スポンサーリンク

妖怪退治の仕事シリーズ『先生の話 その5』|【16】洒落怖名作まとめ

スポンサーリンク
『先生の話 その5』妖怪退治の仕事シリーズ|洒落怖名作まとめ【ホラーテラーシリーズ】 シリーズ物
スポンサーリンク

 

スポンサーリンク

【妖怪退治の仕事シリーズ】- 妖怪退治の仕事してるけど、何か質問ある?

 

先生の話 その5

 

ミサトさんの様子がおかしくなってからしばらくすると、彼女は体をゆさゆさしながら
何かをつぶやき始めた。

俺はなるべく意識が彼女のつぶやくことに行かないように注意し
先生のほうに目を向けた。

三人歌を終えた先生は、黙ったままうつむいていた。

何か準備をしないのだろうか?
「我聞」は「如是」が死んだあとにランダムで近くに生まれる。

なので見つけられるかどうかは運によるところが大きい。
先生は「我聞」を探す方法を持っているのだろうか?

なんで先生は何の指示もしてこないんだ?

基本的に儀式は象徴的であいまいな部分が多く、まぁ、知識量や経験があれば
それなりに判断をしたりもできるけど

俺が早とちりして、儀式をぶち壊したさっきみたいに、いまやっているものと
別のものを勘違いしてしまうことがおおい。

なので、响搬と助搬に分かれて、メインのほうが助手のほうに常に合図を送って
意思疎通をするのが大切だ。

手による意思表示もそうだけど、夜は暗闇が多いのでそのほかの簡単な
合図も使いつつ、進行しないといけない。

それなのに、先生は「殺陣」を始めてから、俺に指示を送ってこない。

俺は「殺陣」の後半のやり方知らないのにだぞ?

俺は何もできないまま、暗闇の中で突っ立てるしかなかった。

 

そうしているうちに、ミサトさんの様子にさらに変化が見られた。
彼女は突然つぶやくのをやめて、気分が悪そうにもぞもぞし始めた。

そしてせき込み始めたと思ったら、激しく嘔吐し始めた。

もう一度、ショウガ水のせいで大分吐いたから、何も出すものはないと思ったが
音から判断すると、結構の量の何かがでていた。

でも俺はミサトさんの背中のほうに立っていたし、暗かったので何を吐いているのか
分からなかった。

すると、今まで動かなかった先生が、ミサトさんのほうに近寄った。

そして、なにをすると思ったら先生は口を開いてこういった。

お前は死ぬんだ。お前は死ぬんだ。お前は死ぬんだ。

大きい声ではないけど、はっきりした声で

お前は死ぬんだ。お前は死ぬんだ。お前は死ぬんだ。

なんどもなんども

お前は死ぬんだ。お前は死ぬんだ。お前は死ぬんだ。

そう繰り返した。

さらに、ぼけっとの中から何かを取り出し、ミサトさんに向けて投げ始める

暗闇で何を投げているのかはわからない。
でも、ぺしゃ、ぺしゃと湿った何かがミサトさんの体にぶつかるのが分かる。

全部で6個、先生は何かを投げた。いや、6個っていうのはおかしいな。
先生は6回投げたけど、一回に1個投げたわけじゃないかもしれない。

まぁ、それは置いておいて、投げ終わったころにはミサトさんの嘔吐は嘔吐を終え
地面に突っ伏したまま動かなくなった。

辛うじてつらそうな息遣いと上下する背中の様子で、何とか生きていることは判断できた。

その時なんだけど、不思議なことに急に生暖かい風を感じた。
海辺の崖で、しかも寒い季節だから、そんな風が吹くわけないんだけど

先生もそれを感じたのか、いったん動きを止めた。
そして、ミサトさんをそのまま放置して、俺のほうに歩いてきた。

見えるか?先生は俺にそう合図した。
俺は意味が分からずに、首を振った。

あそこ。間違えるな。あそこ。
あそこ、兄貴、いる。

先生は近くの一角をさして、さらに合図してきた。

俺はびっくりして危うく声をあげそうになった。兄貴ってあの兄貴?
先生は俺の反応を確認した後、邪魔、しろと指示を送ると

俺から離れた。

邪魔をしろって言われても、相手は先生の兄貴だ。

昔、先生の話から聞いた感じ、たぶん今は「倀」という妖怪になってると思うので
しないといけない対処はわかるんだけど

なんだか気が引けた。

「倀」ってのは前に話したと思うけど、おさらいすると
自殺の名所とかがある意味一種の妖怪になっていて、そこで死んじゃうと
人間は魂をとらわれてしまう。

とらわれた人の魂が逃れるためには、ほかの人間を殺して
自分の代わりにしないといけない。

まぁ、このとらわれた人間のことも「倀」っていうから
そこらへんはあんまりぐらい的に決まってないアバウトな概念だね。

昔は結構「倀」は怖い妖怪の代表格で、じじばばとかが対処法を教えたりするけど

こいつに出会った場合は、まず背中を向ける。
そのあと、地面におしっこする。

これで大体の場合、相手は逃げる。

でも、先生の兄貴って思うと、なんだかなぁ

 

すげー汚い描写に入るから、苦手な人は飛ばしてくれ

俺は仕方なしに、言われた場所に向かった。
大体このあたりだろうと思った場所で、後ろを向き、ずぼんとぱんつを下した。

すると、突然俺の物はなんかすごく冷たい何かにつかまれた気がして
「じょろじょろー」っとたまらずおしっこがでた。

しかし、おしっこの様子が少しおかしい。男ならわかってくれると思うけどさ
立ちションしたときって、おしっこから湯気が出るわけじゃん。

特に寒い日とか、めっちゃもくもくするわけよ。
でも、今回はそれが一切なかった。

そんで、おしっこがおわっても、物をつかむ感触は残っていて、それどころか
そこから冷たい感じがぞわぞわ全身に広がっていく。
モノをしまおうにも、手がかちこち震えて、動かせない。

俺はやばいと、心ン中であせった。

大体の「倀」は背中向けておしっこで、あきらめてくれるらしいんだけど
あくまで大体だ。

年季の入った「倀」ってのはしつこいもので、めったにいないんだけど
そういうやつは簡単には獲物を逃さない。

なんたって、長い間「倀」になってしまっているから
早く楽になりたいんだろうね。

※これ以降、本人と思われる書き込みなし

妖怪退治の仕事シリーズ

1 太平洋側の島の話

2 うちのじいちゃんの小さい頃の話

3 止められていた

4 相談者の姉 – 先生との出会い

5 先生とマレーシアに行った

6 初めての一人仕事

7 倀

8 先生の話 その1

9 先生の話 その2

10 鬼隠し

11 先生の話 その3

12 初めて先生と仕事した時の話

13 先生の話 その4

14 スクエア

15 禁山

16 先生の話 その5

コメント

error: Content is protected !!
タイトルとURLをコピーしました