手形
ずっと気がかりな事があり、大して怖くもないですしかなり長くなりますがいいでしょうか。
ちなみに零感、金縛りにはよく遭いますが疲労+悪夢の科学的に証明出来るものだと思います。
それが始まったのは今から5年ほど前、高校を卒業して2週間ほど経った頃だと思います。
私は卒業式の次の日に免許を取得しおっかなびっくりながらも慎重に運転していました。
そんな折、部活の後輩たちがお別れ会を開いてくれました。
場所は高校から少し離れた、県道を少し入った所にある焼肉屋。
私は車で向かい他の子は父兄の送迎で集合しました。田舎の18時は真っ暗です。
楽しい時間もあっという間に過ぎ、
お開きとなった後同級生たちと市内のカラオケに行くことになりました。
私の車に友人A(今後も出てきますのでAとさせていただきます)を含む4人を乗せ、
他の子は父兄が送ることに。
運転自信ないから覚悟しといて~などと軽口を叩きながら
駐車場に停めた車に向かった私たちの目に映ったのは
フロントガラスにべったりと付いた大量の手形でした
うわ… なにこれ… ざわめき立つほど異様な光景。
3月のまだ寒い時期、結露まではしていませんがくっきりとそれは見えました。
内心ビビりながらも大方田舎のDQN共がいたずらしたのだろうと車内からタオルを出し
手形を拭き取ろうとしましたが、消えない。手形の上をタオルが滑るだけ。
まさかと思いながら運転席に座り恐る恐る内側から拭いてみるとそのまさか
手形は内側から付けられたものだったのです。
鍵は掛けていた、誰かが入った形跡もない。
大小さまざまな手、万遍なく付いている。
(手形はすべて上向きで、ガラスの下の方は手を下向きにしなければ掌はぺったり付けられないはず)
家族がやったはずもなければそもそも行きは付いていなかった。
今考えても明らかにおかしい事が起きていましたが、人が居ると強気になれるようで、
その時は人数もいて盛り上がっており「怖~www」と笑い飛ばせるぐらいでした。
そのままガラスの手形を拭き取り、わいわい話をしながらカラオケへ。
バックミラー越しに見えたリアウィンドウに付いた手形は見ないふりをしました。
カラオケの後は友人たちを家まで送り届け、深夜独りビビりながらのドライブ。
道を間違え泣きそうになりつつ帰路に就きその不思議な体験をした日は終わりました。
次の日、私の運転で昼間に母親とショッピングへ行くことに。
運転席に乗り込むと日光で見えづらかったのですがうっすらと手形が。
昨日の拭き残しと思い母に
「ここ手形ついてるよね?」と尋ねても
「何も見えないよ」の一点張り。
私だけに見えてるはずはないので(昨日みんな見えていたし)老眼のせいだと思いますが
念のため母に拭いてもらっても手形が消えなかったのはちょっと怖かったです。
それから数回は乗っても手形は付かず、引っ越し作業でそんなことも忘れ、
私は進学のため東京での一人暮らしを始めることになりました。
新しい生活で疲れもたまるのか、地元にいた時より少ないながらも
金縛りに遭っていましたが、バイトも始め楽しい大学生活を過ごしていました。
が、しばらくすると洗面台の鏡に件の手形が付くようになりました。
自分よりも大きい手、喪女なので住み始めてから男性が部屋に入った事もありません。
何なんだこの手形は。怖い、めちゃくちゃ怖い。
TVの恐怖映像などだったら夢にまで見そうですが、実際目の前にあると意外と冷静なもので、
自分しかいないのだからこんな事で怖がってはいられない!
