短編 – 本当にやった復讐 修羅場編【86】
叔父の婚外子
婚外子のニュースを見ながら思い出した修羅場。
叔母の夫が外に子供を作ってた。
叔母夫はその子(A)を認知して、養育費も出していた。
やがて叔母夫が病に倒れ、存命のうちに相続をまとめる事になった。
叔母は勿論、Aにはびた一文あげない、一切無視と言う姿勢。
弁護士が子供の相続権について色々話していたけど、叔母は
「認知は認めた。夫が時々会いにいくのも養育費も認めた。
でも相続だけはこちらの最後の砦、正妻と嫡子である証。
私達の支えの元に夫は生活できたのだし、あちらに養育費も支払う事が出来た。
あちらはおいしい蜜を吸っていただけ。
だから絶対に相続させない。」
という意見。
結局Aの家族は何も言ってこなくて、それで決まった。
しかし、私は知っている。
叔母夫を支えていたのはA一家だったという事を。
毎日の世話や仕事のサポート、完全に向こうが全部やっていた。
叔母はいわゆるお嬢様で、家事全般駄目でヒス持ちだった。
叔母夫は何度も離婚を申し入れたそうだけど、どんな条件を出しても叔母が絶対に認めなかったので無理だった。
やがて叔母夫はA母と家庭を持って、そちらに行きっぱなしになった。
それでも叔母は絶対に離婚しなかった。女の意地だって。
病気の説明の時も、叔母は叔母夫の既往症を何も知らなくて、A母が全部やっていた。
事実上、あっちが本当の家族になっていた。
私は叔母の子供二人と幼なじみとして育っているが、二人ともとにかく見栄っ張りの嘘つきで、金遣いがおかしかったので距離を置いていた。
Aの方は、実は、あるお稽古ごとが私と一緒だった。
自分達の立場を知らずに仲良くなった。
お互い全然別の場所から都心のお稽古場に通っていた。
私の方は名字が違うから向こうも気付かなかったんだろう。
Aは、良い奴だった。
私が絵の具を隠されて困っていた時は黙って自分の分を差し出してくれたし、物をなくした時は遅くまで残って一緒に探してくれた。
珍しい画材を探していた時も、知り合いのつてを当たってくれた。
とにかく与える事を惜しまない、もったいぶらない質の人間だった。
そしてAの母親も同じタイプの人だった。
でも、叔母の子がAと私の事を知って、叔母夫の差し金だろう、あんたはあっちと繋がっているね!ってスパイみたいに言われて親戚中から責められた。
私の両親も、ややこしいから出来たらお付き合いは避けたら…みたいな感じだった。
それ以来叔母一家から目の敵にされてあなたも将来二号になる、なんて言われた。
でも、逆に叔母夫とは少し話すようになった。
そんな頃、叔母夫が病気に倒れて、余命宣告。
若いから進行が早かった。
叔母夫が病院で亡くなって、相続は前述の通り叔母と叔母子が全部継いで、だけど叔母夫の遺言状に墓は要らない、骨はAに渡して欲しい、と。
叔母は何故か私を殴った。
襲いかかってきたって感じ。
その場にA一家はいなかった(頑として呼ばなかった)。
でも、元々実家一族の墓(超豪華)に入りたかった叔母は渋々それを了解、ひとしきり泣きわめいていた。
それから暫くして、私は美大でAと再会した。
元々希望校が一緒だったから、会うだろうとは思っていた。
A母とAと、叔母夫(以下A父)の墓参りに行った
樹木葬というやつで、木がお墓になっていた。奇麗だった。
既に飼っていた柴犬が一緒に眠っているそうだ。
