動物の感動する話 【14】
いつもの猫エサ
孤独な1人夜勤の俺。
いつも夜中3時くらいに、猫エサ缶とコーヒーを買っていくおっちゃんがいる。
おっちゃんが、
「うちの猫はこれしか食べないんだよ。」
なんて言ってくれたりして、猫好きな俺はいつも癒されてた。
初めて会話してから半年くらいたったある日、レジに来たおっちゃんの買い物カゴの中に猫エサ缶が無かった。
俺はどうしたのかと思って何も言えず、コーヒーをスキャンした。
するとおっちゃんが笑顔でポケットから写真を取り出して言った。
「いつもありがと。これうちの。」
年老いた感じの痩せた猫だった。
死んでしまったらしい。
「もうエサは買わなくて済むわな」
なんて笑いながら言っていた。
俺は泣いたよ。
猫虐待
汚い猫を見つけたので虐待することにした。
他人の目に触れるとまずいので家に連れ帰る事にする。
嫌がる猫を風呂場に連れ込みお湯攻め。
充分お湯をかけた後は薬品を体中に塗りたくりゴシゴシする。
薬品で体中が汚染された事を確認し、再びお湯攻め。
お湯攻めの後は布でゴシゴシと体をこする。
風呂場での攻めの後は、全身にくまなく熱風をかける。
その後に、乾燥した不味そうな魚を食わせる事にする。
そして俺はとてもじゃないが飲めない白い飲み物を買ってきて飲ませる。
もちろん、温めた後にわざと冷やしてぬるくなったものをだ。
その後は棒の先端に無数の針状の突起が付いた物体を左右に振り回して
猫の闘争本能を著しく刺激させ、体力を消耗させる。
ぐったりとした猫をダンボールの中にタオルをしいただけの質素な入れ物に放り込み
寝るまで監視した後に就寝。
猫がうちに来た
暇なのでうちに猫が来た経緯などを書いてみる。
あれは3年ばかり前の出来事。
小銭入れをなくした。
駐輪代金を払うためだけの小さい小銭入れ。
駐輪場以外に落とす場所なんて考えられないので
その駐輪場の裏にある交番で、落とし物として届いてないかと聞いたら
「これかな?この猫がくわえて持って来たよ」と言われた。
交番の中に茶色い猫がちょこんと座ってた。
「確かにそれは私の小銭入れですけど、猫はうちの子じゃないです」
「でも持って来たのはこの猫なんだよ」
「そんな、犬じゃあるまいし」
「犬飼ってるの?」
「え?いいえ」
「じゃあ問題ないね、可愛がってあげてね」
「えっ」
そんな流れ。
パパお願い
今日、昼過ぎまで休日出勤して帰ってきたら
娘(10歳)が玄関まで来て深刻な顔で「話があるの」って言ってきた。
リビングに小さなダンボールが置いてあって、耳だけ見えてる。
拾ってきて飼いたい、パパお願いと切実に言ってきた。
自分は昔から本当に猫が好きで、ずっと苦楽をともにしてきた1匹の猫が
死んでからは、あまりの悲しさにもう二度と猫は飼いたくないと思ってた。
(ここにいるみんなからはその気持ちに不満の声があがると思うが)
拾ってきた子の姿を見てしまえばもうダメだと思って、一切無視して、
娘が悲しむだろうとか、死んだ猫のこととかいろいろ考えて、振り絞って
「○○、この家ではな、猫は飼えニャイ。」
と言ってしまった。
一瞬でも猫のことばっかり考えたら、死んだ猫にニャン語使ってたのが勝手に出てきた・・・orz
もともと自分が猫が好きだってこと知ってる嫁が大爆笑して
「飼えニャイわけなかろうwww」と言い出し、娘も
「いいの?いいの?」と、完全に母娘が「チョコちゃん良かったねー!」と
すでに決めた名前を呼んでダンボールから取り出して抱っこしてた。
ありがとう、ネコ
今年のGW明けの頃のこと。
前の日から上司の機嫌が悪くて、八つ当たりばかりされてた。
その日も私の力ではどうしようもないことで怒られた挙句、基地外呼ばわりされたり
身体的欠陥を突っつかれたりして、本当にこの世が嫌になった。
元々鬱持ちなんで、薬は山ほどあった。
最近の薬は安全だから薬をがぶ飲みしたところで死ぬとは思わなかったけど、とにかく
どうなってもいいやって気持ちで手当たり次第に薬を引っ張り出して、容器からパキパキ
