母親の泣ける話 – 感動エピソード【12】全5話

母親の泣ける話 - 感動エピソード【12】 泣ける話

 

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母親の泣ける話 – 感動エピソード【12】

 

 

イルミネーション

お祭りごとや楽しいこと、賑やかなこと、綺麗なものが大好きな義母だった。

そんな義母が、ある日、クリスマスイルミネーションで家でもやりたいと言い出した。

その時の義母は、癌で余命宣告を受けていた。

そして、家族で過ごす最後のクリスマスだと思っていたらしく、

「一度でいいから自分の家もテレビや雑誌で紹介されていたような、綺麗なイルミネーションで飾って、素敵なクリスマスの思い出を作りたい」と。

それで、私や夫や娘たちがカタログを貰ってきて、義母が気に入ったものを買い求め、ご近所さんの中でも断トツに素敵に飾ったんだ。

そして、イヴ当日には大きなMerryChristmas!の文字を飾る予定で、義母はワクワクワクワクしてた。

ところが、イブの日、隣家のご主人が急死した。

白黒幕におおわれた隣家の隣でイルミネーションをというわけにはいかない。

「残念だけど仕方がない」

義母はあっさり気持ちを切り替えて片付けを始めた。

そして義母は、次のクリスマスを迎えることはなかった。

毎年クリスマスイルミネーションを見る度に義母のことを思い出してしまう。

 

母の文集

私の部屋(生まれる前は応接室だった)に、ずっと母の本棚がある。

母が集めている推理小説とか過去にもらった本とかがたくさん入ってて、私は特に本棚の中を開けてみたり触ったりもしなかった。

数年前、ちょっと捜し物をしていて母の本棚を探っていたら

「○○小学校」

と書かれた、母の母校の小学校の古い文集があるのが目に止まった。

好奇心だけで

「どんなくだらないこと書いてたのかな~♪」

って読んでみたら、他の子(母の同級生)は

『家族で旅行をして楽しかった』

とか、

『遠足でみんなで遊んだ』

などの思い出を書いているのに対して、母の作文だけタイトルが

「おとうさんの入院」

だった。

読むのをためらうタイトルだったけど読んでみると

「私のお父さんが入院しました」

から始まって、小学生の子供が書いたとは思えないほどの深刻な内容がそこに・・・

読み終わる頃には、涙が止まりませんでした。

おじいちゃん(母の父)は病気で母が高校生の時に亡くなったんだけど、とても苦労したんだなぁと思った。

私は父と仲が悪くケンカばかりしてて母が

「お父さんになんてこと言うの!お父さんを大切にしなさい」

と言うことの意味がその時やっとわかりました。

気づくのが遅かったかもしれないけど、これからも両親を大切にしていきたいと思う。

 

上手く卵が焼けない

私の母は昔から体が弱くて、それが理由かは知らないが、母の作る弁当はお世辞にも華やかとは言えないほど質素で見映えの悪い物ばかりだった。

友達に見られるのが恥ずかしくて、毎日食堂へ行き、お弁当はゴミ箱へ捨てていた。

ある朝母が嬉しそうに「今日は〇〇の大好きな海老入れといたよ」と私に言ってきた。

私は生返事でそのまま学校へ行き、こっそり中身を確認した。

すると確かに海老が入っていたが殻剥きもめちゃくちゃだし、彩りも悪いし、とても食べられなかった。

家に帰ると母は私に「今日の弁当美味しかった?」としつこく尋ねてきた。

私はその時イライラしていたし、いつもの母の弁当に対する鬱憤も溜っていたので「うるさいな!あんな汚い弁当捨てたよ!もう作らなくていいから」とついきつく言ってしまった。

母は悲しそうに「気付かなくてごめんね…」と言いそれから弁当を作らなくなった。

それから半年後、母は死んだ。私の知らない病気だった。

母の遺品を整理していたら、日記が出てきた。

中を見ると弁当のことばかり書いていた。

「手の震えが止まらず上手く卵が焼けない」 日記はあの日で終わっていた。

後悔で涙がこぼれた

 

