短編『百年の恋も冷めた瞬間 – 発言・態度編【1】』全5話

短編『百年の恋も冷めた瞬間 - 発言・態度編【1】』全5話

 

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百年の恋も冷めた瞬間 – 発言・態度

 

自信満々

トークビックな人だった。
最初は、色んな事を知ってて、自信満々に自分のビジョンを語る所がいいなと思っていた。
しかし付き合っていくにつれ、どんどんメッキが剥がれていった。

参考までに本人の現在のスペック:浪人を経て底辺大学入学→編入試験で一流大学を目指す23歳。有資格は普通自動車免許くらいか。

色々ちょっとおかしいな、と思い始めた矢先、ひょんなことから彼の手帳の一ペーシ目が目に入った。そこには多くの目標が書かれており、それを自慢げに語る彼。
・今年中に、英検一級、TOEIC800点、簿記一級取得。
・電通に入りたい、もしくは一流広告代理店でクリエティブな仕事がしたい。
・バイトで100万貯める。(編入志望校は関東の某国立大なため一人暮らし費用らしい)←週二回のバイト。その上今は大学も行っていないのに編入試験を理由にそのバイトも辞めた。

それを見たときあまりの夢のでかさにざっと引き、その後それらの目標に少しでも近づくための努力もせずに、私のことを馬鹿にしたのでさらにざざーーっと醒めた。目が覚めた気分だった。

 

 

冷められて冷めた話

今でも良く分からない冷められて冷めた話
暑い日に、涼しい喫茶店に入り、ホットコーヒーをブラックで飲んだら
「女のくせにかっこ付け過ぎだよ」
そのまま帰ろうとしたので、別に止めなかったらメールが来て
「ひとりでも平気って事かよ、じゃあな」
そーかふられたか、まあしょうがないなあ、と寂しくなりつつ、
本でも買って帰ろうと外に出たら電柱の影から
「バーッ、驚いた?」
両手を顔の横に広げて、「バーッ」そこに冷めた。
その後たらたら来てたメールによると、ホットコーヒーの時に冷めたから私はどうでもいいそうです。
閑人め。

 

 

学歴コンプレックス

11月の秋晴れの日に公園デートをしてた時のこと。
とてもいい天気だったので「気持ちがいいね、今日は小春日和だね」と彼に話し掛けたら
( ゜д゜)ポカーン という顔をした後
「はあ!? 何言ってんの!? 今は11月だよ! 春とかwww」
とバカにしだした。

違うよ、秋の天気がいい日を小春日和って言うんだよ、と説明しても
「違うって、バカだなー 春って付いてるのになんで秋で使うんだよw」
と聞いてくれない。

そこまでなら、間違って覚えることもあるし、仕方ないなあと思っていたんだけど、
結局デート中「しかし小春日和とか・・・ププ」とかバカにして、最後のほうには
「お前○○大(彼よりいい所)出てるのに間違うこともあるんだなー」と
嬉しそうにニヤニヤ言い出して、
バカにする理由が底に渦巻く学歴コンプレックスだと判り、一気に冷めました。

 

 

学歴コンプ

昨日は彼の家にお泊まりだった。
すると、普段はニュースなど見ない彼がいやに熱心にニュースを見ていたので、わけを尋ねると、
(殺害された事務次官夫妻の顔写真を指さして)「この人達、いい大学出たエリートなんだよな。ざまぁw」「犯人GJ」と笑顔で言いやがった…。
「ふざけんじゃねぇ!お前が現役じゃ底辺大しか入れなかったのも、ニート三浪してんのも全部口だけで努力しないてめぇのせいやろが!学力の前に品性磨けや!てか一生そのまま上ばっかり見てる卑屈なウジ虫として生きろや!」と叫んで家から逃亡。

普段から学歴コンプの凄い人だったが、「向上心」として目を瞑ってきた。しかしもう駄目だ。
昨晩から罵詈雑言のメールと着信が続いているが、指輪と共にどぶに流そうと思う。

 

 

ムツゴロウ

飼い主(私)以外には警戒心が強いからむやみに構うなと
再三言ってあったペットの小屋に無理矢理手を入れて
ちょっかいを出し流血→激怒された。
「私は何度も絶対触るなと警告したはずなのに、
お前は子供か、それともダチョウ倶楽部か。
何年も世話してる私ですらたまに手に穴を開けられているのを
見ていたはずのに、どうして危険だと分からないんだ」
と反論すると、
「俺は子供の頃からムツゴロウ王国に憧れていたくらいの
動物好きだから目と目を合わせれば心が通じ合うと思った」
と意味不明な逆ギレをされて冷めた。

そんなにムツゴロウぶりたいなら指食いちぎられても黙っとけ。

 

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百年の恋も冷めた瞬間
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