出し始めた。
ひたすらパキパキやってると、いつも薬のパッケージ(?アルミのやつ)で遊ぶのが好きな
うちのねこさまが音を聞きつけてやってきた。
いつもは寝る前に私が薬を飲んだ後、薬のカラでネコサッカーやるんだけど、その時
私が大量の薬をベッドの上に並べてるのを見て、タタターっと走ってきて
_, ,_ パーン
( ‘д‘)
⊂彡☆))Д´)
てな感じで私の手や顔を平手打ちし、更に並べてあった薬もバラバラに散らばした上で
「みゃお~!!みやあお~~!!」
って鳴きはじめた。
私は一瞬ボーゼンとしてたけど、ねこさまの異様な鳴き声で家族が何事かと様子を見に来た。
こうして家族にしこたま怒られ、行きつけの病院の先生にもこってりしぼられ、薬がぶ飲み
作戦は失敗に終わった。
でも、私の精神状態を上司の上司が知ることとなり、私に八つ当たりした上司は幹部会議で
晒し上げされたらしい。
それ以来、私が寝る頃になるとねこさまはどこからかやってきて、私が正当な量だけの薬を
飲んでいるか監視するかのように、横にいてじーっと見てる。
こんな私と一緒にいてくれるねこさま、本当にありがとう。・゚・(ノД`)・゚・。
猫の最期
<猫の最期>
(´・ω・`) ああ・・・身体が冷たくなってきちゃったな
(´・ω・`) なんだよ、泣くなって、俺が先に逝くのが当たり前じゃん
(´・ω・`) ・・・・・幸せだったぜ
(´・ω・`) なぁ・・・、泣くなってば
(´・ω・`) 俺充分生きたんだぜ、20年だぞ20年
(´・ω・`) あとな、俺が死んだら代わりの猫飼え、これ最後の命令な
(´^ω^`) おっ、兄弟が迎えにきた、子供のとき以来だな
(´-ω-`) じゃあもう行くぜ
(´-ω-`) ありがと・・・な・・・・・
(´-ω-`) ・・・・
(´-ω-`) ・・・・
猫缶< パキュッ
(`ФωФ’) カッ
猫戦争
猫だって復讐する
俺はある日猫に復讐された。
事のあらましはこうだ。
俺はコタツに当たっているとき、まぁ屁をする。
そうすると猫がたまりかねて出てくるんだ。
面白がって暫くそれをやっていた。
しかし暫くして、猫の様子がおかしい。
俺を常に狙っている。
でもまぁ猫のやることなので気にしない。
高級猫缶で懐柔できるのだ。うちの猫は。
そう思っていた。
そしてそれは起こった。
俺が寝転がってテレビを見ていると、猫が近づいてきた。
そしておもむろに尻を俺の顔の前に持ってきて。
ぷぅ~
と屁をこいた。
その臭さたるや凄まじい。何食ったらそうなるんだ。
つーんと来た。
そしてそのときの俺を見る猫の顔が、なんとなくドヤ顔に見えた。
それから俺と猫の屁こき戦争が始まった。
男なら、負けると分かっていても闘わなくてはならないときがある。
今がそれなのだ。
番犬ブチ
農家の祖母宅に行ったら、鶏小屋の中に犬がいた。
びっくりして祖母にしらせに行くと、
「あ~あれな。野犬だったんだけどな、なかなか賢いからうちの犬にした。
名前はブチだ。ブチ模様だから」
と平然としている。
聞けば、少し前、祖母がうっかり小屋の戸を開けたままにしていたら、
いつの間にか侵入していたらしい。
最初は追い払ったが毎日来る上、ヒヨコを狙って来る猫やイタチや野犬、蛇を次々撃退。
「番犬するから雇って下さい」という顔をしていた(祖母談)ので、
小屋で鶏やヒヨコと一緒に飼ってるそうだ。
鶏やヒヨコ達も、猫や他の犬が来ると騒ぐのに、
ブチにはむしろ寄っていく。
中にはすりこみ現象なのか、ブチの後ばかりよちよち追いかけるヒヨコもいる。
犬と鶏にも信頼関係は成立するのか……と感心しつつ、
ブチの腹毛に埋まって寝るヒヨコに和んだ。
瀕死の黒ネコ
車にはねられたのか知らんが、死にそうな黒ネコ見かけたからせめてと思って家で手当てしてやった事がある。
2日くらいして起き上がってこれるようになったけど、触ろうとするとフーッって威嚇して唸る。可愛げの無い野良だった。
次の日いなくなった。どっかから出て行ったのか?
