で、聞けばいつでも入居可能だという。

ただ大家は一つだけ条件を付けた。
「女性を住まわせないこと」
というよりは「男女の同居」が不可なのだという。
弟に彼女がいるが、一緒に住む予定はない。

弟が、遊びに来るくらいはいいんですか、と聞くと、
それは構わないが住むのは絶対に駄目だ、と念を押された。

その条件は他の部屋も同じのはずだ。夜中に子どもの泣き声なんかに
悩まされることもないな、と思った。
その駅周辺の雰囲気自体が気に入ってたのこともあり、弟は入居を決めたのだという。

 

ところが、引越してから気づいた。
部屋の押入れを開けると、天板の隅に御札が貼ってあったのだ。

真四角の、手のひらくらい小さな御札。判読不明の字が、円形に朱で書かれている。
内覧のときには気付かなかったのだが、引越の後片付けをしていて、初めて気が付いたという。
不気味ではあるが、剥す勇気もなくそのままにした。
そして引越しから1週間たった頃、夜の11時過ぎにチャイムが鳴った。

だれだろうとインターホンを取ると女性である。
3階の住人だという。
何か苦情か、と身構えて弟はドアを開けた。

 

「あの、夜分すいません。3階の○○といいますが、ちょっとお尋ねしていいですか?」
その女性を見るのは始めてだったが、見ると夜目にも顔が青い。いや蒼白である。
何かに怯えているのか、おどおどしてるっていうかそんな感じだった、という。

「何でしょうか」
「突然、こんな時間に失礼なお話なんですけど、お一人で住んでいるんですよね?」
「えっ?そうですけど」
「女性は住んでいませんよね」
「そうですけど、なんなんですか?」

余りに唐突である。第一、初対面の人間に聞く話ではない。
時間も時間ですこしムッとした。
たぶん表情に出たのだろう、女性は
「あ、すいません。ゴメンなさい」
といって部屋へと戻っていった。

その時、女性が小さく「隣かぁ」とつぶやいたのが聞こえたという。

 

それから何週間かしたある日、隣の部屋が突然、引越し、空室になった。
隣には女性が住んでいたのだが、たまに来る程度だった彼氏らしき男性を
毎日、朝に見かけるようになった直後のことだったという。

隣が引越をした翌日、ごみ捨て場には、隣の部屋から出たと思われる
大量のゴミが置いてある。
ふと、目をやって息を呑んだ。

大量の御札であった。
それはコンビニの袋に入れて捨てられていた。
ところが、そんな詰め込まれているように見えない袋が裂けて
御札がにゅっ、と飛び出している。

弟は、怖くなってよくは見ていないが、その全てが二つに破かれていたと思う、と言った。

弟自身の部屋に何かが起こった訳ではなく、
隣と、階上の部屋に何が起こったのかは分からないという。

ただその後、休日などに、尋ねてきた3階の女性を見かけることがあるが、
その顔は、夜に尋ねてきた人間と同一人物だとは思えないほど血色のいい
元気そうな顔なんだ、と弟は話した。

以上

 

 

小学生の頃、いつも使う通学路の近くで、新たに道をつくって橋を架ける工事をしていた。
俺たちは学校の先生から危ないから近付いちゃいけないといわれていたのだが、
ある日曜日に友達とその工事現場に入り込んだ。

その場所は新たに道を作るだけあってかなり広い工事現場で、
俺たちがあちこち歩き回っていると、一緒に来た友達のAが「うわ!」
という声と共に地面が落盤みたいに陥没して下に落ちた。

俺たちは「A、大丈夫か?」と慌てて駆け寄ると、Aは無事なようで
「やっべー、穴あけちまった」とか言っている。
どうも怪我もなく元気らしい。

それで、とりあえずAを引き上げないといけないので、
何か梯子かロープかないかなと探していると、
突然Aが「下になんかいる!」「地面がもこもこ動いてる!」と騒ぎ出した。

大騒ぎするとみつかってしまうと思った俺たちはAに「静かにしろよ!」
と穴を覗き込みながら言った瞬間に全員凍りついた。
Aの踏みしめている地面一帯のあちこちにAの顔が沢山ある。

そのAの顔たちは全員目をつぶっていて、まるで死んでいるようだった。
Aも俺たちの反応を見て異常に気付き下を見てパニックになって
「なんだよこれ!なんだよこれ!」叫び始めて、その騒ぎで当然のように俺たちは見付かってしまった。

その後、Aは近所の人に穴から助け出され、俺たち全員親や学校の先生にこっ酷く叱られた。

それから、だいぶ経って工事は終わり橋もかかったのだが、俺たちが
沢山のAの顔を見つけた場所は不自然に道がそこを避けるように迂回して、
穴があったらしい場所にはでかい石が置かれ、まわりは芝生で整備されていた。

結局、あれがなんだったのかは親も誰も教えてくれなかったので今でも
謎のままだが…

 

