ひきこもりニートがボランティアにいった話
なんとなく書きたくなったので、ひきこもり糞クズニートがボランティアにいった話を書いていこうと思う
まずは落ちぶれてく経緯から…
小中高と全くみんなに馴染めず、微妙にイジメられたり微妙に不登校になりながらもなんとか卒業
友達なんて真面目に一人もいなくて、便所飯はプロ級の腕前だった
多分もっといじりどころが満載だったらめちゃくちゃにイジメられてたと思うんだけど、本当に空気っていうかいてもいなくても同じみたいな人間だったから無事に卒業出来たんだと思う
卒業後は内定してた会社に勤めて、アパートを借りてリア充を目指したけど、そこでもやっぱり馴染めず、途中鬱になったりして、結局5年目に退職した
そこからはひたすらアパートに引きこもってた
引きこもってたといっても閉店間際に隣のスーパーに食材の買い出しに行くことくらいはあったが、外に出るのはそれくらいで、人がマジで怖くなってた
毎日特に何をするでもなく、別にそれ程のめり込んでる趣味なんかもなかったから部屋の中でダラダラすごすだけの日々だった
そんな意味不明な糞みたいな生活を気づけば三年くらい続けてた
友達もいないし、趣味も特にないし、食料とか以外はあんまり出費もなかったから働いてた時は結構貯金ができてた
ひきこもってからはそれをただ食い潰す毎日…
無駄にダラダラ過ごしてるのになぜに1日ってこんなに早く過ぎるんだろ?
今年に入って気がつけば貯金があと一年ももたないくらいに減ってた
当然危機感はあったし、ヤバいと思ったが、それでも何もする気が起きなかった
ヤバい状態なのに外に出るっていう選択肢はなく、いつもの無駄な毎日を繰り返してた
マジで糞人間
ていうかこのまま金がなくなったら餓死でもして死んじゃおうかぐらいに思ってた
生きてる楽しみが何もなかったから死んだ方が楽だしいいやって本気で思ってた
そんな時、あの震災がおこった
毎日被災地域や原発の凄まじいニュースを見て、俺みたいな生きてる価値のないクズが生き残って、沢山の素晴らしい人たちが亡くなってしまったことにものすごく理不尽さを感じた
いつもの俺ならそれをただ感じるだけで、別に何をすることもなく、またいつもの糞みたいな日常に戻っていったはずなのに、俺はこんなとこで何をしてるんだろう・・・ってそれからやたらと思うようになった
それでますます自分自身のことをどうしようもない人間だと思ったし、自分自身がめちゃくちゃ嫌になった
こんな自分になったのは学校や会社や周りの人間のせいなのか?いや、こんな糞みたいな自分を作ったのは自分だ…
今まで他人のせいにしたりして色んなことから逃げてきた
もうそんな自分が心の底から嫌だった
こんな自分のままじゃ嫌だと本気で思った
こんな自分にしたのが自分なら、きっといい方にだって自分で変えていけるんじゃないか
そして、この震災でしかしたらこんな糞クズでも役にたてるかもしれない
苦しんで大変な思いをしてる人が同じ国にいるのに俺はこんな部屋でぬくぬくダラダラ生きてていいのか
ひきこもりクズニートの癖にそんなことを思った
今ならもしかしたら外に出ていけるかも…怖いけども…
ていうかこれを逃したら俺は本当にひきこもりクズニートのまま死ぬんじゃないかと思った
いざそういうふうに思い立ったけど、恐怖心やらなんやらで結局何日か足踏み
しかし大好きなアマガミの絢辻さんルートを何度もプレイして勇気を出した俺は3月下旬、ようやく腹を決めた
被災地でボランティアをしよう、と
ボランティアにいこうと思ったのは純粋にこんな糞でも歯車くらいにはなれるかもしれないと思ったからってのもあるけど、
被災地でボランティア活動をすることで自分自身も変わっていけるんじゃないかと思ってた
思い立ったら逃げたくなる前に行動だ
俺は外に出るのがほんとに嫌というか怖かったから、異常に物を買い溜めしておく癖があった
