【意味怖《その拾陸》】『病院の待合室』など全5話

【意味怖《その拾陸》】『病院の待合室』など全5話 意味がわかると怖い話

 

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スイカ割り

今日は念願のスイカ割りだ。

仕事で多忙な日々が続いていたが、有給休暇を取って正解だった。
俺は今日一個買ってきたスイカを用意し、目隠しをした状態で棒を構えた。

息子と妻が期待した目で見ている。
俺は棒を思いっきり振った。

「パカァァァン」

どうやら粉々に砕けたようだ。

息子に男らしい姿を見せたのは何年ぶりだろう。
俺は棒を振りかぶり、思いっきり振った。

「パカァァァン」

今度もスイカは粉々に砕けたようだ。
俺が楽しんでいる間に息子が眠ってしまったようだ。

今日は本当に楽しい一日だった。
俺は散らばったスイカを片付けた後に棒を振りかぶった。

 

 

解説

スイカは1つしか買っていない。
息子の頭を割り、今から妻の頭を割る。

 

 

彼氏

彼女と連絡がとれない。携帯に電話をかけても出ない。

アルバイト先は無断欠勤が続いている。家に行っても鍵がかかっていて留守のようだ。

何か事件に巻き込まれたのかもしれない。とても心配だ。

繋がらない携帯に何度となく電話をして、アルバイト先に様子を見に行き、彼女の家を訪ね
る。

毎日毎日、この繰り返し。

明日あたり、彼女の家のドアをこじ開けて家の中の様子を見よう。

何か手がかりが見つかるかもしれないから。

 

解説

彼氏だとしたらドアをこじ開けるのはおかしい。つまりこの男はストーカー?

 

鼻歌

とある女性の話…

今私が住んでいる場所は特に曰くも無く、昔から我が家系が住んでいる土地なので
この家に住んでいれば恐怖体験は自分には起こらないと思っていました。
でもここ最近ですが、リビングにいると昼夜を問わず、 女性の低い声で鼻歌が聴こえてきます。
「ん~…ん~ん~…」
最初はよ~く耳をすまさなければ気づかないほどに遠くから聴こえてくるのですが、
放っておくとどんどん近づいてきます。
「ん~…ん~ん~…」
それでも放っておくと、意識を集中しなくても聴こえるほどに近づいてきます
「ん~…ん~ん~…」
なので私は、その声に気づいたらいつも般若心経の最後の部分を
繰り返し唱えるようにしています。(これしか知らないもので……)
とにかく般若心経の「ぎゃーていぎゃーてい」のくだりを唱え続けると、
声はだんだん遠ざかっていきます。
このリビングではテレビにも集中できません。

声が聴こえ始めるのは完全に不定期ですし、早く声に気づいて般若心経を唱え始めなければ、時としてそれは部屋にまで入ってきます。
「ん~…ん~ん~…」

そういえばこの前、大好きなバンドのニューアルバムが発売されました。
発売日を楽しみにしていたので、お店で買った時はもうテンション↑↑
さっそく家に帰ってヘッドフォンで聴いて、一通り聴き終え、
よかったな~と余韻に浸りながらヘッドフォンを取ったら耳元で

「んーーーーーーーーーーーーーーーー」

って。

 

 

病院の待合室

友人と2人で病院に行った。

有名な所なので、待合室は混み合っている。

「あーあ、こんなに人が多いなら、来なけりゃ良かったな。」友人がため息をつく。

いよいよ診察室に入ろうとした時、待合室にいた友人が突然笑い出した。

焦る俺、「おい、こんな場所でふざけるなよ。」
「だって、噂なんかあてにしてみんなバカみたいじゃね?」
なおも笑い続ける友人、周りの人達も、怯えたようにこっちを見てる。

うわっ、向こうで看護婦さんがすごい顔でこっちを睨んでるよ!

とりあえず、まだ笑ってる友人を羽交い締めにして外に連れ出す。

なんとか友人を車に乗せ、自宅まで送り届けた。

翌日、友人に電話をかけると、また「病院に行こう。」と言う。早く専門家にみてもらった方が良さそうだな。

 

解説

病院は心霊スポットの廃病院。
睨んでた看護婦は幽霊。

 

 

落ちる駅

終電車の中で眠ってしまい目を覚ますと、
見知らぬ女性が俺の肩に頭を乗せてもたれかかるように眠っていた。

見ると黒髪ロングでかなりかわいい。
貞子とかの不気味な黒髪じゃなく、綺麗な感じ。

正直言って悪い気はしなかったので、しばらくそのまま乗っていた。

二駅、三駅を過ぎ車両には俺と、
俺にもたれて寝ている女性の二人だけになった。

彼女はどこで降りるんだろう、起こしてあげた方がいいかな……
そう思った俺が体を動かしかけると、

「動かないで……」

と、目を閉じ頭を肩に乗せたまま女性が言った。

さらに続けて、

「もう少しこのままでいたいな……」って。

初対面の人に言われて不思議だったけど、
女の子にそんなこと言われて理由を聞くほど俺は野暮じゃない。
黙って肩を貸してやった。

でもさすがに自分の降りる駅が近づくと心配になってきてさ、
とりあえず「どの駅で降りるの?」と聞いてみた。

すると「落ちる駅?」と返してくる。

「違うよ、落ちる駅じゃなくて降りる駅」

「降りる駅が落ちる駅だよ」

また意味不明な答え。

さらに彼女は「貴方の降りる駅が、私の落ちる駅」と続けた。

ひょっとして、この娘は俺の降りた駅で飛び降り自殺をするんじゃないだろうか?

どうしても気になったので、彼女に「落ちちゃいけないよ」と言ってみた。
すると彼女は「貴方が降りたら私は落ちる」と脅迫めいたことを言ってくる。

仕方がないので「じゃあ降りないよ」と言ってあげた。

彼女は嬉しそうに、
「ありがとう、約束だよ……破ったら貴方も落ちてね?」と言う。

この言葉に俺はゾッとしたが、今は彼女を落ち着かせることが優先だ。
自殺を食い止めたい一心で、俺は「わかった、約束するよ」と言った。

そのとき、電車が揺れた。
そして彼女の方を見た俺は、彼女の不可解な言動のすべてを理解した。

しかしもう遅い。
降りたら彼女は落ちる、そして俺もまた落ちるのだから。

 

 

解説

彼女の首は何者かによって切断され、男性に支えられているので、彼が降りると首が落ちて転がってしまう。
「破ったら貴方も落ちてね?」は、「電車を降りると男の首が落ちる」

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