スカッとする話【短編 – 傑作選】まとめ – 全5話
ねぇ、それ、うちの子が欲しがってるんでくれませんか?
俺の武勇伝ではなく、個人的にスカッとした出来事なんだが
先日、電車に乗ってたら某ムジュラの仮面限定版3DSを持って遊んでいる中学生くらいの男の子がいたんだ
俺もその3DSを持っていたんで
「おっ、お揃いだなー」と思いながら見ていると
一つ前の駅から乗ってきた母子が突然その子に話しかけたんだ
母「それ、カッコイイですね^ ^」
男の子「あ、はい、ありがとうございます…」
母「いいなぁ^ ^ねぇ、それ(多分3DSのこと)、うちの子が欲しがってるんでくれませんか?^ ^」
って。
びっくりしたよ
本当にこんな親がいるなんて。
やべぇな、どうするかなーって思ってたら、突然男の子が
「は?乞食ですか?乞食なら他当たってください。迷惑です。」
って言い出したんだよ
!?ってなったよ
それを言われた母子は、ポカンとした後、なにかブツブツ言いながら他の車輌へ移っていった
男の子も次の駅で降りていったけど、男の子が「乞食」って言った時、本当にびっくりした。
あの子は大人になったら大物になる。
格下にみている
会社に中途採用で30代のAさん(4月入社)、20代のBちゃん(5月入社)の2人が入ってきた。
Aさんは1ヶ月遅れ入社で年下の大人しいBちゃんを格下にみているところがあり、
Bちゃんに対して不快な言動があったので、ちょくちょく私たち周囲がたしなめてた。
ある日、会社周りの掃除をしてたら、なんと三味線が捨てられてた。
なにを思ったかAさんは
「ねえ知ってるぅ?Bちゃぁん?三味線って高いものは何万ってするんだよー?三味線は??(ウンチク)」とドヤ顔。
はいはい雑学スゴイね掃除しましょうねーと私たちが流そうとしたら、Bちゃんが
「それ、家が三味線教室で、生まれた時から三味線に触れてる私に教えてくれてます?高いものは何万じゃ済みませんよ」とサラリ。
今までクールだったBちゃんが言い返したのにもびっくりしつつ、
クスクスされてカワハギみたいな顔で固まるAさん。
掃除ほっぽり出して1人サッサとオフィスに戻ってしまった。
そこで懲りればよかったのに、お昼でもまたAさんはやらかした。
「ずっと思ってたんだけど、高卒なBちゃんってなんで私より進んだ仕事してんのぉ?新人はその仕事やるなって言われてんじゃーん!ねえお局さぁん?」
あれ?はじめのときに言ったよね?と周囲ザワザワ。
したり顔のAさん。
呆れたお局が口を開き
「Bちゃんは系列会社の経験者ですよ。5年は勤めてたはずです。Aさんどころか、今年入った新卒よりも先輩です。最初にお話ししましたよね」とため息。
周囲にクスクスされてまたカワハギみたいな顔で固まるAさん。
Aさんには笑っちゃって悪かったけど、Bちゃんの武勇伝ってことで。
掃除の時間
小学生の時の話。
掃除の時間で誰がどこを担当するかをじゃんけんで決めることになった。
そして先生はいない状況。
登場人物は
A男(運動が得意)
B女(私を嫌ってる)
C女(長いものに巻かれるタイプのぶりっ子)
BとCが普通にじゃんけんで勝ち、自分とAの一騎打ちになった。
普通にじゃんけんするかと思いきや、BとCがコソコソと話し、
Bは「お互いの手を隠してやろうよ」と意味のわからない事を言った。BはこっそりAに耳打ちした。
何を耳打ちしたかは知らないがなんとなく察した。
自分は意味がわからなかったし、普通にやろうよと言ったが、ABCがそれを許さなかった為に変なじゃんけんに。
自分とAがじゃんけんする時にBCが間に入ってお互いの手を見せないようにするっていうルールだった。
自分はチョキを出した。
相手の手はわからないが、BがジェスチャーでAに何かを伝えていた。
流石に狙いがわかった。
「じゃんけんで私が出した手をAに伝えることでAを勝たせる。」
ジェスチャーの後、サッとBCは移動して、私の手とAの手が明らかになった。
Aの手は勿論グー。
私は当然、移動の直前にパーに手を変えた。
そして私の勝ち。
納得の行かない3人。
Bは「3回勝った方が勝ち」と言い出した。
当然拒否したが、AもCもそうしようという。
仕方がないからもう一度勝負を受けた。
どうせ負ける訳がなかったから。
