【長編- 名作】スカッとする話
重箱の隅をつつく
ちょっとした仕返しというか因果応報だなあと思ったこと。
私は趣味に関するブログで活動しているだけの一般人なんだけれど、
実はそのジャンルに特化した情報サイトから声をかけられて、
連載を持たせてもらっている。
ちょっと特殊な道具を使うので、それの安全な取り扱い方の記事を
掲載してもらった翌日、編集部からメールが来た。
曰く、その趣味の講師的立場であるという人から、
記事の内容について不正確な記述があるという指摘を貰ったとのこと。
コピペで内容を送って貰ったら、確かに自分の言葉足らずな点も見当たるものの、
ほとんどは使用できる材質の細かい記述だったり、
長期的に見た化学的性質の変化の可能性だったり、
言及していない事柄を斜め上にこじつけた場合の危険性等々まあその指摘の細かいことww
まさに重箱の隅をつつくという表現がぴったりではあったものの、
情報サイトである以上は正確な表現を心がけないとね、と思い
編集部には、修正した原稿を送って指摘をくれた人に感謝の意を伝えてほしいと伝えた。
そして、自分のブログでもいきさつと補足を説明する記事をアップした。
しかし問題はそれから。
その後も、何か一つ私の新しい記事が情報サイトに載るたびに
「誤った情報のために初心者が危険な目に遭ってほしくない」
「間違った知識を持った講師に習ってきた人に、日々自分が正しいことを伝えています」
というあてこすりや上から目線とともに、「解釈の相違の範囲」としか言いようのない指摘を
何度も編集部に送りつけてくるようになった。
編集部にもこれには辟易したらしく、最初はともかくその後は健康に危害を及ぼすことではないこともあって、
直接著者である私のブログに意見をするように誘導して貰った。
が、待てど暮らせど一向に音沙汰がない。
私のブログはアカウント制でメアドも必須なので、
私本人に完全な匿名性を確保できない状況で意見することはあきらめたのかな、
あんなに細かくこだわってたくせにヘタレだなぁと思っていた。
それから数ヶ月後、私は趣味オフでつきあいのある人たちと集まったとき、意外な話を聞かされた。
「○○って教室の講師が、私ちゃんのブログにブロックをかけられてるってすごく怒っているらしいよ」
と。
私はその人の名前を聞いたことがなかったし、当然面識もない。
話を聞いてその人のHPを見てみると、名前は伏せてあるものの明らかに私に対してと分かる内容で、
あてこすりをたっぷり含んだ記事が掲げられていた。
遡ってみると、その人はたぶん元々の性格がそうらしく、
なにかにつけ各方面にケンカを売る書き方をしているのが見て取れた。
その人のこと自体はやっぱり知らなかったが、私には一つだけ心当たりがあった。
実は、私がその趣味を始めたばかりの頃に通った教室で、
「この人には要注意」という注意勧告が流れたことがある。
それは受講詐欺を繰り返す人の情報だった。手口はこんな感じ。
ある教室に予約を入れる
→受講前に自分なりにやってみて疑問に思ったことがあると講師にメール
→講師が親切心で教えると、さらに深掘り
→ここからは講座でとやんわり断られても、どうせ受講するのだから教えてくれと食い下がる
→根負けして、ほぼ講座の核心となる部分に触れる
→ドタキャン。
狙われたのは事前振込制ではなく、当日現金払い制のところばかりだったそう。
その犯人がやっていたブログサービスが私と同じ会社だったことから、
絶対に関わり合いにならないようにアカウントを教えてもらい、ブロック設定をしてあった。
何年も前のことだったのでアカウント名も設定のことも忘れていたのだが
私のブログに書けないアカウントがあるとしたら、つまりそいつが張本人だということだ。
私は、さっそくそのいきさつをブログに書いた。
最近風の噂に聞いたところによれば、その人からは生徒が続々と離れていってるみたい。
私がすっごくお世話になって恩義を感じている先生も被害にあっていて
そいつの存在にはものすごくイラついていたこともあって
間接的に仕返しができたかと思うとだいぶ嬉しい。
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