本当にあったずうずうしい話 短編10話【12】まとめ

本当にあったずうずうしい話 短編10話【12】まとめ

 

 

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本当にあった図々しい話 短編10話【12】

 

1

私は今奈良の大学に通ってるんだけど、実家の母から最近急に「友達と奈良に平城遷都関連の観光に行くから、
どんな催し物があってて、いつ行けばいいのか調べてほしい」とのメールが来た。
そのころ私はちょうど課題やらバイト(まだ奨学金が振り込まれてない時期で休めなかった)やらでてんやわんやになってて、緊急の連絡以外は全部後回しにさせてもらってる状況だったことや、
とりあえず奈良出身の友達に少し尋ねてみたものの、地元の子程県外の方向けの行事には疎く、二人して頭を抱えてしまったこともあって、
「何が見たいのか分からないと、私としても何を調べればいいのか分かりずらいし、私が何か催しを紹介するにしても、
まずはHPとか本とかから探すことになるから、それならお母さんがお友達と直接HPとか見たほうが見たいものが見つかりやすいと思う。
でも、とりあえず長期休暇中は人がすごいことになるからやめたほうがいいよ(母もお友達も、仕事の関係上時間の融通は利くとの事だったので)」
とちょっと不親切な返事をした。
それには母も納得してくれたんだけど、「でも何見ればいいのかわからない」「ほんと冷たいね」とかは言ってた。
確かに、色々ありすぎて何を見たらいいのか人に聞きたくなるのは分かるんだけど、私もいまだに遷都関連の観光には行けてないし、
見物したいものもはっきりしないまま、丸投げっていうのはなんだかなあって思ってしまった。
正直、普段「阿修羅様は来世の私のこと救ってくれる(阿修羅像が地元に来た時。別に見に行ってはいない)」とか言ってて(オーラの泉とかも大好き)、
どこから仕入れたのか、古今東西の宗教知識を聞きかじっていいように解釈してる母なので、私が奈良に来た途端に
「この仏像大好き」「私の唯一の支え」とか言い出した割に、歴史的背景とかそのご加護以外には無頓着だったことへの鬱憤もあってもやもやしちゃうのかなあとも思う。
友達も多いし、リア充してるように思うんだけど、寺社仏閣系スイーツ(笑)なのかなあ。

 

2

社会人なり立ての頃の話
自分は高校時代に英語スピーチとかのコンテストに何回か出ていて、ありがたいことに賞を頂いたこともある。
けれどそれはただ単に、話したり発音を真似たりするのが好き・得意なだけで、文法とかはからっきしだった。

で、社会人になって上司に「英語得意なんだって?」と言われ「文法とかは全然ダメなんです」、と答えた。
だが後日「英語特化の中学に通っている娘の家庭教師をしてくれ」と言われ、山ほどの宿題を持ってこられた。
(なぜそこで宿題なんだ?)と思いつつ、実家の家事で忙しいことや成績に関して責任がもてない旨を伝えて丁重にお断りし、宿題の山も返した。
そのまた数日後、今度は上司の嫁が会社に。サラウンドで頼まれた。
謝礼は弾むと言われたが、自分は給料より自分の時間重視、なのでまたもお断り。
しかしそれでも聞き入れられず、次の週には娘が会社に来て宿題をやっていた。(身内で経営しているのでこういうこともまれにある)
「あ、ここわかんないんですけどー」
教わる気ゼロな態度で、しかもこっちは仕事中。事務所に数時間はいるのに一向に進まない様子。
そんなに出来ないなら公立の中学行けよと思った。

 

3

ウチは農業をやってるんだが同窓会なんかに行くとDQNに「農業とかダセぇwww」
「土臭ぇwwww」とかいじられてたんだ。けど就職超氷河期でDQNは就職できなかった
らしく最近の農業ブームっぽいとことを見てか「忙しいんだろwwwバイトしてやんよwww」
みたいなこと言ってウチのバイトに応募してきたんだ。俺も性格悪いとは思うけど今までの
ことに腹たててたんで「泥臭くてカッコ悪いことやること無いじゃん。お前に似合いのかっこいい
ことやってろよ」とか言ったんだよ。散々言いたいこと言って上から目線とか図々しい。
言いたいこと言うだけ言ったら殴られちゃったけど気分よかったれす

