『妊婦バッチ』など短編5話 – スカッとする話

スカッとする話【短編 - 傑作選】まとめ - 全5話

 

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スカッとする話【短編 – 傑作選】まとめ – 全5話

 

ゲートボールがずっとブーム

近所はじじばばが多い地域。皆さん元気で、ゲートボールがずっとブーム。
それぞれ地主仲間がいるからか、一部の空き地や駐車場のはしっこをブロックや木箱なんかでかこって、ゲートボールのボールが飛び出さないように注意しながら、楽しく遊んでらっしゃる。実際、今年の猛暑の中でも朝7時から夕方5時まで、ほとんど毎日のように遊んでらして、「大丈夫なんか」とこっちが心配してた。

で、そんな風にちゃんとマナーを守ってるじじばばがほとんどなんだが、一部たちの悪いのがいた。
公園内(ボール遊戯禁止とでかい立て看板あり)で囲いも何もせず、ゲートボール練習。ゲートボールのボールは木製で転がってくると、硬球なんぞより危ない。
それを囲いもしないで練習してときどき転がしてくるから、公園内で小さな子どもを遊ばせられない、とうちの嫁も文句いってた。
何人かのママさんが、老人たちにクレームつけたそうだが、ゲートボールのスティック振り回されて怒鳴られたらしい。
地区の役所にチクると「見に行きます」と言うのだが、地区役員が見に行くときには不思議なぐらいゲートボールしてない。
どうも地区役員がその老人たちに洩らしてるらしい。

で、ついにけが人が出た。転がってきたゲートボールがよちよち歩きの1歳にあたりそうになり、それを庇ったその子の兄5歳が太股に青黒い痣を。
さすがにいっしょにいた母親たちが怒りに行ったら、またもや罵声怒声、スティックふりまわす。
ところがその母親たち、ふつーのママさんじゃなかった。
一人が「せーい」と声をかけると、「ふぁいっ!」と答える。
一人が手にしたままだったゲートボール握って「あんたらのやってることはこういうことだ!」とスティックじじいに向かってアンダースローで投げつけた。
ボールは見事じじいのスティックに当たる。
ものすごい音と衝撃に、じじい、スティック取り落とす。
じじい、男とも思えぬ悲鳴。
が、よく見るとボールは、そのへんの子どもたちが遊んでいたふにゃふにゃの軟球。
それでもかなりの衝撃があったらしい。
実はそのママさん、高校当時ソフトボール部のエース、甲子園に出たという同時代の野球部と試合して、二桁差をつけコールド勝ちしたという歴戦の勇者。
現役時代は120キロ強のボールを投げてたらしい。

「同じ球技をしてた者として、あんたらのマナーは許せない」と腰ぬかしたじじいに説教するママさん。
そうこうするうちに通報されてた警察登場。

以前から相談受けてたのと、何度かのビデオと怒鳴るじじいの映像が提供されて、じじいたち警察へ。逮捕こそないものの、きっつい説教。
ボール投げたママさんも、いっしょに警察行ったが、こちらは「やりすぎw」という注意のみだった。

怪我させた子どもの治療費と慰謝料払うことに。当然公園での球技も禁止。
ついでに情報漏らしてた地区役員も上がって、そちらにもママさん団体からきついクレームと突き上げをくらい、部署変えになったらしい。

というのをこないだ嫁から聞いた。嫁は、すっかりそのママさんのファンになって
夢見る乙女状態になっている。

 

 

ドライブに誘われた

来週末に成田空港にドライブに行こうと友達に誘われた。

うちの車で迎えに行ったら、デッカイ旅行カバンに知らない人二人も一緒。

神奈川県から高速乗り継いで成田空港に着いて早々、この3人組は出発ロビーへそのまま南の楽園に飛び立っていきやがりました。

この上1週間後の夜に迎えに来てほしいとか抜かしたから
いいよ♪と笑顔で返事しておいて、ガン無視して縁切った(‘・ω・`)

 

