『友達の彼氏がDV男だった』スカッとする話【長編- 名作まとめ】

【長編- 名作】スカッとする話

 

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【長編- 名作】スカッとする話

 

友達の彼氏がDV男だった

復讐と言っていいか分からない感じの話
詳細は省くけど友達の彼氏がDV男だった。
暴力の内容は殴る蹴るに留まらず、全裸でベランダの外に出す、行為中の写真を顔を隠してDV男の友達にメールで送る、
○キロまで痩せないと別れると脅す、みたいな精神的なものもあった

で、まぁお決まりの「●●にも良いところはあるから…」「私は●●を愛してるから…」みたいな押し問答を繰り返して
周囲の人間は呆れて去っていき、ズルズルとDV男と付き合って、とうとう骨にヒビが入る事態になって私に泣き付いてきた
私も私でこの友人を見捨てられずズルズルと友人に関わり続けていた。

正直もっと早く別れを決意してほしかったけど、折角その気になってくれたのに決意を萎えさせるのも嫌だったので文句は言わなかった
とりあえず「直に会って別れ話したら激昂して何してくるか分かんないからメールで別れを告げろ。返答によっては警察コース。
それとしばらくはあんたのお兄さんに護衛してもらえ」と言ったら
「でも、それでも一度は好きになった人だから、ちゃんと顔を合わせて別れを告げたい」
とのこと

この時点で面倒臭さMAXだったけど、投げ出すのも後味悪いので、友達、私、私の彼氏の3人でDV男と人の多いファミレスで会う手筈にした
何かあった時のために、話し合いが○日の●時からファミレス行われることから後から連絡がなかったら警察に連絡してくれ~と
ファミレスの近所に住む友達に伝えておいた

彼氏は快く了承してくれた。何かあったとしても二次創作のネタになるからって
DV男には別れ話であるということは伏せて「大事な話がある」とだけ伝えるように友人に指示。
DV男が了承したのでその日の晩に話し合いを決行することにした
待ち合わせの時間になってもDV男がやってこないから先に店に入って待った

友人は怯えた様子だったけどうちの彼氏が慰めてくれたおかげで落ち着きを取り戻した。
20分ほど遅れてやってきたDV男は意外にも弱そうな外見だった
ヨレヨレのシャツに包んだ身体は細く、澱んだ目とボサボサの髪と締まりのない顔とモソモソとした声、典型的なオタクっぽい男だった
友人から聞かされたDVをこの男が行ったとは思えなかった

暴れられることを覚悟していたけど男は大人しく席に座り話し合いは始まった
こちらが用意してきた質問と主張は30分程度で片付いた。
こういった暴力があったのは事実ですか?○円を借りたまま返していないのは本当ですか?みたいな質問に、DV男は猫背で座ったまま頷いていた
彼氏はすっかり警戒が緩んでドリンクバーから取ってきたメロンソーダとコーラを混ぜていた

事実確認が取れたところで「○○への暴力は友人として看過できない。○○も貴方と別れたがっている。○○とは別れて頂けますね?」
と刺激しないように柔らかい声色で尋ねた
すると男は顔の筋肉をグニョリと曲げて、上目遣いになって濁った声で
「だが、ここは日本だ。弱者は救われぬ。諦めるんだな」
と言い放ち、それからアゴを天高く上げてドヤ顔になった

男の豹変にはびっくりしたけど、ここで黙ったら形勢が不利になると思って、特に何も考えずに
「えっ!”ここは3年2組だからいじめは許される”みたいな理屈が通じると思ってるんですか??」
と言い返した
そうするとDV男は俯いて黙ったまま髪を弄り始めた

20秒ぐらいたってから「んん」とも「ぐぐ」とも聞こえる声を喉の奥から漏らしてDV男は立ち上がった
彼氏は私たちを守る体勢で身を乗り出してくれたけど、DV男は何もせず何も言わずに帰ろうとした
ドリンクバーの代金払えやと言いたいところだったけど我慢して「もう○○とは別れるということで宜しいですね?」と去っていく背中に尋ねた
DV男は「んん、あ、はい」と言って帰って行った
歯切れの悪い終わり方だったけど、言質は取り付けたということでその日はお開きになった
友人は「ふぅ~よかった~」とお礼の一つも言わずに帰っていった。まぁいいけどね

友人が言うにはどうも私はこのDV男の地雷を踏んでしまったらしい
DV男は小学3年生の頃、いじめとまでは行かないけど話し相手が一人もいない一年間を過ごしたんだって
流石に2組なのかまでは知らないけど
まぁこっちとしてはそんな暗い過去なんか知ったこっちゃない

友人と同じバイトしてたみたいだけど(友人とはそこで知り合ったらしい)そのバイトも辞めたようだし、
友人も付きまとわれてはないみたいなのでめでたしめでたし

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