心が温まる『心霊の話』 百選 短編【81話 – 90話】
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親父と将棋
先週、親父と将棋を指した。
欲しい本代を賭けての勝負だけに負けられない一戦だった。
俺は親父から将棋を教わった。
当然親父のほうが強い。けっこう実力に差がある。
この時は、珍しく中盤まであまり差がつかず進んだ。
俺の次の一手が勝敗をわける。
長考してる俺、余裕でお茶を飲む親父。
この時、初めて気がついた。親父の肩のあたりに見知らぬジジイがいる。
俺はジジイと目が合う。親父はジジイに気がついていない。
ってゆーか爺さん身体透けてるよ。人間じゃねぇ。霊だ、間違いねぇ。
思わず声を上げそうになったその時、爺さんが駒台と盤上を交互に指差す。
俺は怖いのも忘れて必死に理解に努める。
角の頭に歩を打て!そーゆーことか!わかったぜ!
誰だかわからんが、サンきゅ。恐怖も忘れて爺に感謝。
その一手が決めてになり、きれいによせて俺の勝ち。ひさしぶりに勝ったぜ。
んで、対局が終わったあと気になっていることを聞いてみた。
『親父、おめぇ見知らぬジジイに取りつかれてないかい?』
親父は笑いながら言った。
『俺も親父から将棋を習ったが、一回も勝てなかったな』
俺の祖父は父が若い頃(俺が生まれる数年前)亡くなった。
兄達とは年の離れた父は祖父と過ごした時間が少なかったらしい。
そのせいか祖父も親父が心配なようで、時々このようなことがあったそうだ。
まっ今回は、会うことのできなかった孫に力をかしてくれたようだがw
祖父の写真も見たことのないから、あれが霊かそれとも幻覚かわからない。
確認しようとも思わない。
ただ一言いいたい。霊っていたとしても怖いもんでもないってことを。
じいちゃんとパチンコ玉
いまさらお盆の話でごめんなさい。今年じいちゃんの新盆だったんだけどその時ちょっと不思議な事があった。
Myじいちゃんは酒が好きでパチンコが好きで、時々空気読まない発言したり色々イヤンな所もあったがすごく陽気なじいちゃんで、家族の皆じいちゃんが大好きだった。
温泉旅行に行くのが大好きで、気分が乗ると良く踊っていた。パチンコ屋も大好きで暇があるとしょっ中行っていた。
でも、数年前に身体を悪くして入院してからは全然行けなくなってしまって、治ったら行きたいなとよく口にしてた。
最後はもう病院で毎日のように「痛い痛い」って言っていて、見てて可哀想だった。
亡くなったときと葬式のときは家族全員号泣で(ふつうあんまり葬式で一家全員号泣ってないよね…)ずっと苦しんでたから、天国では好きな事を思う存分やってね、と皆で話し掛けた。
それで今年のお盆に、お墓にじいちゃんを迎えに行ったんだわ。じいちゃんは、ばあちゃんが作ったちらし寿司が何より好きだったから、仏壇の仏様のお膳にちらし寿司そなえたりして。
そしたら私の母さんが「せっかく帰ってきたんだからパチンコにでも行ってきたら?」と言ってお金をそなえていた。私も「出たら、前みたいにお菓子ちょうだいね~」とか言って。
その時は何もなかったんだけど数日後、父さんが驚いた顔で何か持ってた。パチンコ玉だった。
うちはじいちゃん以外、皆パチンコはやらない。じいちゃんも体を悪くして五年くらいはパチンコ屋には行ってない。それよりもパチンコ玉がでてきたリビングは毎日掃除してるから、そんなものが落ちてたら絶対分かるはずだった。
それ見てばあちゃんが「うちらに、行ってきたよ~って教えたんだろうね」ってぽつりと言った。
葬式からも日が経って、もう大丈夫なつもりだったけど、ばあちゃんの言葉聞いたらついホロッときてしまったよ。
犬のあいちゃん
10年位前かな?実家で飼ってた犬が居たんだ。
俺が小学校に上がる時に姉貴が子犬を連れて来たんだよ。
その犬は雑種の雌でね、当時はよちよち歩きだったけど物凄く賢い奴でさ。子犬なのに絶対粗相もせず必ず散歩の時にしかおしっこや排便をしなかった。
