『バス停のじじい』など短編5話 – スカッとする話

スカッとする話【短編 - 傑作選】まとめ - 全5話

 

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スカッとする話【短編 – 傑作選】まとめ – 全5話

 

バス停のじじい

バス停に着いた時は誰もおらず夕方の混雑する時間だったので、どうせ座れないと思い、並ばずに壁にもたれてバスを待ってた。

すると反対の歩道からジジイが走ってこちらのバス停に来ると、何故か俺の目の前に立ちやがる。
目の前に立たれるのがイヤなので、少し横に移動。
するとジジイも移動し、またも目の前に。
腹が立ったので、バス停の端で待つ事にすると、ジジイはまたもや俺の目の前へ。

で、バスが到着すると目の前でドアが開き、ジジイは乗ろうとするが、そこは降車側のドア。
ジジイは強引に入ろうとするが運チャンに止められ、その隙に俺は普通に乗車。
満員で立っている人もいたので先に乗った俺さえ座れなかったのに、ジジイは
「この若いヤツのせいで座れなかった、代わりに座ってる若いヤツが譲れ!」
と、怒鳴り出すが誰も譲らず、さらに声は大きくなる。

そこに運チャンが
「このバスは○○病院発でしたので、御年配の方や怪我の方で満席です。騒ぐ元気のあるお方は、立っての乗車お願いします。」と、アナウンス。

終点で降りる時、いつも以上に「ありがとう」と言って降りる人が多かった気がしたよ。

 

 

バイクの免許を取った

ネットで見た車載動画に憧れてバイクの免許を取った。
カメラを付けて初めてのツーリングに出かけたんだが、山間の田舎道を通っていたとき、前の車が急にスピードを落とした。

道沿いに有名なお蕎麦屋さんがあるので、そこに入りたいのかな?と思って後ろで停車して様子を見ていたら、すごい勢いでバックしてきた。

バイクなんでバックなんてできないから、必死で足でケンケンして逃げたけど間に合わずにぶつかった。

買ったばっかりのバイクが傷物になったのと、初めての事故でテンパってたら車から降りてきた爺さんが

「バイクが突っ込んできた!」
「どうしてくれるんだ!」

と喚きまくって、蕎麦屋の客にも注目されて恥ずかしいやら悔しいやら。

警察呼ばれて爺と年配の警官に一方的に悪者扱いされてたら、若い方の警官が
「それカメラ?もしかして録画とかしてました?」
と聞いてくれて、そこで初めて録画してたことを思い出した。

警官立会いの下、再生してみると爺さんの車の挙動、ブレーキランプ、バックしてくる様子、「うぅぅ、わわわわぁぁぁ」と奇声を発して必死にケンケンしてると思われる俺の様子が映ってた。

見る見る意気消沈していく爺と、手のひらを返したように俺を擁護する年配の警官。

カメラの事言ってくれた若いほうの警官にお礼を言うと
「いいんですよ、職務ですし」

「嫌なケチがついちゃったけどバイク嫌いにならないで、これからも安全運転で楽しんでね」

って言ってくれた爽やかな笑顔に不覚にもウホってなった。
警察にいい印象もってなかったけど、安全運転を心がけようと思う。

 

帰宅ラッシュ

帰宅ラッシュの時間帯に、デパートの紙袋いくつもぶら下げて繁華街から乗ってきたババ2人。

「最近の若者は年寄りに席も譲らない!」
と大声で愚痴を言っていた。

会社帰り若い女性が席を譲ろうとしたら、やはり会社帰りらしい男性がそれをとめて
「こっちは仕事で疲れて帰るところなんだ、婆さんらは遊びで疲れたんだろ。おとなしく立ってろ」とババたちに一言。

結局、ババは誰にも席を譲ってもらえなかったとさ。

 

 

上がうるさい

俺の住んでいるアパートに去年の春ぐらいに上の部屋(1DK)に多分大学生だろう?女が入居してきた。

最初は上からの騒音も無かったのだが、5月ぐらいからだんだんうるさくなってきた。

階段の上り下りでありえんぐらいカンカンと響くハイヒールの音、部屋からドンドンと響く足音、友人達と飲んでるのか、遅い時間まで大きい声で騒ぐ、ある日は真夜中に男の声で

「ウオーッ、誕生日おめでとうー!」

ってベランダから叫びやがった。

俺は仕事が交代勤務でその時は起きてたんだが、さすがにブチ切れたんで即効部屋に突撃、中にいた5人の男女に注意した。

午前中には管理会社にも報告しといた。

しばらくはおとなしくしてたがまた騒ぐ→注意される→おとなしくなる→またまた騒ぐ→注意と何回か続いていた。

(ちなみに注意したのは俺だけじゃなくアパートの他の住人や向かいの民家からもきてた。)

去年の前回夜中に騒いだのを注意されたときは、管理会社が親を呼んだらしくかなり叱られたのだろう、管理会社を通じてゴメンナサイと謝罪文が来た。

しばらくは静かだったんだが、今年になってのある日の夜遅く仕事から帰ってくるとアパートの女の部屋から騒々しい声が聞こえた。

時期的に見て大学際の後で盛り上がってたんだろう、その日は窓からコップまで飛んできたのが見えた。

この女には何を言っても無駄だなぁと理解、警察に電話した。(匿名で)

俺:もしもし、どこどこのアパートで女の悲鳴が聞こえます。複数の男の怒鳴り声も聞こえます。窓からコップが飛んできました。

警察:わかりました、すぐに現場に行きます。

俺、近くのコンビに行って戻ってくるとけたたましいサイレンを響かせながらパトカーが2台現場に到着、ちょっと遅れて覆面パトカーも来た。

警察官数人がダッシュしながら女の部屋に突入していった。

ちょっと間を置いてから野次馬を装いながら女の部屋の様子を見に行くと当然事件性はないわけだが、夜中に騒音を出してたことを刑事にヒドク叱られてた。

次の日、管理会社にこんな事があったと報告、この騒音女は強制退去となった。

 

 

客がまばらに居る電車

座席は全部埋まっていて立っている客がまばらに居る電車。
俺はシートの端にたまたま座ることができた。

俺の右手に肘掛があり、そこに上体を傾けて20分ほど仮眠していた。
しばらくすると超ピザな♀ブタ母子が乗り込んできた。
ブタ母は俺から見て真正面の位置からやや右手に、ブタ子は俺が使っていた右手の肘掛に尻を乗せて立ってやがった。
「あー疲れた、どっかに座りたいわあ」
なんとなく視線を感じたがガン無視を決め込む俺。

次の駅で今度はいかにも品の良い初老の女性が乗ってきた。
その女性は俺から見て真正面の位置からやや左手に立っていた。
俺はこの女性に席を譲ろうと考えた。
そこで俺は右手でつり革を掴んでブタ母をしっかりブロックして、初老の女性にどうぞと席を譲った。
「まあ、ありがとうございます」と丁寧に一礼をして女性は座った。

これにブタ母が食ってかかった。
「ちょっと!アタシが先に乗ってきたのに何でアタシに譲らないのよ!?」
これに俺は淡々と反論。
「俺次の駅で降りるし。大体一人分の席空いたところでアンタのでかいケツが収まるわけねえしwwwつかそんだけ元気もカロリーも有り余ってるなら立ってろよwww」

車内から軽く笑い声が聞こえ、ブタ母子はドカドカと逃げやがった。

 

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