– しみじみ - グッとくる話 短編10話【3】
質素でつつましい生活
アラフォー夫婦だけど、旦那に膝枕してもらって、白髪を抜いてもらってるとき
「一緒に年を取っていける人がいるっていいなあ…」としみじみ思ったよ。 あと
「今日は猫様(近所の野良猫)がマンションの手すりで器用に寝ていたよ」
「そうなんだ。このあいだは駐輪場の自転車のサドルで寝てたw」
と、世界でケツから3番目くらいにどうでもいい会話してるとき、
幸せを感じる。質素でつつましい生活ながらも不満はない。
ワーキングホリデー
20年ぐらい前になるけど
カナダにワーキングホリデーで1年程滞在した時
3ヶ月ほどしてからアパートを探す事になったんだが
20件ほどまわったうち、「日本人」ということだけで
好感を持ってくれるオーナーさんが結構いた
「トラブルが少ない」「綺麗に使ってくれる」とか言ってくれて
なかには「家賃を安くするからぜひうちにしてよ」
と言うオーナーさんもいた
結局仕事場の近くということで、普通の対応のアパートにしたんだが
そこでも帰国時の退出の際には「誰か日本人の友人がいたらここを紹介して欲しい」と言われ
現地の日本語新聞に日本語の広告を出す手伝いも俺がした
その分、保証金(敷金みたいなの)もほぼ全額戻ってきたんだが
諸先輩方々の礼儀ある行いで、充実した1年を送ることができた事を感謝してる
長文ごめん
会社で頑張ってるんだよ
今日俺が帰ってきた事に気づかず、何やら息子に話しかけてる(息子11ヵ月)
嫁「パパ、パパ」
息子「んまんま~んま」
↑これのエンドレス
どうやら息子にパパと言わせようとしてる模様
微笑ましいなあと思ってたら
嫁「パパは毎日会社で頑張ってるんだよ
まーくんと一緒にいたくても一生懸命働いてくれてるんだよ
きっとまーくんがパパって言ったらすごいパパは喜んでくれるよ~
だからパパって言えるようにまーくんも頑張ろね。
ママはそのうち覚えてね」
泣きそうになった…
嫁と結婚してよかった。
旦那の給料が下がった
5月に旦那の給料が下がった。
今月、長男がスイミングへ通いたいと言い出した。
私も働いているけど、どうやりくりしてもスイミング代は出せない。
諦めさせるしかないのか…と悩んでいたら
旦那が「俺のお小遣いを減らして、その分をスイミング代に当ててくれ」と。
苦手なことの多い長男にも、がんばれることがあるかもしれないからと。
ありがとう。
本当に、泣きそうなくらい嬉しかった。
自分もがんばらないと
週末持ち帰った体育袋に、男子用体操着が2枚入ってた。
1枚はうちの。もう1枚は、同じクラスどころか、同じ学年ですらない、
ぜんぜん知らない名前が書いてある。
いま全校で運動会の練習やってるから、別の学年の子のがまぎれこんだらしい。
なんでこうになるんだよ。正直、いまちょっと仕事で疲れてて、
「余計な仕事増やすなよなー」と思いながら、でも洗わないわけにもいかなくて、
ドロのついたそれをうちの子のぶんといっしょに洗って、干して、アイロンをかけた。
そしたら気がついた。
その体操着、ものすごい縫ってある。
かぎ裂きもあるし、裾なんかほぼ一周まつり直されてるし、脇だって丈夫そうな白い木綿糸でぐるぐるかがってある。
それ見たら、急に、ぶわあっときた。
ああ、この子のかあちゃんもがんばってるんだ、自分もがんばらないと、って。
ちゃんと持ち主の子探して返すんだよ、と言い聞かせて、体操袋に畳んでいれた。
運動部だった学生時代
高校野球シーズンになると運動部だった学生時代を思い出す。
カーチャンが4時半に起きて俺の弁当を準備してくれんだけど、
俺ん家あんまお金なかったから大食いの俺の為に弁当2つ用意してくれたり、
遠方の試合会場まで応援しに来てくれたり、自分の服買うの我慢して俺の練習着買っといてくれたり…
パートしながら大変だったと思う。ありがとうカーチャン
カーチャンが居なかったら、あんないい体験出来なかったよ。
今でも辛い事があると厳しかった練習とカーチャンの事思い出して励みにしてるんだ。
霊感の強い友人
霊感の強い友人から聞いた話。
沖縄旅行に行って帰りの飛行機に乗り、滑走路を走り出した飛行機
窓から外を見ていると、滑走路脇に一列に並んだ日本兵がいっせいにこちらに向かって
敬礼をしていた。
沖縄でこの手の話は多い。
救われない魂の人たちの中では戦争は永遠に続くのだろうか
>>
その地に残って、飛行機も滑走路も戦争なんかに使われないように、見守ってくれているんだと思う。
3浪はきついよね
三度目の美大の受験に失敗して専門学校に進む事を決めた日に来たメール
3浪はきついよね。
こんなご時世だから、若い時に取れる資格をもってれば、生活に困らないし、
大学はなくならないから大丈夫よ。
(俺)のやる気があれば、大丈夫よ。
母が経済力なくてごめんね。
謝るのは俺じゃんか!馬鹿!いい歳して泣いたわ!
将来嫌と言うほど親孝行してやるから覚悟しろ
ドブ川にカバンが落ちた
中学生のころ、自転車でコケてドブ川にカバンが落ちたことがあった。
一人で川につかってカバンを引き上げたものの、足元はびしょびしょ。
冬の寒空の中、裸足で帰る覚悟を決めたときに、自転車で通りかかったおばちゃんが
自分のハンカチやティッシュやらで一生懸命全身を拭いてくれた。
自分が使ってた毛糸の手袋まで惜しみなく使って足元の泥を落としてくれた。
さらに「裸足よりはマシだから。家に帰ったら捨ててくれたらいいから」って
履いてた靴下をおもむろに脱ぎだして、私の足に履かせてくれたw
びっくりして絶句してしまったけど、すごく嬉しかった。
「おばちゃんの靴下でごめんね」って笑いながら、
素足で自転車を漕いで遠ざかっていく後ろ姿が忘れられない。
暖かな手の感触が忘れられない。
ありがとうございました。
食事って大事なこと
ここのところ忙しすぎて睡眠は2~3時間だし食事もコンビニのオニギリやパンばっかり
食事に時間かけられないから毎食1個だけとかですませていた。
ようやく落ち着いた頃、夜駅前にあるチェーンの定食屋で飯を食った。
チェーン店だし、レトルトかもしれないし化学調味料とか豊富かもしれないが、
「暖かい出来立ての料理」を食べることが出来たのが、なんか嬉しくて涙が出た。
味だってコンビニオニギリに比べりゃ雲泥の差だ。
食事って大事なことだと再認識させられた。
コメント