その次の日、そいつが庭先で死んでた。口元には死んだカエルが転がってた。
お礼のつもりだったのか?それとも借りは返すって事なのか?
怪我した体じゃ、カエル狩るのが精一杯だったんだろう。無茶しやがって。
最後まで誇り高い奴だった。
さすがに泣いた…
爺様と熊
爺様がまだ20代だった頃、猟を始めて3~4年目の事。
2月が過ぎてからまもなく1頭の熊を仕留めた。
近づいてみると、回りに子熊がちょろちょろしている。
普通、冬期の冬篭り期間に出産・授乳し、春先に出てくるので、
この子熊はまだ授乳期間中だろう。
爺様は、見捨てるべきか助けるべきかしばらく悩んだ。
放っとけば2~3日中に間違いなく死ぬだろう。
結局、親を殺した負い目があるので家に連れて帰ることにした。
親父にえらく怒られたらしいが、今年だけということで了解をとり、
家で山羊を飼っていたんで、その乳を与えて育てた。
近所に知られると、嫌がられるので「こっそりと」だったみたいだが。
なかなか利口な奴だったみたいで、そこいらの猟犬の子より賢かったとの事だ。
爺様が子熊のことを「奴」とか「野郎」とかしか呼ばないんで、
「名前は付けなかったのか」と聞いたら、
「付けたけど忘れた」だって。
春まで家で面倒をみて、夏から裏にある家の山の木の穴に住まわせ
定期的に食い物を持って行ってた。
爺様が来ると喜んで体当たりしてきてたが、爺様が転んだらやらなくなったらしい。
その年はそこで冬篭りをさせ、次の年の春、猟でも入らないような奥山に連れて
いって放した。なかなか離れなかったらしいが、怒鳴ったら逃げてったとの事。
それから4年目の夏、お婆さんと一緒に山芋採りに近くの山に入った村の女の子が行方不明になった。
村の連中で捜索隊が組まれ、爺様も参加したが一向に見つからない。
1週間が過ぎてもう駄目だろうという声が出始めた頃、2つ先の山の中で発見された。
皆が、1週間も良く無事でと思い話を聞いてみると不思議な話を言い始めた。
朝、目が覚めると近くに木イチゴ、アケビ、山芋が一杯おいてあるので食べたと言う。
村の連中は、天狗のおかげだとか山の神様のおかげだとか色々なことを言って感謝しているが
爺様は「あの野郎だ」とピンときた。
木イチゴもアケビも山芋も、あの子熊の大好物だ。
裏山にいた時、爺様の所にも持って来たことがあって、褒めた事があったらしい。
そこで爺様は次の日、発見した山に出かけて、
「こんな近くに来たら危ねえじゃねえか!とっとと遠くに行け!」
と怒鳴り回って来た。
その晩、爺はでっかい熊に体当たりをくらわされて、崖から落ちる夢を見たらしい。
まあ、気持ちは判るが熊が気の毒になった話だった。
一般常識として、熊は冬眠するものと考えてると思うが
実際は真冬にうろつく奴も結構いるらしいんで注意してくれ。
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