 

4

今日、とんでもない30前の野郎を見かけたぞ。
レジで、カップヌードルやおにぎりを買ったんだが、
レジ袋を断って、2円引きしてもらっていた、
で、「おお、けち臭いやつ、でも、あんなにいっぱいの
商品、どうやって、もって帰るんだろう、バッグも持っていないのに
」と思っていたら、
商品を入れる台があるだろう、そこに商品を置いて、目の前になる
サービスカウンターに行って、レジ袋をもらってやんの
目が点になりました。たった2円のために、そこまでやるか、
2円のためにやるなら、きちんと、バッグを持って買い物に来い。

 

5

家が火事で全焼し、家財道具から服まで根こそぎ失ったA(父の同級生)夫婦。
ひとまず近所でマンション住まいをしている息子夫婦の家に身を寄せたものの、
「家を新築するまで長々と新婚家庭にお邪魔するのは肩身が狭い…」
「しかし、アパート賃貸+最低限の家具購入+新築費用捻出はさすがに厳しい…」と悩んでいた。

その話を聞いたウチの父。
A夫婦を見かねて「昔住んでた家を1軒持てあましてるから、しばらくそこを使いなよ」と提案。
古いけど家具・電化製品・布団・食器等の生活必需品は残ってる。電気水道電話も通っている。
水道光熱費さえ負担してくれたら家賃なんていらない。色々大変だろうからウチの畑の野菜も食べておk。
…という話に、A夫婦は大喜びし、身ひとつでやってきた。そこまでは良かったんだけども。

「せめて畑仕事のお手伝いをさせて下さい」と家庭菜園の管理を買って出たA妻。
水やりや雑草抜きをするうちに「ここの野菜は私が育てた」気分になり、
「おたくのぶんも野菜収穫しましたの」と形の悪い野菜を少量持ってきて、あとは自分たちで大量消費。
それどころか、自分の知人友人に配り始める始末。
そのうえ、A夫婦の独断で息子夫婦を呼び寄せ、うちの旧宅で同居生活を始めた。
「息子夫婦がマンションを引き払ってここに住めば家賃が浮く。新築代にまわせる」ということらしい。

父は無頓着な様だが、そろそろ母がキレかけてる。

 

6

同僚が結婚するんだけど、披露宴は日本でやって
新婚旅行を兼ねて、式だけ海外で近しい身内だけを呼んでやるそうだ。
そこで、その同僚と大して仲がいい訳ではないSが
「絶対式にも呼んで!」って詰め寄っててうるさい。
同僚は「予算の関係もあるので」と断ってるんだけど
「せめて一人くらい友達いた方がいいじゃない!私何でもしちゃうし!
私そこ4回も行ったんだよね。
だからあなたたちが観光してる間に買い物とかしてきてあげるし!」とか。
それが本当に「詰め寄る」って感じ。
口を開けば延々と「呼べ呼べ呼べ呼べ呼べ呼べ呼べ呼べ」。
仕事中、大量にある書類を前に悪戦苦闘してる同僚の後ろに立って「呼べ呼べ(ry」
打ち合わせもあるので、急いで帰ろうとする同僚を引きとめて「呼べ呼べ(ry」
昼休みは隣を陣取って、いかに自分がその国に慣れてるかを語り「呼べ呼べ(ry」
自分の仕事を放り出して同僚を手伝い、
「あーこれから自分とこの仕事しなきゃ!残業だなー!これはもう呼んでもらわないと!」、
何度も断ったのに書類持って行かれて、しかもその処理が間違ってて散々な同僚、
それプラスSの仕事が遅れたせいでしわ寄せの来た他同僚、
いい加減上司が切れてSは散々怒られたんだが
「同僚ちゃんの仕事手伝ってたら上司に怒られちゃった!これはもう呼んでもらわないと!」。
同僚も怒って「お呼びする気はないです」と言っても、
「でも私慣れてるし、私が居て良かったって後から思うよ!」
みたいな感じで話にならない。
そしてけっして自費で行くとは言ず「飛行機の席のクラスは気にしないでよ!」とか言ってる。
だけど「○○ホテルは良かったよー!××ホテルはダメね!
だから招待客は全員○○ホテルがいいと思う!」
と暗に(でもないか)ホテルまで指定。
ちなみにそのホテルはオーシャンビューの高級ホテル。
他の人に怒られても
「いや私は親切で言ってるだけ!あそこに行ったら○○とか○○とか行くべきだけど、
同僚ちゃんは行った事ないから知らないでしょ!?私がナビしてあげてもいいし!」って感じ。
うるさすぎてもうイヤ!!

