墓場まで持っていく話 短編10話【13】まとめ

墓場まで持っていく話 短編10話【13】まとめ

 

 

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墓場まで持っていく話 短編10話【13】

 

1

高校生の時、ふとしたキッカケから近所に住む幼馴染の同級生男子と付き合う事になった。
その人とは小学生の頃はあんまり交流なかったんだけど、付き合いだしてみると
お互い何だか不思議なくらいウマが合う。
その人と一緒に居ると、いつもすごく楽しい気持ちになった。
今から考えると、心のどこかで彼と結婚する事を夢見ていたのかもしれない。

私「なんかK君って他人とは思えないよね、お兄ちゃんみたいな感じがするー」
彼「ああまあ、血が繋がってるし、だからじゃない?」
私「えっ・・・(絶句)」

何でも、もともとK君のご先祖と私のご先祖は同じ一族だったらしい。
時代が下り、分家したり婿を取ったりと色々あるうちにお互い苗字が変わってしまった。
だからK君は親戚だという事を知っていたけど、私は全然知らなかったのだ。

しかし、”血が繋がっている”という事を周囲の人間たちに面白おかしく吹聴され、
「あいつら(K君と私)キンシンソーカンしてるらしいぞwww」
などという心無い噂をばら撒かれ、悩んで苦しんで何度も泣いて・・・
まぁいろいろあったもんで、私とK君は付き合うのを止めてしまった。

大人になってからはお互い地元を離れて働くようになったので
もう15年以上、K君の顔を見ていないし、話もしていない。
もちろん、この話は夫にもした事がない。

どうかK君が幸せになってくれますように。
私が願うのはそれだけだ。

 

2

友人の旦那は嫁が初めてつきあったのは自分だと思っている
つまり処女だったと
実は、挙式直前まで不倫してました

 

3

学校でマウスに歯周病菌を打って
アナフィラキシーショック死をさせる実験があった。
その実験用のマウス2匹の世話を数週間する事になったんだけど
名前を付けて世話をしているうちに愛着が沸いて絶対にこの子達を殺せないと思った。
学校の裏にある山に逃がした。証拠隠蔽のため学校にうろついている猫を
部屋のなかに入れ窓を10センチ程あけて猫が食べた事にした。

 

4

中二病だった頃、自分の中に影羅という鬼がいる設定にしていた。
思い出すだけで死ねるorz
そんな私も今では二児の母です。

 

5

小学生の頃霊能者のフリしてた。
「俺には見える」みたいなことを吹聴しなにかにつけては
霊のせいにしてお祓いしてあげてた。
授業中に何もない空中に話しかけ「なに!?そ・・・それはダメだ!!!」って叫んで
教室飛び出したり、授業参観のときにのろわれたフリして気絶するフリしたり・・・
けっこうみんな信じてたし中学生になってすぐ転校したので
伝説の霊能者になってたらしい。
ごめん、全部ウソです。

 

6

俺が3姉妹の長女と結婚して3年が経ったころ、
まだ独身の義理の妹二人は18歳と19歳。

ある日下の妹が俺のところにやってきて
「姉ちゃん不倫してるみたい。何とかやめさせたい」
と一冊のノートを持ってきた。それは上の妹の日記だった。

内容は恋愛日記風だが明らかに弄ばれている様子が
手に取るようにわかった。無性に腹が立った。

俺はひそかに相手の素性を調べた。日記の内容からその男の
勤め先、住んでいる家まで特定した。

卒業学校の同窓会幹事を装い自宅に何回か電話をして
その男の嫁が妊娠中であることを知った。

やはりこの続きは言えない。
俺が何をしたかはやはりこのまま墓場に持っていくよ。

その男はその後、慰謝料をとられ離婚。おまけに会社を解雇され、
見る影もなく落ちぶれて、今も養育費を払い続けているらしい。
後で知ったのだが男の嫁の父親は、その男が勤める会社の役員だったのだ。

今妹は、全部を承知で結婚してくれたやさしい旦那と、かわいい子供にも
恵まれて、とても幸せに暮らしている。

俺は人の人生をめちゃくちゃにしてしまったことに、今も罪悪感で
つぶれそうになる時がある。人を呪わば・・・ということか。

俺がしたことは誰も知らない。

 

7

中学生の頃、吹奏楽部に所属していた。トロンボーン担当だった。
海外メーカーな上に、F管という、少ないポジションチェンジで音階を出せる機構の付いた、
高価なトロンボーン(定価40万程度)を学校から貸与され、使っていた。

とても丁寧に扱っていたが、或るとき、トロンボーンの中に太いマッキーを入れてみたい衝動に駆られ、逆さにして、何の気無しに入れてみた。
ひっくり返せば出てくると思っていたのだが、どうやら管の中で詰まってしまった様で、
いくら強く振ってみても、手で上からはたいてみても、一向に出てくる気配はなかった。
試しに吹いてみると、訳の分からない音が出た。

気が動転した私は冷や汗を流しながら、
トロンボーンを練習室の床に叩きつけてマッキーを取り出そうと試みた。
何度目かでマッキーは出てきた。本当に安心した。

しかし、トロンボーンをよく見てみると、叩きつけた部分がグニャグニャに変形していた。
幸か不幸か、誰にも見られなかった。

部員や先生からは何度も問い詰められたが、「床に置いておいたら知らない間にこうなっていた」で通した。
誰かには気付かれていたかもしれない。

 

8

去年、中学1年の息子が嘔吐して早退してきた。
病院に行ったらアルコール臭がするとの事で
アルコールが体内で発生する特異体質かもしれない、と
大騒ぎになった。結果はシロだった。

実は手作りした梅ジュースが醗酵して梅酒になっていて
知らずに朝食に出したのが原因だ。
誰にも言えないが、この季節のなると毎年思い出しちゃうんだろうな。

 

9

友達と線路の上を落ちないで走れるか競争してて、
けっこうスイスイ走れちゃうからもっと難しくしようよってことになって、
線路に石とかお菓子の袋とか置いてったんだ。
そしたら結構転びそうになって面白かったんだけど、
満足してそのまま帰ったら電車が脱線して横転したらしい。

 

10

意地悪な上司の、置き歯ブラシでトイレの便器を磨いた。

 

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墓場まで持っていく話
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