A父が元気な頃から、家族で話し合ってこうしたそうだ。
そして、A父は美大を中退していた。
バイト先で社長令嬢の叔母に見初められて婚約が決まり、中退させられ、名門大学の経済学部に再入学していたそうだ。
A父はそれをAにもA母にも会社の人にも話さなかったけど、Aが何食わぬ感じで絵を描く人になっていくのが嬉しくて、Aの未来の学費分などは先にすべてA母に渡していたそうだ。
Aが入学したのはA父が中退した美大だった。
A父が無くなる直前にAに充てた手紙があって、
「幸せな結婚をして下さい」
と書いてあってなんか泣けた。
私が叔母だったら、見下していた婚外子が夫の希望していた進路についたなんて最も苛つくと思うけど、叔母はその辺のことはどうでもいいみたいだった。
父曰く、美大中退させた事を忘れているんじゃないかと。
叔母と叔母子は今でも私を見ると嫌がらせをしてくるし、周りもそれを見て見ぬ振りをする。
叔母は、傷付けられた被害者だから仕方ないんだって。
私は、叔母の人生はなんとも辻褄があっているんじゃないかと感じる。
こういうのを知ってしまったので、婚外子のニュースは微妙な気持ちで見ている。
叔母が悪いとは思ってない。A父が悪いと思う。
ただ、難しいなあと思う。
お金じゃなくて、感情の問題なんだろうから。
病院で見た不倫修羅場
修羅場に遭遇した何年か前の話をひとつ。
夕飯も終わってダラダラしていたら中校生の子供が腹痛と嘔吐と下痢で具合が悪いと言い出した。
出るもんが出れば大丈夫だろうと様子をみていたが、良くなりそうもないので総合病院の救急外来を受診。
他の患者が居なかったので直ぐ診てもらえ、取りあえず点滴一本で様子をみてダメだったら入院ねと診察室の隅のベッドで点滴を始めた。
しばらくすると痛みも落ち着いたらしく子供は寝てしまった。
おっ、これなら入院しないで帰れるかなと思った矢先、救急車が入ってきた。
静まり返った部屋が急に慌しくなり緊張が走る。
患者は40歳代の男性で、車の中で女性と話をしている最中、急に様子がおかしくなったそう。
意識不明のうえ失禁、呼びかけに応答無しなのに何故か体を動かしているとか。
付き添いの女性が泣きながら訴えてる中、医者は冷静に対処してた。
カーテン一枚なので、顔は見えないけど良く聞こえる。
このあたりで子供の点滴が終わり、看護師さんを呼ぶも
「点滴かえますねー」
あれ? そうよね、あっちは大変だし、こっちはもう一本いっとくかーの流れなのかな。
更にカーテン越しに会話が聞こえてくる。
「失礼ですけどご家族の方ですか?」
「あの、会社の同僚です、、、、」
あれやこれや話が続く。
患者の男性とは個人的な付き合いで、一緒に出かけようと車に乗り込んだあと異変が起こったらしい。
気が動転してるせいなのか冷静な医者の前だからなのか、付き添ってきた女性は実は同じ会社で不倫関係にあること等を詳しく話していた。
「非常に良くない状態なのでこれ以上はあなたにお話しすることができません。至急ご家族の方と連絡を取りたいのですが。」
病院側か女性か、どっちが連絡するかでもめてたようだったが結局、病院からではなく不倫相手の女性が家族に連絡しに行った。
その後、意識不明なのに暴れて危険だからと全員で検査に行ってしまい、診察室に子供と二人きりで残された。
もうすぐ小さい点滴が終わってしまう、でも誰もいない。
