『このウチ汚いなぁ』など全5話|スカッとする話 まとめ Vol. 20【因果応報・復讐・武勇伝】

『このウチ汚いなぁ』など全5話|スカッとする話 まとめ Vol. 20【因果応報・復讐・武勇伝】
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スカッとする話 まとめ Vol.20

 

街宣車に向かって

 

高校時代にお世話になった塾の先生の話なのですが。
先生は身長が高く体に厚みもある立派な体格の男性(推定40歳台半ば)で、
よく通る声で物凄く授業の上手い、そして、誰に対してもフレンドリーでありながら
生徒の誰とも馴れ合わない、プロ中のプロといった風情の方でした。
で、受付事務のおばさまから聞いたのですが…

以前、右翼の街宣車が塾のすぐ前の通りに陣取って演説をし、
先生のよく通る声もさすがにかき消されるほどの大騒音を立てたことがあったそうです。
受験間近の、冬の出来事だったそうです。
先生は「ちょっと失礼。あの、10分少々、プリントの長文を和訳して待ってて下さい」
と言うと、淡々とした足取りで教室を後にしたそうです。
え!? と思った当時の生徒さんがこっそり後をつけると、先生は街宣車に一直線に
向かっていきます。
そして、見張りみたいなことをしていた右翼の若手(?)に、
「貴様ら! あの看板(塾の)が見えんか!
お国の未来を背負って立つ若人が勉学に励むのを妨げるのか!!
それが国を愛し国を憂う者のなすべきことか!!」

と声の限りに怒鳴りつけたそうです。
食って掛かる若手。生徒たちが「こりゃマズイ」「人を呼ばなきゃ」とあたふたしていると、
車の中からおっかなそうな老齢の男性が現れて、若手を制し、先生に向かって
「仰ること、まことにごもっともです。このような無様なことはもういたしません」
と頭を下げ、先生もまた
「ご理解かたじけない。」と頭を下げて手打ちに。街宣車は去っていったとのことです。

淡々と塾に戻ってくる先生を、覗き見の生徒たちが興奮して「すごいっす!!」と
出迎えると、先生は「ずいぶん和訳のスピードが上がったじゃない。頼もしいね」と
ニヤリと笑い、何事もなかったように静かになった教室で授業を再開したとのことでした。

 

 

このウチ汚いなぁ

 

つい最近の経験を一つ投下。
空手家の友人がいる。
TV中継の大会にも出てたりして、そこそこ有名みたい。

ウチに遊びに来て玄関をくぐるなり、「うわっ、このウチ汚いなぁ」と暴言。
というのも割りとキレイ好きなんで、部屋はちゃんと片付いている。
友人は「オレが掃除してやる」といいながら、家主よりも先に部屋に上がりこんだ。

正直、呆気にとられたんで、黙って後ろからついてくと、
その友人、部屋の真ん中で、「ハッ!!!」て気合を入れながら、拍手を一つ。
これが、頭のてっぺんから足の先まで痺れるくらいの、いい音でさ。
でもその瞬間、部屋の空気が澄んだ気がした。
続いて家中を「フンッ!」「ハッ!」と拍手しまくり。
その結果、家の雰囲気が明らかに変わった。
なんていうか、避暑地のさわやかな早朝みたいな感じで。

「ひょっとして、この家何かいたの?」と尋ねると、「何か変な気配で一杯だったぞ」とのお言葉。
「スゲー!お払いとかできるんだ!」と感心してると、
「只の気合だ。明け方の烏と空き缶拾いの爺さん、迷惑なヤツにはこれが利く」だそうで。

まあ、見知らぬ筋肉ダルマが「フンッ!」と拍手しながら近づいてきたら、それは怖いわ。
何だって、逃げ出すよ。

 

 

万引きで警察

 

そういえば中学の頃、同級生に本屋の娘がいたんだが
万引きで警察に突き出された奴らが
「お前の親のせいで希望の高校にいけなくなるかもしれない!
お前が責任とれ!」と本屋の娘をつるし上げるという
とんでもない騒動があった。
どう考えても悪いのは万引きしたやつらなのに、その親たちも
「たった千円のことなのに子供の将来を潰す気か!」
「我が子と同じ学校に通っているのに生徒を
警察に突き出すなんてその本屋が人でなし。
娘がなにかされても仕方がない」
と校長室で大騒ぎしたそうだ。
すると校長、万引きで捕まった生徒たちに向かって
「わかりました。では皆さん、今からA(一番騒ぐ親、飲食店経営)さんの
お店にいって好きなだけ無銭飲食してきなさい。
Aさんは自分の子供と同じ学校の生徒なら
将来のことを考えて警察にも通報しなし損をしても気にしないそうですよ」と
言ってのけたのがいまだに伝説になってる。

 

 

ハンマー投げのように

 

人もまばらな商店街。
バイクの音が聞こえたかと思うと「キャ~!泥棒!」という叫び声!
声の方向を向くと倒れた女性と一台の原付。

「バッグ!バッグ返して~!」と女性が叫ぶ。
走り去ろうとする原付。
その先の数少ない客が道の端に寄って行くなか、
一人の女性が「キャー!キャー!」と叫んで道の真ん中から動かない。
一瞬、「あっ、固まってる」と思ったら、突然肩に掛けていたバッグを
両手に持ちハンマー投げのように一回転。
そしてそのバッグがその女性の脇を通って逃げようとする盗人の頭部に
もの凄い勢いで当たったw
いや、ホント、スローモーションのようにその盗人、宙に浮いて地面に激突。
半分失神しているような状態のうちに呼ばれた警官に御用になりました。

そのお手柄の女性、おばさんに「凄い力だねぇ」と言われて
恥ずかしそうに「いえ、今日はたまたま重い本が入っていただけです。」
って答えていました。

 

 

酔っぱらいジジイ

 

友達と飲んでいい気分で語りつつ終電待ってたら
酔っぱらいジジイに絡まれた。
「おごるから飲みに行こう」としつこく絡み、しまいには
「おっ○い触らせて~」だの「一緒にお風呂入ろう(何故…)」などとセクハラ爆発。
「やめてください」とか「どっか行ってください」とか
言ってたんだけど、酒の入ったジジイはすごくしつこい。
そのうち見た目「おとなしいお嬢系」の友達は黙り込んでしまい、
ジジイは余計調子に乗って抱きついてくる始末。
キレてバッグビンタ喰らわせてやろうかと思っていたら、その友達が突然そのジジイの
頭を「がしっ」と音がしそうな程の勢いで掴み引っ張り上げた。
………友達の手には髪の毛たっぷり、いや、ヅラだった。
「うわああぁぁ(AA略)」と叫びながらそれをこっちへパスしてくる友達。
それを受け取り同じく「うわ(ry)」と叫びながら線路へと投げる私、元ソフト部で
遠投には自信あり、会心の手応えでした。
黒い毛の束は線路3本超えて向かいのホームのフェンスも超えてその向こうへと
消えていきました。飛んで行く毛の束を ( ゚д゚)ポカーンと見送っていった、向かいのホームの
オジサマ方の顔が今でも忘れられません。ジジイは頭を押さえつつ駅の階段へと
走っていきましたが、一部始終を見ていた学生に大笑いされてました。
お前等助けろ…助けてくださいマジで。

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