『浮気+借金+托卵』ロミオメール体験談【長編- 名作まとめ】

ロミオメール体験談【長編- 名作まとめ】

 

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【長編- 名作】ロミオメール体験談

 

浮気+借金+托卵

別れて一か月。浮気+借金+托卵のアホ嫁からジュリメールが来た。
「最近一気に寒くなりましたね。私の心も寒いです。だって…あなたと別れたから。
本当ならもうすぐ帰ってくるあなたの為に美味しいごはんを作ってお風呂を準備して出迎えているはずなのに。
そう思うと今は地獄のようです。ああ…会いたい。
私はなんと愚かだったのでしょうか。あの日に戻れるのなら離婚届けに印鑑など押さなかったのに。
あの悪魔の紙が私とあなたを引き裂いたのです。そういえば来年に転勤が決まったそうですね。○○ちゃん(俺の同僚で元嫁の従妹)に聞きました。
××県…私も昔から住みたかった国。あなたとならば住めそうです。
今私は実家で南京されています。一日三食の食事を食べて寝るだけの生活。両親がドアを叩いて叫ぶ声ももう限界。
お願い、私と子供を連れだしてください。きっとお腹の子供もあなたに似るはず。A男の遺伝子だけど、生活してれば一体化するでしょ?
私は実家の部屋に居ます。迎えに来たら三回ノックしてください。そうしたらまた幸せな暮らしに戻る魔法がかかるはず」
軟禁?自分で引きこもってて義両親が「働け!」って言ってるだけだろ。
同僚には転勤って言ってるけど実際は転職。県も違う。しかも今年いっぱいだからさっさとおさらばしようと思う。

浮気が分かったのは携帯をよく持ち歩いてたんだ。
前はメールが来ても「置いといていいよー」だったのが「ごめん、メールが来たから」と話をさえぎってトイレに駆け込む。
それが半年前ぐらいから始まって、その頃から俺は残業と出張のコンビでレスだった。
で、二か月前に義実家に行ったときに「妊娠したの。三か月ですって。」と報告されて「それじゃ離婚しよっか」となった。
証拠集めはすでに終わってたからね。車にその証拠(コピー)を持って行って義両親に出した。
ふじこったけどそのまま出て行って会社の顧問弁護士の嫁(離婚に強い弁護士)に依頼して終わり。
結局今日は休んで残りの荷物を詰めてた。あとは業者呼んで運んでもらうだけ。
早く転居先に引っ越そうと思う。今も元嫁からのジュリメールが凄い。

 

一通目(前に来たやつの後)

「ねぇ。引越し先の物件見てたらかなりいい部屋見つけたの。きっとあなたも気に居ると思います。
家賃は少し高いけど、私と暮らせるなら安いものでしょ?(ホームページのアドレス)
ここなら愛を確かめ合っても誰も気にしない。私の愛の城。出来るだけ早めに契約してほしいな。
あと、迎えに来るときは前乗ってたボロ車じゃなくて私にぴったりの車で来てね。荷物がたくさんあるから。
私も乗れるやつがいいな。オートマ限定のワゴンとかwww」

 

二通目

「あれ?お返事がないぞ?せっかく私が親の目を盗んでメール送ってあげてるのに。
そういう所が私、嫌いだな。でも今この状況から逃げ出せるのなら許してあげる。
両親は夜10時には寝ます。兄は12時頃寝ます。あとは…わかるよね?」

 

三通目(夜11時過ぎに来た)

「今よ。私のロミオ。今すぐ私をさらって…(星が光ってる絵文字)」

 

四通目(三通目の三十分後)

「時間ない。はやく」

 

五通目(深夜4時ごろ)

「なんで来てくれないの。また私の地獄が始まってしまう。
ああ、このまま眠りから冷めなければいいのに…」

六通目(昨日の昼)

「今日、仕事を休んだって聞いてメールしました。
今もしかして車を買いに行ってるのかな?昨日リクエストしたのが遅かったからね。ごめん。
じゃあ今日は新車の馬車でお出迎えかな。すっごく楽しみ。
多分今日も同じ時間に親は寝るから。まってまーす!(ハート)」

 

七通目(昨日の夜)

「それではそろそろ私は準備をしたいと思います。私の部屋のドアを三回ノック。よろしくね!」

八通目(今朝)

「いい加減にしろ。私がどうなってもいいのか。このまま無視を続ける気?」

九通目(昼)

「はぁ…今日は親子丼でした。やっぱりあなたの作ったほうが美味しいです。
今日こそは来てくれるよね?」
ここでふと、このメールを義兄に送ればよくないか?と思い転送。
5分もしないうちに連絡が来たので「三回ノックで魔法がかかるんだそうです」と伝えておいた。

十通目(夕方)

「なんか両親と兄がこれから出かけるみたい。明日の昼までは帰ってこないって。
もしかして、カミサマがくれた奇跡?やっぱり私って愛されてるんだね。
やっぱり私って女だから夜更かしはしたくない。ということで迎えは明日の朝よろしくー。
白昼堂々と出ていくのが礼儀だよね!今のうちに荷造りしておくので。それじゃ!!」
これも義兄に送ったら「ありがとう。今親戚の寺に来ています。話を付けました。
明日あいつを引っ張り出して預かってもらいます。」とのこと。

とりあえず明日には解決しそうだ。

 

□ □ □

 

結婚する前は普通というか、すごく気遣いが出来る子だった。
家事も完璧だし、この人だ!と思って結婚した。
変わったのは、浮気が始まったころだな。
別れる直前なんかは「二人の間で揺れるアタシって凄い!」みたいな感じから「母は強し!」みたいになって今。
義実家メンバーも最初切れる元嫁を見て「うちの子じゃない。」と思ったらしい。
またメールきた。

「う~、わくわくして眠れないよぅ…。でも寝なきゃ。
明日にはロミオ君☆が出迎えてくれるんだから。
明日から始まる新生活が楽しみ(ハート)」
うん。俺も楽しみ。と返信しそうになって慌てて携帯投げたわ。

 

□ □ □

 

義兄と飲んで帰ってきた。簡単だが報告。
今朝8時。義兄+義両親+親戚の寺の若い衆が集結し嫁の部屋を三回ノック。
すると嫁が笑顔で出てきて「え?なに?なんでいるの?」と困惑していたがそのまま義兄+若い衆で止めていた車に乗せ出発。
そのまま三時間ほど車を走らせ寺へ。

その間嫁は「もしかしてこのまま間男くんとの結婚?やっと認めてくれたのね!」とはしゃいでいたそうだ。
なんでも俺=義両親に認められてないから連れ出して。
間男=義両親公認。やっと幸せになれる! という考えだったみたいだ。
そんなこんなで寺に到着。ようやく気付いて逃げ出そうとするが若い衆に両腕を掴まれてるため逃げられず。
「離せ!こんなおんぼろ寺に私は用はない!」と騒いでいたようだが奥から出てきて坊主に嫁が黙る。

そりゃそうだ。出てきた坊主は間男だったから。
昨日義兄にメールを転送した段階で嫁は反省していない、という判断を下した義両親。
そこで間男両親に連絡すると「是非うちの馬鹿も入れてやってください。」と言うことでその日のうちに連れてこられたそう。
ここで発狂するがその寺は山の中で車がないと降りれない。
義兄が「良かったな。ここで間男と一緒に暮らせ。」と言うと泣き崩れたそうだがそのまま寺の住職に引き渡して帰ってきた。
以上で報告終わり。なんか最後はこっちに来てないからかあっけなかった気がする。

 

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