心が温まる『心霊の話』 百選 短編【11話 – 20話】
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爺さんのコマネチ
小学生の頃、近所の爺さんが死んで、うちの親も爺さんの葬式に出るという事で、俺は一人で留守番をしていた。
で、テレビを観ながらボーッとして、ふと画面越しに映った部屋を観たら、爺さんが後ろで「コマネチ!」とやっている姿が…
まだ1年生だった俺は死というものが解っていなくて、振り返って爺さんに声を掛けようとしたが爺さんが居ない。
でも、テレビを観るとコマネチをする爺さんが映ってる。という状況が楽しくなって、ずっと振り返ってはテレビを観る。という行動をしていた。
そしたら、いつの間にか親が帰って来てて「何してるの?」と聞かれたから、有りのままに話をした。
そしたら、「爺ちゃん、アンタを可愛がってくれてたから、留守番してるの見守ってくれたんだね」と言っていた。
が、未だに「コマネチ」の意味が解らない。俺はドリフ派だ。
千鳥足おやじの背中
曰く付きの地下道の監視モニターに映っていた映像で、人の動きをキャッチしたらカメラが録画する仕組みになっており、その溜まった映像を事務所でチェックしていた時の話。
深夜3時ごろ静まり返った地下道の中に酔っ払いのおやじ(禿)が千鳥足でやってきて、急に立ち止まっては側溝に向かって前のめりで吐き出した。
その時、その酔っ払いを取り囲むように白い人型のもやが数体現れた。
こっちは恐怖に駆られおやじの身を案じたが、その数体のうち、後ろにいた一体がおやじの背中を擦りだした。
すると、おやじは気付いているのかわからないが吐きながら片手をあげて
「申し訳ない!」
みたいなポーズをとっていた。
そして、吐き終わるとおやじは来た道を千鳥足で戻り、カメラの映像もそこで終わった。
後ろの人の顔
俺は時々だけど他人の守護霊とか、とにかく「後ろの人」が見える。
嫁のは何代前かわからないけど、多分ご先祖様。
少し顔立ちの似てる70~80位のお婆さんだ。いつもニコニコしてて、とても愛嬌がある。
その嫁に去年プロポーズした時の話。
六年付き合っていよいよプロポーズの時、ちょっと格好つけて予告なしで指輪を差し出した。
もう長く付き合ってたから、馴れ合いに慣れて正直驚いたようだ。
(*・Д・)←こんな顔で嫁は固まってしまった。
ふと視線を移すと、「後ろの人」も(*・∀・)←こんなだった。
俺は笑いをこらえるのに必死だったwww
夜中の雄叫び
姉ちゃんはよく金縛りに遭うらしく、夜中に
「ヴがぁぁぁー!ざけんなっ眠ってんだよ!!!ウゼぇ!!」って叫び声が聞こえる。
俺部屋の改装で姉の部屋で寝る事になった時に姉弟して金縛りに遭った。(姉ちゃんはベッド、俺(♂)は床に布団)。
で何時もの雄叫びが聞こえたと同時に金縛りが解けた。解けると同時に( ゜д゜ )←こんな顔の幽霊が見えたので
「うおっ!」と声出して驚いたら「だぁー!貴様等るっせー!うせろ!」と霊共々一喝されたw
(´・ω・)←こんな顔して消える幽霊w 安眠を妨害する者は霊だろうが許さない姉ちゃんにワロタw
今でも夜中の雄叫びは聞こえます。
エレベーターの先客
俺はエレベーターに乗る時、誰もいない場合でも軽く会釈してから乗るようにしている。もちろんそれには訳がある。
それは、仕事でしょっちゅう行く取引先でのことだが、その日俺は、難しい打ち合わせを夜遅くまでしていた。
何とか目処がついて取引先を出たのは夜の9時くらいだったが、ビルのフロアは人気もなく無機質な空気が漂っていた。
そしてそのビルのエレベーターに乗ったのだが、誰もいない空間と一仕事終えたという開放感で一気に緊張感が解け、決してわざと言うわけではないが、スゥ~と放屁をしてしまった。
(……ん、わりとくさいかも……)
我ながら結構キツい空間だった。
会社は4Fだが、2Fと3Fで乗り降りする人にあったことはほとんどなく、まあ、このまま1Fに着くだろうと思っていた。
そのとおりスルスルとエレベーターは降りていったが、エレベーターど真ん中に立っていた俺の左横で、「うっ……」という声がした。
(えっ!まさか、人がいた?!)
