『我が家のわんこの武勇伝』など全5話 – スカッとする話 短編 – 傑作選【因果応報・復讐・武勇伝】

スカッとする話【短編 - 傑作選】まとめ - 全5話

 

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スカッとする話【短編 – 傑作選】まとめ – 全5話

 

我が家のわんこの武勇伝

我が家のわんこの武勇伝でもいいかな
私の娘は軽度のアスペルガー
人とコミュニケーションもとれるし勉強も人並み以上にできるけど、
世界を人とは違った感性でみてて、詩人的な物言いをすることがよくある

家には当時、娘が4年前に拾ってきたわんこが二匹いたんだけど、アスペルガー特有の症状で、娘の世話には妥協がない
毎朝決まった時間に起きて毛づくろいして、わんこの床を整えて、散歩に行って
学校から帰ったらわんこと遊んで、また散歩に行って、ご飯をあげて
ときっちり決まったとおりにやるから、わんこの娘に対する信頼もあつい

話変わって、義兄に40歳にして第一子が生まれた
年齢から障害も心配されたけどそれもなく、毎朝義兄嫁が姑に子供を見せにきていた

その際にうちの娘sageされる
姑も健康で幼い孫のほうが可愛いと言い、一緒になって娘sageしてイライラ
ある日娘が一緒にいる時に義兄嫁がきて姑と娘sageされたことがあった

娘には自室でわんこといるように伝えたんだけど、不思議なことが起こった
わんこは義兄嫁と姑の声に耳をピーンと立てて聞き入ってた
そして娘sageが始まった途端、一匹が玄関に、もう一匹はリビングのソファにダッシュ
そして義兄嫁の靴と鞄をお互い親の敵か!というぐらい噛みまくって振り回してグシャグシャにしだした

それからも義兄嫁がくるたびに義兄嫁を威嚇し持ち物をグシャグシャにし続け
義兄嫁を庇い「躾の悪いダメ犬なんか拾ってきて!」と娘に怒った姑も標的になり
姑は同居してるので荷物すべてを自室に保管しなければ何もかもボロボロにされるようになった

犬を捨てろと言われるのを拒否し続けていたある日、姑が旦那の前でうっかり「こんな白痴の孫と畜生は捨ててくればいい」とボロをこぼした事で旦那に姑の正体が露見し
これまで訴えてきた嫁イビリも認めて謝罪してくれて晴れて同居解消となった

姑は義兄たちに擦り寄り、受け入れようとする義兄と嫌がる義兄嫁とで揉めている
私たちに姑と義兄嫁から元に戻りましょって電話がくるけど適当なことを言って共倒れするのを見守っている

 

 

外国人のカップルが英語で話しかけて来た

新婚当時、義両親+コトメ夫婦+私達でお食事に行った
コトメ夫婦は共に留学経験がある高学歴エリート
英語ペラペラで好きな話題は「グローバルな海外生活と閉鎖的な日本の生活、それぞれの長所と短所」

コトメもコトメ旦那も英語を使う機会が滅多に無い仕事をしているけれど、いつかは世界に羽ばたきたいとドヤ顔で語るのを
「まぁ凄いわ、さすがはコトメさん夫婦だわ」とヨイショし続ける狂乱の宴が終わり、お店の前の道でタクシーを待っていると、観光客らしき外国人のカップルがペラペラペラーと英語で話しかけて来た

一番手前にいた義両親は英語が苦手なのでオロオロしながら「こ、コトメちゃん!コトメちゃん、英語で、ほら!」と隣のコトメ夫婦に助けを求めるが
コトメ夫婦は共にスマホを弄るのに忙しいらしく無言で俯いている

一番奥にいた私と旦那は「ナビゲート?」と文法とか発音とか一切気にせず聞いてみた
すると外国人のカップルは「イヤース!ナビゲート!イザカヤ!」と嬉しそうに答えてくれた