とりあえずロックの仕方は知ってたので点滴を止めて待つことに。
時計を見ると1時を過ぎていた。
子供はグーグー寝てるしこれで帰れるかなとぼんやり考えていたところへ検査から戻ってきたので、看護師さんに点滴が無くなったことを話す。
「点滴かえますねー」
そうよね、あっちは重態でry
医者はレントゲンの写真見ながら、他の医者に電話で相談してるらしく忙しそうだった。
不倫相手の女性もいないようだし、お茶でも買うかと自動販売機に行くと、パジャマに上着をひっかけた姿の奥さんと小学生くらいの子供二人が来るのが見えた。
こそこそとカーテン裏のベッドへ戻る私。
意識不明の夫を見て泣き崩れる奥さんと子供で診察室は一気に修羅場と化した。
医者は奥さんに状況を説明したあと、命にかかわる危険な状態で場合によっては手術だということ、会わせたい人がいたら連絡したほうがいいことを話していた。
奥さんの嗚咽、名前を呼ぶ声が聞こえてくる。
もらい泣きしそうになりながらも何故か息を殺してしまう。
しばらくして、連絡を取りに外に出たらしい奥さんと、不倫相手との言い争いが聞こえてきた。
てっきり帰ったと思ってたけどまだいたらしい。
入院準備が出来たら病室から迎えが来るはずだけど、時間がかかっているようだった。
やっと来た入院の迎えに、一緒について行こうとする医者を看護師が捕まえてひそひそしてる。
やっぱり忘れられていたんだね。
そうよね、あっちは重態でry
これで帰れると思っている私に向かって医者は言った。
「だいぶ落ち着いているようなので、2・3日入院しましょうか」
せめて点滴一本終わった時点で言ってくれたらよかったのにと思うが、この状況では仕方がないと納得した。
カーテン越しに起こっている緊急事態の中、部外者の私がここに居たらマズイんじゃないかという思いで、身動きできず息を潜めていたので体がコチコチになった。
その後、その家族の話を聞く機会もなくどうなったのかは分からない。
コトメが海外赴任
うちのコトメは若くして、世界で名の知られている組織に所属している人。
そのため仕事はいつも海外のそれなりに危険なところで長期滞在とか。
でも今度、結婚と昇進(ここらへんが独特のシステムっぽくてよく分からないのだけれど)でコトメは観光で有名な外国に。
恐らくそこでコトメは落ち着くだろうとのことだから、
「夏休みにちょうどいいから遊びにおいでよー」
とのこと。
うちは夫婦そろって英語は話せないし、海外旅行に行くほど度胸もない。
でもコトメ(とコトメ婚約者)が通訳してくれるから一度は海外旅行しといた方が楽しいよ!という言葉に胸を躍らせて頷いた。
うちの子供たちも喜んでたんだけど、喜ばなかったのは義弟嫁。
なんでウチには声がかからないの!?と。
でも考えるまでもなく義弟嫁なんて誰も呼びたがらない。
トメ、ウトの介護はやらないのでよろしく宣言。
私を相手に石女発言、私の妊娠の時には
「余計なことかもしれませんが障害児が生まれる可能性も」
発言。
コトメを相手に嫌味連発。
年に一度もない帰省時に異世界のような外国の話をするコトメに質問攻めしたのは私たちなのに、コトメに向かって、
「自分の話ばっかりですねー」
「コトメさんって昔からそんなタイプだったんですか?ひょっとして自己中?」
とかいう。
そんな義弟嫁なんて誰が呼びたいか!
