『浮浪者みたいなオッサン』など短編5話 – スカッとする話

スカッとする話【短編 - 傑作選】まとめ - 全5話

 

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スカッとする話【短編 – 傑作選】まとめ – 全5話

 

浮浪者みたいなオッサン

昨日、駅の売店のおばちゃんにカラんでる浮浪者みたいなオッサンがいた。

酒が入っているっぽくて、しつこさがハンパじゃない。

大声で怒鳴りながら、同じことを何回も繰り返して叫んでた。

おばちゃんは営業スマイルでハイハイ聞いていたが、あまりのしつこさに耐えかねたらしく、「駅員さーーん!」と叫んだ。
(その声と同時に無関係を装っておとなしくなる卑怯なおっさん)が、広い駅だったため近くに駅員がおらず、駅員はこなかった。

駅員が来ないとわかるや否や、おっさんはさらにかさにかかって罵倒し出し、おばちゃんも困っておろおろと助けを求めるような視線を辺りの客に送り出した。

「これは駅員呼びに行ったほうがいいかな」と思った矢先、さらに酒に飲まれてるっぽいリーマン風のおっさんが登場。

完全にぐでんぐでん寸前ながら、浮浪者のオッサンを怒鳴り散らして退散させた。
(浮浪者のオッサンは急に低姿勢になってへこへこ謝ってた)

お礼を言うおばちゃんに対し、
「あーええ!ええって!別にええって!それよりおばちゃん夕刊フジ!」
と言って金を払い、何故か下りてきたはずの階段をまた登っていった・・・

久しぶりにかっこいいものを見たなーと思った。

 

 

キモ男

同僚と飲みに行ったとき班のキモ男(塚地をもう少し不潔にした感じ)が

「この中ではAちゃん(小西真奈美似)以外とは付き合う気ないなぁ」

とか勝手に言い出した(‘A`)

Aちゃんは「カップル不成立ですね」と、さらっとかわしていた。

美人の余裕って素晴らしいと思った。

 

浄水器の訪問販売員

浄水器の訪問販売員が強引に家に上がりこんできて、勝手に台所に浄水器置いて「マジでここまでしてんだから買ってくれよー」とこっちが断ってるのに延々と喋っていたら。

自室で筋トレしてた旦那が全裸で全身から湯気を出しながら登場。

この旦那、筋トレ中は「集中してるから声かけないでね、ヘタすると120kgに潰されて俺死んじゃうから」と普段から子供を腕にぶら下げるのが夢と呟く筋肉バカ。

販売員の目には転送されてきたばかりのターミネーターに映ったと思う。

「お前俺の家で何してんの?ちょっとコッチこいや」ガシッ!「え?あ、ちょ…痛だだだだだだだだd」

旦那はバスケットボールを掴むような感覚で販売員をアイアンクローして筋トレルームへ連れて行ったというか持って行った。

その後壮絶な説教の後上司を呼び出して、上司が来るまで全裸で販売員の前で筋トレ。

台所に浄水器付けた時に出来た傷を全部直しますと確約させるまでずっと全裸だった。

今後ウチはブラックリストに載ると思う。

 

 

しつけの悪いガキ

ファミレスにて。

酷くしつけの悪いガキ三人が大暴れしていた。

店員さんが通るとわざと道を塞いでニヤニヤしたり、奇声を発したり、靴飛ばしたり、もう散々。

そういうガキの親は決まって注意などしないわけで、いい年した馬鹿母3人はおしゃべりに夢中。

見かねて後ろの席のパパさんが「静かにするように仰ったらどうですか?」と注意したんだ。

パパさんは奥さんと二人の小さい子(男女一人ずつ)を連れてたんだけど、もちろんこっちの子たちはとてもお行儀がいい。

すると注意された馬鹿母、お約束の逆ギレ発動。

「あなたにうちの子の何がわかるんですか」
とかなんとか。

「子供いるくせにわかんないんですか? 遊びたい盛りなんですよ! まだ7歳で…」
と馬鹿母一人が言った瞬間、可愛い声で

「ええー?!」

パパさんの子たちがびっくりしてしまったのだ。

兄「7さいだったらおにいさんだね」

妹「らんどせる(=もう小学生の意と思われる)だよね」

両親が慌てて「ちょ、ちょっとシーしてようね」などと取り繕うも、

兄「だっておにいさんになったらおぎょうぎよくしないとかっこわるいっておとうさんいってたよ?」

妹「かなこせんせいもゆってたー」

などと、小学生のおにいさんが野猿みたいに騒ぐのが不思議でならない様子の幼い二人。

結局それが効いて、馬鹿母たちはガキどもを怒鳴りつけ

(「あんたのおかげでママ馬鹿にされたでしょ!」などと斜め上な八つ当たりをしてた)
そそくさと退散していったのでした。

 

 

いじめっ子

あれは小学校3年のことだった。

当時、クラスでも最低カーストに近かった僕は、毎日とても退屈な日々を過ごしていました。

それは給食の時のこと。

「オイ、みんとぉ?」

ニヤニヤしながらこっちに近付いてくるのはいじめっ子にして、スポーツ万能、女子にも男子にも人気のK。

しかしよくこうして、クラスで立場の弱い相手に対してイジメては、それでみんなの笑いを取るというなかなかイイ根性をした男だ。

「な、何だよぉ」

するとKはおもむろにケツをこっちに向けると、

「♪屁っ屁っ屁が出る5秒前っ」

Kの舎弟数人がワラワラと僕を取り押さえ、ケツの方向に顔を固定。

「うわわわっ、やめぇやぁ!!」

そんな僕の必死の抗議にクラスのみんなはクスクス。

「4、3、2、1」

容赦なくカウントダウンに突入するK、クラスの大半がそれに注目する。

「チューリッ・・・・・」

モソッ・・・・・・・・・・・・。

いきなり黄金伝説。

顔を真っ赤に紅潮させて嗚咽するK、逃げまどう児童たち。

硫黄と腐敗乳のようなゴールデンアロマが教室を満たす。

運命の女神はあまりにも残酷だったということか。

Kの足下に広がる黄金の泉を背に、僕も教室から逃げ去った。

その日からKは僕より下のカーストに転落、5年の2学期に人知れず大阪に転校していった。

人間、奢り昂るといつかは滅びるものだ、そう思い知った出来事である

 

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