我慢強く賢い犬だった。とてもね。
俺はその犬にあいちゃんと名前を付けた。
毎日散歩にも行ったし餌やり水やりもした。
イタズラ好きな俺はクラスの女子をいじめる度お袋にシバかれ泣きながらあいちゃんの小屋で慰めてもらったのは良い思い出。
それから月日も経ち俺は18歳になると実家を飛び出し県外で一人暮らしを始めた。
23歳になったある日にお袋からあいちゃんが死んだと聞かされる。老衰だったそうだ。
たまに実家に帰ると元気なかったし、呼んでもしっぽだけパタパタさせてた。
耳もほとんど聞こえてないらしく近寄るまで気付かなかったっけ。なんて色んな思い出を振り返るが不思議に涙は出なかった。
死ぬ前、お袋は庭で寝ているあいちゃんの横で洗濯物を干してたそうだ。
あいちゃんがよろよろと起き上がってお袋の近くをウロウロするそうでお袋は「あ、トイレしたいんだね?いいよそこでしなさい」と、この所はヨボヨボすぎて散歩が出来ないのでいつもこんな感じだそうだ。
お袋がしなさいと言うと初めておしっこやうんちをするそうだ。
夜もお袋は我慢しないでいいんだよと声を掛けていたそうだ。それくらいボケてても賢い犬でその日も例によってそこでしなさいと言うとほんのちょっとのおしっこをしてまた眠りについたそうだ。
それからしばらくしてお水をあげに行った時寝ているあいちゃんを撫でると既に冷たくなっていたそうです。
24歳になって俺は実家で暮らすようになった。
盆の季節にお袋に「あいちゃんの墓参りしなさい」と言われたのだが…..俺はスルーした。
どうしても嫌だったんだよな。あいちゃんが死んだ事を受け入れられないんだよね。だから涙が出なかったのかも。
一年過ぎて25になる歳の盆前だったか。
俺が家でパソコンいじってると「ワン!!!!」って犬の声が聞こえた。聞き覚えのある犬の声。
居間へ行くとお袋が泣いてんだよな。
「今、あいちゃんが吠えた気がした。」
と言うとお袋は「あいちゃん吠えたね」と泣きながら言うんだ。飼ってる猫もすっげぇソワソワしててさ、いつもは入りたがらない俺の部屋へダッシュで入って行くとしっぽめっちゃ太くして外見てた。
俺は今年の盆は墓参り行こうと決め、1人で墓参りに行ったんだよ。
ペット霊苑の一角に墓はあった。
手を合わせた時にさ、いきなり涙がボロボロ流れてきてね….しかも霊苑に居た捨て猫達が一気に俺の所へ走って来た。何故か物凄く俺に懐いて泣き止むまで猫達はそばに居てくれた。
それ以来あいちゃんの吠える声は聞こえなくなった。やっぱり墓参り来てほしかったのかもね。
ペット飼うとやっぱ死んじゃった時の悲しみが半端ないわ…
押してくれたポチ
学生時代から凄くかわいがってた柴犬のポチ(仮名)が死んだのは、
俺が就職して東京に行ってからだった。老衰だった。
Uターンで地元に就職してからのこと。
年末に友達と会う約束をしていて、夜中に車をかっ飛ばしてた。
川沿いの山道を走っていたのだが、スピード出し過ぎてた。
カーブを曲がった直後にハンドルを立て直せずにスピン。
そこからは途切れた記憶しか無い。
どうやって車から出たのかも全く覚えていない。
夢か現実かも解らない朦朧とする意識の中、
崖を登るときに、下からポチ(仮名)が背中で何度も押してくれた。
足には毛の触感もあった。
道路にたどり着いて座り込んでいると、ちょうど車が通りかかった。
俺「すみません。今日は何日ですか?」
相手「は?31日じゃん」
そのときやっと自分に何が起こったのか理解できた。
大晦日で友達と会う約束してて、飛ばしすぎて崖からダイブしたんだ……。
通りがかった車は、中学の時の同級生だった。
すぐ救急車を呼んでくれて病院へ。
年が明けて退院し、事故現場へ行ってみた。
高さ5m以上はある断崖。
こんなとこ……フリークライミング無理(-_-;
やっぱ、ほんとにポチ(仮名)が押してくれたから登れたのかな?
