短編 – 本当にやった復讐 修羅場編【30】
放置されている女の子
マンションで部屋に入らずエントランスで過ごしている女の子がいた。
夜遅くまでいるのでマンション住人がかわいそうに思い管理会社へ連絡。
女児は小2で親は飲食店を営んでおり、留守。
家族と一緒でないと部屋には入れない。
鍵は持たせてもらえず、開けてもらうと親に怒られるからやめてと。
給食以外ご飯もなく、たまに学校の先生からおにぎりをもらっていた。
よく見ると、着ている服も黒ずんでいて洗濯もしてもらえてなかった。
こりゃあかんと親の店へ連絡すると忙しい時間帯なのにと怒りつつも父親がしぶしぶやってきた。
両親は連れ子同士の再婚で、女児は父親の連れ子だった。
母親には十代の娘が二人いて女児以外は全員その店で働いていた。
家族は店で食事していたが、働けない女児を店に入れることはなかった。
女児を部屋に一人にすると冷蔵庫をあさったり、汚すので深夜仕事を終えた家族と一緒に部屋に戻っていた。
しつけはするが暴力はしてない。
他人の家庭に口出すなと怒鳴られたそう。
マンション住人によると女児は家庭内で汚いもの扱いされ罵声が鳴り響いていたらしい。
事情を知ったマンション大家が地域の民生委員と児童相談所、学校、市役所や交番へ何度か足を運んで相談、先生やマンション住人からも証言してもらった。
時間はかかったが、窓口も真摯に対応してくれたので、女児は父方祖母に引き取られて女児家族は引越した。
女児親の店は某大手メーカーの独身寮に近くて繁盛していた。
かわいかった娘達は彼らにアイドル扱いされ大人気だった。
地方掲示板にスレが立ち、毎日違う人と出歩いていたのも目撃した。
ところが店は潰れた。
きつい性分の家族は客や周囲とトラブルが絶えず、警察沙汰もたびたびで客足が遠のき、閉店。
娘二人は出来婚したが相手は親子ほど年の離れていた。
独身寮の友人によると、どこからか事情が知れ渡り修羅の家と噂されていたそう。
女児は大学生となり、当時の関係者へ礼状が届いた。
どうか幸せになってほしい。
お金に汚い元旦那
うちの元旦那はお金に汚かった。
結婚前まではそんな素振りはなかったのだけど、結婚したとたん
『私実家に男の子が居ないからあの山は将来○○(私たち長男)のものだなー』
とか、舅たちに自分の方が子供が多いから義兄たちより多く遺産を残せとか聞いててうんざりするような発言があった。
お金が好きなくせに仕事も続かず、何度目かの無職期間に入った時、義兄と同居していた義母が危篤。
連絡を受け急いで駆け付けた時に旦那が義母に言った言葉が
『通帳と印鑑はどこに隠してるんだ?死ぬ前にそれだけ教えてくれ!』
私は、もう、呆然とするしかなかった。
その時ちょうど義母に部屋に入ってきた義兄嫁がキレた。
旦那のあごを下からつかみ上げ
『お前は実の母親の今際の際にそんなことしか言えんのか!!!!』
と言いながら顔をがくがくさせてそのまま旦那を私の足元付近に吹っ飛ばした。
その後、義兄嫁は私を指さし、
『お前はそんな奴と一緒に居たいんか!?』
と聞かれ、
『え、もう嫌です・・・』
と言ってしまったところで旦那が義兄嫁につかみかかろうとし、それを義兄が止めようとはがいじめし、義兄嫁はなんかすごい言葉を旦那に浴びせかけ、カオスでした。
義母はその騒ぎのせいか、少し意識が戻ったけれども、翌日眠るように亡くなった。
いつもはおとなしくて会話もほとんどしたことがなかった人だが、仕事をしない元旦那をみかねて私や子供の心配をしてくれていたようだった。
私は自分の実家と折り合いが悪く没交渉だったのだけれど、義兄嫁が間に入ってくれ、旦那のことを相談したところ、父母や祖母に泣かれ、離婚するならうちに帰ってくればいいと言ってもらったこともあり、義母の一周忌を待って私たち夫婦は離婚した。