当時の品薄状態の世の中が嘘みたいに俺の部屋には色んなものが揃っていた
ネットやらで被災地が必要としてるものを調べて、需要があるものは全て車につめた
車は働いてたときに親の知り合いから格安で譲ってもらい、ひきこもりになってからも一応手放さず車検はチキンととって、たまに夜にバッテリーが上がらないようにエンジンはかけてた
夜中に長髪ヒゲ糞野郎が30分くらいエンジンのかかった車の中で何もせずにビクビクしてる姿はきっと近所の人たちにしたら不気味以外の何ものでもなかったと思う…
物資を詰めたりしてるときにふとパソコンが目に入った
これは別名ひきこもりクズニート手助けツールともいう
あんまり色々考えると躊躇してしまいそうだから、ソッコーでケーブルを抜いて車につめこんだ
なんかこれがあるとひきこもりに戻りやすくなりそうな気がしたし、被災地の欲しい物リストにもあったから一石二鳥だ
ストーブも目に入った
東北はまだ寒いらしいしストーブも持っていくことにした
東北に比べれば関東なんて年中灼熱地獄だし、冬だって毛布にくるまってればなんとかなるはず
その他もろもろ情報から必要かなと思うものを詰めこんだら俺のモビリオスパイクはいっぱいに、俺の部屋にはほぼ何もなくなった
でも何かそんな部屋をみて不思議と落ち着いた気持ちになってた
いざ出発!と思ったが、鏡にはジャングルの中で終戦も知らずに奮闘する兵隊のような男がうつっていた
これは多分マズい…
被災地に行ったら確実に被災者に見られてしまう…
急いで風呂に入ってヒゲを剃って、髪を切った
ヒゲは普通に剃れたが、髪型は完璧に失敗した散切り頭になってしまった…
なので常に頭にはタオルを巻くことに決定
そして部屋に別れを告げて出発…ガクブル…
ちなみにまだ全然外の世界にビビってたから行動は夜に行ってた
ボランティアなんだけど、イメージ的に福島、宮城に比べたら岩手に行ってるボランティアって少ないんじゃかいかと思った
あくまでも自分の勝手なイメージだけど
ネットなんかで調べた自治体の情報でもボランティアの数が足りないってことだった(どこもそうだったと思うけど)
し、行き先を岩手のある町にしぼった
その町で今必要としてる物資の中に車に積んだものもほぼ全て含まれていたのでその点も問題なかった
現地自治体のボランティア受け入れのことなども調べあげてたし、これでよし出発だと車に乗り込もうとしたとき、隣の民家のおばちゃんに見つかり話しかけられた
おば「あら、引っ越し?」
俺「あ、いや、えーと、その、あの、ひ、被災地に…」
おば「日比谷に?あら、私も昔住んでたことがあるのよ」
俺「あ、あの、いゃ、日比谷じゃなくて、ひ、被災地に、ボ、ボランティアに行こうかと…グフッ…」
おば「被災地?あら、ゴメンね、あなたの声小さいから聞き間違えちゃったわよw
ボランティアねぇ…あっ!そうだわ!」
そういうとおばちゃんは家からまだ使ってない下着とかカップ麺の箱とか色々持ってきた…下着…ゴクリ…
電話とか店員とか意外でこういう風に人と話すのもかなり久しぶりだったし、俺はそうとうキョドってたと思う
ていうか引っ越しじゃなくてコソコソしてたし夜逃げに見えたんじゃないかと思う
おばちゃんの物資も詰め込んで今度こそ出発だ!って時におばちゃんが「頑張ってきてね!」って言ってくれた
だいぶ忘れてたあったかい気持ちがなんか少し蘇った気がした
俺「は、はい、が、頑張ります…」
なんだか嬉しくなってそう言い返したのだが、声が小さいのか存在感がないのかおばちゃんは気づかず家に入ってしまった
まぁ、そんなこんなあったけどよくやく糞クズ野郎は被災地に向かって出発した
道中ネットで得た情報を頼りにあいてるスタンドをまわり、ガソリンと灯油を2タンクずつ確保