シートベルトはしてた。
なかったら車外に飛び出てたと思う。
事故後の車両は、窓から上ペシャンコで、なぜかシートはリクライニング倒した状態だったらしい。
着てた革のハーフコートはガラスでボロボロ。
そのボロボロ具合が、3本平行線入ってるみたいなとこが何カ所かあって、
ひょとしてポチ(仮名)が「起きて!」ってやったのかなぁ?
なんて想像させる。
ひっかきキズじゃなくて、きれいに革が切り裂かれるぐらいだから、
犬の爪じゃなくてガラスなのはわかってるけどね。
霊の見送り
十数年前、横浜の曙町で霊感がある知り合いとBARで飲んでいた。
店の隅に霊らしき気配を感じた。
俺「いるよね?」
知り合い「うん。いる。」
俺「赤い・・・」
知り合い「ワンピース」
カウンターで水をもらって、店の隅に置いて延命十句観音経唱えてみた。
俺「ついてきた?」
知り合い「うん。うしろに嬉しそうにたってる。」
外が明るくなってきたので、帰ることに。
店の外に出て階段を下りた。
知り合い「階段のとこ・・・」
俺「見送りに出てきてるよね?」
知り合い「相手してもらってうれしかったんだろうね」
胸を触る子ども
この家に引っ越して何度かあったことを書き込みます。
夜、ぼんやり考え事しながらウトウトしていると、急に金縛りにあった。
「これが金縛りか~」などと呑気に考えてると、いきなり胸を触るような感触がした。
ただ、いやらしい触り方というよりも小さい子どもがお母さんに甘えるために触ってるような感じ。
実際、小さい手で触ってるような感触だったし、何か温かい感じがしたためなるがままにしておいた。
そして最近、ベットで横になってるとまた金縛りにあった。
今までは机に突っ伏した状態でなってたため、この状態でなるのは初めてだった。
今日も来るのかなと考えてると部屋の隅に人影が現れた。
なぜか私はそれを5歳ぐらいの甘えん坊の男の子と認識していた。
その子が足取りも軽く私のベットに飛び乗るといつものように胸を触りだした。
どういうわけか右手だけは自由に動かせたのでその男の子をナデナデしてあげると、男の子は満面の笑みで私に抱きついた。
私はそのまま寝てしまったけど、なんだか心が晴れやかになった。
クマさんみたいな彼
2年前、彼と死別しました。
彼が亡くなる3ヶ月ほど前、デートでの出来事です。
彼は私の膝枕が大好きで、公園のベンチで膝枕をしていたときのこと。
私が「なんか○○ってクマさんみたいだね」って言うと
彼は「そうかな? 生まれ変わったら優しいクマになってお前を癒してやるよ」って
優しい笑みを浮かべて言いました。
彼はその後、病でこの世を去りました。
私は生きる望みを失い、呆然としたまま毎日を過ごしていました。
友人が見かねて気分転換にハイキングに誘いました。
春の日差しが暖かい、近くの山へ行ったときのことです。
久しぶりに自然に触れた私は、友人の優しさを感じて
久しぶりに憂鬱な気持ちを忘れていました。
そんなときです。遊歩道の近くで私たちは1頭のクマに遭遇しました。
そのクマは体長170cmほどで、冬眠を終えたころみたいでした。
友人は恐怖心からそそくさと逃げ出しました。
私も冬眠明けのクマの恐ろしさは知っているつもりでした。
私は恐怖のあまり腰を抜かし、その場にへたり込みました。
そのクマは、私に近づいたかと思うと、いきなり匍匐前進のように
私の元へやってきました。
「食べられる」と直感しました。
しかし、私の膝のにおいをかぐと、いきなり膝に頭を乗せて甘えだしたのです。
私はあっけにとられました。野生のクマがそんな行動をするなんて……
しかも体長170cmといえば立派な大人のクマです。
クマは私の膝で頭をすりつけたり、私に向かって甘えるように手を伸ばします。
いつしか私は涙を流していました。
クマが頭をすりつけたり、手を伸ばす仕草は、まさに彼の動きとそっくりだったのです。