コトメの電話番号知らないしメアド知らないし連絡手段のない義弟嫁はトメにもウトにも私にも、そして外国嫌いの義弟にもスルーされてるらしい。
可哀想なのは同じ小学校のため旅行の話を知ってる義弟子だけどまぁ仕方ないよね。
というかうちの子らには旅行のことは話すなといったのに…orz
コトメに心労がいかないよう、そして我が家全員初の海外旅行を守るために、家族一丸となって頑張ります。
弟が東大を受験
出来のいい弟が東大を受験することになった。
教師からも受ければまず落ちることはないだろうといわれて三者面談にいった母親は狂喜した。
がどっから弟が東大を受けることが知られてからが修羅場と化した。
まずはうちの本家のおっさんたちが
「東大にいくなんぞ本家を馬鹿にしるのか!」
と猛反対してきた。
本家に対しては従順だった父はなんとか弟を説得しようとしたが逆に母親が
「息子の味方をしないなんてお前は本当に父親なのか!」
と言って喧嘩状態になる。
次に隣の家が
「夜遅くまで灯りが点いていて寝れん!9時には電気を消せ!」
と言って文句を言ってきた。
9時を過ぎて灯りが点いてるとインターホンを連打して
「灯りをつけるなっていってんだろうが!!!」
とキチガイのように怒鳴り込んでくるようになった。
弟も半分ノイローゼ気味になってしまうが当時別の県で一人暮らししていた俺のアパートに住むようになったため何とか東大に受かった。
その後母親と父親は離婚した。
母親は当時の事が相当トラウマになったので
「お前はあんな事をするような父親にはなるなよ」
とことあるごとに説教されるようになった。
–後日投稿–
父親に関しては離婚当初は可愛そうに思ったさ。
けど本家が
「嫁に逃げられるなんぞ恥だ」
といって強引に再婚させたんだぜ。
20代のフィリピン人妻とさ。
若い奥さんもらってデレデレなのは仕方ないけど
「もっと早く離婚しておけばよかった」
といった時にはとうとう愛想がつきたよ。
母親にいったら
「あんたもああなるかもしれないから気をつけなよ」
とまたも説教されたけどな。
バイキングに移動式ベットの客
つい最近の衝撃的だった出来事
娘二人とショッピングモールの中にあるランチバイキングのお店に行った。
開店前に並び、開店と同時に入店して食べはじめて10分くらいしたところで、店員が
「車椅子のお客様がくるので少し席を詰めて通路をあけてもらえませんか?」
と言いにきた。
人気店ですでにほぼ満席だったけど、店の奥のほうに8人がけの席が「予約席」になって空いており、ああ、あそこまで車椅子でいくんだな、と自分も含む通路側の客が一斉に詰め始めた。
で、ほどなく客が現れたんだけど、それが「車椅子」のお客様ではなかった。
酸素マスクっぽいものと点滴をつけた女の子が両親らしき中年のおじさんおばさんが押す「移動式ベッド」に乗って現れた。
(正確にはベッドではなかったのかもしれないけど、少なくとも普通の車椅子では絶対なかった)
そこにいた、たぶん客全員が驚いたけど、店員はもっと驚いてた。
「車椅子」のつもりだったわけだしね
店長らしき人が飛び出していって受け入れられないと断りをいれようとしたが、付き添ってる眼鏡のおばさんは金切り声で文句を言いながら、無理やりベッドを押して入ってきた。
明らかに重病の女の子のベッドを店員も無理には扱えず、入られるままに。
しかも予約席として確保された奥の席は、料理が遠いと文句をつけ、料理近くの席を使っていた家族連れをどかせて自分たちを座らせろという。
この時点ですでにちょっとした騒動で、その家族連れは、嫌気がさしたのかなんなのか、
「ここどうぞ」
といってさっさと席を立って店を出て行ってしまった(ちなみに前払い制)おばさんは早速片側のいすを全部取り払い、ベッドをスペースに押し込む。
おじさんのほうは荷物を置くとさっさと料理をとりにいってしまった。