何回も言ってるけど俺はひきこも糞りクズ…こんなに物積んで意気込んでたのに被災地に行くまで何度もやっぱ行くのやめようかなと思った
でもなんとかギリギリ逃げ出したい衝動に勝つことができ、翌朝岩手の被災地に到着
絢辻さんありがとう…
でもそこまできてるのにビビってしまい、人気がない脇道に車を停めて暫く動けなかった
どうしよう…やっぱ怖い…車の中で一時間くらいガクブルしてた
そしたら不意打ちみたいにいきなり運転席の窓ガラスをノックされた
俺「はうぁっ!?」
ビビって心臓が止まりそうになる俺
窓の外には同世代くらいの作業着をきた青年が一人
青年が窓あけてってジェスチャーをしたからキョドりながら窓をあける
青年「あ、おはようございます。ここで何してるんですか?」
俺「あ、あ、うん、えーと、うん、あの、私、うん…」
青年「??あの、ちょっとよくわからないけど、ここにこれから自衛隊の車とめるみたいだからどいてもらいたいんだよね、いいかな?」
俺「は、はい、うん、あ、はぅ」
青年「よろしく!」
おばちゃんよりも同世代の人のほうが何倍も怖くて、急いで車を発信させる俺
ボランティアにきたのに、無意識に現地から逆方向に車をまわして走り去ろうとする俺
その時さっきの青年が小走りでよってきた
多分これがなきゃまた俺は逃げてたと思う
青年「あの、さっき車の中に物資らしいのが入ってるの見えたんですけど、もしかして物資運んできてくれた方ですか?」
俺「あ、あ、あぁ、あ、ハイ!そ、そ、そうだす!!」
青年「やっぱそうなんですね。ありがとうございます。あの、もしかしてどこに運べばいいかわからなかったからここにいたとか?」
俺「ひゃ、ひゃ、ひゃい、そ、そうだす!」
青年「そうだったんですね。俺地元の消防団のものなんですけど、よかったら案内するんで、案内がてら俺も乗せてってくれませんか?ちょうどそこに用があるので」
俺「うぇ、あっ、あのすいません…だ、だ、駄目だす」
何故かとっさに駄目といってしまった俺…orz
ていうかさっきからキョドりすぎてだすだす言ってしまってる…
青年「え、駄目っすか!?」
俺「あ、あ、いや、その、うん、やっぱいいです!」
青年「いいの??ありがとうございます」
テンパりすぎて自分でも訳が分からない状態になってた
青年が物資で狭い助手席に乗ってきた
彼は桜井くんというらしくて、俺と同い年だということが車中の会話で判明した
異常なほどテンパってる俺にも桜井くんは動じずに接してくれて、目的地に到着する頃には俺に勉ちゃんというあだ名をつけてくれた
※だすだす言ってたのがキテレツの勉三さんに酷似していた為
緊張とテンパりでおかしくなりそうだったが、無事物資を集めてるとこに着いて桜井くんと物資をおろした
おろし終わると桜井くんは消防団の仕事があるから行くねといってしまった
きっと桜井くんは俺のことを物資を運んできた糞クズ野郎として見ていたと思うが、俺の本当の目的はボランティアだ
周りには沢山人がいて死にそうだったけど、桜井くんと話したのがあったおかげでなんとかならないこともない気がしてた
ていうかここでウジウジ動けないのは本気で邪魔になるし、俺は意を決してボランティアセンターに向かった
ボランティアセンターではひきこもり人見知りクズ糞ニートをなるべく面に出さないように平常心を装って受付をすまし、班分けを待っていた
心臓は常にバクバクで、汗の量もハンパなかった
班分けで俺はある地域の瓦礫撤去をすることになった
俺の班のリーダーはシゲさんって人で、みた感じ40前後って感じのワイルドなちょいワルオヤジだった
怖そうな人だなぁとか思ってた移動中、初めて被災地を見る
言葉がなかった
なんていうか、本当にこれが現実かと思った
シゲさん「おい、新人!なに泣いてんだ、こら」
気づいたら少し涙が流れてた…なんで涙でてきたかは不明…