すんなりと言う訳にはいかなかったが、義兄が相続を放棄するからと言って、旦那が義母の貯金を全額貰えることを条件に離婚届に判を押してくれた。
元旦那とはあれから会うこともないが、元義兄嫁さんは子供を連れて年に1、2度私実家に会いに来てくれる。
義兄嫁さんは元旦那のことは一切言わないので本当かどうかは知らないが、元旦那は相変わらず無職で、パチンコ屋に入り浸っているらしいと元ご近所さんから聞いた。
気分屋で変人のトメ
暴力ネタなので嫌いな人は読まないでください。
トメは元々気分屋でかなりの変人らしく、過去何度もウトや子供たちとトラブルを起こしていた。
ここ数年特に酷くなり、去年、兄嫁がトメの非常識な部分を指摘した途端キレて兄嫁に殴りかかり、そこら辺にあるものを投げつけ、大揉めに揉めた末、兄夫婦と別居することになった。
その時心療内科に連れて行かれ、ついた病名が「人格障害」とか「適応障害」とかそんなんだった。
旦那もトメを嫌っていて、あまり家には近づかなかったけれど、ある日、たまたま用事があって旦那と一緒にトメの家にいったところ、ちょうどウトとケンカの最中だった。
そのまま引き返せばよかったのに、旦那がうっかり「何でケンカになったの?」と仲裁に入ってしまい、私も逃げるタイミングを逃し、そのままウトメのケンカに巻き込まれることになった。
ケンカの原因はウトがいただいたという旅行券の使い道。
トメは既に「もう行きたくない」と拗ねており、ウトはウトで「じゃあ、もう旅行はやめよう」という。
するとトメは「何で券があるのに旅行行かないなんていいだすんだ!」と怒り
「じゃあお前が友達とでもいってこい」
とウトが言うと
「そんな嫌味なことを言うな」
とさらにトメが怒る。
子供のケンカのほうがもっとマシというレベルのケンカを繰り広げていた。
ほっときゃいいのに旦那は旦那でトメに向かって「母さんが悪い」と説教を始めた。
キーキーヒステリーを起こしたトメはやがて「イライラする!」と叫んだかと思うと、突然、隣に座っていた私の顔面をグーで殴り
「はああああ!」
と言いながらテーブルをひっくり返し、そこら辺のコーヒーカップやスプーンをあちこちに投げ出した。
私は殴られた瞬間は呆然としていたけど、足元に殴られて壊れた自分の眼鏡が転がっているのを見た瞬間、キレた。
物を投げてるトメの後ろから蹴り飛ばし、床に落ちていた旅行券をビリビリ破り、トメに投げつけ
「はぁ?なんで私が殴られなきゃいけないんだよ、この糞ババア!旅行いきたくないんならいかなきゃいいだけじゃないか!何でごちゃごちゃ揉めてんだよ!そんなに行きたくないなら行くな!つーかどこにも行くな!家から出んな!うちにも来んな!次うちにきたら今お前がやったみたいに顔面ぶん殴るぞ!」
そう宣言して、呆然とする旦那を引き摺ってそのままトメ宅を後にした。
数時間後、ウトから旦那の携帯に謝罪とトメが行方不明との連絡があった。
私たちが家を出た後「なんだあの嫁!」とさらに怒り狂い、家の中をぐちゃぐちゃにし、ウトが心療内科の先生に電話をかけている最中に、自転車に乗って逃走。
そのまま帰らないということらしい。
当然うちはシラネ状態。
結局、その夜はトメは帰らず、翌日の朝5時前に警察から「トメ保護」の連絡が入った。
なんでもそのまま自転車で延々と走り続け、隣の県で保護されたらしい。
さすがにウトも今回の件は参ったようで、離婚も仄めかしているとか。
トメがいうには「飛び出してからずっと自転車漕いでた」とのこと。
飛び出したのが午後4時くらい。
保護されたのが翌朝午前5時前。
12時間以上こぎ続けてたことになる。
ホントかどうか知らんけどw
トメは「本家の一人娘」でウトは分家筋の次男だか三男だか。
ただ、昔はそれなりに恋愛関係があったようで、一度酔った席で
「あれでもな、あいつも昔は虫も殺さんような可愛い顔しとったんだぞ」
と言ってた。