釣り場

初詣で沿岸の立ち入り禁止区域に入った大馬鹿者が流された辺りのお話。
俺もちょっと前までは大馬鹿だった。

別にあの場所に限らず、波が酷いから立ち入り禁止になっている場所は多い。
それでも工場排水のお陰で良く釣れるってんで、釣り人は入っていく。
TVの取材で「立ち入り禁止区域を無視する釣り人と津波の恐怖」なんて
やられてもフェンスを乗り越え入っていく釣り人は尽きない。
そりゃ釣り●チだよ、●チ。

んでまずひとつ。
その時は細長い岸壁がダーっと続いてる所で、早朝からエビ釣りをしていた。
テトラの穴釣りなら適当な竿でできるし、釣りに興味ない人にもイセエビって言えば通りは良いからね。

大体ごじゃっぺなおっちゃんらは、昔はこんなの無かったって言って
立ち入り禁止を無視して、先っちょの方に行く。
俺は怖いから根っこ側に陣取る。それでも立ち入り禁止だけどな。

その日は一番乗りだったんだが、1時間位したとき後ろを2人連れが通った。
お互い後ろめたさもあるし知らん顔だったから、こんちはつって終わり。
そこから更に1時間ほどして、海が荒れててやばいから戻ろうと片付けをしている時に先っちょの方を見た。

帽子とクーラーボックスがテトラの方にチラッと見えるが人影が無い。
荒れててやばいから帰ろうって時に下に降りるバカはいない。大体、もう居られないレベル。

そのまま5分くらいじっと見てたけど、人っ子一人見当たらない。
県外ナンバーのクロカンが俺の軽トラの後ろに置いてあったけど、見なかった事にして帰ったよ。

その話を知り合いにしたら、そのイセエビ食うのかって言われちゃってね。
このエビ、人食ってるのかなと思うと萎えちゃったよ。食ったけど。

ついでにもひとつ。
魚介類を採るにあたって、釣りは問題ないんだけどシカケや網、
潜水具は駄目とか漁業権の絡みで色々ある。

大ばあちゃんは、勝手に仕掛けで鰻とってたら咎められて、
おめえが生まれる前からやってるんだって怒ってたな。
(そういう決まりなんだから仕方が無い。でも鰻がそこらでとれたのはもう大昔の話だ)
それでもいい値で売れる(結局自分で食っちゃうんだがw)とれるとなれば、
ちょっと悪い奴は潜って黙ってとろうと思うわけ。

悪いお仲間と2人で潜ってとってた訳ですよ。
手ぐらいある貝がごろごろしてるんだから笑いが止まらない。
怒られない程度にしておこうぜって話だったんで(程度問題じゃないわな)
これでラストと思って、底に見える貝に手を伸ばした。

そしたら貝と一緒に髪の毛掴んだのよ。長い髪の毛。もうどう見ても髪の毛。
そんな悠長に「これは髪の毛だろうか?だとすればどこから来たんだろう?持ち主は?」
なんて考えてられない。

指に絡みついた髪の毛取れないし、夜中だから上がっても暗いし、
実際仏さんの近くをかっつぁき回してたと思うと気が気じゃない。
目の前で事故死者見た事はあるけど話にならん。二人して急いで家戻って酒飲んで寝たよ。

事故か自殺かそれ以外かなんてどうでもいい。
きっとその穴場スポットには時々人が入り、魚が釣れ、そしてまた人が入るんだろう。

 

 

おしまい

当時の俺は、以前から病気持ちだった妻に転移がみつかり
度重なる「入院→手術」で気持ち的にも金銭的にも余裕がなく
家庭事情に理解のあった上司も移動になってしまい
本当に追い詰められていた

今にしてみたら病んでいただけなのかもしれない
この半年間で俺におきた出来事を書いてみる

 

看病で休みがちな俺に、新上司は容赦がなかった
名指しで罵倒され、業務上の会話すら拒否、休職願いは握りつぶされた
同僚は同情してくれはしたが、やはり上司には逆らえない
帰れば帰ったで請求書や保険会社への書類など嫌な事しかない
病院にいけば妻は弱気で「自分が死んだらいい人見つけてね」とか言い出す…
もうね、ほんと生き地獄ってのは底がないなw

 

そんなある日、俺は病院で財布を拾う
ずっしりと重い長財布にはそこそこの大金が入っていて
余裕のない俺にはとんでもなく魅力的に見えたが
非常に気になるものが挟んであった

いわゆる「お札」というものだ

 

病院という場所柄、お守りみたいなものかな?と思う反面
お札なんて直接財布に入れるものなのか?とおかしくも感じる
そもそもお札って折り曲げてもいい物なのか妙に気になったのを覚えている

ちなみに恥ずかしながら、財布は自宅に持って帰ってしまった orz
警察に届けようか、これだけあれば何日分のベッド使用料になるか
その時の俺は本気で悩んでいた

 

翌日の仕事帰り、俺は駅のベンチで自問自答していた
俺けっこう頑張ってるんだけどな…
妻を見捨てて毎日出社すれば上司は挨拶を返してくれるのかな…

たしかそんな最低なことを考えていたと思う
俯いて帰らない理由を考えていると

「そうだな おまえは良くやってるよ」

ベンチの前に立っていた人が俺に声をかけてきた

 