すぐさま右によけ、左側をちらっと見ると、俺と同じようなサラリーマンが顔をしかめていた。
(やば、やばすぎる……でも、確かに乗った時はいなかったはずだが……)
不思議に思ったが、それ以上にばつの悪い思いが上まわり、「す、す、すいません……」と消え入るような声で謝った。
すると、そのサラリーマンは顔をしかめたまま、ゆっくりこちらに顔を向けようとしたが、臭いがまだ漂っているのか、「うっ」という表情をして途中で止めてまた正面に向き直った。
(……)
気まずさに早く着けと念じつつ、ちら見していると、1Fに着く手前で何とサラリーマンは、すぅ~と消えてしまったのだ。
「えっ!」
今度ははっきり声をあげて、エレベーターの箱全体をきょろきょろ見回したが、やっぱり何の形跡もなかった。
とりあえず外に出て、シルバーのドアをしばらく眺めたが、たぶんそういうことなんだろうと結論付けた。
でも、幽霊とはいえ本当に失礼した。申し訳ない。俺は頭を下げてビルを後にした。
ということで、乗るとき見えなくても先客がいるかもしれないので会釈をするようになった。
ちなみに取引先のビルの幽霊は有名だったそうだが、なぜか近頃出ないそうだ。
オンチ霊
昔働いていた職場では、毎年恒例のボーリング大会が春先に行われていました。
ボーリングがドヘタな私は参加なんてしたくなかったんですが、ブービー賞も賞品が出るため、参加してました(笑)←ビリになっちゃうこともあったけど…。
会場になるのは、会社近くにある寂れた古いボーリング場でしたが、この古さがハンパなくて、建物自体が歪んでて、うまい人達でさえ、苦労しながらプレイしてました。
途中、トイレへ行きたくなり行ったんですが、何度も利用したことあるのに、その日はすごい違和感を覚えました。
節電のため、人がいない時は真っ暗にしてるせいか?と思ったんですが、ちがう。どうも、自分以外トイレ使っている人はいないハズなのに、人の気配がするんです。
でも、気にしたら怖くなるので、テキトーに歌を歌いながら用を足したんです。歌ですが、私はすんごいオンチなので、一人でも歌う事、滅多にないです。
ボーリングを終え、帰宅し、寝て…と、これまで通り普通に生活してました。明け方…。妙な夢を見ました。
何者かが歌を歌っているのですが、耳をふさぎたくなるくらい、ヒドいオンチなんです! 自分なんて比較にならないくらい…。正直イラッと来ました。
そこで目が覚めるんですが、なんと、部屋の隅で夢の中で歌ってたヤツが歌っていたんです!
幸か不幸か私には霊が全く見えなかったんですが、ヘタっぴな歌を歌っていたのは確か。ド下手な歌に起こされブチ切れた私は
「うるせーよ!このオンチ!!」
と、部屋の隅に怒鳴りつけました。すると歌はピタッと止みました。
直感で、ボーリング場のトイレにいたヤツだとわかりましたが、それにしても何故歌いに来た!?と不思議でしたが
思えばトイレで怖さしのぎにド下手な歌を先に披露したのが私だったので、お返し…いえ、仕返しにやってきたのかもしれませんね。
それにしてもヒドイ歌だったなぁ…。まぁ、あちらさんにしてみれば、私の歌もひどかったんでしょうね。
こっくりさんと女ギツネ
結果は全然違うけど、俺にも似たような体験がある。以前、別のサイトに書いちゃったんだが…
中2の時の昼休み。クラスの女子が4人で『こっくりさん』を始めた。俺は自分の席で、それを見るとはなしに見ていた。
女共は異様にテンションも高く、まずは一人が、最初の質問をした。
「こっくりさんこっくりさん、ナルミの好きな人は誰ですか?」
「……」
俺は内心、苦笑した。ナルミが好きな奴はクラモトだって事は、周知の事実だったから。
こっくりさんなんて嘘臭いと思っていた俺は確信した。やっぱり、わかり切った事を質問して、自分たちで指を動かしているんだな、と…
ところが、こっくりさんは思わぬ展開になったのだ!
女子たちが指を乗せた10円玉が、ゆっくり『く』の字に移動した。そして、そのまま止まった。数秒の沈黙…不意に一人が叫んだ!