途中でどっかで捩れたのかもしれないし、最初は隠してたのかもしれない。
通院歴があるダメ義弟
義弟の妻は、義弟がメンヘル仲間とプリンしたのが原因でぶち切れて離婚。
義弟の子どもたちは成人したが、無責任な父親を嫌って全員行き先を隠して逃亡中。
そんな状態なので、義弟が問題を起こすたびにわが家に連絡が来る。
酒を飲んでは暴れてポリのお世話になる義弟は、通院歴があることを理由に壁の向こう側にはいかないけれど、いままで義弟が飲み倒したツケをはらったり、親戚や友人に義弟が借金したお金を払ったりと、わたしたち夫婦はさんざん尻ぬぐいをさせられてきた。
職場で上司を殴り、客に暴言を吐き、義弟はとうとう仕事を辞めさせられた。
大企業で、早期退職制度を使ったので、退職金は相当なものだったらしい。
大金を手にした義弟は、キャバクラで豪遊し、芸者遊びをしと、ろくでもない使い方をしていた。
「この調子ではお金はすぐに使い果たす。老後困ることになるから考えろ」
と夫が義弟に説教をすると、
「兄貴はおれの金を狙っているんだろう」
と言いがかりをつける。
しまいに義弟は切れて
「おまえには一切世話にならないから文句言うな!」
と怒鳴り、
「兄貴とは縁を切る!」
と、わが家の玄関ドアにけりを入れて帰っていった。
縁を切るのは願ったり叶ったりなので、いままで義弟のために立て替えた金額を弁護士を通して請求し、ドアの修理費用も払ってもらった。
案の定すぐに退職金を使い果たして文無しになった義弟はまた問題を起こした。
タクシーを無賃乗車し、警察に捕まったので、わが家に引き取れと電話があった。
義弟が引取先として、夫の名前と電話番号を言ったそうだ。
「義弟とは縁を切っていますのでわが家に連絡されても困ります」
と突っぱねてあげた。
警官が困って「でもご兄弟でしょう」と食い下がってくるので、夫は
「弟は自分からわが家とは縁を持たないと言ってきました。弟には成人過ぎた子どももいますので、わが家には責任を負う義務もないでしょう」
と徹底的に突っぱねた。
しばらくして義弟から猫なで声で金を無心する電話があったが、
「お電話間違えていらっしゃいますよ」
と、抑揚のない声でこたえて切ってやった。
何十年かの尻ぬぐいの苦労が今終わったと、電話を切ると心の底から晴れ晴れした気持ちになった。
その後義弟は檻のある施設で誰の面会もなく、余生を楽しく過ごすことになったらしい。
ビールケースを奪われかけた
連休に来客があるので買出しに出かけた。
来客は大人ばかり、しかもみんな大のビール党だもんで、近所のスーパーで事前に大瓶を1ケース注文した。
支払いを済ませ、ケースを大型カートに入れて店を出ようとしたときに、試供品の発泡酒やチューハイを配っていた。
で、通り過ぎようとしたらたまたま私たちが購入したビール会社の新製品で、キャンペーンガールみたいな子が私たちに気が付いて、
「ご購入ありがとうございます、これ、良かったらどうぞ!」
と発泡酒とチューハイをくれた。
そしたら、担当者?が、
「ケースでご購入いただいたんですから、もっと差し上げます!どうぞ!」
と、発泡酒(350ml缶より小さいサイズ)を1ケース(24本入り)と、チューハイ(350ml入り24本)を1ケース、どーんとくれた。
私たちもびっくりして、
「いや、こんなにたくさん、申し訳ないので、他のお客さんにさしあげてください」
と言ったんだけど、担当者さんが、
「非売品でたくさんあるのでどうぞどうぞ!また今後ともごひいきにお願いします!」
ってニコニコしてるから、じゃあそれならってもらってきた。
それから駐車場(スーパーの目の前)で先に発泡酒やチューハイの入ったダンボール箱を車に荷物を積んでいたら、40代ぐらいの女性(2歳前後のベビー連れ)に、ビールケースを奪われかけた。
後ろからそろーっと近づいてきたみたいで気が付くのが遅れた。