妊婦バッチ

通勤電車で座っている人の前に立ち、妊婦バッチをこれ見よがしに見せ、席を譲られて、一言の礼もなく当たり前の様な顔で座る女がいる。
地方都市の下り線の始発なので、発車時間の10分くらい前に来て、並びさえすれば確実に座れるのに。
私も2回譲った事がある。
ムッとしたけど妊婦だし…と我慢してたが、その女が毎日席を譲られてるのを見てイラっとしてた。
先日、私の隣の隣位に座ったおとなしそうな大学生風の男の子の前に立ち、例によって鞄にぶら下げた妊婦バッチをつきだした。
大学生は席を立ちかけ、私はチッ、またか…とイラっとしたら私の隣に座っていたサラリーマンが、高校生の手を掴んで座らせた。
高校生も私も、その女もビックリ。
サラリーマン「おいあんた。あんたはいつになったら子供産むんだ?少なくとも去年の夏にはもう妊娠バッチ持ってたろ?ぜんぜん腹も出てねえじゃねえか。電車乗ってる間楽したいなら早く来て並べよ。みんなそうしてんだ。詐欺師かあんたは」
気が付かなかった私も私だけど、そう言われてみれば。
女顔真っ赤にして「乗り換えの都合で早く来れないんですっ!!」と逆切れ。
サラリーマンは「そんなあんたの都合なんてこっちの知った事か。だったらおとなしく立ってろ。人の好意に付け込みやがって、ムカつくんだよ」
周りに居た人ヒソヒソ。女子高生なんて大声で「うわっ最低!」「ムカつく!」とかw
女は口への字にして、プルプルしながら足音荒く隣の車両へ移動して行った。
サラリーマンは大学生に「なんか騒がせてごめんな」とか謝ってた。
何か奥さんが妊娠中らしく、
「ああいう非常識な女がアカンボもいないのに妊婦だ!って偉そうにしてるのが腹立って…」
と言ってた。
あちこちから称賛の声も上がって、サラリーマン照れくさそうにしてたけどw
明後日、女は同じ電車に乗ってくるのかなぁ。

 

 

バツイチ義姉

ウトの葬式をすっぽかして男と外泊→帰りに事故を起こしてくれたバツイチ義姉。

葬式代に事故処理のお金も同時期ということで、トメさんだけでは支払いできずうちもちょっと援助することに。

あっけらかんとしてる義姉に旦那が説教かましたところ、

「そんなにお金がないならあなたが身体でも売れば?見た目だけがとりえなんだから」

と言い放ってくださったので、トメさん連れてそのまま絶縁させていただきました。

それから2年後の今年。

親戚が亡くなり、葬式の場に婚約者を連れてのこのこやってきた義姉。

悲しみの場でいかに幸せか散々自慢した後に

「結婚式や新生活でお金がいるわ、大変」

と溜息ついたのでチャーンスとばかり

「じゃあ、身体でも売って払えばいいんじゃないですかぁ?」

と言ってやりました。
親戚も婚約者も当然ポカーン。

「ウトさんの葬式の時に男と外泊して事故起こして、全部トメさんに賠償金とか肩代わりさせた時に私にいいましたよね?見た目だけがとりえなんだから身体売ればって」

ポカーンとする親戚と婚約者を残して、旦那とトメさん連れて帰りました。

義姉は破談して、私を訴えるとか言ってるそうですが、年齢詐称とかいろいろやってたらしく、婚約者から訴えられてるそうですw

 

 

グレードは高くないけどBMW

私は大学生で、車は親のお下がりです。
そんなにグレードは高くないけどBMW。
ブランド好きなバイト先の知人Aによく送迎を頼まれます。

私の知らない友達との飲み会や買い物など。
外車を持つ友人に送迎させる私って凄い☆という感じでしょうか。
BMWと言ってもかなり古いし安い方なので自慢にはならないのに。
最初は申し訳無さそうに頼んできたけど、だんだんお抱え運転手というような扱いにムカッ。

ある時、同窓会の会場に迎えにきて欲しいと連絡が来ました。
昔の友達に自慢をしたかったのでしょう。
最後のご奉仕だと思い行ってきました。
祖父が長年愛用して所々、塗装が剥げた青い軽トラでw

エンブレム部分には手書きのBMWのエンブレムもつけて。
会場のホテル玄関でグループで待っていた前にとめて
「Aちゃん、迎えにきたよ!」と大声で名指しw
目立ちたがりなAにとって、あれだけ注目された日は無いでしょう。
同級生にもうっとおしがられていたようで、ニヤニヤされながら「早く乗りなよ?。よく似合ってるよ。びーえむだぶりゅーww」と言われていました。
私も恥ずかしかったけど、同級生の中にGJ!と親指を立ててくれている人がいたから良しとしようw

 

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