私のこと待ってた

母さん

母さんが亡くなってから6年経つのにまだまだ寂しがりやの私です。

昔の携帯見つけたの。受信箱に母さんからのメール。

「まだ帰れない?」

「鍵忘れてるよ^ ^」

「迎えにきて。」

何気ない日常のメール。でも今の私には切なくてたまらない。

最後のメールは亡くなる2日前。

「もう直ぐ?」

病院に入院してる母さんがお見舞いにくる私のこと待ってた。

抗癌剤でしんどかったね。

お医者さんから危ないって聞いて、たまらず泣いてしまった私を逆に励ましてくれた母さん。

朦朧としたとき初めて痛いって言ってたね。ずっと我慢してたんだね。

ごめんね、強い母さんで最後までいさせてしまって。

会いたいな。

たまらなく切なくて寂しい。

名前呼んでほしい。

心配してほしい。

不登校になって立ちすくんでる私を抱きしめてくれたあのときに戻れたらいいのに。

会いたいなぁ。

母さん、さみしいよ。

ごめんね。

まだ泣かせてね。

 

明日から優しくします

なんか最近中3で、受験生で、彼氏にもたった2ヶ月で振られ、友達関係も面倒で、毎日苛々とか不安とかしょうもない事で、消えたいって言ってた。

そんな中、お母さんとの喧嘩だけが、本当に毎日続いたある日、大喧嘩してお母さんが『出て行く』と言ってきた。

『この家に必要なのは自分じゃなくてお母さんだから自分が出て行くし、そうやって置いていくなら、最初から生まないでよ』

と玄関で靴を履きながら私は怒鳴った。

すると、あれだけキレていたお母さんがトイレに入った。

空気が読めないなと思って玄関に出たら、(玄関の隣にトイレの窓があるんだけど、)声堪えて泣いてたの。

その時に我に返って、

『何してるんだろ自分』

って思った。

そして、トイレから出てきたお母さんに素直に謝ったら

『あんたは何も悪くないよ こんなお母さんでごめんね』

と言われた。

何でお母さんが謝るの?

自分が八つ当たりしたんだよ。

お母さん何一つ悪くないじゃん。

財布からお金とってって言われたとき、見ちゃったよ?

幼稚園の頃書いたお母さんの嫌な所。

何で捨てたのにちゃんと畳んで持ってるわけ?

((あんたの事、怒ったり時に反省するため))

なんて、お母さんが反省することなんて1つもないよ。

何で五年生の頃、じぃちゃんの介護で忙しくて、遊びに連れて行けなくてごめんね。

なんて未だに謝ってくるの?

お母さんは、自分のお父さんへ、最後の親孝行をしただけでしょ?

大変な事を毎日頑張ってた訳でしょ?

五年生の時、毎日すねてた自分を怒鳴りつけたいよ。

自分にはもったいないお母さんだよ。

母の日にプレゼントあげたら毎年泣くし、手紙は冷蔵庫に貼るし、お客さんが来たとき恥ずかしいよ。

寒い中外での洗濯してるとこ。

あまり高い服を買わないで私にお金を使ってるとこ。

小さな事でありがとうと笑顔を見せてくれるとこ。

ご飯も食べずに出掛けてくれるとこ。

一度決めた事を最初から最後まで応援してくれてるとこ。

こんな私を授かってくれたとこ。

弱音を吐く私を叱ってくれるとこ。

馬鹿みたいに過保護なとこ。

病気もせずに生きていてくれているとこ。

伝えられない位私はあなたに感謝してますありがとう。

こんな自分を授かってくれてありがとう。

産んでくれてありがとう。

生きててくれてありがとう。

笑っていてくれてありがとう。

話聞いてくれてありがとう。

自分のことじゃないのに、悩んで、考えて、泣いてくれてありがとう。

あなた以上にいい母親はこの世界に一人だっていません。

あなたの子供に産まれることが出来たこと私の誇りです。

今更なんて思うけど失恋の辛さより、友達関係の辛さよりあなたを無くすことが一番辛いです。

まだ14才だけど。

いっぱいごめんねありがとう。

大人になって自分の事より家族の事!

あなたに似た性格で家族をもったら、あなたを連れて精一杯親孝行するね。

生まれ変わってもあなたの子供になれますように。

明日から優しくします。

 

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