萌える話 – 短編10話【11】
彼氏の家
付き合って半年になる彼氏の家に先週お邪魔したとき。
一応大学受験の年だからお互い無言で数時間勉強して、
そのあと一緒にDVDを見ることになった。
ソファーで、初めは並んで座ってちゃんと見てたはずが、彼が段々ぐでっとしてきて、
7割方終わるころには私の腰に腕を回して寝転んでいた。
そりゃあ家で2人きりだから多少イチャイチャもするだろうとは思ってたけど、
彼は普段から物腰も穏やかで理性の強そうな人だから、あまり警戒してなかった。
そのうち私を横に倒してもたれかかってきたり、段々エスカレートしてきて
DVDに集中できなくなってきたところで横を向いたら目が合った。
「キスしてしまってもいいですか」
びっくりした。
数瞬おろおろして、もう1回彼の方を向いたらもう覆いかぶさってきてて、
なんの覚悟もできてないまま唇が重なった。
やけに冷静に「私は目ー閉じた方がいいのかな」とか考えた瞬間に舌が入ってきた。
頭が真っ白になった。もうそれどころじゃない。
すぐ自分から唇を離したけど、なんとか肘をついて上体を起こしてる姿勢から押し倒された。
どう受け入れたらいいか考える余裕もなく何度も何度もキスされて、
瞼を強く閉じてみたけど怖くて、自分も口を少し開けてみたけどそれも怖かった。
そして何より私は顔に自信がないから至近距離で見られてることが一番怖かったけど、
彼はいつも通りにそれはもう優しい目をしていた。表情は真剣だった。
彼の舌が自分のそれとか前歯に触れたりするけどもうどうしたらいいか全然わからない。
「わかんないよ…!」とか抗議してみたけど声が上ずって余計恥ずかしい感じになった。笑われた。
10回くらいされたとこでそろそろ思考回路がショート寸前だったから
「もうやだってば…」って言って彼の太ももらへんを手で押し返した、けどだめだった。
顔だけ横に向けたら相変わらずDVDが流れてたけどなにも聞こえなかった。
そのあと妹さんが部活から帰ってきて、彼が急いで離れて私もソファーに座りなおした。
妹さんは髪ぼっさぼさにしている私を見て怪訝そうな素振りもみせずに笑顔で挨拶してくれた。
ちょっと感謝した。
何事もなかったかのように座っている彼の足を何回かグーで軽くぶった。
「嫌でしたか」「きらいになりましたか」って聞かれて全力で首を横に振ったけど、
家まで送ってもらう帰り道までずっと頭が混乱してて上の空で、
「嬉しかったよ」って言えそうになかったから、途中の公園に入ってハグしようと思った。
いつも彼から抱きしめてくるけど今日は自分からしなきゃと思った。
で、向かい合ったはいいものの、そもそも土砂降りで傘が手放せず、加えて勇気も出なくて、
5分以上ひとりでそわそわした末に「何がしたいかわかりますか?」とか聞いてしまった。
そしたら私の傘を持ってくれたので、少ない勇気をひり出して歩み寄って抱きついた。
そう経たずに彼も「もういいや」とか言って傘を2本とも放り出して抱き返してくれた。
パンプスの踵がぬかるんだ地面に沈み込んで何度もよろけたけど、
だいぶ長い間きつく抱き合った。
体を離したら彼の手が首元まで降りてきて顎を持ち上げられてまたキスした。
真っ暗だったから少し落ち着けてて、さすがに舌を絡めるとかはできなかったけど、
さっきよりも動揺せずに済んだ。2回くらいしたと思う。
それでやっと公園を出て家の前まで送ってもらって別れたけど、
キスそのものが初めてだったのに刺激が強すぎて丸2日は何も手に付かなかった。
ご褒美のものあげる
テストがあったから3週間ぐらい会えてなかったんだけど、やっと会えた昨日駅から家まで彼に送ってもらうことに。
いつもは私の家の前で繋いだ手を離してばいばいで帰るんだけど、その日は離そうとした手を彼が離さず彼の方に軽く引き寄せられた。
びっくりしてたら彼が「テストお疲れ様」って頭撫でてくれた。
それだけでも嬉しくて照れてたら「お腹すいてるっていってたからご褒美のものあげる。目瞑って」
と言われ目を瞑ると、あごをクイッと上げられてそのまま優しいちゅー…
もうドッキドキで目開けたら「びっくりした?wごめんねw」って今度はぎゅー。
されながら耳元で「会いたかった」って言われてもうねw
一気に初めてのこと3つもされてほんとにやばかった…
助手席の彼
私が彼を車で送ってった別れ際に、助手席の彼と目があって、
彼の目が僅かに冴えてみえたと思ったら、
両手で抱き寄せられて、キスされた。
ふにゃっと柔らかかった。
出会ったときから、彼にはやわらかな印象を抱いていたけど、キスもそのイメージ通りの感触だった。
1~2秒くらいで離れていくところも、彼らしくて、幸せな分だけさみしさがつのってきて、
私が「さみしい…」と漏らすと、
彼は愛おしげな、少し照れたような、でもお兄さんみたいな笑顔で、
「さみしいとか言わないの」とハグしてくれました。
帰っていく彼に大きめに手を振りました。
幸せな夜だった。。
目隠し
付き合って初めてのデート。
私が車を出したので家まで送っていった。
シートベルトを外しながらお礼を言われた。
照れながらどういたしましてと伝えると
「目、瞑って」と言われ彼の片手が目元を覆い
目隠しされた状態で初ちゅー
後にも先にもアレが一番ときめいた。
はむってした!