でもその泥、カートからビールケースを持ち上げることができなかったみたいで
「ううっ」
ってうめき声を上げてその場にしゃがみこんでしまったので、その声で私たちが気が付きビールケースは無事でした。
持ったことある人ならわかると思うし、第一想像したらわかると思うけど、ビール大瓶1ケースはかなり重い。
地面に置いてあるものをどうにか持ち上げることは出来ても、それを持って逃げるとか、女性では多分無理。
どうやらその女性(泥未遂)は腰か背中を痛めた模様。
とりあえず、子連れだし動けないのを見捨てて行くのはどうかと思ったので、スーパーの警備員呼んで来て引き渡した。
もちろん、「この人、ビールを盗もうとして腰か背中を痛めたんですよ」としっかり伝えて。
そしたら警備員二人に抱えられるようにして連行される去り際、
「のん兵衛には発泡酒で十分なのよ!ああ、ビール飲みたかったのにっ」
って罵声?を浴びせられた。
でも、腰に響いたのか「ひいっ」って顔をゆがめていた。
「この際発泡酒でもいいから・・・」
って言いかけて、警備員に
「あんたもう黙って!」
って言われてた。
ほんと、自己紹介乙!って感じ。
第一、私たちだって普段は発泡酒とか第三のなんたらしか飲んでないっつーの!
堂々と盗みを働くとは(しかも子連れで!)どういう了見だ。
2歳前後、一番目を、手を放しちゃいけない年齢の子を駐車場内で放っておいて泥・・・
魔が差したとかそういう問題じゃないと思う。
報告以上です。
お祝いはお寿司
昨日の夕方、義母がいきなりウチに来た。
私と娘は夕食の準備(ハッシュドビーフの煮込み)をしていたんだけど、それを見た義母が大憤慨。
「お雛様だって言うのに、なんでこんなシチューなの?お祝いはお寿司でしょ?本当に常識ないんだから…」
ってぐだぐだ一方的に文句言ってきた。
一緒に台所にいた娘は義母の発言にびっくり。私を見て困っている。
頭にきたから鍋の火をとめて
「そうですね。じゃ、お寿司買ってきます」
と言うと
「今日はお雛様なんだから、当たり前のことよ?心配だわ。いつもこんな調子なの?しっかりしてよ」
とか、ほざいていた。
泣きそうな娘とともにスーパーへ行って、娘をヨシヨシしてお寿司のパックをひとつだけ買った。
旦那が帰ってきたら、私達はハッシュドビーフにサラダとかを並べて、義母の前にはパックのままの寿司をひとつだけ置いてやった。
「何?これどういう意味よ?!」
と驚く義母に冷静に
「△子がハッシュドビーフが食べたいって言って、昨日からずっと料理を手伝ってくれていたので、私達はこっちを食べますから。お義母さんの常識だとお雛様にはお寿司だそうですからどうぞ無理せず「こんなシチュー」なんて呼ぶ物は食べなくて結構です」
って言ってみた。
旦那は「何?母さんまた口出ししたの?」って怒りだした。
義母は一生懸命「そんなつもりじゃ…」とか言ってたけど、娘が
「おばあちゃんはハッシュドビーフ嫌いなんだから無理して食べないで」
と言ったのが決定打になって、旦那に怒られ泣きつつも寿司を食べて帰っていった。
娘が一生懸命手伝ってくれたお陰で、夕食はとっても美味しかったです。
義母から何度か電話かかってきたけど、出てません。
どうせいつものように旦那に何か言い訳していることでしょう。
そしていつものように軽くあしらわれていると思われます。
義母発言で娘がちょっと落ち込んでしまったのですが、義母帰宅後、旦那が記念に料理の写真も撮ってくれたし「明日の夜もコレ食べよう!」と喜んでくれたので今は元気です。
ちなみに義母に買ったのは「かんぴょう巻き」の1パックでした。
ウトさんの修羅場
良ウトさんの修羅場。
私は三兄弟の末っ子の夫と結婚して義実家と同居。
結婚して半年程経った頃、夜中に夫がウトさんに呼ばれた。
居間で何やら話し合いをしているらしい。
部屋に戻ってきた夫に何の話だったの?と聞くと