シゲさん「なんで泣いてるかしらねぇけど、ボランティアが泣くんじゃねぇ!現地の人だって泣きたいの我慢して頑張ってんだからよ」
俺「う、うぃ、うん!はい!」
シゲさん「!?」
目的地に到着し、撤去作業に入る
なんだか現地の光景をみたあとは、さっきよりテンパりはマシになってた。シゲさんの指示に従い撤去していく
黙々と作業を続けていく
俺はひきこもってる間、毎日ほどほどに筋トレやルームランナーで走ったりしてたのでひきこもりの中では筋力と体力はあったと思う
黙々と作業してるとあっという間に時間がすぎ、疲れたけど無事に1日目のボランティア活動を終えた
シゲさん「新人、お前なかなかパワーあるし、動けるな」
俺「あ、あり、ありがーと!」
シゲさん「!?」
最初は怒られたり怖かったけど、シゲさんにお褒めの言葉をもらい、被災地の役には少したってるのかなと思って何年かぶりに少しの充実感を味わってた
だけど被災地のあの光景を思い浮かべるとそんな気持ちはソッコーで吹き飛んだ
明日も頑張ろう
ボランティアセンターについて解散し、その日はソッコー車の中で寝た
それからは
駐車場の車で起床
↓
ボランティアセンターへ
↓
撤去作業やら避難所の手伝いやらをやる
↓
車で就寝
という繰り返しの毎日
シゲさんとは同じ班になることが多くて、1ヶ月経つ頃にはかなり仲良くなってた
ていうか気にかけてくれてめちゃくちゃよくしてくれた
誰にもいえないと思ってたひきこもりだったこともそんなシゲさんには話せた
シゲさんも関東からボランティアにきていて、なんだか会社を経営してるらしい…社長…
日本の一大事だから会社そっちのけでボランティアに駆けつけたみたいだが、会社大丈夫なのか!?
消防団と一緒に作業することも度々あり、三日後くらいには桜井くんと再開を果たし、いつの間にか桜井くんとシゲさんと俺で夜飯を食べる仲になっていった
俺友達とかいなかったからわかんなかったけど、これが友達って雰囲気なのかな?って感じがして凄く嬉しかった
現地の人たちにありがとうと言われると、こんなクズでも僅かに何かの役には立ててるのかなって思って、それも嬉しかった
ちなみに桜井くんは家が被災して仮設に住んでて、両親とも行方不明で職場も奪われていた
それなのに彼はいつも明るくてみんなの為に動いていて、本当に尊敬できる人間だった
俺とは真逆の素晴らしい人だ
なのになんでこんな不幸が彼に…
本当人生は不公平だ…
桜井くんのご両親が早く見つかることを祈りつつ、俺も桜井くんやシゲさんみたいな人になりたいと思うようになってた
もう帰ろうとかそんなことは頭に一切なくて、それからも無我夢中でボランティア活動をしてた
5月あたりからボランティアしてる期間が長かったから糞クズ野郎のくせに班のリーダーをやる機会が増えた
この頃には当初のテンパりはほとんどなくなって、ボランティアのみんなとも多分普通に会話できるようになってた
緊張はめちゃくちゃしてたがな
そんなこんな毎日色々な活動をこなしながら過ごしてたある日の夜、俺の車に桜井くんがすごい沈んだ顔でやってきた
桜井くん「よお、勉ちゃん」
俺「あ、桜井くん、お疲れ様!ん、どうかした?」
桜井くん「・・・あのさ、見つかったわ、俺の両親」
俺「えっ!?見つかったの!?」
桜井くん「検査の結果が出て間違いないってさ…なんだか見つかればいいって思ってたのに、見つかると現実を突きつけられた気がして、なんか凹むわw」
俺「桜井くん・・・」
桜井くん「・・・なんかやりきれないなぁ…チクショウ…」
桜井くんは泣きながら笑ってた…
こんなとき友達として桜井くんに何も言葉をかけれない自分にすごく腹がたった
気がつけばもう6月になり、シゲさんが帰ることになった
ボランティアセンター全体のリーダー的存在だったシゲさん…
社長なのにこんなにいたシゲさん…大丈夫か!?