店長はまだ更に何かいっていたが、おばさんが、
「食べたらすぐ出てくから!」
の言葉に、さっさと食べさせて追い出したほうがいいと思ったのか、最終的には了承してた。
ここまで、女の子、虚ろな目でぴくりとも動かず。
この子、普通にご飯食べられるの?と思ってたら案の定、おばさんはかばんからおもむろに
「ご飯だよ~」
といいながらドロドロしたものが入ったパウチを取り出し、女の子の管のひとつにつなぎ、自分も料理をとりに席を立ってしまった。
食べるのはお前らだけかい・・・・
ここまで、周りの客はいろいろ衝撃的過ぎてフリーズ状態。
それでも一応静かになったので、気をとりなおして食べよう・・・とテーブルに向きなおろうとした瞬間すさまじい音がして女の子が床に投げ出された。
奇声をあげて痙攣する女の子、散乱する点滴や医療道具、金切り声を上げるおばさん、なんか立ちながら食ってるおじさん、泣き出す客の子供達、と大混乱。
ここで自分も娘たちを連れて店を飛び出したので後のことはわからない。
文章が下手で雰囲気が伝わるかどうかわからないけど、いろんな意味で衝撃的すぎた。
長くてごめんなさい。
交通事故の身代わりを頼まれた
彼に交通事故の身代わりにされそうになったこと。
同じ大学で私が二年、彼が四年で就職の内定も取ってた。
ある日、彼の運転する車で一緒に出掛けた時、物陰から急に出てきた自転車のおばちゃんを引っ掛けた。
二人で車降りておばちゃん助け起こして、たまたま通りがかりの人が救急車と警察に電話してたのでそのまま待つことにしたんだけど…
いきなり彼、
「話がある」
と私を車に引っ張り込んで
「この車、○○(私)が運転してたことに出来ないか」
と言い出したもちろんビックリして断固拒否。
・それはどう考えても犯罪
・被害者のおばちゃんも、通報してくれた人もあなたが運転してたのは多分見てる
・ていうかお巡りさんに嘘つくとか無理だよ
と必死に説得した…のに。
・ここで人身事故やったら内定取り消しで人生終わる!
・○○はまだ二年だから取り返しが効く!
・そもそも○○も助手席にいたんだから責任は五分五分!
とかパニクって喚く彼は、普段とはもう別の人みたいだった。
しまいには
「このせいで○○が就職ダメでも、俺が面倒みるから!結婚しよう!」
と唐突なプロポーズ(?)まで飛び出して心底呆れた。
幸いにもというべきか、おばちゃんは病院で軽傷の診断が出た上
「飛び出したこっちが悪かった」
と逆に謝られて、大事にはならなかった。
事故の諸々が終わった後、もう私達は口もきかなくなっててそのまま別れた。
数ヶ月後、内定は取り消されなかったらしい彼から
「○○のお陰で閉ざされかけた未来の扉は無事開きました」
とかいう嫌みっぽい報告メール(入社式?の写メ付き)が来てトドメの冷め。
カレーパンと因縁
昨日、駅前にある人気のパン屋にカレーパンを買いにいった。
店内はそこそこ混雑していて、カレーパンがある場所には40代くらいの女性(以下A)がいた。
見た目はごく普通。
その後ろに私が並び、更に私の後ろに女子高生二人。
ここのカレーパンは美味しくて結構有名。
部活帰りらしい女子高生二人は「カレーパン♪」と楽しそう。
Aはその女子高生二人を振り向いてチラッと見てから、トングでカレーパンを取った。
トレーにあった6個全部。
え…ってなる私達。
ゆっくりした仕草でチラチラ女子高生を見ながら全部取った。
苛ついたけど、そういう事もあるしまあ仕方ない。
Aはそのままお会計の列へ。
一部始終見ていた店員さんが
「すぐ揚げたてお持ちしますよ!」
と言って、私と女子高生は揚げたてのカレーパンゲット。
それを見ていたAが店員に
「揚げたてがあるなら自分の物もそれに変えて欲しい」
と言い出した。
店員さんが
「もう袋に詰めてしまったし不良品ではないから出来ません」
と断るとAは