「本当にクマに生まれ変わったの……?」と涙ながらに思っていると
クマは私の顔を不思議そうに眺めました。
そうしてそのクマは私が流した涙をペロッとひとなめすると
「○○が元気そうでよかった」と言っているように見えました。
それから私にキスをするかのように鼻を近づけ、もう一度私の唇をなめると
森の奥に消えていきました。
友人は「大丈夫だった? 食べられるかと思った」と泣きながら寄り添ってきました。
私はいまだにあのクマが彼の生まれ変わりだと思っています。
釣好きだった祖父
4年前に体験した話です。
2007年の8月、釣好きだった祖父が危篤になった。
しばらく前に脳内出血で倒れていつ死んでもおかしくない状態だった。
祖父の影響で釣り少年だった私は、山だと言われた夜一人居間でアユ釣りの仕掛けを作っていた、
チモトが無くて結ぶのが苦手だったアユ針がその夜はなぜか沢山結べて、作っては祖父にもらった針入れに入れていた。
12時を回ったころ玄関の電話が1回鳴った。
見に行っても履歴が無く「もしかしたら」と思った。
5分ほどして祖父に付いていた父から、少し前に祖父が息を引き取ったと電話が入った。
今になって思うとあの夜は祖父が手伝ってくれていたのだと思う。
(後日仕掛けづくりをしたらいくらやってもアユ針をあの夜ほどうまく結ぶことはできなかった)
そして最後の電話でお別れをしたのだとも思う。
大したこともないが自分にはとても大事だった話です。
PS
祖父の釣り道具はすべて自分が引き取りました。
今でも現役で大切に使っています。
お盆が真っ二つ
ある日、母親を見てたらすごくイライラする日があった。
そしたら母親が今日出かけた近所で、大きな死亡事故が有ったという。
こりゃ、持って帰ったな……と仕方なく、追っ払う事にした。
取り合えず、死んだおじいちゃんに追っ払ってくれるように頼んで、
母親にも塩で手を洗うように指示。
自己満足でも良いかと思ったら、案外すっきり。
よしよしと思ってたら、一枚板のお盆を母親が持った瞬間、
お盆が真っ二つに割れた。
どうやらお盆を身代わりに使ったらしい。
実は、頼んだおじいちゃんは
私が生まれる前に亡くなってて面識が無い。
お墓参りも数えるぐらいしかして無い。
それでも、お願いしたら守ってくれたのが分かって、すごく嬉しかった。
おじいちゃん、ありがとう。
おじいちゃんの言葉
酔っ払った勢いで初投稿。
俺は幽霊とか信じてなかったけど、この体験してから、魂とか人の心とかは残るのもかもしれないって思った。
俺のおじいちゃんが今年94歳で亡くなった。
生前は尊敬するおじいちゃんで、戦中はガタルカナルにも行って帰って来たんだそうだ。
戦争の話を子供の頃は聞きたがったけど、どっかの島で猿をペットにしたとか、楽しい話は色々聞かせてもらったけど、
戦争そのものの話は絶対にしてもらえなかった。
今思うと、辛かったのかなって感じるけど、俺はおじいちゃんの思いの幾ばくかでも知ったかぶりしちゃいけないと思う。
そんなおじいちゃんは旅館を経営していて、俺が夏休みに遊びに行くと外国の人が結構泊まってた。
今になって聞くと、おじいちゃんは海外の人たちとすごく盛んに交流してたんだって。
当時はネットなんてないのに、一体どうやって知り合ったのか不思議だった。
おじいちゃんは死ぬまでずっと一本の軍刀を大切にしてた。
それを見る度に、俺に「これは誇りではない。戒めだ」って俺に言ってた。
だから亡くなる数年前に、一族で金出し合って沖縄旅行へ連れて行ってあげられたことは、
多分、俺からすると親孝行ならぬ祖父孝行になったのかな?とか傲慢にも思ってる。
ひめゆりの塔に、おじいちゃんは「一人にさせてくれ」って一日中いたんだって。後で聞かせてもらった。
俺にも何となくだけど、おじいちゃんの気持ちがほんの少しだけ分かるような気がした。