「兄貴が事故起こしたらしい。相手側の治療費やら慰謝料やらを親父が肩代わりして支払うみたい。」と複雑な顔。
しばらく生活が苦しくなるかもしれないとのことで、私達夫婦も同居してる以上何か出来る事があればお義父さんお義母さんの力になろうと話し合ってその日は就寝。
2日後、夫が出勤して私は夕方から仕事だったので部屋でゆっくりしてた。
すると何やら居間からトメさんの声が。何だか騒がしい。
居間に顔を出してみるとしょんぼりと俯いたウトさんと怒っているトメさん。
トメさんにわけを聞いたらどうやらウトは振り込め詐欺に引っかかったらしい。
一週間前に義兄を名乗る人物と事故った相手側の代理人を名乗る人物から電話。
最初は義兄が電話をかけてきたらしいんだけど、終始取り乱していて何を言っているかさっぱりわからない。
とりあえず事故を起こしたらしい事だけは聞き取れた。
次に相手側の代理人に電話を代わると義兄が事故を起こした。
10:0の割合で義兄の過失。
相手はかなりの重傷で治療費と慰謝料で300万程かかる事。
また義兄に代わると携帯が事故で壊れたから新しい携帯の番号を教えるので今後はそちらに連絡がほしい。
100万は用意出来るから残り200万を口座に入れてほしい。
義実家は固定電話の上の壁に家族全員の連絡先が紙に書いて貼ってあるのだが、義兄の携帯だけ訂正されてたw
トメさんや他の家族に相談する事なく一週間ひたすら一人で悩んで抱え込んでいたウトさんの心が修羅場。
詐欺だって気がついたきっかけは出勤した夫に義兄から「DSかしてー」ってメールがきたから。
夫は事故って大変な時にDS?そんな暇あるの?って不審に思い義兄に電話→義兄は事故なんてしてないし知らない!で発覚。
義兄急いで義実家に電話→トメさんが出てウトさんに代わってと伝えるも
「お父さんなら銀行行ったけど、どうしたの?」
と。
事情を説明してウトさんの携帯にかけるも繋がらず。
トメさん慌てて銀行に向かう→銀行にて順番待ちのウトさんを無事に捕獲。
200万振り込む直前でなんとか未遂で終わった。
トメさん「息子の声も聞き分けられないのか!寧ろそんなに似た声だったの?」
ウトさん「いや…全然違う声だった…。」
トメさん「違うなら明らかに詐欺だろう!そもそもなんで私に相談しなかったのか!」
ウトさん沈黙。
それからしばらくウトさんは毎日溜め息しつつしょんぼりしていた。
何が可哀想ってウトさんはここら一帯の地域の防犯部長なんだ。
義実家は創業110年の自営業でウトさんは同業の組合の理事長だから、地域のお祭りやらイベントを取り仕切っている。
だから今回の事を町内会や同業の組合やらに報告したんだけど、ご近所にも同業の組合員にもトメさん&息子達にも
「防犯部長のくせに振り込め詐欺に引っかかったw」
と未だにいじられている。
夫は200万という大金を振り込むわけだからウトさんと義兄さんが直接話し合ったものだと思ってたらしい。
今までは義兄さんも週2~3で義実家に顔出してたしね。
ただ運悪くちょうど電話があった週は義兄さん仕事が忙しくて一度も顔出さなかったらしくて発覚が遅れたみたい。
本当に良ウトメさんなんだけど、特にウトさんは面倒みたり世話好きだから困ってる人を放って置けないタイプで。ドストライクでつけ込まれちゃった感じ。
トメさんががっつり〆てたから今後は大丈夫かな。
不倫メールを誤爆
同僚の男が、私の方が業績が良かった先々月から社内のPCで
「調子乗ってんじゃねえ○ね」
「暑苦しいんだよブタ」
等、暴言メールを毎日送ってくるようになった。
完全無視して今月一杯保存して上司に訴えようと思ってたら、不倫相手宛てのメールを間違って送ってきた。
その不倫相手の女も同僚で、自分と苗字同じ名前一文字違い。
内容はこんな感じ。
「ハイハーイ☆僕の子猫ちゃん!ちのうはゴミンネ!せっかく会えるはずだったのにネ!
