– ほのぼの - 和む話 短編10話【21】
お帰りアルヨー!
同級生と中華街に行くとか言ってた日、家の前まで来るとイイ匂い。
ウキウキしながらドアを開けたら、にっこり笑ったカミさんが
ホンコンソース焼きそば(知ってる?)のキャラみたいなカッコで
ソデに手を入れて
「アぃヤー、お帰りアルヨー!」
ヒザから崩れ落ちたね。ナマズヒゲまで付けてるし。
そのヘンな服は小ネタのためにわざわざ買ったのか。
「そうアル。アナタ帰り遅いから何度かスに戻って大変だたアルネー」
「あーパパアルー」娘もかよ!
・・・・バカだこいつ、バカすぎる。
あまりのバカさ加減に、涙が出た。
ああ俺、結婚して良かったなあ。ホントに良かったなあ。
告白してる最中に大量の鼻血
高校生のときに1年間片思いしてた子に告白してる最中に大量の鼻血がでたことかな。
すっげードキドキしながら「あのさ、俺さ、入学してからずっと君のことがすらばぇ」ってなってダラダラ流れてきた。
俺は恥ずかしさと情けなさで涙目になって「あ、いや、ゴメン、ゴメン…」てグダグタしてた。
もしOKされたら木陰から飛び出てくる予定だった友人達も「どーすんだどーすんだ」ってザワザワしてた。
そしたらその子が…
「鼻血と涙、どっちを先に拭きたい?」ってハンカチ差し出してきた。
俺はまだ止まらない鼻血をダラダラ流しながら「えっ?」と言った。
次の言葉で今度は失禁しそうになった。
「私、○○君のこと好きだよ。そんな顔見せられても、変わらないよ。」って。
物凄い勢いで飛び出してきた友人達に胴上げされながら鼻血と涙を飛び散らせて喜んだ。
それから8年、嫁となった彼女に今でもその話をされて恥ずかしいです。
おじいちゃんと雑種のわんこ
先週末、近所の公園に花見に行った
わりと広い場所が休日はドッグランとして解放されてて、もちろん普通の人も入れる
周囲には沢山の桜があるので、犬と遊ぶ人や桜を見る人でいっぱいだった
そんな中、一人のおじいちゃんと柴っぽい雑種のわんこが歩いているのとすれ違った
わんこは自分のリードを引きずらないようにクチに加えてて、おじいちゃんの歩みに会わせてぴったり
ついていたので、賢いねー躾がすごいねーと友人達と話していたら、どうも聞こえていたらしく
おじいちゃんが立ち止まる→わんこも立ち止まる
おじいちゃんが歩き出す→わんこも歩き出す
おじいちゃんが座る→わんこも座る
みたいな芸を、こちらに背を向けたままで数回も披露してくれたw
おおーええ子やーすごいすごいーと我々も盛り上がってしまった
おじいちゃんは最後までこっちには顔も向けなかったし会釈も挨拶もなかったけど、
去っていく足取りがちょっと弾んでたw
ニホンジンスゲー!
俺は剣道部なんだが、
フィンランドからの留学生3人が見学に来た。
彼らの世話をしている先生が、彼らにちょっと見せてあげて欲しい、と言ったので、
俺と友達はお互い目を合わせて、思わずニヤりとしてしまった。
というのも、俺と友達は普段から、身体を温める時にいつも決まった動きで試合をしていたので、
今では高速でその試合の動きをすることができ、もはや演武の域に達していた。
最近ではその動きは改良され、どんどん派手になっていった。
ということで座布団を渡し、フィン公3人に観てもらうことにした。
互いに面打ち胴打ちを高速で繰り出し、お互い見事に受け止め、
どんどんスピードは上がっていく。鍔迫りしながらちょっとフィン公のほうを見たら、
3人とも ( ゜д゜ )( ゜д゜ )( ゜д゜ ) ←こんな顔しながらコッチ見てる
俺「あいつら身を乗り出して観てるぞ」友達「w」
技は派手になっていき、ジャンプしながら面打ちをするというおかしな動きで
「Ohー!!!」という歓声。
最後は綺麗に同士討ちでフィニッシュ。
フィン公3人拍手しまくり。
3人そろって ゜д゜) ゜д゜) ゜д゜)「スゲー!」と叫んでいた。
俺「このくらいは日本人は皆できるよ」
友達「その辺を歩いている大人のほうが俺たちよりも上だよ」
先生は笑いをこらえながら3人にその言葉を訳したら、
3人は互いに目を合わせて、
゜д゜) ゜д゜) ゜д゜)「ニホンジンスゲー!」と叫んでいた。
今日カレー?
