リフォーム物件
私の開かずの間体験談
私の家は工務店を営んでおり、主にリフォームを中心に仕事をしています。
その為何件か曰く付きの案件に出会ったのですが、その内の一件に開かずの間を持つ案件がありました。
その案件は「築50年超の大きな民家の仏間をリフォームして欲しい」。
とゆうもので、付き合いのある不動産屋からの依頼でした。
とにかく現場を確認しないと見積書も作れないので、私は不動産屋と一緒に現場調査に赴きました。
その仏間には一間物の大きな作り付け仏壇が在り、次の入居者が自分の仏壇を設置出来ない状態でした。
不動産屋の注文は「コレがネックでねぇ買い手つかないんだよね、外して押し入れにしちゃってよ」
「それとこの仏壇の裏側が階段なんだけど、階段下デットスペースになってるからソコも収納にしてよ」
との事でした。
私は簡単な工事だったのでその場で発注を請けました。
まさか階段下にあんな物が在るとも知らずに・・・
着工当日、私は職人を一人連れ現場へ行きました。
連れて来た職人に仏壇を任せ、私が階段下の収納を造る事に。
私は、いつもの様にラジオを聴きながら壁を剥がし始めました。
板壁を一枚剥がしたところで、灯光器を使い中を確認すると何か大きな物が在りました。
私は嫌な予感を押さえながら、とにかく確認しなければ!と思い急いで残りの壁を剥がしました。
半分程壁を剥がし終えると外の明かりに照らされ全体像が確認出来ました。
それと同時に私の全身から血の気が引きました。
ソレは仏壇でした。しかも真っ赤と言うか朱塗りの仏壇だったのです。
私は慌て職人を呼びとりあえず閉めてある仏壇の戸を開け中を確認する事に。
恐る恐る中を見ると骨壺と位牌、それと30センチ位の髪の毛が一束・・・
「ヤバイこの仏壇中身抜いてないぞ」
私は職人にそう言われ慌て不動産屋に連絡、ゴルフ中だった不動産屋に現場まで来てもらった。
不動産屋を待ってる間に職人が色々調べ朱塗りの仏壇と仏間の仏壇は全く同じ造りの物が背中合わせに、
くっ付いている事が判った。
「こんな所ですまん」とか、「全て???たら??も?ぐ????だ連れてくのは勘弁し???」だの書いた紙が見つかった。(?部分は染み、虫食で読めなかった)
私は怖くて堪らなかったが逃げる訳にも行かず、不動産屋を待った。
そして不動産屋が到着、状況を説明して現場から逃げる様に帰えりました。
その後坊さんに来てもらい仏壇から魂を抜いて貰い、完工しました。
仏壇の中身については何も分かりません。
只、私と職人の2人は、その日から一週間程悪夢にうなされました。
悪夢から解放されたのはちょうど仏壇から魂抜きをした日でした。
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