と、段々手形が付くだけで実害はないし別にいいかと思えるようになっていました。
大学に入り初めての夏休み、帰省の際Aと遊ぶことになりました。
Aは地元でなく地方の大学に進み、まだ免許も取っていなかったので私が車を出すことに。
迎えに行くため久しぶりに車に乗り込むとフロントガラスにまたあの手形です。
最初の時より数は少なく運転席の前に10個ぐらい。
若干の怖さはあったものの話のネタが出来たと思い、
「また手形付いたんよ~」
「マジでwww」
「ほらここ」
「うわwww」
「なんかAは毎回見てるね~」
などとくだらない話で盛り上がりました。
地元で車に乗るのは友達と遊ぶ時ぐらいなのですが、
その後も何回か、不思議とAと遊ぶ時に限って手形が出るのです。
偶然とは思うのですがAも気にしてしまったようで、
また別の帰省した際遊んだ時に、
A 「この間オカルトとか詳しい友達にこの事話してみたんだけど、
その手形は悪いものじゃなくて○○(私)を守ってくれるものじゃないかって。
何か憑いてるとしたらわたしの方かも…」
私「ナンダッテー!お祓いでも行く?w」
A 「お、行っちゃう?ww」
まぁお祓い料を調べたら高くて結局しなかったのですが。
その友達はAと仲がいいのでふざけてAを怖がらせようとそんなことを言ったのだと思いますが、
確かに、もとより手形にそんなに悪い気配は感じていなかったように思います。
そしてまた日は進み大学2年の冬休み、Aと友人Bと3人で映画を見に行くことになりました。
地元では町はずれのショッピングモールの映画館でしか上映しておらず、
そこまで運転していく自信がなかったので行きはシャトルバスで向かい、
運賃も結構高いので帰りはBのお母さんが迎えにきてくれました。
前の座席にB、後部座席に私とAが乗り込みドアを閉めた時でした。
私「あー…」
A「えっ」
私が指差すところを見てAも引きつった笑い。
私が乗った側のドアガラスにぽつんと、
小さな子供の手形が付いていました。
触ってみるとやはり内側からついたもの。
Bの家に小さい子供はいないはず。
私「最近この車に小さい子って乗せました?」
B「小さい子って○○君とか?(親戚の子らしい)」
B母「え~乗せてないよ?この車も私しか乗らないし」
B「どうかした?」
私「いや…ここに小さい子の手の跡があって」
B母「えっなんだろう?」
B「こわ~ww」
私「ハハハ…」
A「ハハハ…」
楽しく話していても後部座席の二人は内心っべー!っべーわ!って感じで、
久しぶりに手形を見たのとこんなに小さい手形は初めてだったことでかなり怖かったです。
それからは地元に帰ってもまったく車を運転しなくなりました。
手形よりもペーパードライバーになって運転が怖かったのが一番の理由ですが。
車で手形を見ることはなくなりましたが、
3年生の時引っ越しをし大学の友人とルームシェアを始めるとそこでも洗面台の鏡に例の手形。
友人も鏡は触っていないとのこと。またかとため息。
ただこの友人が風水や占いに詳しく(お母さんが占い師)、水場に盛り塩などを
欠かさずしてくれたおかげか、手形もほとんど現れず金縛りの数も減りました。
そして1年前大学卒業と同時にルームシェアも解消し、3度目となる引っ越しをしましたが
新しい部屋では今の所手形は一回も現れず、金縛りもたまにある程度です。
今では帰省する度地元に就職したAに車を出してもらっています。
この間会った際
私「そういえば最近オカルト板のまとめブログ見始めたよ」
A「あの手形結局なんだったんだろうね~」
私「ね~ 何か知ってる人いないかな」
A「書き込んでみれば?私も気になるしw」
ということで今回書き込ませていただきました。
自分にだけ見えていたなら気のせいで済むのですが…
もし心当たりや同じ体験をされた方がいたら情報をいただけると嬉しいです。
最後に自分なりの見解なのですが、
途中の話であったようにもしあの手形が私を護ってくれるものなのだとしたら、
私を車から遠ざけてくれていたのではないかと思っています。
一つ目に、車を運転する恐怖心がずっとあったこと。
普通に運転出来るのですが乗っていると振り回されるような、
自分では制御が出来ないような感覚がずっと付き纏っていました。
教習前も教習中も免許を取った後も運転するのがなぜか怖かったです。
周りの子の言う「早く免許取って遠出したい」なんて露ほども思わず、
親に言われなければ免許も取っていなかったと思います。
二つ目に、車が暴走する夢をよく見ていたこと
小さい時から同じ夢を何回も見ることがあるのですがそういった夢の一つで、
庭に停めてある車に乗り込むと勝手に動きだしハンドルもブレーキもアクセルも利かず
信号も無視してただただ加速しながら直進していくという夢
周りの車はなんとか避けてぶつからないのですが、どうしても直進で進めずぶつかる!
という瞬間に目が覚めます。
家の前から続くよく見知った道ですがそこを運転するのはなんとなく避けていました。
いつか事故を起こす前に怖がらせて車から遠ざけてくれたのかな…と思うといい話ですが
鏡の手形は説明つかないなぁなんて。
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