スカッとする話【短編 – 傑作選】まとめ – 全5話
タイムセールをするスーパー
自分の家の近所のスーパーが毎週火曜日の夕方からタイムセールをする。
目玉商品が卵で1パック通常価格170円前後の物が80円くらいで買える。
1人1パック先着200人とかなので、皆並んで警備員のおじいさんから手渡しで卵を受け取るんだけど、ここ数週間ダニカー押したり幼稚園位のダニガキを連れたダニ親が並ばずにおじいさんにイチャモン付けて、脇から卵を取って行き並んでいる人が買えないことが多くなっていた。
もちろん全員がきちんと並んだ上で買えないのなら納得いくけど、お客様の声でのクレームが多くなったのか、この事に店側も危機感持ったのか解らないけど、今日は体育会系のゴツイ警備員2名と店長の3人体制で卵のカートとともに売り場に登場し、警備員の1人が渡す係りになり、もう1人と店長が割り込もうとするダニを徹底的にブロックしていた。
ブロックされて卵が取れなかったダニはお決まりの
「パパに本社にクレーム言ってもらうから」
「小さい子供がいるのに」
的な捨て台詞言ってた。
浮いてる男
友人の結婚式⇒二次会の時間が空いていたので、新郎友人と新婦友人で ボウリングで時間をつぶす事になった。
盛り上げようと頑張る男性陣の中に一人だけ浮いてるっぽい男がいた。
見た目はいいけど 脚を組んで、二本指でほお杖つくようなポーズをし、(指はこめかみ) 女性陣をチラチラ見てる。
「俺、カッコイイから女達みんな見てんだろ?」
みたいな目つきw 超?ナル入ってる。
きんもー・・とか思って見てたら、気があると思われたらしく
「ねぇ、僕と君で勝負しようか、んー、そうだな、女性だから君にはハンデ50あげるよ。ただし、負けた方がいう事を聞く。いい?」(時折、鼻でフッと笑う)
なんかムカツイたし、腕力とボウリングには自信があったしハンデもあるので勝負した。
彼と同じ12ポンドの球で投げてやったw
結果、私198-ヤツ142w ハンデ付けたら106ピン差 プゲラw
かなりバツの悪そうな顔してたけど、
「今日は調子悪かったな。お酒も入ってたし。で、僕に何して欲しい?お姫様。今度おいしい食事でもしたい?」
と言ってきたので、
「ボウリング、上手くなりなよ」って言ってやった。
友人達が笑いをこらえてた。
彼は二次会にいなかった。
空手のスポーツバックを抱えた男の子
さっき駅で見た、さわやかな光景。
空手のスポーツバックを抱えた小学校低学年くらいの男の子に、金髪で後ろの毛が長い高学年のアホガキが
「おい?お前からてやってんだろ??殴らせてやるよ?やってよやって??」
とか如何にもムカつく絡み方をしていた。
「ここだぞここ??ほらほら??」
と、ニヤニヤして腹を指さした瞬間、その子から思いっ切り股間に正拳突きをくらい
「うーん。」と悶絶してぶっ倒れた。
低学年の子はそいつがぶっ倒れて驚いた顔をしていたが、通りすがりのオッサンに
「お前良くやったな、ほっといて早く家帰れ。偉いぞー。」と声をかけられ、満面の笑顔でその場を立ち去っていった。
金髪バカは、誰も助けなかった。
結婚してからも恋がしたい
「結婚してからも恋がしたいの?」と言って不倫してたA子
案の定旦那さんにバレて離婚、それから会社で落ち込んでいたんで
「良かったな。これで好きなだけ恋愛が出来るぞ」と言ったら睨まれた。
年の離れた従兄弟
年の離れた、当時高校生くらいの従兄弟がいて、俺がガキの頃、夜遅くなると一緒に帰ってた。(俺は塾、従兄弟はバイト帰り)
ところがこの従兄弟が、ともかくよく揉め事に首突っ込む性格。
繁華街で喧嘩があれば仲裁始めるし、電車内で絡まれてる人がいたら駆けつけ…
しかも、弱っちいから華麗に撃退とか論破とか出来ないの。
やめた方がいいっすよ、なんてヘラヘラ笑いながら、相手との間に割って入る。
やっつけないの?とか聞いたら馬鹿、俺は弱いんだよwwwみたいに、これまたヘラヘラしてた覚えがある。
ヒーローなんてほど遠い。超格好悪いの。
でも、何年も経って、自分がその立場になってみたらさ、最初の1歩を踏み出すことがいかに難しいか、思い知った。
すぐに心の中で言い訳するんだよ。
DQNにこっちが謝って増長させたら意味がない、とか。
それぞれ理由があるから変に干渉するのは良くないかも、とか。
もちろん考え無しのお馬鹿なだけだったのかもしれないけど、俺が出来ないことが出来る人なんだな、って思ったらちょっとすごいと思った。
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