「やっべえ!ら行…ら行書いて無いじゃん!」
「え~」
「マジ?!」
そう、女共は50音の、何故か‘ら行’を書き忘れていたのだ。
女共の切羽詰まった目線が俺に注がれた。
「らりるれろ、書いて!」
「え?」
「早く!うちら手が離せないだろ!」
普段はおとなしい女まで、凄い顔で睨んでいる。俺は狼狽えながら、らりるれろを書いてやった。
「汚え字!」
侮蔑に傷つきながら…
10円玉は無事、ら・も・と…の字をなぞり、女共は歓声を上げた。
それからというもの、俺は軽く女性恐怖症になった。
こんな訳で、こっくりさんなんか信じてなかったんだが…あの時の女子たちのつり上がった目は忘れられない。奴らこそ、女ギツネだ。
イケメンな幽霊
高校生のときの話。
ある夜、私は眠れずに自室のベッドの上で横になっていた。するとなぜだろう、若い男の声がする。我が家に若い男はいない。零感の私でも一発で幽霊だと分かった。
そのうちどんどん私に近づいてきて、とうとう私にのしかかってきた。私は恐怖で固まったが、若い男は私に乗ったままじっとしている。
このままでは何も進展しない、ええいままよと私は目を開け幽霊の顔を拝むことにした。
あらやだ、イケメン……。
黒髪をオールバックできちっとかため、目もとは涼やかで口には微笑みを浮かべている。これで眼鏡だったらベストだったのだが贅沢は言うまい。ごちになります。ちなみに声もイケメンボイスだった。GJ。
しばらく鑑賞していると、突如幽霊が私の首に手をかけた。幽霊は微笑みを絶やさずに手にじょじょにじょじょに力をいれて、私の呼吸を圧迫してきた。真綿で首を絞めるように、とはまさにこのこと。
少しずつ息苦しくなってきて、このままでは私は窒息死してしまうのではないのだろうかと不安になったので、殴った。
私は飛び起き、男がいるあたりに
∧_∧
(#・ω・)=つ≡つ
(っ ≡つ=つ
/ ) ババババ
( / ̄∪
しかし手ごたえはない。あたりを見まわしても男はいない。ちっ、逃げたか……と思い寝なおしの体勢に入ったところで体が急に重くなった。
重力がいきなり何倍かになったらああなるんじゃないだろうか。とにかく何かに体を触れられているわけでもないのに、全身に見えない力がが均等にかかりベッドに磔状態。
その時の私は金色のガッシュ!2巻のブラゴのグラビレイ食らった清麿と同じポーズをとっていた。
ちくしょうさっきのあんちくしょうの仕業だなと頭にひらめき、このままでいるのもしゃくなので、己の内に秘める根性を総動員させなんとか私は立ち上がり
∧_∧
(#・ω・)=つ≡つ
(っ ≡つ=つ
/ ) ババババ
( / ̄∪
別に標的になりそうなものはなかったんだがとりあえずババババしといた。
そのあとは何もなく、実家を出るまでその部屋にいたが、何も起こらなかった。
友達に話したら爆笑されたので書いてみた。
温泉の湯気タヌキ
笑えると言うか、俺は萌えた話。
俺は温泉が好きで、よく遠出してまで行っている。
ある満月の夜、オープンしてすぐの日帰り温泉に行き、露天風呂に浸かっていた。
満月を頂に仰ぎ「あ゛ぁぁぁ~」とか言っていたら、周囲に漂う湯気が何やら渦巻き一点に集中していく。
最初は俺が超音波でも発していたのかと思っていたが、集まる湯気が何かの形になっていく。その形はタヌキ。
まるで白いタヌキが温泉に入って寛いでいるように、湯気で出来たタヌキはフワフワと漂っている。
不思議だが可愛いその現象をまじまじと眺めていると、湯気タヌキは俺に気付き、本物のタヌキが逃げるように走って消えてしまった。
その温泉が出来た土地にどんな謂れがあるかは知らないが、湯気タヌキが温泉を気に入っているんだから問題無いだろうと思う。
鈴の音と金縛り
小学校低学年頃の体験。
夜中いきなり目が覚めて、鈴の音が聞こえてきた瞬間、金縛りにあった。
(うわー・・お坊さんでも来たのかな・・)
そう思っていたら、何かがこちらに向かって走ってきた。
・・タッタッタッタッタッ
「・・・!!!!」
私は恐怖のあまり必死で、声を出そう、体を動かそうともがいていたら
両チクビに鈴をつけたオッサンが走り去っていった。
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