『車の鍵穴に針金』など全5話 – スカッとする話 短編 – 傑作選【因果応報・復讐・武勇伝】

スカッとする話【短編 - 傑作選】まとめ - 全5話

 

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スカッとする話【短編 – 傑作選】まとめ – 全5話

 

砂場の陣地取り

幼稚園の時、砂場の陣地取りで
よく隣のクラスのAグループと小競り合いをしていた。
やっと年長になって休み時間に砂場で遊べる利権を手に入れたのに。
突如頭角を現してきたAはすぐに
自分のクラス「桃組」の数人を傘下につけ、我々「空組」に殴り込みをかけてきた。

我々空組の砂場構成員も鬼ではない。
平和的解決に済むならそれにこしたことはない。
当初、桃組の頭Aには砂場半分を譲渡すると提案したが向こうの意見は一貫して「空組は砂場から出て行け」

こちらが紙芝居の時間やお遊戯の時間の後にある休み時間に話し合いの場を設けてもバックれる始末。

挙句の果てには砂場のお遊び道具(プラスチックのシャベルやバケツ)を私有化し、独占するという
無法ぶり。

ここまでされては空組も面子と言うものがある。
全面戦争だ!と、今でも忘れない夏のお昼寝の時間が終わった休み時間。

砂場には桃組の猛者と、空組の精鋭が集まった。
決闘、決戦である。

両者入り乱れる大乱闘となったが、卑怯なことに
桃組は砂場遊びセットを皆が持っている。

バケツ水を入れていて、かけたあと、怯んだところをシャベルでゴチンゴチン叩いてくる。
そんな奇策に勝てず、空組は大完敗。
砂場の利権を大泣きしながら取られることになる。

しかし、正々堂々と戦うという約束だったのに桃組の連中は全員獲物をもっていた。

そんな決闘認められるか!
と、我々空組は仕返しをすることにした。

戦法は至って単純。

桃組の砂場部隊が1人になるところを狙い数人で羽交い締め。

砂場を返すと誓わせてシャベルやバケツを奪った。
全員から獲物を奪い、俺たちの勝利だ!と、歓声を上げていたら
別のクラスの奴らが園長先生連れてきやがった。

「砂場は皆の物でしょ!」

と、一人一人説教されて全員ギャン泣き。
砂場に平和が戻ってきた。

 

 

車の鍵穴に針金を入れて折ってやった

風呂屋でバタ足したりクロールしたりはしゃぎまくる小学4年生くらいの子供がいた。
当時17歳高校生自分。

いやまぁ可愛らしいもんなんだけど、ちょっと度が過ぎてる感じ。
同じ風呂に入ってるおっさんなんかバタ足で水しぶきが顔面にビッシャビッシャかかってる。

何か言えよ。と、思ったけど
誰も何も言わないので、
軽く注意を。

「君、君、他の人の迷惑になってっからもう少し静かにしてもらえる?」
「うっせー!じじー!」
「もう一回だけ言うね‥」
「うっせー!」
水かけてきやがる。
「んだとコラ!」