もう一度じゃんけんをし、先程の変なじゃんけんに。
手の内がわかるので当然勝利。
そして3回戦。
私はグーを出した。BがAに私の手を教える。
そしてBCが移動した。
Aは先程の流れで察してかグー。
私はそれを見越してサッとパーに手を変える。
見事3回勝った私。
対するAはBに怒り、不満気。
AとBは仲良かったんだよね。
ざまぁwって思った。
おばあちゃんに手を差し延べた
ぼんやりと生きてきた我が人生でこれは武勇伝かな、と思える話。
当時、大学生だった俺は春の長期休暇を利用して実家に帰ろうとしていた。
実家に帰る交通手段の一つにバスがあり、俺はバス到着時刻よりかなり早くバス停に着いて、のんびりとしていた。
そんな時、自分が待っていたバス停を終点とした別のバスが止まった。
そのバスから降りてきた最後のお客さんはおばあちゃんで、ちょっと足が不自由そうだった。
運賃を支払いバスの階段を降りるおばあちゃん、ちょっとヨロヨロと危なげな足取り。
心配になった俺はバスの階段の一段目に足を乗せ、おばあちゃんに手を差し延べた。
おばあちゃんは俺の手に握ってゆっくりとだけどしっかり階段を降りることが出来た。
今でも覚えてるんだけど、その時握ったおばあちゃんの手はすんごいあったかくて、
生きてるあたたかさってこんな感じなんだろうなあ、って思った。
おばあちゃんは「ありがとう」ってお礼言ってくれたし、
バスの運転手のおじ様からはいい声で「あんがとな!」って言ってもらったよ。
ちょっと晴々とした気分になった大学三年の春でした
なんでわざわざそんなところ行くの?DQNなの?
もう10年以上前のことだしいいかな、と思って書き込みます。
当時公立の小6の私が、同級生に言われたこと。
大学附属の中学に進学が決まった彼ら(Aとその仲間)が、
私の行く中学(半世紀以上前からある高校に中学が新設された)のことを馬鹿にしてきました。
「○○(中学名)ってなんだよ?(笑)」なんでわざわざそんなところ行くの?DQNなの?といったニュアンス
高校自体は荒れていた時代もあったし、公立落ちた人が仕方なく行く馬鹿高と思ってる人もいた。→就職か専門行くコース、進学したい人が入るコース、などコース制だったってだけ(笑)彼らが言ってるのは前者のコース
ちなみにその中学高校名もちょっとDQNぽいかもしれない。
私は別に名前なんて気にしなかったけど、そう思う人がいたことに少し驚いてた。
まぁ、受験突破して大学附属中に行くA達にとって、新設のよくわからない進学コースを謳ってる私立中に行く奴らがうっとうしかったんだと思うけどね。
言われた当時はすごくムカついたけど、引っ込み思案だったから言い返せなかった。
私含め数人がその中学に行きました。
それからはけっこう頑張って勉強してた。部活もやってたけど成績下げないように頑張った。
でも、入学してA達と会わなくなったから悪口言われたことも忘れてたから仕返ししたいとか思ってなかった。
時は流れ高3。すんなりとは行かなかったけど、現役で都内の国立大にギリギリ受かった私。
3月末に母が買い物に行ったらA母とばったり会った。
同小だから近所で会うのは珍しくなかった。そしてそれぞれの子どもの進路の話になったそうだ。
A母「私子ちゃん、大学決まったの?」
母「はい。○○○大学です。」(あくまで自然な口調)
A母「へー…それって国立?」(大学名聞いてもピンとこなかった)
母「そうですよ。」(あくまで自然な口調)
A母は、Aが中学を馬鹿にしたのを多分知ってるから、私が思っていたより上の大学に行けたことに内心モヤモヤしてた。
ちなみにAは私立の獣医学部に決まった。
私は素直にすごいと思ったけど、 私の大学はその学部を持つ日本中の大学の中でもトップ5に入るくらいのところ。
学部が全然違うので同じ土俵で比べられないけど、Aが馬鹿にした平凡な小学生だった私は大健闘したと思う。
母いわく「国立ですって聞いたときのA母さんの顔見たらスッキリした!」とのこと。
それ聞いて私もスッキリした。
悪口言われたこと忘れてた時期もあったけど、でもすごくスッキリした。
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