旦那も私も、よくシャッター切るのを頼まれたり道を聞かれたりするタイプ
日本人だけに留まらず、外国の人にも頼まれたり聞かれたりするので、写真を撮るのと身振り手振りと英単語と地図アプリを駆使した道案内はかなり得意である

無事に外国人のカップルが行きたがっていた英語が通じる居酒屋の場所を案内する事に成功して、タクシー乗り場に戻るとコトメから文法やら発音やらのダメ出しを食らったけれど
義両親からは凄く褒めて貰えて、コトメ旦那からも「話せなかったら意味無いですからね、頭でっかちな自分が恥ずかしいです」と言って貰えた
コトメからはダメ出ししか貰えなかったけれど、個人的にスカッとした

 

妹があの時来てくれてなかったら

妹の武勇伝。
美人で頭の回転も良い妹。自分に自信があるからか気も強い。
この妹が夫をやり込めてくれた。

当時私は産後三ヶ月目。
床上げは出産から一カ月前後って言うけど、骨盤の戻りが悪かったり
子供の夜泣きが酷く睡眠が取れないなど色々あって遅れていた。
実家に頼れない状況で、退院後すぐ自宅で家事育児を始めたせいもあると思う。
妹が時々土日に手伝いに来てくれていたけど、それでも体はガタガタだった。

そういった状況なので、自然と夫に家事を任せざるを得ない。
もちろん私も限界まで頑張って、どうしても無理な時だけお願いしていたんだけど
お願いするたびに夫が
「お前ってホント鬼嫁だよなwww」「はいはい仰せの通りにします鬼嫁www」
って感じでからかってくる。冗談半分嫌味半分って感じ。
夫が散らかしてるお菓子の袋をちゃんとごみ箱に捨てて、程度のことでも「鬼嫁www」。

妹が来てくれていたある土曜日。
その日は貧血が酷くて、体を起こそうとしただけでめまいと吐き気がした。
月曜日に出す予定のごみがあって、それをまとめておいてほしいと夫に頼んだら
いつもの「ほんとお前って(ry」。
そしたら、子供のおしめ換えてくれてた妹が
「姉、鬼嫁ですかー。そしたら産後でぼろぼろの姉を労わりもしない
言われるまで散らかしっぱなしで何にもしないお義兄さんはなんでしょうねー
悪魔の使徒かなんかですかねー」
と、鼻で笑った。お手本みたいな嘲笑だった。

そして、
「姉が鬼なら妹の私も鬼ですねー、じゃあ鬼に存分にパシらされてくださいねー
まずはお風呂とトイレ洗って、次はー」
と次々夫に家事を指示していった。
帰るときには、
「実は怒ると妹鬼より姉鬼のほうが怖いんですよ(※そんなことは無い)
まだ姉の本気怒りを見てないとかお義兄さん幸せですねー。
でもいい加減にしないとそろそろ姉だって怒りますよ」
と言い置いて行った。

家は産後始めて見るキレイさで片付いていて、洗濯物は畳んで収納されていて
冷蔵庫にはたくさんの作り置きおかずと、下処理されてフリージングされた野菜。
妹はひたすら料理してくれてたから、買い出しと掃除整頓と洗濯は夫がやったことになる。
やればこれだけしてくれるんじゃん、って驚いた。

それをきっかけに、夫の鬼嫁呼ばわりに対して余裕ができた。
そうだね鬼嫁だからね、これやっといてね、って言い返すようになったら
鬼嫁呼ばわりはどんどん減っていった。
鬼嫁って言われなくなったら、今度は夫がしてくれることに
素直に感謝してお礼と労りが言えるようになった。

今では、出産前より夫と仲良く過ごせるようになった。
妹があの時来てくれてなかったら、メンヘラ化するか離婚してたかもしれない。

 

 