俺にとっては兄貴みたいな存在になってたシゲ兄…(一人っ子だから兄貴とかよくわからんが)
みんなでシゲさんのお別れ会をやった
シゲさん「ここにきたばっかの勉ちゃんと今の勉ちゃんはまるで別人だなwいい顔になった!これなら俺がいなくても大丈夫だ!」
会の途中でシゲさんが言ってくれた言葉
お世辞だろうがなんだろうがそう言ってくれて本当に嬉しかったし、別れはなんだか悲しかった
お別れ会のあとみんなで撮った写真と、俺、シゲさん、桜井くんの三人で撮った写真はマジで宝物
学生時代じゃ考えられないことだったから
シゲさんが去った後月日がすぎ、気づけば俺もボランティアの中でここに居る期間が最年長の部類になってた
見た目も若干また日本兵時代のようになっていた
ただその頃には俺の糞みたいな貯金はもうほとんどなく、そろそろここにいるのは潮時だと思った
まだまだ現地は何もかもが大変な状態だったが、きた当初よりは少しはよくなったかもしれない、瓦礫的には
この何ヶ月かで俺はこの町に何かできたのだろうか、クズでも役に立てただろうかと何度も自問自答した
結局被災地の役に立てたかはわからなかったけど、ただ一つ確信を持って言えるのは、俺は変われたってことだった
帰ったら頑張って働いて、お金を貯めて、何かしらでも被災地が元通りになるまで支援していこうと決めた
桜井くんに帰る旨を伝えるとまた笑いながら泣いてくれた
俺はクズ野郎だから笑えずに泣いてたけど、今回はなんとかありがとうだけは伝えることができた
ボランティアのみんなでお別れ会をやってくれたんだけど、その時にはもうみんなの前で話したり、冗談を言ったり、馬鹿ができる人間になれてた
少し前の自分からは想像出来なかった姿だ
お別れ会も終わって、桜井くんと二人でここ何ヶ月かの思い出話に花を咲かせてると、俺のほとんど電話帳に誰も入ってない鳴らないはずのケータイがなった
シゲさん「お疲れさん!長いことよく頑張ったな!」
俺「はい、ありがとうございます!これもシゲさんやみんながいてくれたお陰です」
シゲさん「そんなことねぇよ、お前が頑張ったんだ!被災地の力にはなったはずだぞ」
俺「それなら嬉しいですけど」
シゲさん「・・・ていうか話があるんだが・・・」
俺「ん?なんですか?」
シゲさん「・・・勉ちゃん、こっち戻ってきたらうちの会社で働かないか?」
突然のことでビックリして少し固まった…
ビックリはしたけど純粋に嬉しかった
シゲさんの会社はデザイン、設計をメインにやってる会社で、その他もろもろ手を出してるっていうのは聞いてた
俺は設計とかもろくにわからないって言ったけどシゲさんは教えるから大丈夫って言ってくれた
ただ、今横にいる桜井くんには今仕事がない…
ましてやこの町に限らず今回の震災で仕事がなくなった人は大勢いる
俺は関東に実家もある
疎遠になった親に頭を下げれば実家に戻ることも可能だし、そこから仕事を探していける
だからその枠は被災地の誰かを雇ったほうがいいんじゃないか?
シゲさんにそのことを伝えた
シゲさん「・・・お前の気持ちはわかった。でも俺はお前と仕事がしたいし、勉ちゃんはそんなことは考えなくていい」
俺「え、どういうことですか?」
シゲさん「雇うのを考えているのはお前だけじゃない。
桜井も関東に出てくる気があればうちで雇いたいと思ってる」
俺「え、ホントですか!?」
シゲさん「1も桜井も人柄や仕事っぷりがもうわかってるから面接やらは必要ないしなw
良かったら是非うちで仕事をしてほしい、ていうかお願いだから一緒に仕事しよう!」
シゲさん「あとな、これを期に事業拡大をする予定だからあと4人ほど被災地域から雇う予定でいる」
俺は一週間後に、桜井くんは約1ヶ月後にシゲさん、いや、シゲ兄、いや、社長の会社に就職した
今は半年ほど前からじゃ考えられない充実した毎日を送れてる
これからも社長や桜井くんとも協力しながら支援活動を継続していく予定です
ひきこもりクズニートからただの糞クズ野郎くらいにはなれた気がする
自分を変えられるのは自分だけだと思うけど、俺みたいなひきこもりクズニートは誰かに助けてもらったり、奇跡的なきっかけでもないとすぐ逃げの大勢をつくって、結局そこから脱出できないと思う
俺は今回運良く縁があってこうなったけど、桜井くんや社長と出会ってなきゃ今頃餓死してたかもしれない
ダラダラと長くなってしまったけど、書きたいことが書けてすごくスッキリしました
見てくれた人本当にありがとうございました
震災で亡くなった方に合掌
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