その子供に駆け寄ってヘッドロックかけてくすぐる。
ヒーヒー言いながらごめんなさい!もうしません!と暴れる子供をお構いなしにくすぐり続ける。

よーしもうやるなよ。と、手を離したら大人しくなった。
そしたらさっきのビッシャビッシャかかってたオッさんが
「あ、うちの子供がすいませんでした」。と。

お前の息子かよ。
注意しろよ。こっちはたかだか17の学生だぞ。
気弱なおっさんはそそくさと息子を連れて出て行った。

10分くらいして俺も出てら
さっきの子供の母親が出口で待ち伏せしていて、

「うちの息子に何してくれてんの!変態野郎!」と、いきなりビンタしてきた。

んで、何かゴミ投げつけてくる。

すぐに旦那と店の人に止められて、事情を聞くことになったが、どうやらヘッドロックかけた事が気に食わないらしい。

大事な子供相手になにやってくれてるの!
と、ヒステリックに。まぁ悪ノリはしすぎたけど殴る必要あるかよ。と、聞こうにも訴えてやる!だの責任とれ!しか言ってこない。

イライラしてきたので、
店の人が宥めてる間に友達に電話して、
店の近くで友達に張り込ませた。

もう遅いし僕気にしてないので帰りませんか?と、提案して(散々母親は突っかかってきたけど)解散。

その一家は車で来ていたので、
それを友達が原チャで追う。

そしたら近所の老夫婦の家に里帰りしてきた奴らだったらしく、連休を利用して東京から遊びに来ているらしかった。

週明けには帰るらしいとの情報も得たので次の日帰るという晩に、
車の鍵穴に針金を入れて折ってやった。

次の日は大騒ぎ。
連休最終日だから東京までは大渋滞だろうし、
鍵屋なんてやってない。
当時、ボタンでドアが空くなんてなかったから
車の鍵穴が潰れてしまっては乗車ができない。

しかも明日は朝から仕事や会社だろうに。
可哀想に、とほくそ笑んでいました。

結果的にでかい町から鍵屋がきたのが午後3時くらい。
いくら払ったかしらないけど、全穴だとしたら数万じゃ効かなかっただろう。

今思えば俺も悪いけど、当時は友達と悪を追い払ったなんて勝ち誇っていました。

すいませんでした。

 

万引きを俺に命令されてやりました

小学六年生の時。
担任や警察に嘘着いて万引きを俺に命令されてやりました。と、店の事務所で白状したやつがいる。
中学お受験をするので内申点に傷がついてしまう!とその日たまたま一緒に帰った俺のせいにしたらしい。

疑いは数日で晴れたものの、一度着いたイメージは拭うことが出来ずに無駄に近所やクラスの連中に白い目で見られた。

「んのやろう!」

と、何かしら仕返しをしてやろうと決意して、それから数ヶ月経った。
万引き事件の後はわざと気にしないフリをして普通にそいつと遊んでいた。

ある日、そいつと駄菓子屋でお菓子を買って公園で食べたのだが、裏で大量に爆竹を購入する。
夜にそいつの近所、担任(近所)、同級生宅の車のタイヤに大量の爆竹を張り付けてやった。
仕掛けたうちの特に近所で怖いと有名な家の車のそばにはそいつの名前付きの私物を落としておいた。

もちろん現場は見ていないが朝は中々カオスな状態になったらしい。
悪質なイタズラとして警察も動いて犯人捜しを行う。
速攻でそいつに容疑がかけられ、
学校で尋問。
「その日は何してた?」
「俺君と駄菓子屋行って公園で遊んだ。」
「俺君、彼とその日一緒にいた?」
「うん、○○君(万引き友)お菓子と爆竹買ってた」
「その爆竹は後で公園で遊んだの?」
「いえ、○○君が持って帰ってた」

そこからはもうトントン拍子。
学校側から駄菓子屋に確認もされたが、当時75歳以上で1日に何十人も子供が着ていた駄菓子屋のおばちゃんも爆竹を大量に売ったことは覚えているけど、誰に売ったかなんて覚えていなかった。

あれよあれよと犯人にしたてられ、そいつはこっぴどく叱られていた。
担任とクラスメイトの数人は気づいていたかもしれないが、18年経った今でも何も言ってこないのだから確信がなかったんだと信じたい。

結局そいつはそれが原因かは知らないけど、受験失敗して一緒の公立中学に行きましたとさ。

ちなみにその駄菓子屋はそいつが万引きした時の駄菓子屋。
疑い晴れるまで俺を犯人扱いして、爆竹事件の後爆竹の販売を中止されてその後も他の子供に万引きされまくってた。

 

 