ある日の夫
野菜スープを作ってたら
「今日カレー?」と聞いてきた
またある日の夫
付け合せにするジャガイモを切っていたら
「今日カレー?」と聞いてきた
別のある日の夫
そうめんを茹でるため大鍋を取り出すと
「今日カレー?」と聞いてきた
昨日の夫
玉ねぎの皮を剥いていると
「今日カレー?」と聞いてきた
今日の夫
私が「今日こそカレーだよ」と言うと
(*゚∀゚*) って顔して出勤した
オーダーを取りに来た女の子
友人とファミレスへ行った時の事。
オーダーを取りに来た女の子が、まだバイトを始めて間もないのか
オーダー打ち込む電卓みたいの(なんてーの、あれ?)を片手に
「えーと、えーと・・・」と悪戦苦闘。
こっちは男二人で腹も減ってて大量注文だし、女の子は打ち込むのに手間取るしで注文が全て終わるまでに大分時間がかかった。
やっと顔を上げて、
「メニューお下げします」と絶望的な声で言ったその子に、友人はメニューを手渡してやりながら
「頑張れよ!」と一言。
女の子はたちまち嬉しそうな顔になり、「有難うございます!」
その後、厨房の方から
「頑張れって言われました!」「よかったじゃん!」という声が聞こえてきて
苦笑している目の前の友人が、なんとなく誇らしく思えた。
父からのおはようメール
父が半年くらい単身赴任した時。
毎朝母におはようメールするも母は朝は子供たちの弁当作りに忙しい。
しまいには、私と弟に『お母さんにメールの返事をくださいと伝えてください』とメール。
しかし母は忙しいので返せない。
父からの催促メールがしつこいので、『おはよう』とだけメールした母。
すると父から私の携帯に電話。
『お母さんにハートつけてメールしたのにハートが帰ってこなかった…』
ハートにこだわる父カワユス…
忍者の薬
小さな定食屋やってるんだけど、近くに研修外国人用の宿泊施設があるので
外国の人がよく来る。
で、暑くなりはじめるこの時期になると100円玉もってこっそり私に近づく人がいる。
用件は「忍者の薬をくれ」
彼らの言う「忍者の薬」とは梅干。
ばあちゃん直伝の梅干を店先で売ってる。
だいぶ前に夏ばて気味の研修外国人に
日本古来の食品で夏ばてにいいんだよとあげたら
効いたらしく、「あれはグレイトだぜ・・・」と申し継ぎされているらしい。
しかし外国人仲間の間では
「梅干?あれは人間の食い物じゃねえ!
日本人はなんであんな物食うんだろうなHAHAHA」
とやりあってるらしく、おおっぴらに買えないから、こっそりと私に耳打ちしにくる。
梅干が外国人にも効くのかとこちらもびっくりだが、
彼らの間では私は忍者の女首領扱いになっている。
お弁当作ろうか?
父親が、日帰りで他県に仕事行くらしい。
『お父さん、あした仕事休みだからお弁当作ろうか?それともあっちで食べてくる?』と聞いたら、
はじめ(*゜∀゜*)て顔をしたんだけど、急に恥ずかしそうに
『外食なら・・機会があればいつでもできるけど、娘のお弁当はいつ食べれなくなるか・・なぁ、あの、昔母さんが作った赤いウインナーのタコさん・・タノム(←だんだん語尾が小さくなる)』
『あっ!あとアスパラをベーコンで巻いたやつと、卵焼きとわかめご飯・・デモ父サンハナンデモ食ベルゾ!』
思わずプッwと吹き出して笑っちゃったけど、外食より私のお弁当を選んでくれてすごく嬉しい。
明日は気合いいれてお弁当作るぞ
ケンカした友達にメール
ケンカした友達に謝ろうと思って「ごめん」とメールした。
つもりが、予測変換で選び間違えて「ごはん」と送っていた。
次の予測が「ですよ」とか「行こう」だったから変だと思ったんだよ。
送る前に気づけよ。
でも友達から
「ごはんて何だよw一緒に行く?」
て笑いながら電話きた。
結果おーらい!仲直りして美味しくごはん食べました
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