 

7

従妹の海外挙式のため、母+私+私の子、で旅行を兼ねて参列することになった。
航空券その他交通費は自腹、宿泊費のうち結婚式前後の2泊は新婦持ち。(ホテルではなく自炊の宿泊施設)
全額自腹はきついな~と言うことで、私母が子供分費用を援助してくれた。
その話をしたところ、新婦母(私母とは姉妹)が、「え、私の分の援助金はいくら?」だと。
冗談めかして言ったのではなく、超真顔で。
海外挙式参列で、自腹交通費はよくあることだと思うけど、
新婦両親の分まで参列者が負担すんの?と思った出来事でした。

 

8

なんか結婚式前にいらん事で頭悩ませる事になった同僚が哀れでならない。
どんなに断っても行って「あげる」ってのが決定事項になっているのが定番過ぎて笑える。
こういう人が将来自分だけ得する様な事を「私が~してあげる!凄い名案!アナタも嬉しいでしょ!」
っていうねじが飛びまくったずうずうしいオバちゃんになるんだろうね。
「貰ってあげる!」って嬉々としていうオバちゃんとかに。って既になってるかw
多分そいつが同じ立場になったら逆に海外でやるから「自腹で」来てって言うな。絶対に。

しかしまじめな話、業務に支障きたしているんだから上司権限でそいつをなんとか
(休職とか別の支社に一時的に送るとか)出来ないもんかね。

 

9

そこそこ混んでた電車、私には背を向けて立っていた女性のバッグにマタニティマークがあった。
私は席に読んでいた本を置いてから立ち上がり、妊婦さんに声をかけた。
妊婦が振り向いてお礼を言ってくれて一歩進んだ所で
60代くらいのおばちゃん3人が「あら、空いたわよ!あんた座りなさいよ」
「いやいやアンタ座りなさい」「あらでも忘れ物だわ」
本を座席の下にポイってされる
「ほらほら座りなさいよ」「どっこいしょと」

目が点でした。妊婦さんは苦笑いで、大丈夫ですから、と。

おばちゃんに「足下いいですか?その本私のなんです」と言うと。
「あら、忘れてったのね」と言って拾い上げてもくれず、足を開いて避けられた。

ずっと見ていた、私の隣にいた人が、妊婦さんに席を譲ってくれたから良かった。

 

10

街を歩いていて、後輩にバッタリ会った。
私は行きつけの洋服屋のバーゲンの袋を提げていたので、それを見てとるや
「○○さん何買いました?見せて見せてー。」
道の端によって、袋の中をのぞかせてあげると「展示品限り」の札の付いた
一着の服を見て「これ私もほしかったやつです。これが最後の一着か、悔しいなっ。」
という反応を示したので「ごめんね」と返した。
すると、「私、本当に欲しかったんですよ。ちゃんと払うから譲ってくれる?」となった。
それでも気に入っているから譲れない、と言えば「その服、先輩にはかわいらしすぎて
今年しか着られなさそうですね。その点年下で童顔の私が着た方が無駄にならなさそうなのに。」
と負け惜しみを吐きながら走り去った。生意気だ。

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