おじいちゃんは最期まで気丈な人だった。
突然倒れて入院して、1ヶ月は持たないって言われたのに1年以上頑張ってくれた。
一回は帰宅も出来るかもって言われたんだけど、おじいちゃんは「迷惑になる」だって。
そんなこと言わずにって、帰宅準備を始めようって頃合いを見計らうようにして、おじいちゃんは亡くなってしまった。
本当に、失礼だけどコロリと。
遺言通り、心臓マッサージも人工呼吸もしなかった。
もしかしたら、それやってたらもっと長生きしてくれてたかもとか思うと心残りだけど、
おじいちゃんはきっと幸せだったと思う。
どうして幸せだったかと思うのかと言うと、
おじいちゃんが亡くなって数日経ったある日に、俺はおじいちゃんと会ったから。
俺は超現実主義者だったから、幽霊なんてのは信じてなかった。
今も、もしかしたら幻だったのかも知れないと思うけど、きっと違うと思う。
俺が朝目が覚めると、俺の部屋の隣が仏間なんだけど、そこでワイワイ結構な人数の声がする。
誰だろうって起き上がって見に行くと、テーブルを取り囲むみたいにして若い男の人たちがいっぱい座ってた。
誰だよ・・・と思うよりも先に、俺はその中におじいちゃんの姿を見つけていた。
おじいちゃんはすごく若返っていて、他の人たちと同じに軍服みたいのを着てた。
どうしておじいちゃんが分かったかって言うと、おじいちゃんに戦時中の写真を色々見せてもらってたから。
・・・ってのもあるけど、おじいちゃんは年取っても若い頃と同じような顔をしてたってのがある。
俺の姿を見ると、座ってた男の人たちが「おー」とか「やー」とか言い出して、おじいちゃんが立ち上がった。
名前分かんないけど帽子かぶったおじいちゃんはすっごい凛々しくて、なんか目がすごく綺麗だった。
俺に一歩近づいて「今日は仲間連れてきた」って言って、そうすると全員が立ち上がった。
「これからコイツらと飲みに行く」とか言うと、全員がすごく豪快に笑って、
その笑い声の中、おじいちゃんが俺の手を取った。
すごく温かくて、おじいちゃんの手の感触で、俺は恥ずかしいけど涙出ちゃってしょうがなかった。
それでおじいちゃんは言った。
「どうか、どれだけ裏切られても、どれだけ苦しく悲しい思いをしても、諦めないで欲しい。
世界中の人たちと、我々は友達になることが出来る。我々には出来なかったが、皆は焦りすぎているだけなんだ」
そしてグッと握手されて、じっと目を見た。
俺はどうしてもあの目を忘れられない。青空みたいな瞳だった。
その言葉の後、おじいちゃんは手をそっと離して、みんなの所へ歩いて行くと、
みんなビシッと敬礼して、「ゆっくりこいよー」とか「まかせるぞー」とか言う声が聞こえた。
その直後、俺はベッドの中で目が覚めた。
俺は幽霊とかは信じてなかった。
心霊とか言うのも信じてなかった。
でも、あの時に握った手の感触と、言葉だけは忘れることが出来ない。
きっと幽霊とか魂ってのは、俺たちの中にあるものなんだと思う。
俺の中におじいちゃんや、色んな人の思いが受け継がれているんだと思う。
こんな話し酔っ払って話しても笑われるだけだし、どこに書けばいいのか分かんなくて、ここに書かせていただきました。
過去スレ読ませてもらって、何となくここならおじいちゃんに言葉が伝えられるような気がしたんだけど、
何書いていいか分かんない。
「がんばります、ありがとう」ってぐらいしか思い付かない。
おじいちゃん、向こうで見ててくれてるのかなあ。
俺、こんなヤツで酔っ払ってるけど、おじいちゃんのこと大好きだったよ。
がんばって、おじいちゃんたちの魂とか無駄にしないように頑張るよ。
好きだったお酒と甘いお菓子、今度お供えするよ、おじいちゃん。
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