「これは子供が食べる物なんですが。良いものを食べさせてやりたいと思うのは悪い事ですか」
と言う。
店員さんはとにかく出来ませんしそちらも十分作りたてですよ、と言い、店内の客も注目しだして微妙な空気に。
Aは無言で店から出て行った。
そして店先のベンチでカレーパンをほおばる女子高生に
「自分さえ良ければそれで良いって言うのが今の世の中ね。絶対に間違ってる。浅ましい。」
と言った。
女子高生は
「揚げたて買ったって家につく頃には冷めてますよ、おばさん」
するとAは店先に止めていた自分(A)の自転車を引き出しながらその自転車を女子高生にぶつけようとした。わざとらしく。
座っている女子高生にむかって自転車を倒したって感じかな。
しかし女子高生は避けて、Aの自転車は明後日の方向に倒れ、自転車の前かごに入っていたカレーパンが放り出されて下敷きになった。
あ、あ~ というAと、それを見て笑いを噛みころしている女子高生。
Aは店内に戻って、新しいカレーパンくれと店員に詰め寄る。
女子高生が自分に因縁付けてカレーパンを潰した!と言ってる。
店員さんは
「ここから全部見えていましたし聞こえてましたよ」
と言ってその後はAを無視。
Aは「やってらんない!」と叫びながら帰っていった。
昔話みたいだな~と思って一部始終見ていた。
それにしてもAには私の姿は全く見えていないようだった。
真後ろで揚げたてカレーパン買って店先で食べていたのに私には一瞥もくれなかったよ。
ちょっと悲しいな~。
弁当ありがとうと言ったら
別れた嫁の話
嫁は料理好き且つ得意で、家での食事はもちろん弁当もすごい豪華で美味いのをいつも作ってくれてたんだが、ある日の弁当はいつもの凝ったのと違ってかなりシンプルなおかずだった。
とはいえ中身は卵焼きと魚肉ソーセージ炒めで両方俺の大好物。
味付けも俺の好みドンピシャで美味い、もちろんありがたく完食。
家帰ったら嫁が寝坊して弁当手抜きになっちゃったと謝ってきたのでめちゃくちゃ美味かったことといつも通り「弁当ありがと」を言って空の弁当箱を渡そうとしたらいきなり嫁号泣。
泣きながら叫ばれたことを要約すると、いつもすごく頑張って弁当を作ってるのに今日みたいに手抜きしてもあなたにとっては同じなのか、毎日の私の料理に関する努力はなんだったんだ、というような内容。
俺としてはそんなつもりで言ったわけじゃないが弁解も聞き入れられず翌日から嫁は弁当を作らなくなり家での食事も冷食やレトルト化。
嫁はパート勤めで家事は分担制、飯関係を一手に担ってもらう代わりに掃除関係とゴミ出しは俺がやることになってたんだが(洗濯は交代制)飯関係を放棄しても他の家事をすることはなく、そのせいで喧嘩も増えた。
最終的には関係が冷えてた頃に俺が単身赴任で家をあけてる間に複数の男と浮気して妊娠、ついでに貯金使い込みも発覚。
誰の子かはわかんないけど俺の子じゃないことだけは確かっ、て言われ実際その通りでさすがに迷う余地もなく離婚することになったんだが、その時も嫁は俺が弁当の手抜きとそうでないのとを同列に扱ったことでショックを受けて傷付いたから浮気しただけだと主張してた。
でも正直それだけで浮気までするとはどうしても思えなかったし弁当の件でおかしくなるまでは仲良くやってたつもりだったけど本当は俺が自覚してない大きな原因があったのではと思い尋ねた。
嫁両親も本当のことを言えば慰謝料減額になるかもしれないと嫁に本心を話すよう促したんだが結局は弁当のことしか言わなかった。
自分にとっては些細なきっかけで結婚生活が終わり一直線に向かっていったのは衝撃だった。
結婚の条件
先ほど終わった修羅場
彼女との結婚を彼女の両親に認めてもらおうと4月に挨拶にいった。
その両親は条件を出したのだがそれは俺のが俺の両親と和解しろという事だった。
俺は両親からは放任されていた妹ばかりひいきされ、子供の頃オモチャすら買ってもらったことはなかった。