でもでもボクチンもちゃびちかったよぅ(泣)
だけどね怖い怖ーい魔女に僕たちのこと知られちゃったらもう会えなくなっちゃう
でちょ?わきゃってくれるよね?ね?今度埋め合わせちゅるからちゃ!
あー早く僕の小鳥ちゃんの宇宙にボクチンの海をぶちまけたい!」
男は送ってすぐ送信相手を間違えたことに気づいたらしく、青ざめた顔で自分のほうを振り向いたので
「送信先間違ってますよ。それと業務連絡以外のメールはやめましょう」
と、打ち込みニッコリ笑って返信してあげた。
社内全員に本文も添付して。
そして
「うっかり全員に送信してしまいましたが男さん宛でした。失礼致しました。」
ともう一度全員送信。
微妙な空気が流れた後、読んだうちの一人が堪え切れず
「ひでえwってか子猫だか小鳥だかはっきりしろよww」
と叫んでしまい課内は大爆笑。
昼休みには他の課からも不倫バカップルを見に来る人もいて
「あれが子猫ちゃんとボクチンかww」
「こんなメール間違って送られた喪山さんて人も災難だよね」
と言ってるのが聞こえた。
ちなみに不倫と書いたけど男には妻、女には夫がいるのでいわゆるW不倫。
女の方にも容姿や服を馬鹿にされたりしてたのでなかなか楽しいし返しだった。
暴言メールはまだ保存してあり、今か今かと出番を待っている。
あと2人とも年は30代後半。
自分も同じ。
女の方に
「喪山さん、後で話あるんだけど」
って言われたけど50代パートさん達が真面目な主婦の敵!と怒り心頭&興味深々でバカップルを見張ってて
「やーだあ、まさか逆恨み?喪山さんとんだとばっちりだよねえ!」
「子猫ちゃん、話ならアタシ達が聞いてあげるわよ!キャハハ」
とかやってくれるので今は小さくなってる。
10年モノの勘違い男
彼氏も居らず、いろんな人にいいご縁があれば、と頼んでいたら友達の結婚式で勘助紹介された。
しかし、勘助は挨拶と生返事くらいの反応しかせずに、特に進展することもなく終了。
勘助も同じように「誰かいい子がいたら」と頼んでたけど、主に外見上の理由で私はお気に召さなかったらしい。
気に入らなかったのは良いけど、「ブス必死pgr」とも言っていたらしく、喪って辛いなあとちょっと泣いた。
そんな出来事から10年以上経過したある日、友達夫婦の家に勘助から突然電話が掛かってきた。
(ちなみに友達(女)と勘助も10年近く連絡取ってなかった)
「お前の結婚式で紹介された私子の連絡先教えて」
「何で?」
「付き合ってやってもいい。ま、結婚はまだ考えられないけどwww」
※ 勘助は当時40歳過ぎ
何を言ってるんだと友達が聞き返すも、俺様持論を繰り広げる勘助。
面倒くさくなった友達が「私子ならもう結婚してる」と教えると
「そんなはずは無い!私子は俺にベタ惚れだった!永遠に俺を待っているに決まっている!!!」
二次会で30分くらい、お酌と取り分けくらいしかしてないのに、何故か永遠に愛を誓ったことにされていたw
この二次会の時に別の出席者(男)の気分が悪くなったんだけど、自家用車で来てた私が買出ししたり、介抱したりしてたのは
「勘助に家庭的&尽くす女アピールv」
だったそうだwww
(これが「ブス必死pgr」に繋がるらしい)
友達も暫く「お前の勘違いだ」と言い合いしてたけど、その電話の途中で勘助がピコーン!名推理!みたいな口調で
「わかったぞ!友達美、お前も俺のことが好きだったんだな!嫉妬で私子の連絡先を隠してるんだな」
とか言い出したので
「市ね勘違い野郎」
と告げてガチャ切り、夫婦で縁切りしたそうだ。
勘助のイマジネーションってすごいな。
私達が不幸だった結婚式
新郎新婦は幸せだけど、私達(新郎いとこ)が不幸だった話。
ほとんど愚痴だけどいい?