飼ってた猫をいじめる奴がいた

子供の頃、飼ってた猫をいじめる奴(無職。20歳くらい?格安の借家住まい)がいた。
BB弾で撃ったり、追いかけまわしたり。
そいつの親もキチガイだったから、近所みんな自衛してなるべく関わらないようにしてた。

小6だった俺と幼なじみのAとその姉B、それから遊び友達のCとDとで対策を考えた。
D以外猫飼ってたしDも猫好きで、皆怒ってた。自分らもそれまでは猫に悪戯とかはしてたんだけどね…。

結局、猫いじめ男を退治するとかそんな話になった。子供だから、アイデアは知れてる。
通称猫神社(猫が集会する無人の祠。猫いじめ男が出没してから減った。)で待ち伏せして、
猫いじめ男が出たら落とし穴(深さ30cm位のと、深さ1m位のと2つ)に落として皆で石投げたり水かけたりしよう、と。
穴だらけの計画なんで、猫いじめ男は来ないし、来てもちょっと見たらすぐ帰ったりで意味なし。

しびれを切らした俺は、こっちから襲撃しようと提案。
俺とBで猫いじめ男の家のすぐ近く、2m位高い所にある空き地から猫いじめ男の部屋の窓に臭いギンナン投げつけた。
(石は投げたら借家の窓割れるので却下、なら何にしよう?でギンナンになった。)
猫いじめ男が怒って出てきたら上からバケツごと浴びせてやった。
そのまま逃走。
俺とBは顔を隠して(Bは猫の仮面…)服も目立たない古い服にしてて、襲撃終わったら着替えて隠した。

キチガイ親と猫いじめ男が近所の家々に怒鳴りこんできたが、皆知らない事なので逆に怒鳴り返され。
俺とA・Bは襲撃前にDの家に行ってアリバイwを作ってこっそり抜けだして襲撃したんだが、俺とBだってことすらわからなかったらしい。

その後も不定期にギンナン投げやったり、キチガイ親が分別無視して捨てるゴミをこっそり猫いじめ男の部屋の前にばら撒いたり。
(それまでは地域の人でゴミ収集所で分別してやってた。前日に出しやがるので横取りした。)

Bに至っては化け猫のコスプレして夜こっそり窓叩いてたりしてたそうだ。(後でAから聞いた)
さすがに猫の恨みとは思わず、嫌がらせと思われただろうが…。

そのうちキチガイ親が人知れず引っ越し。
猫いじめ男はあろうことか置いて行かれてたらしく、近くの家々を訪ね回ってたが、人の良いご近所さん達もさすがに必要以上には関わりたがらず。
デブだったのに顔だけがずいぶんとやつれていき、電気が停められた後、気付いたら居なくなってた。
どうなったか不明。

ちなみにキチガイ親が居るときから家賃をずいぶん滞納してたらしいが、大家さんは気にしてなかったそうで、猫いじめ男が消えたら借家はすぐ取り壊された。
俺は地元を離れたが、猫神社は今も健在らしい。

 

 

猫が母に近づいたが様子がおかしい

傍目からみるといたずらな話。
実家の母は潔癖性なのに、長毛雑種の猫を飼っている。

ある猛暑の日、母は朝から機嫌が悪かった。
そんな時、猫がすりよって邪険にしてしまったそうだ。

しょんぼりと外に出る猫。
(庭があり、そこで遊ぶことがある。敷地外には出られない)

しばらくしてから、猫が母に近づいたが様子がおかしい。
猫の頬が膨らんでいる。そして、ぶぶぶ、と揺れている。
頬の中身を察して悲鳴をあげて逃げる母。追いすがる猫。
面白いのでぼーっと見る自分。

母の懇願で、猫の口を開かせ、猫に捕まっていた蝉を解放した。
母には猫のいたずらに見えただろうな、と思いこちらに投稿。
有名なコピペ程ドラマティックではありませんが、個人的には愉快な体験でした。

 

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