しかし祖父のくれた俺の大学の入学費用を両親が使い込んだ頃から仲が悪くなりそれ以来、両親とは会わなくなった。
その話を自分から彼女の両親に話したのだが
「結婚は個人の話ではなく家と家との問題。両親のいない家に娘を嫁がせることはできない」
と言われた。
どうしても両親とは和解したくなかったので彼女にそう伝えた。
当初は彼女は俺を理解してくれて両親を説得するといっていた。
しかし逆に両親に説得されて俺に和解をしてくれといってきた。
5月、6月は本格的な修羅場と化した。
話し合いを何度もしたが結局喧嘩になってしまう事がほとんどだった。
で、さっき電話がきて別れ話となった。
別れることに同意はしたんだが全く悲しいという思いにならん。
もうあの修羅場がなくなるんだと思うと逆にほっとしている。
サークルに居たバ勘助
同じサークルに居たバ勘助のせいで彼氏と別れかけた話。
こいつとサークルの新歓で知り合ったんだけど、たまたま私が横に座って(他に席がなかったから)
たまたまお酒を注いであげた(一応、先輩なので)
だけで「俺に気がある」と思ったらしく次の日から「○○~(下の名前)」と下の名前で呼ばれたり、ベタベタされるようになった。
私は適当にあしらいつつ、適当に大学生活を満喫してた。
去年の文化祭。
私達のサークルではたこ焼き屋をやったんだけどさそこに私の彼氏が遊び来たんだよ。
差し入れにジュースを買ってきてくれてね。
んで良い機会だからと「この人、私の彼」ってみんなに紹介したのね。
そしたらこの勘助、彼を一目見るなり「ハッ(本当にこう言った)」と鼻で笑いやがった。
彼は最初、普通に私やサークルのメンバーと話してたんだけど、その間ず~~~っと
「飲み物のチョイスが悪い」だ
「差し入れするタイミングが悪い」だ
「ぬるいジュースなんて気が利かない」だ文句タラタラ。
周りが注意しても一向にやめる気配が無い。
しかも彼が謝ってるのを良いことに
「悪いのはタイミングだけじゃないですねwww」だの
「残念な容姿の人は頭も残念なのかな?www」だの酷いことまでいい始めた。
頭に来たんで
「何なの?アンタさっきから私の彼に対して失礼すぎじゃない?」
とキレ気味で問い詰めた
すると
「事実だろ。こんなブサイク○○(私の下の名前)に似合わない。現実を教えてやるのも優しさ(キリッ」
この言葉に、明らかに(´・ω・`)としてた彼は
「ごめんね…一緒に居たら恥ずかしいよね。お店頑張ってね」
と先に帰ってしまった。
追いかけようとする私の腕をつかんで勘助が一言
「俺が君を奪ってあげる」
そのまま強引に抱きしめられキスされそうになった。
多分、そこで怒りが限界を超えたんだと思う
キスしようとしてる顔面に頭突き入れて
「キモっ。今日でサークルやめるから二度と話かけんな」
とそのまま帰った。
確かに私の彼は勘助みたいに細くない(いわゆる”ゴリマッチョ”)だし顔だって老けてる。
それに親がお金持ちって訳じゃない。
それで色々苦労したり酷いこと言われたりしてたもの知ってる。
けど私は元々そういう体系の人が好きだし、外見だけじゃなくて他人を思いやれる彼の優しさが好きだから付き合ってる。
お洒落な格好って訳じゃなくても最低限、清潔感のある格好してるし一緒に歩いてても恥ずかしいと思ったことは一度も無い。
なのに勘助のせいで
「俺のせいで○○(私)に恥ずかしい思いさせてごめんね、別れよう」
ってメールが来て滅茶苦茶泣いた。
こっちこそ嫌な思いさせてごめんって…
その後、共通の友人も含めて何度もお互いの気持ちをちゃんと話し合って復縁したけどさ本当、勘違いだけならまだしも勝手に惚れてると思い込んで暴走して関係ない人まで傷つけるバカは死んでほしい。
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