うはw俺声にだしてたのかwwと顔を上げると
そこには誰もいない…俯いていたとはいえ、コートが見えてたんだけど…
自分で病んでるなーと思いつつも、なんだかうれしかったw
幻聴でも認めてもらったのは久しぶりだったしw

気分的なものなのか、最近は家に帰ると森の匂い的な香りがして
落ち込んでいた俺の豆腐メンタルも癒される
明日も頑張ろう そう思えた

 

不思議なことに俺が落ち込むと、時々幻聴は俺を励ましてくれた
病んでた俺は「そんなこともある」程度に考えていたけど
幻聴は徐々におかしな方向に変わっていった

 

「もう充分頑張ったんじゃないか?」

自転車の信号待ちに幻聴が聞こえた
え?と思ったときにはもう「はい おしまい」

と後ろから突き飛ばされた

 

慌てて急ブレーキ!狂ったようにクラクションで威嚇するDQNカー
呆然とする周囲の人たちと俺

何がなんだかわからない俺は、その場を謝り倒して家へ逃げ帰った
あれ?俺突き飛ばされたよな?とか考えているうちに寝ちまったんだけど
夜中に猛烈な生臭さを感じて目が覚めた

 

目が覚めるほどの生臭さってちょっとないぜ?
なんだこの臭い?と周囲を見回して、ふと財布とお札の事が頭に浮かんだ
あーどうしようかな…やっぱ届けないとまずいよなぁ
そんなこと考えてたら朝になってた

 

翌日やっぱり考え直して財布は警察に届けた
案の定、財布は酷い臭いがしていたけど警官はけろっとしていて
中身を確認して調書?を作成していく…
お札をなんて書くのかな?と見ていると普通に「金○○万円」「他札1枚」と記載されていた

 

気持ち悪い出来事や幻聴は、それ以来収まったんだけど
妻の病状がやけに良くないみたい…進行が妙に早いって先生に言われた…
職場も業績良くないし、どうにも「おしまい」ってのが気になるんだよね
俺の悩みはどうおしまいを迎えるんだろうと不安でしょうがない

 

 

停電

俺の大学時代の話。もう12年位前にはなる。
当時親戚の家に厄介になり、八王子の大学に通っていた俺は片道2時間ほどあったため
高校の同級生で西八王子に住んで(大学は別)いた友達の家に入り浸っていた。

その日もいつもの様に大学帰りに親戚の家ではなく西八王子で下車し、友人宅へ行った。
因みにその部屋は5,6階建てで友人宅は5Fだった。
俺はその部屋でPSのみんなのゴルフをやり友人はベッドに寝そべりコンポで何か音楽を聴いていた。

 

すると突然「バチッ」と音がしてその部屋の電気が落ちたんだ。
その時は友達と何も不審に思わず「電気の使いすぎ」と言うことで
ブレーカーを上げ、コンポを切り、照明を落としたんだ。(まだ夕方だった)

すると暫く(数分)してまた「バチッ」と音がしてブレーカーが上がった。
流石に電力もそんなに使用していると思われなくて、ベランダに出て町を見たんだ。
そうしたら1Fの眼鏡屋や2F以上の他の部屋の電気は点いていて、
町単位の停電でない事は分かったんだ。

 

おかしいなと友人とべランダデで不思議がっていると突然「ピンポーン」とインターホンが鳴ったんだ。
友人は明るいやつで溜まり場みたいな部屋だったから
その時も不思議がらず「誰か他の友人が来た」と玄関へ出た。

でも扉を開けてみても誰もいなかった。
ただその時も所謂ピンポンダッシュを誰かがやっていると気楽に考えて
部屋に戻ってブレーカーを戻したんだ。

 

「またインターホン鳴るぞ」なんて友人と話して
「多分○○(その部屋常連の友人)が来た」なんて話していたと思う。

そうしたら再びブレーカーが「バチッ」と落ちた。
そしてすぐ「ピーンポーン」と鳴るからまた玄関へ行った。
だけど何故か誰もいない。
おかしいと思ってエレベーターの影や物陰もその時は見たけどやはり誰もいない。

部屋に戻って友人と「なんかおかしい」とようやく少し真剣に話だした
その時もう1度「ピンポーン」と再びインターホンが鳴った。
2人とも同時に背筋がゾクゾクして(友人のゾクゾクも伝わった)思わず抱き合った。

 

2人とも嫌々ながら押し合いへし合い玄関へ出たがやはり誰もいない。
部屋に慌てて戻って、どちらからともなく「やばい、塩だ塩!」という流れになり
べランダへ行って、あの青いキャップの(調理用?)塩をお互いに振り掛けあったんだ。

また青いキャップの下の透明の穴あき中蓋もとってベランダに塩を盛った。
またあまりの怖さにもう一人友人に電話して来てもらう事にした。

 

その友人が来て一心地ついたし、その後上述の現象は収まった。
長文で悪いが本当の心霊現象って「見せ場」や「オチ」もなく、
文章にするとこうした平坦な話になると思う。

ただその時の「空気」は半端じゃなく怖かった。
今でもあれはだれか「ただならぬもの」があの部屋に訪問してきたとしか思えない。

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