親類から「受付を頼まれると思うけど」と聞いていたが実際いとこに直接受付を頼まれたのは結婚式前日の夜、私がいとこの家を訪ねて私の婚約者(式に招待されていない)からの結婚祝いを渡した時、「明日の受付よろしくね」と、ついでのように軽く言われただけ。
これまで友人や親類の結婚式で受付は何度かやったけど大した手間でもないし、こちらも軽く「おっけ~」と引き受ける。
しかし、ゲストのつもりではりきって着物まで着付けて行ったのが間違いだった。
当日、会場スタッフから受付の説明を聞いてビックリ。
地元独特の習慣から受付は結構複雑で他の地方の結婚式では考えられない作業も入るため、400人のゲストの受付にてんてこ舞い。
いただいたご祝儀はまとめて新郎新婦ご指定の「ご祝儀責任者」が管理。
当日知ったが私がその責任者となっており、両家分のご祝儀を宴中はもちろん、結果的に翌日新郎に引き渡すまで大金を管理することに。
遅刻する人(結構多い)もいるので受付には宴中も常時誰かいないといけないし、宴後も作業があるため新郎挨拶の前には受付に戻ること…。
開宴後の受付はこちらと新婦側受付(新婦妹:アゲハ系金髪振袖ギャル)と交代でしようということになったが、新婦側受付けの番になり、やっとご飯が食べられる~と席で食事していると、なぜか新婦受付も自分の席に…。
慌てて受付に行くといかにもDQNなお兄ちゃん2人がリラックスした風で受付に座っている。
アゲハギャルに任せた私がバカだったと思い直し、DQN2人を席に帰してその後ほぼ受付にいたので披露宴をほとんど見られず。
そんな状況なのでご飯もまともに食べられず。
唯一まともに見られた2人の紹介ビデオには兄弟のように育ったはずの私達の写真は1枚も無く、最近歌手デビューした親戚とのツーショット写真ばかり…。
着物姿で披露宴会場と受付を行ったり来たりし、受付のあるロビーは空調が効かないようで異常に暑いしもう汗だく。お腹はぺこぺこ。
会場スタッフにお冷を頼んでもなかなか持ってきてくれない。
終宴し他のゲストのお見送りも終わって洋服に着替えようと、親族控室に荷物を取りに行くと伯父(新郎父)に遭遇。
お礼どころか労りの言葉ひとつなく
「ご祝儀は?ご祝儀泥棒も多いそうだから気を付けないと」
嫌いな人だがキレても無意味な相手なので無視。
地元では招待客が新郎新婦に記念品を贈る(宴中に渡す)習慣があるのだけど、ウケ狙いでバカデカいものを持ってくる人も。
当日知ったが、その大量の記念品も私達がいとこの家まで運ぶ段取りになっており、(運悪くその日は台風で)暴風雨の最中車への積み込み作業。
もうヘトヘトだしお腹空いたしで、どこかでコーヒー飲みながらご飯食べようかって話をしながら帰路につく。
しかし台風でコンビニくらいしか開いていない。
仕方なくコンビニでパンとコーヒーを買い、やっと一息。
車に積んでた記念品の風船は後ろが見えなくなって危険なので割って廃棄。
風船のヘリウムガスで声を変えて遊んだことだけが唯一楽しいことだった。
ちなみに交通費(飛行機)は自腹、ご祝儀は普通に包んだし、私の婚約者からのご祝儀もちゃんと一人前、さらに記念品にも金券を包んだが、新郎からはご祝儀引き渡しの際に軽くお礼を言われた程度でその後も連絡は無い。
もちろん受付の心付けもない。
おわり。
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