墓場まで持っていく話 短編10話【23】まとめ

墓場まで持っていく話 短編10話【23】まとめ

 

 

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墓場まで持っていく話 短編10話【23】

 

1

ある日、親父から酔っ払っているので駅まで迎えにきてくれと電話があった。
いつもの事なので、私は“またかよ、ゴルァ!”と思いながらも、
買ったばかりの新車で駅まで迎えに行ったところ
普段酔っ払っても吐かないのにゲロっている親父発見!
“ヲイヲイ・・・新車なんだよ、車汚さないでよねぇ、勘弁してよぉ・・・”
と思いながら、積んでいたビニールシートでなんとか車が汚れないようにして
親父を積んで帰宅。
帰宅後もまだ吐き気が収まらないのか、ずっと吐いていたので母親に
「いつもは吐かないのにおかしいんじゃない?」
と言うと
「病院に連れて行ってみる?」とのこと
私は“新車なんだってばぁ・・・嫌じゃ~~~!!!”
と思いながらも快く(?)承諾
病院に連れて行ったら軽い脳血栓をおこしていたらしい・・・
検査の間中とても心配で心配で・・・

その後どんなルートで知ったのか、近所の人からも
親孝行な子ねぇ、毎日夜中の2時や3時でもお父さんを迎えに行って
お父さんの一大事にもいち早く気付いて・・・本当に頭が下がるわ
などと言われた。

病院で心配していたのは、車は汚れていないかしら?
だったのに・・・
墓場まで持っていきます。

 

2

私は女ですが、以前トランクスをはくのが好きだった時期があって、
はかなくなっても捨てずに数枚をタンスに入れてとっておいた事があります。
いつだか彼氏がうちに泊まりに来た時、着替えを持っていなかったので
「これはいていいよ」と1枚取り出して渡しました。
ところが実はそのトランクスは元彼の物だったことをあとになって思い出したんです。
彼氏はそのまま帰ってしまい、取りかえすことも出来ず。
以来、彼氏は泊まりに来るたびにそのトランクスをはいて来ました。
私のだと思ってる嬉しそうな顔を見ると結局何も言えず….

その後彼と結婚して今に至りますが、まだそのトランクスは健在です。
洗濯して干す時とか、たたむ時とかに罪悪感でいっぱいになります。
なんとかして処分してしまいたいけどうまい言い訳も思い付きません。
ああほんとバカだ….誰にも言えない。

 

3

誕生会の話しが出ていたのを読んで思い出したことが・・。
わたしも小学3~4年生のころ、自宅で誕生会をやった。
以前とても仲が良かった子(この子は転校生の私にとてもよくしてくれた)が
なぜかクラスのいじめられっこになってしまっていたので、
そのときは誕生会には呼ばなかった。
でも、その子は私の誕生日をちゃんと覚えててくれて
当日プレゼントを届けに来てくれた。
誕生会のことは彼女には知らせてなかったし、来てくれてる友達に
いじめられっこの彼女と親しくしてると思われたくなくて
「プレゼントだけおいてって。ケーキとかお料理も人数分しかないから。」
ってその子を追い返してしまったの。ああ・・・ほんとひどい奴だ・・。

 

4

祖母の身の上話を小6の時に母親から聞かされた。
穏やかで優しい幸せそうなおばあちゃんだとばかり思っていたら、実は元お妾さんで、母親から上の兄弟はお妾さん時代の子だと。
(言われてみれば祖母はやけに着流しの似合う粋な人)

その後、祖母は目の不自由な男性と結婚し、さらに二子をもうけた。
自分にとっては祖父でしかなかったその男性、母にとっては義父で可愛がってもらえず、母はしばらく施設に入れられていたということも知った。祖父と母も仲のよい親子にしか見えなかったのに。

母は、自分の父親が誰なのか全く知らないらしい。でも、年上の兄弟や祖母に尋ねることはどうしてもできなかったんだって。
血液型からすると、彼たぶんB型だと思うんだ。
そして母も私もB。

祖母は今も達者だけれど、その話は墓場まで持っていくつもりなんだろう。

私の本当のおじいちゃん、まだ生きているのかなあ…?