実際はとんだDV野郎だった

私の武勇伝ではないけれど

数年前、友人のA子に彼氏が出来た
第一印象はのほほんとした優しそうな人だったけど、実際はとんだDV野郎だった
A子が段々やつれていくのを見て心配になった私と友達4、5人でA子の家まで様子を見に行くと「彼氏から暴力を振るわれている」と泣きながら初めて聞かされた
(最初は悪い病気に罹っているのかと思ってた)

それから友達と別れるように勧めても普段は優しいから…いつも謝ってくれるから…プレゼントもくれるし…と泣き止まず、聞く耳持たないし話にならない
今日は引いてまた来ようか、という雰囲気になったときB子が急に
「お気に入りのコップとかある?」と言ってきた
A子も不思議そうな顔をしながらも頷き、コップを見せてきたら

「そのコップがどんなに綺麗で気に入っていても割れて底が抜けたら捨てるでしょ?
今のA子は手を血だらけにして底なしコップで服を汚しながらも、綺麗だからって使い続けてる様にしか見えないよ」
とB子が淡々と答えた

すると今まで泣きながら「でも…」とかばっかりだったA子が一転、別れると決心
それから色々あって無事に別れられたみたいだけど、どうして急に心変わりしたのか気になって聞いてみた

「私にはあの人しか居ないと思ってたけど、傷付きながら割れたグラスを大切に使っている自分を想像したらゾッとした
今考えると何で別れなかったのかわからないや」だってさ
DV彼氏に何かしたわけじゃないしスカッとしたかと言われると微妙かもしれないけど、A子を助けたB子の武勇伝

 

 

「俺はデキるイケメン」と思い込んでる奴がいる

会社でろくに能力も無いくせに、「俺はデキるイケメン」と思い込んでる奴がいる
なお顔はかなり残念な様子

アンガールズのカッパをガタイ良くした感じで自称福山雅治似
まぁ何かとやらかしてくれる奴なんだが、クビにするわけにもいかず、常に周りは振り回されてイライラしてた

なんというかね、常に人の会話に割り込んできたり、あと無駄にひとりごとが多い
例えば俺が今度買う車の話を同僚としてたら
「えーワゴンタイプ?男が乗るにはダサいでしょー。やっぱ男なら(以下車の知識自慢」

皆が黙々と仕事してたら
「あーよかったわー限定品の時計買えたわー(腕時計チラッ)○万円したけどやっぱ値段以上だわープレミアつくわー」
「あーやべぇこの前○○できたのに今月下がったわーやべー○さん(成績いい人)超えそうだったのに(実際は足元にも及ばない)本気ださねーとなぁ」
新入社員の後輩が初日でコイツにミサワってあだ名つけてたくらいミサワ発言が多い

あんまりにウザい発言が多くて、昨日先輩がミサワに注意したんだが、
案の定「俺やっぱ本気ださないとなー」みたいなことを呟いて先輩ブチ切れ
「お前そんなんだから女も寄り付かないし独り身なんだよ!」と言ったところ
「いや、俺女とか興味ないんでw」とドヤ顔で反論
すると仕事はできるのにいつも天然発言ぶっ飛ばす、会社の華である受付嬢が突っ込んだ

「よかった、ミサワさんみたいな人に好意よせられた女性、迷惑じゃすみませんもんね!」
ミサワ、この受付嬢に好意があるらしく、結構頻繁に食事に誘ったりしてた
ミサワが面食らってるところに受付嬢はさらに追い打ちをかけた

「ミサワさん、いつもひとりごとが多いのも、ホントは画面の女の子と話してるんですよね」
携帯の待受がキワドイ女の子(幼女)の待受らしい
みんなの前で叱られながら性癖暴露されてて笑った

受付嬢はその仕事柄どんな人にも受けがよくないといけないが、ミサワにも仕事モードで対応してたのでミサワが勘違い
なんか色々性癖や趣味を暴露してたらしく、受付嬢がそれを披露する会場に早変わり
顔真っ赤だったけど明日会社来るのかな

 

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