今付き合ってるのが、23にして初めての彼氏。
告白をOKしたときに「キスとかしてもいいんですかね?」って聞かれたけど、緊張しすぎて断った。
何度かデートして、帰る前に私の部屋(一人暮らし)で話すようになった。
でも、手は触るけどそれ以上はしないし言っても来ない。
すごく気を遣ってくれてるのが分かったので、玄関で見送るとき、勇気を出して「ハグくらいならいいよ」と言ってみた。
本当にゆっくり、おそるおそる腕を回されて、胸がきゅーっとした。
しばらくそのままでいて、落ち着いた頃、彼がちょっと身体を引いた。
終わり?と思って顔を上げたら、「していい?」って聞かれた。
大丈夫と答えて目をつぶる。しばらく間があってから、唇をはむ、って感じで挟まれた。
素敵な初キスをして貰ったのに、
うわぁぁはむってした! はむってした!って言葉しか浮かばなかったのが微妙に残念w
長い長いディープキス
友達から始まった関係だったからか、
付き合って3か月ほどたってもまだ手繋いだくらいで、全然いちゃいちゃしてなかった頃
陽気が気持ちよかったのでうとうと昼寝でもするかーと、
誰もいない大学の自習室で並んで座りながら、彼女のことを眺めてた。
そういえば友達感覚であまりそういう対象には見てなかったなーと思い、なんとなく「抱きしめてもいい?」と聞くと、
彼女は無言でうなずきながら、俺の胸に倒れこんできた。その瞬間何かが俺の中ではじけたww
気がついたら長い長いディープキスしていた。
ドキドキはもちろんだけど、意識飛びそうなほど気持ち良かった。。。
壁ドン
お互い20代前半。
長い付き合いだけどふたりっきりで飲むのは初めてという日。
個室居酒屋で彼にさんざん飲まされ(オレンジジュース頼んでもいつの間にか熱燗にすり替えられてた)、酔っ払ってきた時に。
何の話題だったか会話の途中、彼に「あーもう!お前がこうさせたんだからな!」と突然壁ドン→キス→至近距離で囁くように「つきあって?」。
ええ、落ちました。
もちろんイケメン
らくだい、ふごーかく
最初のキスの時、最中に「下手くそ」と囁かれた。
最近、また最中に「ちょっとは上手くなったかな」って聞いてみたら、
「んー・・・らくだい、ふごーかく」と返答が。正直ちょっと凹んだけど、
「一生私でれんしゅーしなさい」と続きが返ってきた時は、
想定外だっただけにドキっとした。
同じクラスの好きな人
18歳高三同士。
受験前最後の遊びになるだろうけど、私は同じクラスの好きな人を誘って水族館へ。
昼に駅で待ち合わせ。
着いてから館内を見てまわって結構楽しんだ。館内をぶらぶらしおわったのは18:30くらい。
それから水族館を出て横にある海岸へ。その時に彼が隣から「付き合って」と突然言ってきた。私が唖然としていると
「付き合って。好きなんだけど」と再度言われ、この時点で付き合うことに。
海岸に座って話をしたあと、駅に帰るとき自分から手を差し出したらぎゅっと手を繋いでくれた。耳と鼻から蒸気出そうなくらい真っ赤になってしまった。
それから電車に乗車。夏休みの夜なのに車内はガラガラで二人だけ。二人で(向かい合ってない二人用の)席に座って雑談。
そのうち二人とも静かになって、私がちょっと彼に顔を近づけてみる。そしたら彼がもっと近づいてきてバードキス。すぐに離れてお互い赤面。
お互い別の方向なので途中から違う電車で帰った。
彼が帰るときずっと唇おさえててなんだかこっちまで恥ずかしくなっちゃってたw
『キスしていい?』
初デートの帰りに、彼の車の中で。
あまり人や車の通らないところの公園近くに車を停めて、後部座席でいろいろ話してた。
そのうちに、私が彼に背中を向けて寄り掛かるような形になった。
彼が指で唇を撫でてきたから照れ笑いしてたら『キスしていい?』って聞かれた。
初めてだからなんて言ったらいいかわかんなくて戸惑ってたんだけど、
体を急に離されて私の体の向き変えられた、と思った瞬間にはキスしてた。
舌が入ってきたけど私は何故か歯でガッチリ閉じていて、今思い出すと恥ずかしい…
唇が離れる瞬間に『チュッ』て音がしてすごい照れ臭かったな
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