 

5

旦那と独身時代につきあっているとき、当時旦那が住んでた社員寮(独身男性の)に
遊びに行ったときのこと。
そこは女性は立入禁止だったので、入るときも裏口からそーっとはいってた。
夜中にトイレにいきたくなったんだけど見つかっちゃうとやばいから我慢してたんだ。
でも、もう我慢の限界~。
旦那はいびきかきながら寝てる。
部屋は私が来るからと掃除をしたのか隅にゴミ袋が積んである。
せっぱ詰まった私は、ゴミ袋をあさり、その中に入っていたペットボトルにおΟっこを・・・・。
そのあとそのペットボトルをゴミ袋に戻したのはいうまでもない。

 

6

私の墓場に持っていく話は、小学校四年生の時の話

当時もの凄く仲の良い友達がいた。
で、毎日そのコと一緒に学校から帰っていた。
二人とも静かに帰ることができなくて、いつも道路をフラフラしながら歩いてました。

ある日、いつものように学校から帰っていました。
その日は小石を蹴りながら(サッカーみたいに取り合いしながら)帰っていて、
二人ともエキサイトしていました。
私は彼がキープしていた小石を取ろうとして、彼にタックルしました。

その時交差点から車が曲がってきて、彼は車にはねられてしまいました。
「痛い、痛い」という、その時の彼の声は今も忘れられません。
幸い命には別状は無く、打撲と足の骨折だけで済みました。

事故当日、私は救急車が来た時点で家に帰されました。
その日は一日中しゃべれなかった。自分のせいだ。自分はこれからどうなるんだろう。
等と考えて眠れなかった。
その日出した答えは、人に事情を聞かれたら
「事故は自分が彼を突き飛ばしたんじゃない。彼が勝手に車に巻き込まれたんだ。」
と、言おうという事でした。

後日(次の日だったか?)私は警察に呼ばれ、事故の状況を聞かれました。
そして警察の人に「昨日、○○(友達の名前)に話は聞いてあります。」と言われたとき
「ああ、だめだ。」と私は思いました。一瞬、彼の事を恨みました。
でも警察の人にまとめられた事故の状況の紙を見せられたとき、私は驚きました。

彼は私の事をひとつも話しておらず、隣にいただけだと警察に話していたようです。
「これでいいですか?」と警察の人に聞かれ、「はい」と答えてしまいました。

その後、私はお見舞いにも行きませんでした。
学校に彼が戻って来ても距離を置くようになりました。
なぜなら、私は彼に「嘘ついたんだろ」と思われているように感じられ、謝ることもできなかったからです。

お互い別の中学に進学したからその後はまったく分かりません。

 

7

大嫌いな上司がうつ病になり、薬剤師の私に相談してきた
その上司は陰険なイジメを私や同僚に対してし続けていた事などなかったかのように頼ってきたため、丁寧に優しく依存性の高い薬や古い薬などを紹介し不安感をあげさせ、様々なサイトを閲覧するよう促症状を悪化させていくように仕向けていること
薬を出すのは医師の決める事だから相談にのっただけの私には関係ない

 

8

元嫁が子供がまだ1歳の時に離婚届と子供を置いて駆け落ちした。実家にも手伝って貰って必死で仕事と子育てをやってきた。
子供が4歳になる頃、同じ会社に彼女ができて1年後に子連れ再婚した。
結婚してしばらくして、嫁がよくスマホをいじる様になった。以前はスマホなんて音楽を聴くか電話か電車の乗り換えくらいしか見ない子だったのに、暇があればスマホを触る様になっていた。
「あ~やっぱり25歳の子に子連れ再婚なんて荷が重すぎたのかな。好きな人でも出来たんだろうな。やっぱり俺は浮気されやすい人間なのかな」と思っていた。
嫁がスマホを持ったままソファーで寝落ちしてたから、悪いと思いつつスマホを盗み見てしまった。

嫁が見てたページはキャラ弁の作り方だった。
アプリも料理とか育児日記とか育児情報や育児相談みたいなアプリばっかりだった。
育児日記の内容は子供の成長を細かく書いてあって、分からない事を保健婦さんに電話して聞いたりしてたみたいで、そのアドバイスもしっかりメモしていた。

こんないい嫁の浮気を疑って勝手にスマホを盗み見た事は一生墓場まで持って行く。
償いではないが何があっても一生大事にすると誓う。

 

9

30代男、トラブルを起こし弁護士費用諸々で約300万円失う。
自業自得だけど事件化したため示談。今の生活、人生を金で買ったと思えば安いものなのか…
前科ものになりかけてほんと苦しかった
テレビで報道される事件を見る度に自分も報道されるのではと恐ろしくて仕方なかった
被害者にもほんと申し訳ないと思ってる
実家に戻され子供部屋おじさんになり将来見えない
誰にも言えないしほんとバカなことした自分に嫌気がさす

 

10

中学生の頃親がいない俺を一人で育ててくれた祖父を見殺しにしたこと
ずっとうめき声上げてたけど怖くて見に行けなかったのと反抗期で祖父が大嫌いだったから救急車呼ぶのが遅れて死んでしまった
死因は心筋梗塞
後々調べたところ心筋梗塞は救急車を早く呼べば普通は助かるそうだ
その後の俺の人生は狂ってこのことを何回悔やんだ事か
祖父は一番俺を愛してくれて、色んな所に連れて行ってくれて、親がいない俺を可愛そうだって涙まで流してくれた
一生後悔したまま誰にも言わず墓場まで持っていく

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墓場まで持っていく話
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